地獄と快楽の30日間   作:漆黒のマカロン

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私達は一蓮托生

ー第2章ー

 

彼ーー宮野は笑顔で告げた後、「では」と1拍置いてから話始めた。

「デスゲームについてルールを説明します。」

全員に緊張が走るのが分かった。

脱出出来なければ死んでしまう死のゲーム。

一体どんなゲームなのだろう?

「貴女達は今から私が出題したゲームに参加をしていただきます。

ゲームにクリアすると先に進むことができ、全部のゲームをクリアすることで此処から脱出することが出来ます。」

宮野が説明していると、モニターの向こうの女性が宮野に問いかける。

「ゲームの内容は?」

「それは、ゲームの会場に着いてからでないと分かりません。」

「ゲームの会場は此処ではないの?」

「まさか。此処はあくまでゲームのルールを説明する場所。客室みたいなものですよ。」

宮野はくっくっと笑いながら話している。

何がそんなに楽しいんだ。下らない。

思わずそう言いそうになった自分を慌てて抑える。

今宮野に口答えすれば確実に殺される。

......さっきの彼みたいに。

皆もそれを思い知ったようで、彼に逆らうものは誰も居なかった。

「では、お膳立ても済んだことですし、そろそろゲーム会場へと移動しましょうか。」

彼は満足したように微笑むと指をパチンと鳴らした。

すると、モニターの皆の部屋に煙が充満し、皆は次々に倒れていった。

モニターから宮野の声が聞こえる。

「大丈夫ですよ。副作用なども何もない、ただの睡眠薬です。」

「.....なんで、私だけ眠らされてないの?」

「それは僕が貴女個人に話があったからですよ。」 

「話?」

なぜ私?と思いながら宮野に問いかける。

「貴女にだけ、このデスゲームのクリア条件を1つ、付け加えさせてもらいます。」

「はぁ!?何をいってーー」

「ことわれば!......どうなるかは分かっていますよね?」

彼は私の言葉を遮るように言葉を強くした。

今宮野の逆らえば殺される。

私はぐっと言葉を飲み込んだ。

「.....条件は何?」

彼は満足そうに微笑む。

「話が早くて助かります。その条件はーーー」

「.....なんで、私にだけそんな条件をだしたの?」

宮野から聞かされた条件はとても信じられないものだった。

「それはゲームをしていけばいやでも気づくと思いますよ。.....それでは、楽しみにしています。」

彼は指をパチンと鳴らした。

すると、私がいる部屋に睡眠薬が充満し始めた。

睡眠薬により私は意識を瞬く間に失った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

目を覚ますと、そこはやはり見知らぬ部屋。

やはり壁は一面白色で、窓もない。灰色の薄い扉と茶色の分厚い扉があるだけだった。

どちらかがゲームへと繋がる扉なのだろうか?

頭がズキズキする。倒れるときに頭を強く打ったらしい。

「目が覚めたようね。」

痛む頭を押さえていると、真横から声が聞こえた。

顔をあげると、そこには6人の男女が立っていた。

「もしかして.....モニターに映っていた人達....?」

「そう。此処に居るのは全員、ゲームに参加させられた人達よ。」

そして彼女は私の腕を指差す。

「腕、見て。」

「腕.....?」

そこには腕時計のようなタイマーがついていた。

タイマーはピッピッと規則正しい音を刻んでいる。

「それは、私達の残りの時間を示すタイマー。それがゼロになれば、私達は死ぬ......ってさっき宮野が言っていたわ。」

彼女は頭上のモニターを指差す。

「それと、貴女が眠っている間に私達は一通り自己紹介を済ませたから、紹介するわね。」

彼女は一度、辺りを見回す。

「私は花園美羽(はなぞのみう)。」

彼女ーー花園さんは一言言えば美人。

艶のある髪に、スラッと伸びた手足。まるでモデルのようだ。

けど、儚そうだけど、芯がある。そんな感じだった。

花園さんは自分の自己紹介を終えると、今度は後ろにいる女性を指差す。

「彼女は岩倉すみれ(いわくらすみれ)さん。」

岩倉さんは、ハッキリ言って、地味っ子。

黒髪にみつあみに、眼鏡という、いかにも地味っ子のような人だった。

「彼は佐々木智哉(ささきともや)くん。」

「よ、よろしく...お願いします....。」

佐々木くんは、男子と言うよりは女子に近い感じだった。

背も小さく、おまけに童顔。智哉という名前とは正反対な男子だ。

「彼は神城瞬(かみしろしゅん)。」

神城くんは、誰が見ても思うくらいのイケメンだった。

皆のような怯えた様子は感じとれず、とても落ち着いている。

「そして、最後に....野崎翔(のざきかける)くんよ。」

野崎くんは茶髪に、耳には幾つものピアスと、見た目だけで言えば、完全にチャラ男だった。

「最後に....貴女は?」

皆の自己紹介が終わり、皆の視線が私へと向けられる。

「く、栗原....美咲...です。」

私は皆の視線に怖じ気づきながらもこたえる。

花園さんは皆を見回し、宣言する。

「このゲームに参加している間、私達は一蓮托生。運命共同体。ともに頑張りましょう。」

花園さんのその言葉に皆も少し元気付けられたようだ。

表情が少し柔らかくなってる。

「自己紹介が終わったようですね。」

突如頭上のモニターから宮野の声がした。

花園さんは宮野を睨み付ける。

「ずっとそこで見てたわけ?」

「それは、勿論。貴女方がゲームをしっかりとやっているか監視しないといけませんから。」

監視なんて嘘もいいとこだ。宮野は私達が絶望していく様子が見たいだけだ。

「では、ゲーム会場へと進んでください。」

彼がそう言うと茶色の分厚い扉がギギギと音をたてながら開いた。

私達は意を決して、ゲーム会場へと足を踏み入れる。

 

「さぁ、地獄と快楽のデスゲームのはじまりだ。」

宮野の声が聞こえた。

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