~ルカ視点~
白夜を轢き逃げした犯人をどうしたモンか?俺はまず觔斗雲で天界に昇って神様達に相談する事にした。
「
「そうね、あなたが手伝ってあげれば彼女は自分で復讐する事も可能なんだから」そして俺はそいつを異世界流しにする為にまたしても地球に向かうと時空のズレか数日前にタイムワープしたようだ。
地上を見下ろし千里眼と
華やかなパーティー会場の割に参加者は少ない気がする、どうも親しい連中だけが呼ばれたらしい。アレ?あそこで酔ってくだをまいてるのって木村ゆのじゃん!なんであいつがいるんだよ!まあ俺は今ボールペンだから気付かれないが。
「青リンゴって緑色だよね、なんで青な訳?」何に対する因縁だ?!そもそも「青」ってのは本来「若い」「未成熟」の意味だからな!イカン、本来の目的から外れた。オッあれはかの有名な破嵐万丈氏、彼が主催者だな、ふ~んなるほど共通の知り合いがいたのか。例の轢き逃げ事件について相談されている、破嵐氏はスマホを取りだし操作しだした。どうも探偵を手配するつもりのようだ。それじゃ俺も人間時代の姿に化けて探偵に成りすまし接触してみるか。
実は犯人が誰かもう知っている、こっちから異世界流しにあった悪井が白夜本人に全部白状したからだ、その日乗っていた自動車を運転していた青井幹人という借金取りだという。
破嵐氏に上手く取り入って雇われた俺は青井が別件で既に逮捕されていると知った。蝿や花粉に化けて奴の身辺をリサーチしたら事故を起こした後自分の自動車を秩父湖に沈めて
~白夜視点~
私の前に1人の男を投げつけるルカ、こいつこそ私を轢き逃げした犯人だという。悪井からも言質がとれた。
「本人が復讐できりゃそれが一番だろ」ルカの弁であり、神様達も承認済らしい。まあ私も仕返しする気マンマンだし、さあこれからたっぷり生き地獄を味わってもらうわ。
~沙英視点~
法事の日がやってきた、ヒロと宮子と3人で万丈さんと待ち合わせる、場所は破嵐グループの経営する会社のロビー。大勢の取り巻きに囲まれている万丈さんを見つけた。
「会長!米○○の買収が…」
「○○独支社が…」うわ、大変そう。財閥のトップも苦労が絶えないわね、彼らに適切に指示を出した上で振りきって私達の元に近づいてくる。
「すまない、待たせたね」爽やかな笑顔をみせる、顔自体は濃い目なのに不思議だ。
「経営者も楽じゃなさそうね」ヒロが私に囁く。
「万丈さん、疲れてない?無理に出席しなくても…」今はよくてもその内ダウンするかも知れない。
「大丈夫、その為に鍛えてもいる」無茶だけはしないでよね。アレ?何で私、これほど心配してるの?
「お金持ちなのも善し悪しですなぁ」宮子は極めて暢気だ。
「ま、受け入れるしかないさ」その目には諦めというより覚悟を感じた。万丈さんの運転するバンで集合場所に向かう。それにしてもこの人自動車何台持っているのかしら?
お寺につくと朱さんご一家に迎えられる。大家族とは聞いていたけど4、50人はいるわね。これでご兄姉と配偶者、そのお子さんだけだというから驚いた。宮子と朱家の小さな子供達は早速仲良くなったみたいで中高生組に大人の邪魔にならない場所へ連れて行かれた。
「朱清明と申します。今日は故人の為にわざわざお越し下さいまして家族一同感謝しております」一番上のお兄さんという人から挨拶される私達。
「明らかに万丈さんに媚びてるね」宮子がヒロに耳打ちする。
「宮ちゃん、そんな事言っちゃダメよ」ヒロが嗜めるが
「すいません、破嵐さんが来て下さると聞いて兄は目の色を変えて、せっかくだから是非コネが欲しいと言って。あ、電話」朱さんはスマホを取り出して相手と話している、
「そう、それなら仕方ないわね。じゃあお大事にね」通話を切るとご家族に告げる。
「越後屋君、インフルエンザにかかって今日は来られないらしいわ」
「こんな時期に?!」宮子が驚いて声をあげる。
「こらっ、大声ださないっ」慌てて宮子の口を押さえる。
「インフルエンザは何も冬だけかかるとは限らないさ、ウン?ヒロ君どうした?」
「越後屋さんって、こちらとお知り合いなんですか?」
~大輔視点~
くーちゃんが突然店を飛び出してから3日後、ルカさん達と一緒に来店した。うって変わってスッキリした顔をしている。何でもルカさんに頼んで自分を轢き逃げした犯人をこっちに連れてこさせてボッコボコにしたそうだ。ネットで検索すると…でたよ、「轢き逃げ犯、謎の死」表向きは心臓麻痺と発表されたらしいけど。
「ぬかりはないんでしょ?」この蛙の女性、発言が怖い。
「ニセの死体を本人の髪の毛からつくったからな、DNA鑑定でもバレねえよ」つくづくチートだな、この孫悟空。
「そのでぃい何とかっちゅうのはよくわからんが、まあ乾杯しよう」ドワーフのおっさんはただ呑みたいだけだろ。
「あの人どうなるんですか?」エルフの女の子は眉を潜めて尋ねる。この娘はパーティーの良心だね。
「こっちでは何の罪も犯してないからね、一応解き放ったわよ。2度とあっちには帰れないけどね」くーちゃんの気持ちは分かるよ、そりゃ自分を殺した相手だからね。アレ?でも生きてるよね?最近僕も感覚がおかしくなっているかもしれない。
スマホが鳴る、小雨さんからだ。
「はい、それでは。また連絡します」これはくーちゃんに伝えた方がいいかもね。
「小雨さんが2週間後、君の法事を行うってさ、僕にも出席してほしいそうだよ」
「自分の法事の日取り聞かされる私って一体…」国民的アニメのナレーションみたいな落ち込み方をするくーちゃん、
「ねぇ、大ちゃん。出席断ってくれる?」なんで?
「だってさ、向こうじゃ死んでるけど大ちゃんとはこうして生きて会えてる訳だし…だから、その…」確かに僕からみれば生きてるから法事にでるのも変だな。
「分かった、当日風邪でもひいた事にして断りの連絡いれるよ」
~青井幹人の嘆き~
体中が痛い、全身の骨が折れている。俺はじぶんの体を引きずるように人のいる場所を探していた。
あれから恐ろしく腕力の強い女に休みなしに何時間も殴られた、サルはあの事故で俺が轢いてしまった女だと言っていたが、だったらなんで生きている?しかもサルまで一緒になって俺を棍棒で散々うちのめしてきた。ちっこい爺ぃには釘で地面に打ち付けられたし手足がハ虫類みたいな女には何リットルもの水を飲まされて何度も嘔吐した。耳の尖った少女はなすがままにされる俺をただ見ているだけだった。
それよりここはどこだ?見た事ない景色が、建物が、明らかに人間とは違う連中がうようよしている!道路だってコンクリートじゃないし、たまに目に入ってくる文字も何語かわからない。やっと見つけた人間に聞くと
「ニホン?なんだそりゃ?」
「ケイサツ?初めて聞く言葉だね」帰りたい、拘置所でも刑務所でもいい。誰か地球に帰してくれぇ━━━━━っ‼
次回からラヴコメに話を戻したいです