スーパーひだしん越後屋大戦   作:越後屋大輔

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大輔とヒロはどうも結ばれる様子はないです、
宮子「ヒロさんに素敵な太め好きの彼氏を募集してま~す」
ゲ・ン・コ・ツ


第2話憑かれた男

 ~ある病院での一幕~

 「心肺停止してます、もはや助かる余地はありません」1人の急患が運ばれてきて緊急処置がなされたがそれも徒労に終わろうとしていた。次の瞬間、

 「心臓が動き出しました!脈も正常に戻りつつあります!」まさに医師達の誰もが諦めていた時だった、こうして生死を彷徨っていた大谷(おおたに)(けい)(27才、男性)は生還を遂げた。

 

 ゲーム作家である慧は生きるという事に空しさを感じていた、現状の何かに不満があった訳じゃない。ただ「死」への興味がやがて執着に変わりその日もただ「何となく」死にたくなって「とりあえず」自殺を試みたのだ。

 まず自殺サイトをチェックして苦しまず死ねるのは練炭による中毒死との情報を得て早速必要なモノを購入した、次にガムテなどを使って外気を完全に遮断する。後は炭に火を付ければ眠っている間に死ぬ。そして深夜に全ての準備を整えた慧は床についた、これで明日には死んでいる。期待に胸を膨らませ睡魔に落ちていった。

 幸い(本人にとっては幸か不幸か)炭の異臭に気付いた隣人にいち早く発見された為、慧は死に至る事はなく今は病院の一室で眠っている。

 

 ~沙英視点~

 「橘先生、誠に申し訳ございません!」某ゲームソフトメーカーの営業マンが私に頭を下げる、こちらの会社で発売予定だった私の原作を基にしたゲーム「僕は屋根裏の窓から星を見る」制作がシナリオ担当者の自殺未遂騒動で企画倒れになってしまったのだ。

 「頭を上げて下さい、私は気にしませんから」実際はちょっと悔しいけど腹をたててどうにかなるモノでもない。

 「社に戻り企画を再検討させて頂きます。本当になんとお詫びしてよいか…」営業マンは最後まで恐縮しながら我が家を後にした。それから私はゲームで使われるハズだった決定稿に目を通す、原作者から見てもいい仕事をしている。さっき貰った名刺を確認して営業マンさんに電話する。

 「橘です。ゲームの事うんぬんは抜きにして大谷さんとお話がしたいのですがよろしいでしょうか?」

 

 ~ピコリーノの転生~

 エチゴヤという店で奇妙な男に敗北してから殺し屋のピコリーノはあれ以来ケチがついたのか仕事が思うようにいかず本業のカモフラージュでやっていた木匙作りも売上が伸び悩んでいた。

 そんな時に久し振りに殺し屋の仕事が舞い込んできた、仲介人は信用のおける人間だしターゲットは一般市民を卑下し続けた結果没落した元貴族だという。

 殺しの依頼を果たしたピコリーノは立ち去ろうとしたところをドジを踏んで警らの衛兵に見つかってしまった。その場を逃げ出した彼だが結局捕まり奴隷落ちとの二択を迫られ処刑される方を選んだ。

 

 気が付くとピコリーノは不思議な場所にいた、跳ねられたハズの首が繋がっている感覚がある、それにナゼか自分が死んでいる事を理解していた。

 「ここがあの世か、地獄ではなさそうだが。それともこれから連れていかれるのだろうか?」不安の募るピコリーノの前に神々しい雰囲気の幼女が現れた。

 

 ~ヒロ視点~

 吉野屋先生のお店の前に佇んでいる越後屋さんと数ヶ月振りに会った、あの大きな人はいないわね。今日は私とは別のコンビニで公共料金を払って買い物をした帰りらしいわ。お店一軒分の電気代やガス代となると相当な金額よね、銀行振り込みにした方が安全だし楽じゃないかしら?

 インフルエンザにかかったのを私が知っていて驚いていた、私が同居人の沙英について説明すると彼も納得してくれた。つまり沙英の担当者の朱さんの亡くなった妹、白夜さんが昔付き合っていたのが越後屋さん、法事に故人の元カレを呼ぶのも珍しいが白夜さんの別れた旦那さんは他の女性と不倫して相手と再婚、白夜さんに離婚を迫ったので朱家親族一同に嫌われているらしい。そこから元交際相手で家族とも仲の良かった彼を誘わないかという話になったそう。来られなかったけど。

 

 「やっぱり有名ブランドの服って高いですね」そう言う彼が見ていたのは女物。プレゼントしたい女性でもいるの?心が掻き乱される、変よね。私、別に彼女でも何でもない。それなのにどうしてこんな気持ちになるの?

 「それじゃ、僕はこれで」背を向けて自分の家を目指す越後屋さんに私は「待って」のたった一言が言えなかった。

 

 ~2人分の記憶~

 目を覚ました慧は自殺に失敗したのを悔やんでいた。

 「そう簡単に死にたがるなよ」辺りには誰もいないハズなのに声が聞こえる、イヤ聞こえるというより脳に直接響いてくる。

 「お前さんに死なれたら俺が困るんだよ、何せ今日から俺とお前さんは同一人物。体を共有したんだからな」慧は気味が悪くなった、自殺未遂の後遺症で頭がイカれたのか?

 「俺に言わせりゃお前さんは元々イカれてるぜ、俺ぁあっち(・・・)じゃ随分人を殺したが自分から死のうなんて思ったのは一度もねぇよ」慧は声には出さず心の中で未知の声に訊ねた。

 「お前は誰だ?!何で俺の心に侵入してくるんだ?!」

 「そういや自己紹介してなかったな、俺はピコリーノ、簡単に言えば異世界人ってやつだ。向こうじゃ死んだけどな、詳しくは追々話してやるよ。ま、仲良くやってこうや」

 

 ~ゆの視点~

 万丈さんと恋人同士になった翌朝、スマホをチェックしたら新着SNSがあった。高校時代の先輩、夏目さんからだ。

 『ゆのさん、久し振り。いきなりで悪いんだけど合コンのメンバーが足りないの、もし彼氏とかいなければ参加してくれない?』何とまぁ、今も昔もタイミングの悪い人だ。私はある一点以外は正直に断りの返信をした。

 『お久し振りです。すみません、彼氏いるので参加できません』宮ちゃん、沙英さん、ヒロさんには今夜にでも伝えるけど他の人にはまだ内緒❤ヤダ私何を今更乙女してんのよ(≧∀≦)。悪ノリはこのくらいにして今日も会社行かなきゃ。

 




またまた新キャラ登場しました
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