~ロティス視点~
マスターが愛用の魔道具を眺め怪訝な顔をしている、あれって離れた場所にいる人と話したりペンなしで手紙書いたりできるのよね。異世界文字限定だけど。ン?厨房をでて仲のいい常連さんと何か話してる、1人は新進気鋭の冒険者パーティーのリーダー、もう1人は憎っき恋のライバルの女獄卒。リーダーの方が私を指差す、マスターは私の隣に来て体を寄せてくる。キャッ(≧∀≦)!魔道具を作動させると2人を映す鏡になった、魔道具はカシャッと音をさせると一瞬で私達を精巧な絵に描きあげて再び鏡の部分に浮かび上がらせる。
「うん、送っとこ」アレ、マスターは絵を送ったというが鏡に描かれたままになっている、何が一体どうなってるの?異世界の魔道具恐るべし。女獄卒はご機嫌ななめだったが似たような魔道具を取り出すとマスターに抱きついて絵を描かせていた、(○。○#)今はお客さんだから文句も言えない。悔しぃー!私、絶対負けないから!
~大谷慧視点~
入院生活が終わり自殺未遂を起こした俺に仕事が舞い込んできた。新しいゲームシナリオを書けと会社から連絡があったのだ、何でもこの前お流れになったシナリオを原作小説家の先生が気に入ってくれたそうで会社の方も別の作品でもう一度ゲーム化に向けて動くそうだ。
「お前さん、ついてるじゃねえか?普通ならとっくにこき下ろされても文句は言えないぜ。その先生とやらに感謝するこったな」ピコリーノが話しかけてきた、今度ばかりはこいつのいう通りだな。近いうちに菓子折を持ってお礼とお詫びに伺おう。
~万丈視点~
僕は8年前からゆの君に秘かに想いを寄せていた、しかし当事はメガノイドとの闘いに加え高校生で会社のCEOを勤めるハードな毎日を過ごすあまり気持ちを伝える余裕もないまま最近にまで至った。
ある日しんのすけ君が宮子君に再開したとギャリソンから聞いた、ならみんなで集まって楽しもうとパーティーを開こうと思いついた。早速会場を手配して週末に備える、そして当日。楽しい時間は瞬く間に過ぎていく、ゆの君は呑みすぎたのか潰れてしまっている。確か近くに破嵐グループのホテルがあったな、一部屋くらい空きはあるだろうからそこに泊めよう。問題は意識のない彼女をどうやってホテルまで送り届けるか、
「ゆのっち~、こんなトコで寝たら風邪引くよ」宮子君が声をかける、流石は親友だな。
「宮子君、ゆの君を近くのホテルまで連れていきたいんだが手伝ってくれないか?」僕がそう頼むと首をかしげ唸る宮子君、何を考えこんでいるのだろうか?
「ゆのっちに変な事しないよね?万丈さんなら大丈夫だと思うけど」みくびらないでもらおうか、大体そのつもりだとしたら君に頼んだりしないよ。
~高坂諒平視点~
何でいきなり叩かれなければならないんだ?俺が何をした?その化粧が似合わない、小説家なんぞ所詮不安定、職業の内に入らない。女が自立なんかするもんじゃない、家庭に入って子供生んでナンボだ、そう言っただけだ、俺は断じて間違ってなどいない。燈馬はデリカシーがないとか抜かしやがったが刑事にそんなモノ必要ない!正義感と秩序、それが全てだ。
「それ、テロリストと同じ発想だぞ」燈馬はため息を吐いて俺の肩に手を乗せる、あんな連中といっしょにされるとは心外だな、
「彼らにだって歪んでいるが正義も秩序もある、お前ひょっとしてやつらを時代劇の悪代官みたいにイメージしてないか?」
「何を言っている?正義が歪むハズがない!そんなモノは既に正義ではない!」
「分かった、僕は彼女達を送っていくからお前は先に帰れ」情けないと言わんばかりの友の顔に見送られ俺は家に帰る。
~沙英視点~
「アレで悪気はないんだから余計質が悪い」燈馬さんは一言ボヤくと頭ん中だけ昭和初期からタイムスリップしてきたような高坂を見送りヒロと私を自動車に乗せて謝罪する、かなり腹を立てていた私に彼はあいつの悪口を散々並べ立てた、そりゃあんなのと10年以上つるんでたら鬱憤も貯まるわよね。彼は真面目さとユーモアを兼ね備えた嫌みのない男性で私達も少しずつ打ち解けてきた。
家に送ってもらいシャワーを浴びて部屋着に着替える、ヒロは彼を気に入ったみたいね。私と入れ替わりでヒロが入浴中に燈馬さんにSMSを送信する。
「今は無理かもだけど、ヒロには脈がある。後はあなた次第」これでヒロが新しい恋をして元気になってくれればいいな。
~ネネ視点~
さあ、今度こそ思いっきり語るわよ。
塾からの帰り道、すっかり暗くなった時間にしんちゃん達と久し振りをみかけた、こっそり物陰に隠れて様子を窺う私。新聞部を立ち上げた彼らは特ダネをスクープする為にあの突然倒壊した研究所の跡地にきていた。中学生だけでこんなトコ彷徨いてるとお巡りさんに補導されるわよ、あれ?一台の自動車が止まったわ。中からゆのさんが現れた、しんちゃん達ったらデレデレしちゃって!あっお巡りさん、やーい怒られた♪そいつら捕まえちゃって下さーい、ってそのまま去っていっちゃった。ゆのさんが保護者だったの?それにしても背は相変わらず低いのに出るトコでてるわね、男ってああいうのが好きなのかしら?何よ!もういい年したオバさんじゃないの!あれ?背中が妙に暗い、寒気もする。な、何?後ろを向くと巨大なサルが電柱らしきモノを私めがけて降り下ろした。そのあとは何も覚えていない…
高坂バカ過ぎる…