アイテムメンバー全員で近くのファミレスに来た。
ただいまここではフェアを開催中だということで、だれていた皆を連れ出した
というわけである。
「このバカみたいにガンガンかかってるクーラーが超ありがたいですね」
「結局基地より快適なのよね」
「……楽」
ファミレスのクーラーで冷やされたテーブルにべたーっともたれかかる滝壺。
「で、今日も会計は霧谷が持つってわけ?」
「もちろん。なんのために普段バイトして金稼いでると思ってんだよ。デート
でおごるのは男の役目だからな」
「マンツーマンでもない、この4対1の変則中の変則をデートって言ってるって
解釈でいいのよね?」
「麦野超あきらめてください。超霧谷はこういう奴です」
「うわーっ!結局霧谷の言う通り新作スイーツがたくさんあるって訳よ!」
「下調べには超抜かりないですから」
「あんたら、さっさとメニュー決めなさいよ」
「じゃあ、私はこの超フルーツケーキで」
「飲み物も一緒に頼んじゃえよ」
次々とそれぞれの注文が決まっていく。
「滝壺は?飲み物頼まなくていいのか?」
「私は大丈夫、今のど渇いてないから」
「じゃあ、注文はこれで……」
「ちょっと待って!結局私まだデザート頼んでないのよ」
「どうするんだ?」
「このパフェにしたいんだけど、結局多すぎて残しちゃうと思うのよね。霧谷、
これ一緒に食べない?」
「なっ!?」
フレンダの思いもよらぬ提案に絹旗が声を上げる。
席から立ち上がりまでしてしまった絹旗は、周りの“何事だ?”という視線の
注目に気づいて音もなく元の状態に戻る。
「超ありえないです!一人で食べきれないなら超最初から頼まなければいい話
じゃないですか?」
「結局せっかくの機会だし、期間限定スイーツを堪能したいって訳よ」
「俺は別にかまわないぞ」
「じー…………」
「な、なんで絹旗ちゃんはそんな怖い目でこちらを見ているのかな?」
「いえ。霧谷はどこまでも超霧谷だなと思ってただけです」
何がお気に召さなかったのか、不機嫌そうにぷいっと顔をそらす絹旗も最高に
可愛い…………ではなく。
とりあえず、これ以上絹旗のご機嫌を損ねないようにオーダーの品が早く到着
するのを待っていよう。
「お待たせいたしました」
「お、来た来た」
「すごいボリュームね」
テーブルの上に色とりどりのスイーツが並ぶ。
特にフレンダが注文したパフェはなかなかのボリュームだった。
これは女の子一人で食べきれないというのも無理はない。
そもそも、これって元々カップル向けの……
「さて、早速食べるってわけよ。結局、スプーンは2つついてるから霧谷はそ
っちから食べるといいのよ」
「よし、いただきまーす」
「ん~~、美味しい!」
「確かにこれは当たりの新作っぽいな」
美味しいパフェに一緒にありつくフレンダと霧谷。
それを冷ややかに眺めるほか三人。
「結局、誰かと分け合って食べるのも悪くないのよね」
にやーっとした顔で絹旗のほうを見るフレンダ。
“勝負あった”とでも言わんばかりだ。
「……超ムカつきますね、その顔」
「結局、私の日頃の行いって訳よ」
「超最後まで他の人の注文が終わるの待ってたくせに、よく言えますね。超計
算された作戦じゃねーですか」
「結局なんのことか分かんないんだけど」
とぼけるフレンダ。
もちろん絹旗はそのニコニコした鼻につく笑顔から発される言葉を額面通りに
受け取れるわけもない。
「超分かりました、そっちがその気なら……」
絹旗は何かを覚悟したようにすっと息を吸うと……
「霧谷、このケーキ超味見してみたくないですか?今なら、この超美少女絹旗
最愛ちゃんがあーんして食べさせてあげますよ?」
「ぐはっ……」
「なっ!?」
今度はフレンダが驚く番だった。
やられたらやり返す、そんな気質の女子ばかりが集まって構成されているのが
アイテムだ。
勿論、霧谷に対して絹旗の攻撃はクリティカルヒットだ。
「ほら、早くしないと超キャンペーン期間終了しちゃいますよ」
「ま、待ってくれ!すぐ口開けるから!!」
「なんでそんなに必死なの!?」
「はい、超あーんです」
「あーん」
「……ふふん」
仕返しとばかりにフレンダに勝ち誇った笑みを見せつける絹旗。
「結局なに顔赤くしてんのよ!」
「いや、お前これは男として不可抗力の部分だろ」
「ふふ、この超美少女の魅力の前に男はみんなメロメロですよ」
「あんたら何してんだか……」
「きりたには人気者」
「あれ?滝壺、なんか唇乾いてないか?飲み物ないからじゃ」
「うん、少しのどが渇いてきたかも」
「俺のドリンクでよかったら飲むか?」
「「え!?」」
「うん、ありがとう。きりたに」
ストローをさしたままのドリンクを滝壺に手渡す。
それを受け取ってちゅーっとすする滝壺は小動物のようで可愛い。
いや、本当に、眠そうな目でやられると……驚異の威力!
「これこそ超仕組まれつくした作戦ですよ……」
「結局、最初の発言からここへの布石だったって訳よ……」
「ほんと賑やかねぇ」
「麦野は超興味ないふりしてますが、年長者のプライドが邪魔して自由に動け
てないだけです」
「結局、面倒な立場なのよね」
「どうも、私を怒らせたいみたいね……」
今にも怒りを爆発させた麦野が暴れだそうとしたとき、いきなり麦野の携帯が
鳴った。
「運がいいわね、どうやら別の発散場所が出来たみたいだわ」
通話を終えた麦野はそう告げる。
「仕事よ」
なんかアイテムは普通の生活が原作では送れていなかったので
こんな感じを書きたかったのです