魔導騎士になりたくて   作:クー

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アルティア=レオンハート
身長164 体重56 属性 雷 魔装 トンファー型 雷獅の迅牙(レオ=ボルテリア) ランクB+
学園の生徒会に入っており風紀委員長。雷鳴の風紀委員の異名を持ち、校則違反者には厳しい取り締まりを行なう。人を見る目があり気に入った相手には親しく、若干の悪戯心を持ち接する面がある。アルティア家唯一の女魔導騎士ということもありプライドを持っている。


第17話 風雷の衝突

開始の合図と共に両者は相手に向かって走る。風と雷が互いに衝突し合う。

その衝撃は防護障壁で守られている観客にも伝わっているようだ。

 

「あれが...ランクB+の力なの...?」

 

「いいや、だがそんな相手にも決して焦りを見せないヴィルヘイム先輩もなかなかのものだ。」

 

「こ、これはどっちが勝つんですか?」

 

「...見てたらわかるはず。一瞬たりとも目を離さない事。」

 

「はい!」

 

魔装と魔装、風と雷がぶつかり合い両者は決して譲る事のない戦いを見せる。

 

「流石、生徒会メンバーだな。今まで戦った相手の中でも骨のある相手だよ。」

 

「ふんっ、そう言ってもらえると嬉しいが。まずは口より体を動かしたらどうだ!」

 

すると彼女は俺の魔装を挟み込むようにし、そこから勢いをつけて地面を蹴ると、丁度俺の頭程の高さになる。

 

「っ!体術か...!」

 

「私は魔装や魔術だけに任せて戦っている訳ではない...常に己も磨いている。」

 

俺はとっさに魔装を手放し風で少しばかり蹴りを受ける場所をずらした。

俺は壁際まで飛ばされ、彼女はそのまま魔装に電撃をまとわせ、形状を刃状に変える。

 

「形が変わっただと...!?」

 

「ああ、アンタの試合を5年前に見ていたよ。とても興味深かったさ、そこから3年かけて習得した、感謝させてもらうぞ。」

 

「アンタ...やっぱり今まで戦った相手の中で両手の指に入るくらい楽しめそうだよ。」

 

「まだそんな余裕を...これで終わりだっ!」

 

彼女は先ほどまでとは考えられないような速度で接近してくる。

 

「速いっ!?このままじゃ追いつかれる。」

 

「連携攻撃も編み出していてね、第二次魔術、電撃跳躍(ボルト・ステップ)!」

 

このままじゃ一方的にやられる...ならば!

 

「戻ってこい、神殺し。」

 

すると魔装は俺の右手に戻って来る。

 

「今更魔装で突いたところで私がそれをかわせばそれで終わりだ。」

 

「誰が魔装だけで攻撃するって?」

 

俺は相手の筋肉の動き、目のやり場、全てを読み切り魔装を地面に突き立て壁を蹴り、上空に飛ぶと再び魔装を右手に戻す。

 

「私からは逃げられんぞ!

稲妻よ、天より降りて地を走り、邪を消し去らん。そののち残るは輝かん稲のみ。すなわち勝利の輝きを我が右手に宿らんことを。我が左手に栄光を齎さん事を。 第七次魔術 雷獄の閃龍牙(ボルティア=ヘル=ドラゴニア)!」

 

読まれた、俺の行動を読まれた。そして無防備になったこの瞬間に第七次魔術。まずい、これを直撃したらもう戦う力は。

こうなったらやるしかない、相手から背後を刺されても直撃よりはマシだ。

 

「風は全てを運び、花を育みそして散らす、則ち終わりと始まりをもたらすものなり。時に護り時に壊し、我の剣とならんだろう。我、全てを護り全てを壊し、残されしものより再び世を創り出さん。永遠に続くものならば風となりて蒼翠き天空へと還るべし!第七次魔術永廻の風龍!」

 

俺は全神経を集中し魔術詠唱を行なう、途中から背後から魔装を刺されるが気にせず、電撃を流されても止める事なく詠唱を終え相手の魔術を飲み込む。

 

「何っ!私の最強の魔術が...。」

 

「残念だが...アンタの負けだ。」

 

「何を!貴様へのダメージはとても深刻だ。これ以上無茶はするな!私は貴様を気に入ったし貴様が悪時を行なわない人間だと見破った。だからもう...」

 

「嫌だ...。」

 

「えっ?何故だ、お前はもう戦う意味など。」

 

「やらなきゃいけないんだ。もう俺は誰にも、負ける訳には...誰かを失う訳にはいかないんだ!」

 

そう言うと俺は神殺しを自らの胴から相手に向かって刺す。

 

「っ!?貴様、バカか...!そんなことしたら。」

 

「勝てればどうなったっていい、誰よりも強くなったらもう笑われない、誰にも馬鹿にされない...誰かを失わなくて済む。だから俺は、勝ち続ける!」

 

風魔術の出力を最大にし、地まで突き進む。そして地に落ちた後勝利判定は俺に下された。速やかに回復魔術が施され傷は塞がった。

 

「まさか貴様がここまでやるとはな。」

 

「いいや、アンタが第七次魔術をぶち込んできた時はどうなることかと。」

 

「いやいやいや、そこからぶっ刺されて電撃流されてもびくともせず詠唱終えた貴様を見たこっちこそどうなることかと思ったよ。」

 

互いにそう言うと握手をし、笑顔を見せる。だが、何かが忍び寄っている。そう感じる、この5年で鍛え抜かれた勘と感覚がそう俺に呼びかける。

 

「危ないっ!」

 

俺はアルティアを地に押し倒し魔装を構える。

 

「貴様っ!こんな所で私を押し倒すなど...っ!?」

 

俺はとてつもない衝撃に押され壁際まで吹き飛ばされる。これは...奴らだ...奴らが来やがった。

 

「魔...魔物だ!」

 

「魔物!?どうして!」

 

「早く、早く逃げましょう!」

 

「生徒は早く避難を、教員は速やかに闘技場に集結せよ!」

 

魔装でどうにか魔物の攻撃を防ぐが先ほどの戦闘で魔力が底を突きそうだ。

 

「先輩!」

 

「ヴィルヘイム先輩!」

 

「ヴィルヘイム君!」

 

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