魔導騎士になりたくて   作:クー

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久しぶりの投稿です、思ったより大学生活が忙しいもので長期休暇しか連載できそうにないです


第20話 高潔なる騎士の役目

あの事件から2週間、エリカ以外は着実に課題をこなしていった。

 

「オルクス、これから試合時間の1/4、つまり2分半の間は俺からの攻撃を避けながら一度でも俺に攻撃を当ててみろ。」

 

「そ、そんな無理ですって攻撃を避けながら相手に攻撃するだなんて!」

 

「いいや、お前にはその素質があると俺は見ているが?何しろお前にはスピードがある、反射的に攻撃から逃げる性格ではあるがそれを上手く活用すれば相手の攻撃を避けつつカウンターすることも可能だ。」

 

「で、でも...!」

 

「でもじゃない、覚悟を決めて進まなければ上には行けない。その覚悟のままでは俺達の足手纏いだな。」

 

「おい貴様!自分のチームメイトに何てこと!」

 

「...。」

 

「足手纏いにだけは、なりたく...ないっ!」

 

オルクスはその勢いに任せて魔装で斬りにかかる。俺はそれを軽く受け流し投げ飛ばす。

 

「そうだ、その意気だ。だが、勢いだけで全てを通そうとするな。冷静に相手を見て、素早く判断し、正確に敵に攻撃を当てろ。それが今お前に必要な武器だ。」

 

俺は魔装を展開し、オルクスに攻撃を始める。前よりも遥かに反応速度やスピード、攻撃の強さなどが上がっている。なにしろ前までは俺のわざと出した僅かな隙さえもビビって見逃していた、それが今ではその隙に食いつく心の強さを持っている。

 

「残り1分、半分だぞ。さてと、少しだけ速度上げますかね。」

 

「ええっ!?これより早くなるんですか!」

 

「ははっ、お前にはさっきのレベルじゃ緩すぎたと思ってね。」

 

速度を上げると数秒はその速度についていくのがやっとだったがすぐに速さの変化に慣れ余裕がでてきているようだった。やっぱり思った通りか、慣れるのが速い。いわゆる飲み込みが早いのだろうな、このチームの速度担当はこいつだな。

 

「よし、時間終了。攻撃は一度も当てられなかったが正確に相手の隙を突くようにはできていた。後は毎日練習でカウンターの練習だ、いいな?」

 

「は、はい...!」

 

次はフィリアだな、さてどうするか。

 

「フィリア、お前には防御訓練の課題を与える。」

 

「防御訓練...?」

 

「ああ、俺が遠距離で魔術を使って攻撃するからその攻撃を全て防ぎきるんだ。だが皆にも強力してもらうからな、一応寸止めで魔術が消えるようにしているが油断はするな。こっちは2分で大丈夫だ、さーて皆持ち場につけ。」

 

皆が配置場所に移動する。

 

「本当にこんなので大丈夫なんですか?」

 

「...多分、あのひとにはあのひとの考えがあるから信じよう?」

 

「は、はい!シルル先輩。」

 

「さてと、スタートだ。」

 

俺は第二次魔術から第四次魔術を詠唱し攻撃を行なう。最初の1分は順調に追いつき、攻撃を防いでいたがそれから半分は徐々に速度が落ち、攻撃に対しての防御で反動が生じるようになった。そして残り15秒程でギブアップとなった。

 

「はぁ...はぁ...っ、駄目だ...私にはやっぱりっ...!」

 

「確かに最初の方は追いつけていたが後半からスタミナが切れ、姿勢も崩れて攻撃に対しての防御により反動が大きくなっていた。正しい姿勢で攻撃を防御しなければ隙が生じてしまう。そこが今後の課題だな。」

 

「はい...。」

 

「何、第四次魔術を受けきれるような頑丈さと追いつけるスピードがある。後はスタミナをつけるだけだ、筋力や何やら基礎的な部分は既に出来上がっている。自分に無い物を少し補うだけで戦略は広がる。残り一週間頑張ろうな。」

 

「...はい。」

 

少しばかりダメージが大きいみたいだな...、あと1週間でどこまで成長できるか。俺も、そうだな。

 

「私は何をしているのだ...これでは...。」

 

「あら?先ほど無様に倒れたお姉様...いや、エルディシア家の出来損ない!」

 

「っ...!(出来損ない...やっぱり私は。)」

 

「もしかしてこの人が一回戦で対戦するあの出来損ないの集まりの第199班の一員?」

 

「だっせぇ、こいつ2年なのに」

 

「まあ、貴方のような出来損ないは私たちに倒される運命ですわ。」

 

こうして、1週間後の試合に向けて各々が準備をする。俺達は勝ち進まなければならない、でなければ俺達は...。

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