魔導騎士になりたくて 作:クー
ついに決勝戦、少しずつだが実力をつけてきた僕はついにここまできた。
「まさかここまで行けるなんて、それだけでも上出来だ。なら、後は自分達の実力を全て出し切るまでだ。さて、楽しもうぜ。」
兄貴はそう言って笑った。僕はなんだかそれだけで頑張れる気がした。
コロシアムに入ると敵チームの中で噂になっている人がいた。
「よう、てめえが噂の能ナシ野郎かぁ?」
「僕に...何か...?」
「ハッ...意気がんじゃねえよクソッタレ。てめえには限度がある...だがなァ、俺には限度はねェんだよ!何でって?そりゃあそうだろ、俺が最強だからだよ。」
「あっ、あいつは学年一位のベルザーグ・グランジオ...学年二位とは圧倒的な実力差をつけてその座にいる...」
「レイス、知ってるのか?」
「無理よ...勝てる気がしないわ。闇属性だなんて、聖属性が居ない限りこちらが圧倒的に不利だわ。」
「おい、諦めるな。あいつは俺がやる。学年最強だ?笑わせんな、『学園一位』じゃ...ないんだろ?」
兄貴の表情が変わった、まるで楽しみを見つけたかのようなそんな表情だ。
「それでは、両チーム位置につけ!」
「いくぜ...魔装展開...『エンキドゥ』」
「いくよ...魔装『シルフィリア』!」
魔装シルフィリアを展開すると、真っ先に兄貴に第一次魔術ブロウを当てる。
「あいつ、制御上手くなったな...いくぜ!」
兄貴は風の勢いを使い、敵陣に突っ込む。一瞬の出来事だがベルザーグに向かう間に敵チームを1人倒した。あそこまで本気の兄貴は見た事がない。
「よし、僕達は残りの相手をしよう。」
「頼んだ。ヴィル、エド、オルディアは前衛。レイスは支援を」
「わーったよ、じゃ行くぞお前ら」
こうして僕達は残りの相手をすることになる。
「やるじゃねえか、噂の一年」
「ハッ!学年最強のケイズだっけ...?その噂が本当か俺が確かめてやんよ!第三次魔術
「やるじゃねえか...第一学年で第三次魔術なんて相当じゃねえかよ。だが、だったら教えてやんよ学園最強の真実って奴を...
汝、我の灯火なり。汝、敵を滅ぼす炎なり。残すは真実、消すは虚実!第四次魔術
空を赤く染めあげるような炎がコロシアムに舞い上がる。紅の刃が竜巻のように周囲を切り刻む。
「おいおい、流石だなァ?流石は学園一位様だぜ!クソッタレが」
二つの刃が兄貴の第四次魔術を弾くと兄貴に斬りかかる。第四次魔術、詠唱が必要な魔術であるが故に発動までの時間、制御が難しく高等部でも第一学年の後半でようやく扱えるような魔術だ。しかし兄貴はそれを普通に使用している、そして驚くべきなのはそれを弾いた奴だ。
やばすぎる...次元が違いすぎる。