Muv-Luv Alternative欧州から極東に吹く風 作:みったん
アナザーワールド 1986年。
ブリテン島にbetaの大侵攻が開始された。
欧州戦線では核を使った遅滞戦術を一部の戦線で踏み止まったものの、勢いを止めることが出来ずフランスが陥落した。
betaはその勢いを維持したままグレートブリテンへの侵略を開始。
侵攻初期は海岸線上での封じ込めに成功していたがついにその防衛ラインが破られたのだ。
すぐさま防衛線を再構築。
しかし肝心な本隊が、、、父の予想通りアメリカ軍の増援が遅れている。
海路でのトラブルが原因だ。
半数は、艦隊戦力は到着したものの、肝心の戦闘機の数が不足していた。
そんな中、イギリスの精鋭部隊
「ロイヤルクラウン大隊」「tsfSAS中隊」が奇跡とも言える奮戦を見せる。
この2つの部隊には優先的にテンペストが配備されている。
西ドイツの部隊ツェルベロス隊が名に恥じぬ活躍で敵を駆逐する。
が、、、、、決定的に兵力がたり無かった。
精鋭部隊による重要拠点の防衛。
国連軍の奮闘。よく見ればオーストラリアからの援軍までいる。
米軍の本隊さえくればbetaを海に叩き落せる。
その希望を持って抗い続ける。
しかし戦線はじわりじわりと後退する。
欧州の力が、、、人類の力が、、、零れ落ちる。
あと一手だ。米軍が来るまでに持ちこたえる一手が欲しい。
そんな期待に答えたのはロシアから送られてきた兵器だった。
その名は自動自決システム。
戦術機に搭載されたS11を遠隔操作、もしくは機体の大破と同時に自動的に自決させる兵器だ。
新兵の中にはパニックに陥り、何もできずに死んでいく者もいた。
レーザー級に薙ぎ払われて、即死こそ回避したものの、火傷で何もできずに死んでいく者もいた。
タンク級に機体を齧られ恐怖の中、自殺さえ許されずに
これはの兵器は、そんな死を意味のある物に変える最悪にして最高の兵器であった。
この兵器の使用を最後まで英国はためらった。
しかし防衛戦が後退するにつれて一つの部隊が使用するように提言をしてきたのだ。
「ロイアルクラウン大隊、残存機に自動自決装置を付け終わりました。」
「ご苦労」ロイアルクラウン大隊長が整備兵に敬礼をした。
「これより我らロイヤルクラウン大隊は文字通りカンタベリーで死守をする。ロンドンにはbetaを絶対に通さない。そうだな?諸君」
「YES!マイ・ロード」
「この作戦、我らは生きて帰らないだろう。だが希望はあるステイツだ。我が同胞なるステイツが、我らのあとには控えている。」
「いいか?復唱しろ。」
Achieve your mission with all your might.
Despair not till your last breath.
Make your death count.
「死力を尽くして任務にあたれ」
「生ある限り最善を尽くせ」
「決して犬死にするな」
その言葉が怒号のように響き渡った。
大隊長は、出撃前に僕の頭を撫でてこういってくれた。
「最高の機体をありがとう。君が作ってくれたこの機体のお陰で我らは戦えたのだ。そして、君のような若い人材がいるからこそ、安心して戦えるのだ」
彼の深い色をした目を僕は忘れない。
その光景を僕は忘れないだろう。
こうしてロイヤルクラウン大隊はヴァルハラへ向けての大行進を行う。
その勢いはbetaの攻勢を7度に渡り退け、4日間の戦線維持をほぼ独力で行った。
ロイヤルクラウンは一人として出陣前の宣誓を破ったものはいなかった。
どんなに困難で絶望するような状況でも這い進み。
津波のような敵の攻勢に文字通り一歩も引かずに
最悪の中の最善の結果を結果を手にするために前進を続けたのだ。
そしてロイヤルクラウンが自動自決装置を配備してから5日後。
彼らは全員ヴァルハラへ到着し、その作戦を成功させたのだ。
アメリカの戦術機部隊の到着。それは最後の隊員がヴァルハラに到着した2分前のことだったという。
彼は米軍の怒涛の反撃を目に焼付け、そして自分たちの成果を仲間へ報告する為に勇敢に散っていった。
MiGが、テンペストが、イーグルが、ミラージュが、トーネードが、トムキャットが。
圧倒的な気力を持って反撃の狼煙を上げる。
ロイヤルクラウンの勇士たちが乗り移ったような奮戦っぷりは押し込まれ気味だった戦線を押し返す。
ミサイルで艦砲射撃、36ミリ砲でじわりじわりと押し返す。
特に潤沢な補給を持ってして戦うアメリカは、世界最強の国家の名を示すように。
ロイヤルクラウンの期待に答えるように、、、、闘いぬいた。
そして、、、、、人類は半月に渡る激戦の末にブリテン島からbetaを海に叩き落とすことに成功したのだ。
米軍損耗率35%
欧州連合軍、国連軍損耗率55%
イギリス軍損耗率73%
ロイヤルクラウン大隊、全滅
この戦いで七英雄と呼ばれる称号が生まれる。
4人は生きたものへ、3人は死んだものへ、その称号は送られた。
人類はイギリスにて一先ず勝利した。
どんなに苦いものだとしてもそれは勝利なのだ。
未だに欧州の夜の帳が上がる気配すらない。
しかし、どんなに手痛い犠牲を払ったとしても、前進をし続け無くてはいけないのだ。
それが生き残ったものの義務なのだから。。。。。
納得が行かなかったので全部書き直しました。