Muv-Luv Alternative欧州から極東に吹く風   作:みったん

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英国防衛編ほぼ全部書き直したり。
チラ裏とはいえ内容がコロコロ変わって申し訳ない。


決心。

ピースワールド。

 

 

二日酔いの頭痛で目が覚めた。

夢を見ないように酒を飲んで寝たのが悪かったらしい。

そして極めて残念なことに酒を飲んだくらいでは夢を見るのを止めることは出来なかった。

 

グロテスクな化物に、知人の一人一人が特攻をしかける様、知り合いが行方不明になった恐らくbetaに喰われたのだろう。

そんな様子を夢とは言え見るのが辛かった。

そして俺の作ったテンペストは戦況に大きな影響を与えることはなかった。

 

戦術機一種類開発したぐらいでbetaに勝てたら苦労しない。そんな冷静な声が自分から聞こえた。

 

わかっちゃいたんだけど現実を見るのは辛い。

 

 

 

そんな感じでベットに横になりながら考え事としていると親からのいつも通りの怒声が聞こえる。

酒を飲んで昼まで寝て何をしているというクレームらしい。

極めて腹が立つが正論なのでササクレた心を宥めながらシャワーを浴びた。

 

 

丁寧に石鹸を泡立てて体を洗ってから、いつもの適当な服に着替えた。

台所に行くと「出かけます。食事はお鍋の中」と置き手紙がある

鍋の中身は七草粥に卵落としたようなものだった。

二日酔いの体には有難い。

口うるさいがこういった気遣いが出来る母を嫌うことが出来ない。

 

食事が終わる。

さて、、、これからどうするか考えなくてはいけない。

 

こちらの世界の記憶を使って、向こうの世界に介入するのは間違いない。正解なはずだ。

しかしそれに限界みたいな物を感じてしまうのが今の実情だった。

 

門外漢の俺が最新技術について調べても理解できず、アナザーワールドに知識を持って行く事は出来ないだろう。

そして効率が恐ろしく悪いと思われる。

まぁ一応最新技術について調べるのは、投資の勉強になるので悪いことじゃないのだがもっといいアプローチの仕方があるのではないか?

物凄く唸って考える、、、が浮かんでこない。

簡単に浮かぶぐらいならもうとっくのとうに思いついてるだろう。

 

しかしそれでも思いつかないので俺はゲームセンターに行く事にした。

前のテンペストやトーネードⅡがアナザーワールドの夢と同じく実装されたこともある。

考えても分からないようなことが増える増える。

 

 

 

アナザーワールド

1986年

 

 

 

僕は情けなさで一杯だった。

僕と向こうの世界の僕と、父さんのユーロファインタスが作った戦術機よりもロシアが作った自決装置の方がよっぽど戦線を支えたのだった。

軍内部では自決装置について賛否両論だ。

 

しかし前線の兵士たちは、積極的に導入するように志願したらしい。

betaに喰われるよりも一矢報いてやりたいという一念で導入したらしい。

第二次世界大戦の日本帝国の戦法に習ってカミカゼ装置(アタック)という渾名を得た装置は欧州戦線でも広く取り入れられることになる。

 

 

「こんなの絶対おかしいよ」

 

僕が呟いた。

 

今でも目を閉じると大隊長が僕の頭を撫でて「戦術機を有難う」といった時のことを思い出す。

そしてもう彼らがいないということも。

セノタフ(イギリスの戦没者追悼施設、空の墓の意)にて彼らの名前が刻まれているだけだった。

 

 

 

大人たちは言う。テンペストのお陰で敵陣の中央まで食い込み効率的に自爆が出来たと。

フリーダムファイターやトーネードじゃこうは行かなかった、と

 

 

 

だけど気分が物凄く沈む。

気がつけば部屋に引きこもりがちになっていた。

 

 

「ケイジさん。大丈夫ですか?」アスタナシアが心配そうな声をあげる。

 

 

酷く耳障りのいい声。だけどそれが僕の神経を逆撫でした。

「大丈夫か?だって?大丈夫なわけ無いだろ!!」

怒鳴り散らす。

よせばいいのに僕はアスタナシアに八つ当たりをしたんだ。

 

「大体あの戦術機を作れたのは僕の力じゃないんだ。他人のアイディアを丸々盗んだだけなんだよ」

 

 

気がつけば僕は夢の世界のことを全部彼女に話していた。

 

「夢が見れなくなったら僕には価値も何もないんだよ。ただのガキでアイディア泥棒に過ぎないんだよ。」

 

改めて口に出すと絶望的な気分に陥った。

向こうの僕に比べると「僕」は子供でなんて無力なことか。

 

 

 

アスタナシアはそんな僕の言葉を一つ一つ受け止めてくれた。

僕より小さな体で母親が子供をあやすように抱きしめる。

悔しくて涙が出る。

「一緒に作りましょう? 皆を守れる戦術機を。一人でも多くの犠牲者を出さない戦術機を」

彼女はその言葉を繰り返した。

 

僕が一番欲しいその言葉を彼女は優しく囁いた。

「アイディアを盗んだとか他の世界がとかそんなこと関係ありません。私は知っているんです。ケイジさんが人一倍優しくて皆を救いたいと思っていることを。」

胸の中に溜まっていた感情が溢れだしてくる。

 

「ケイジさんなら出来ます。私が保証します」

そんな何にも根拠のない言葉が、、、、彼女の信頼が痛いほど身にしみた。

 

 

 

 

ピースワールド

 

この数日はゲーセンでマブラヴをして遊んだ。

ゲームの中でbetaに似た敵キャラを殺すのはとてもフラストレーションが開放された。

向こうの世界の俺は数日間はくよくよとした様子でいたが、アスタナシアちゃんの励ましで立ち直った。

俺より年下の餓鬼が奮起したっていうのに俺が動けなくてどうするよ。

そう考えて俺も動き出すことにした。




初の感想が、、、舞い上がってしまった。。。
ついでに友人から指摘があった部分に修正いれたり。
ストックが減ってきた。
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