Muv-Luv Alternative欧州から極東に吹く風 作:みったん
テンペストの改修型についての報告を産業大臣にしにいったときの話だった。
我社が堤出した天文学的な予算案についての話だろう。
「棺桶を作るのはいい加減にやめろと言っているのです。だいたい何ですか君のような子供が作った戦術機など怖くて乗れませんよ。」
僕はその言葉に強い反発を覚えた。
「聞こえませんでしたかな? 棺桶のよう戦術機を作るのをやめろといっているのです。」
その時にかけられた言葉がコレだ。
「どうなされましたか? それともはっきり言われなくてはわかりませんか?」
大臣がは続ける。
「棺桶にいくら装飾をつけたとしても棺桶ですな。高額な棺桶など望んでいないのですよ。」
彼の顔には嘲りの表情が浮かんでいた。
「高価な棺桶を買うくらいならば、安いものを複数買ったほうがマシだとは思いませんか? 結局使い潰すという点では変わりがない」
なるほど。確かにそれは一つの真理をついているだろう。
しかしそれをボクが認めるわけには行かなかった。
認めてしまえば今までやってきたことを否定することになる。
「そうですね。今までの戦術機は棺桶でした。」
怒りで舌がもつれそうになる。
抑えろ。ここが勝負時だ。
この英国大臣とあろうものが感情論で否定しているわけではないだろう
そんな人間が大臣になれるわけがない。
そしてテンペストは輸出でちゃんと利益も運んでいるはずだ。
なのにこの違和感はなんだ?
コイツは何が言いたいんだ?
何故テンペストを、ユーロファインタスを否定するような発現をした?
考えろ。
先までの総督の言葉を振り返る。 高価な棺桶はいらない? 何かが引っかかる。
機体のコストや開発費をきにかけているのか?
「ご丁寧に火葬まで出来るようにしましたか? そんな共産主義のような習慣はいりませんよ。」
カミカゼアタックなど要らないということか。これは分かりやすい。
カミカゼはいらない? 便利で高価な棺桶はいらない?
頭の中を思考が巡る。
そして一つの解が頭に浮かんだ。
僕はどんな戦術機を作ると英国防衛戦で誓ったのか?
思いだせ。それを吐き出せ。
「僕が作る戦術機は棺桶ではありません。次に作る戦術機は揺り籠ですよ。」
餓鬼だと思っていた奴が意外に骨があるではないかと言わんばかりの表情。
大臣の顔に興味の成分が若干浮かぶ。
つまりこういうことだ。
棺桶の様に入ったものが死ぬ生還率の低い兵器もいらない。殺傷力が良い兵器を求めているわけでなく生還して次に繋げる戦術機を。人類を守り衛士をも守る戦術機を彼らは求めているのだ。
僕はテーブルから資料を取り出す。
「これを御覧ください。ユーロファインタス次期開発機体とテンペスト。こちらがアメリカの機体F22とストライクイーグルです。」
そこに記されている予想スペックではアメリカの戦術機に大きくテンペストとテンペストの改良機が負けていた。
それどころか、、、、、、
「テンペストと新造機体の性能がほとんど変わっていない?」
言ってみればネガティブを潰しただけ。
「はい。この新しい機体は、アメリカのイーグルとストライクイーグルの関係にある機体です。しかしその設計コンセプトは大きく異なります。」
「この機体はbetaを倒すことを目的としているわけでなく、戦場で生き残ることを目的としている機体だからです。」
取り敢えずプロット再構成