一話の後書きにも書きましたが、覇王Pカードはペンデュラム効果もモンスター効果も持たないバニラカードになっています。多分次の登場でアニメかOCG効果にして出します。今回は覇王Pカードは登場しません。
今回はGXで結構ファンも多いと思う元オベリスク・ブルーのデュエリストとデュエルします。
それではどうぞ
翌日、アカデミアから合格通知とコースとその説明が届いた。
デュエルアカデミア学内は個々の能力によって3つのコースに厳格に分けられており、各コース毎に寮や制服のカラーが異なる。というかもう扱いがまるで違う。実力が認められれば上にのし上がることができ、またその逆に落ちることもあるそうで。ちなみに女子は強制的にオベリスク・ブルー行き。
・・・まあ実はそのことは(なぜか)知ってたんだけどね。一回もアカデミア内のことは調べてないし聞いたこともないのに。
まあそれは置いといて、最初の一年は、
「ラー・イエロー。」
中等部出身者と、高等部編入組の優秀者が所属。寮はペントハウス風のおしゃれな建物で、普通の食事が提供される。今回は異例ということでオベリスク・ブルーに入れなかったけど、まあ木造プレハブ風二階建て、校舎が遠い、食事は質素と少しひどい扱いのオシリス・レッドよりは断然いい。別にオシリス・レッドを馬鹿にするわけじゃないけど。
それより、ずっと重大な問題がある。
「『ペンデュラム召喚は異例中の異例のため、校内の大会以外での授業等の使用を制限させていただきます。アカデミア内では、原則アカデミアのデュエルディスクを使用してください。』だと・・・?!?!」
そんな馬鹿な。確かにこの時代だと強力無比な召喚法だけど、あのデュエルだと融合召喚しかしてないし、まだまだペンデュラムはあんなものじゃないのに。それとも0と13なんて頭おかしいスケール幅がいけなかったのか?
「うぅ〜〜〜。」
ベッドの上でごろごろ転がって、落ちた。
「へぶっ」
・・・そうだ。いいこと考えた。
そして今日が入学日。入学式的なことをやって、寮の案内を受けて今は自分の部屋でデッキを組んでる。当然ボクの覇王Pカード入りの【
そして何より、ペンデュラムを使わなければいいんでしょ?それならやりようはある。
「そのために、少し休んでてね、相棒。」
今はバッグの中のデュエルディスクに入れている相棒、【スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン】に、聞かせるように囁く。無理をすれば今組んでるデッキにも入れれるけど、融合カードを入れるだけで格段に事故率が上がりかねないから泣く泣く抜かした。
そんなことをしながら、ちょうどデッキが出来上がった時にノック音が聞こえた。
「どうぞ。鍵はかけてないよ。」
部屋のドアを開けて入ってきたのは、同じラー・イエローの男子生徒だった。それなりに高い身長、オールバックの髪、理知的な雰囲気。
・・・なんでボクはこの人を知ってるんだろ。
「初めまして。ボクに何か用ですか、三沢大地?」
まあ、彼のことだから、ペンデュラムモンスターをその目で見たいがために来たんだろうけど。
「よく俺の名前を知ってたな。柊遊奈さん?」
ボクにも理由がわかりません。
「まあ、あのカードを見せてもらいたくて来たんだが。」
「はい、このカードでしょ?」
机の上に置いていた覇王Pカードを三沢に渡す。
「おお、これが噂の・・・。」
興味津々な様子で。
「ところで明日はオシリス・レッドの二年とのデュエルだな。勝てる自信は?」
「勝てる自信じゃなくて、勝つんです。入学早々に負けていられません。」
「そうか、なら君が勝てるように誰が相手か教えてやるよ。
君の対戦相手は・・・。」
そして課外授業の日。
ボクはまだなれないラー・イエローの制服に身を包み、昨日作ったデッキをデュエルディスクに入れてる。当然アカデミアの方。
そして対戦相手は、
「一!」
・・・うん、この時点で誰でもわかるね。
「十!!」
今のうちにシャッフルもしておこ。なんでオートシャッフル機能ないんだろ。
「百!!!」
なんか見てるこっちが恥ずかしくなって来た。
「千!!!!」
今更になってボクも一緒にやった方がいい気がしてくる。
「万丈目サンダー!!!!!」
もう彼の代名詞とも言えるいつものコール、ボクのデュエルアカデミアでの最初の相手は万丈目 準だ。
最初はオベリスク・ブルーだったけど色んなことがあってオシリス・レッドになった。良くも悪くも人気がある、デュエルの腕もかなりのもの。
そして今、色んなことの時に着たノース校の黒い制服に身を包んでこうしてボクの目の前にいる。
「そのデュエルディスクじゃペンデュラム召喚とやらは使えないだろうが、手加減はしないぞ。」
およ、最初のコールと比べると結構クール。もしかしたらこっちが彼の本来の姿かもしれない。
「いいですよ、ボクだってペンデュラム召喚しかできない奴だと思われたくないですし。」
言いながら、オシリス・レッドの方に目を向ける。あ、十代いる。なんかすごいワクワクした顔してる。途中で乱入とかしないよね?
ラー・イエローの先生が前に出てきて、合図をする。
「それでは、万丈目 準と柊 遊奈のデュエルを始める!」
「「
「先行は俺が貰う、ドロー。」
先行は言ったもん勝ちということを学びました。
「俺は【アームド・ドラゴンLV3】を召喚。カードを二枚伏せ、ターン終了だ。」
万丈目
フィールド:アームド・ドラゴンLV3 セットカード二枚
手札:三枚
今回の万丈目のデッキは【アームド・ドラゴン】か。
今回のボクのデッキとは相性はいいかな。
「ボクのターン、ドロー。」
よしよし。
「ボクは【
「【幻影騎士団】・・・?ノース校でも見たことがないカードだな。」
でしょうね。だってエクシーズ出身のカードだし。
「続けて【幻影騎士団サイレントブーツ】を特殊召喚。このカードは自分フィールド上に【幻影騎士団】モンスターが存在する場合に手札から特殊召喚できる。」
「リバース発動、【激流葬】!フィールド上のモンスターをすべて破壊する!」
げ、唐突なガチカードを。
「・・・ボクはカードを四枚伏せ、ターンエンド。」
「エンドフェイズに罠発動。【リビングデッドの呼び声】。墓地の【アームド・ドラゴンLV3】を特殊召喚。」
あちゃ、レベルアップを許しちゃったか。
遊奈
フィールド:セットカード四枚
手札:ハンドレス
「俺のターン、ドロー。このスタンバイフェイズ、【アームド・ドラゴンLV3】をリリースし、デッキから【アームド・ドラゴンLV5】を特殊召喚。」
でもボクのフィールドにはモンスターはいない。これなら激流葬を使わなくても良かったんじゃ・・・。
「罠発動。【ミス・リバイブ】。お前の墓地から【幻影騎士団ダスティローブ】を守備表示で特殊召喚する。」
もしかしたら、【
「【アームド・ドラゴンLV5】で【幻影騎士団ダスティローブ】を攻撃。〝デストロイド・パイル〟」
結構ピンチかもしれない。さすがは元オベリスク・ブルー。
「俺は【ドラゴンフライ】を守備表示で召喚。カードを二枚伏せ、このターンのエンドフェイズに【アームド・ドラゴンLV5】をリリースし、デッキから【アームド・ドラゴンLV7】を特殊召喚。ターン終了だ。」
万丈目
フィールド:アームド・ドラゴンLV7 ドラゴンフライ セットカード三枚 リビングデッドの呼び声(対象不在)
手札:一枚
「ボクのターン、ドロー。」
そろそろアレを出してもいいかな。出さないと本気で負ける。
「【幻影騎士団ダスティローブ】の効果発動。墓地から自身を除外して、デッキから【幻影騎士団クラックヘルム】を手札に。そしてこのまま召喚。
続けて罠発動、【幻影騎士団シェード・ブリガンダイン】。発動後このカードは闇属性、レベル4、戦士族、攻撃力0、守備力300の通常モンスターとなり、モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する。また、このカードは罠カードとは扱われない。」
「アイツ、召喚権使ってモンスター並べて、何しようとしてるんだ?」
誰が気づくかなと思ってたら十代が釣れた。まあ万丈目も同じことを考えてそうだけど。
さあ、【幻影騎士団シェード・ブリガンダイン】に対して何も発動させなかったということは、伏せは召喚反応型じゃない。
なら、行こうか。
「ボクは、レベル4の【幻影騎士団クラックヘルム】、【幻影騎士団シェード・ブリガンダイン】でオーバーレイ!二体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!」
二体のモンスターが、ボクの目の前にできた渦の中に吸い込まれていき、そこから光の柱が登り立つ。
「どういう・・・ことだ・・・。」
どっかで聞いたようなこと言ってる。まあしょうがないか。
「漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙、今降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4、【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】!」
前のデッキにも入ってたし出してたらもっと楽に勝てたろうけど、クロノス先生とのデュエルはあれで良かったと今でも思ってる。
そんなことを読まれたのか、さっきからリベリオンがずっとこっち見てる。かっこいいけど怖い。
「・・・なんなのか説明してもらおうか。」
ホントにこの万丈目冷静沈着だね。まあ説明は大事。
「この召喚方法は『エクシーズ召喚』と言って、エクシーズモンスターに記載されたモンスターカード達の上に重ねてエクシーズモンスターを融合デッキから特殊召喚する召喚方法です。
また、エクシーズモンスターはレベルを持たず、代わりにランクを持っています。エクシーズモンスターは大抵は自分の素材のモンスターのレベルと同じ数のランクを持っています。」
「ディスクにもエラーは出ていない。正式な召喚方法なのか。」
理解が早くて助かる。
「だが素材を自身の下に重なる意味がわからない。それなら融合召喚同様に墓地に送ってもいいはずだ。安易にモンスターを墓地に送らないための処置か?」
冷静な上に頭もいい。実際墓地肥やしさせないのは結構的を射てると思う。
「それも今から説明します。この【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】の周りを飛んでる紫色の球が、素材となったモンスターです。これをオーバーレイ・ユニットといい、ほとんどのエクシーズモンスターはオーバーレイ・ユニットを消費して自身の効果を発動します。」
「ということはそいつにもユニットを消費して発動する効果があるのか?」
「ええ、しかもとてもワンキル特化な効果がね。
ボクは【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】の効果を発動!オーバーレイ・ユニットを一つ使い、相手フィールド上に存在するレベル5以上のモンスター一体の攻撃力を半分にし、このターンその数値分リベリオンの攻撃力をアップする!〝トリーズン・ディスチャージ〟!」
アームド・ドラゴンLV7
ATK 2800→ATK 1400
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
ATK 2500→ATK 3900
「【フォース】と同じ効果だと?!」
お、こっちの【フォース】はOCG版なのか。まあ元々が強すぎるからしょうがないか。
「そしてこの効果に発動制限はない、もう一度〝トリーズン・ディスチャージ〟」
アームド・ドラゴンLV7
ATK 1400→ATK 700
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
ATK 3900→ATK 4600
「攻撃力4600?!」
「あのモンスター、【
「バトルフェイズ、【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】で【アームド・ドラゴンLV7】に攻撃!」
「くっ、罠発動、【ダメージ・コンデンサー】!この戦闘で受けた戦闘ダメージの数値以下の攻撃力をもつモンスターを特殊召喚する!」
「残念だけどこのターンで終わりだ!罠発動!【幻影騎士団シャドーベイル】!自分のモンスター一体の攻撃力を300ポイントアップする!」
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
ATK 4600→ATK 5200
「攻撃力5200・・・だと・・・。」
「スゲェ・・・。」
万丈目も十代も度肝を抜かれてる。他の生徒も同じか。
「行け、【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】!〝反逆のライトニング・ディスオベイ〟!」
顎なのか逆鱗なのか発達した牙なのかわからない部分で、【アームド・ドラゴンLV7】を貫き、破壊されたところで万丈目のライフが尽き、勝負がついた。
万丈目
LP 4000→LP 0
「俺が・・・負けた・・・。」
やっぱり一年に負けるのは結構くるんだろうな。彼みたいにプライドが高ければ尚更。
あかん。結構気まずい。
「えっと、あの・・・。」
ボクが何を言おうか迷っていると、十代がこっちに来た。しかもワクワク顔で。空気を読んでほしい。
「お前すげーな!俺は遊城十代、よろしくな!」
「あ、えっと・・・柊 遊奈です。よろしくお願いしますね。十代さん。」
「十代でいいぜ、俺も遊奈って呼ぶからよ!今度俺ともデュエルしてくれよな!」
さっきのデュエルで自分もしたくなったんだろう。十代が頭のてっぺんからつま先までデュエルバカで助かった。まあボクも同じなんだけど。
「・・・いいデュエルだった。今度やるときは負けないがな。」
言いながら手を出してきた。立ち直るの速いな。まあこの精神があったから這い上がれたんだろうけど。
「・・・はい、次も負けません。」
差し出された手を握る。少し万丈目が笑ったように見えたのは気のせいなんだと思う。
ボクの遊城 十代と万丈目 準との出会いはこんな感じで始まった。
今回は遊奈がちょっとひねくれてペンデュラムがダメならエクシーズを使うというお話になりました。ダベリオンがアニメ効果なのは決して遊奈ちゃん無双がしたいからではありません。
では今回遊奈が使ったデッキです。
注意:GXのリミットレギュレーションで遊奈やアニメGXキャラはデッキを組んでます。今回は2005年9月1日時点です。
モンスター
幻影騎士団ラギット・グローブ×3
幻影騎士団ダスティローブ×3
幻影騎士団サイレントブーツ×3
幻影騎士団フラジャイルアーマー
幻影騎士団クラックヘルム
クリバンデッド×3
ネクロ・ガードナー×2
魔法
大嵐
強欲な壺
幻影死槍×2
おろかな埋葬×3
サイクロン
手札抹殺
増援×2
罠
幻影騎士団ダーク・ガントレット×3
幻影騎士団トゥーム・シールド×3
幻影騎士団シェード・ブリガンダイン×3
幻影騎士団シャドーベイル
幻影騎士団ミストクロウズ
幻影霧剣×2
エクストラ
幻影騎士団ブレイクソード×2
虚空海竜リヴァイエール
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
超量機獣グランパルス
彼岸の旅人ダンテ
潜航母艦エアロ・シャーク
ヴェルズ・ナイトメア
ヴェルズ・ウロボロス
少しモンスターの少ない【幻影騎士団】デッキです。基本は墓地肥やしカード使っていっぱいサーチしてブレイクソードで邪魔な伏せを踏みに行ったり自壊したりグランパルスで伏せ破壊して安全になったらダベリオンでワンキルするというスタイルで遊奈は使っています。今回は演出の都合でいきなりダベリオン出してましたが。
※ちなみにあの時の万丈目の伏せは竜の逆鱗、ブラフの火竜の火炎弾でした。
次回はカイザー亮にしようか悩んでます。というか最初からフルスロットルで失踪しないか心配になってます。でもまだまだ遊奈に使ってほしいカードあるのでそれをモチベに頑張ります。
それでは次のお話で。