現世で生死の境を彷徨ったぬらりひょんはなぜか幻想郷へと辿り着いていた。ぬらりひょんはこの幻想郷でどのように過ごすのか…ほのぼのする作品になるように頑張ります。
四百年前、百の妖を従え
人や妖怪は〝その妖〟に〝
『ぬらりひょん』
人や妖怪は男をそう呼んだ。
──現代──
「なんだお前は…!」
「ごぞんじ ぬらりひょん様じゃ」
どうやったのかはわからないが、一時的に昔の姿に若返ったぬらりひょんは式神【
「お、おのれ…」
「雪羅!晴明倒しにいくぞい!」
晴明というのは敵の親玉の安倍晴明あべのせいめいのことである。
「ちょ、ちょっと!あっちはリクオちゃんに任せるんじゃなかったの!?」
「なーんか目覚めちまったわい!晴明討伐…こんなワクワクするような事 奴だけに任せてられっかい!大体そのために
ぬらりひょんは自信に満ち溢れた顔をしてそう言った。
「あの女もワシの下僕にして…ふはっ、リクオ、お前は運がねぇな…ワシがまだ現役ってことがな!」
ハッハッハと笑うぬらりひょん。しかしすぐに異常が起きた。
「!!!」
「ガハッ…」
「ぬらりひょん!?」
ぬらりひょんは突然膝をつき、吐血した。若返りの術の副作用が起きたのだ。
「(ここで…しまいか…)」
「………クソッ」
─────────
「今日こそ決着をつけてやる!」
「上等ね、あなたにできるかしら?」
場所は変わり大きな竹林。そこには2人の少女がいた。その少女達はお互いを睨み合うように構えていた。
1人目の名は藤原妹紅。長い白髪で服に札がたくさんついている。2人目は蓬莱山輝夜。長い黒髪で綺麗な着物を召している。この2人はいまからここで戦うのであろう。
「それじゃあいくぞ!」
2人の戦いが始まった。激しい戦いであり、普通の人間が近くにいたら確実に巻き添えにあうだろう。
「くそ、しつこいな…じゃあこれで…!」
「…!!」
戦いの最中、輝夜が何かを見つけた。
「待って妹紅!!」
そう言うと妹紅はピタッと止まった。
「なんだ?ついに降参か?」
「ちがうわよ!あっちに人がいたのよ」
そう言うと2人はその者のところへ行った。すると長い髪をした男性らしき生き物が倒れているのを発見した。
「ホントだ。おーい、あんた大丈夫か?」
「人間…ではないわね。恐らく妖怪…」
「だろうね。外傷はないけどとりあえず永遠亭まで運ぶか」
「そうね…じゃあ私は先に戻ってるからあなたちゃんと連れてきてね」
「お、おい!お前も手伝えよ!」
「頑張ってね〜」
そう言うと輝夜は先に行ってしまった。力仕事などやりたくもないと思っているのだろう。
「……いつか殺してやるからな」
文句を言いながら妹紅はその者を永遠亭まで運んだ。
──────────
「(ワシはここまでじゃ…リクオ…後はお前が…)」
「……ん…」
「あら?目が覚めた?」
ぬらりひょんは驚いた。それは死んだと思っていたのに、いつの間にか知らない屋敷にいたこと…ではなく…
「………珱姫?」
目の前にいた女性が自分の妻である珱姫に瓜二つだったからである。綺麗な着物、長く美しい髪などまさに珱姫だった。
「…珱姫? 姫は姫でも人違いね。私は輝夜…蓬莱山輝夜よ」
「輝夜?…そうかそりゃそうだよな…」
ゆっくりと起き上がりながらぬらりひょんは言った。軽く笑みを浮かべていたが、どこか寂しそうであった。
「ところでワシは…なんでここに…」
「竹林で倒れているところを見つけたのよ。そしてここに運んできたの」
輝夜は簡単に説明した。もっとも運んできたのは妹紅なのだが。
「そいつぁ…済まなかった…じゃがこんな老いぼれを拾うなんて趣味がいいとは言えんのう」
「…私には老いぼれに見えないけれど?」
そう言われたぬらりひょんは自分の体をよく見てみた。若返りの術が解けていない。しかも副作用のようなものも今の所はないようだ。
「こりゃあ…一体…」
「あ、目が覚めたんだ」
兎の耳が生えている少女が部屋に入ってきた。明らかに人間ではないだろう。
「ちょうど良かったわ。てゐ、永琳を呼んできて」
「は〜い」
てゐと呼ばれる少女は輝夜にそう言われると、すぐに部屋を出て行った。
「永琳?」
「ここの薬師…医者のようなものよ。あなたのことを診たのもその人よ」
「礼を言わんといかんようじゃのう」
「直接言ってね。すぐに来るだろうから。ここの事もその時に説明するわ」
「そうか…」
ぬらりひょんの幻想郷での生活がこれから始まるのであった。
はい、第1話でした。
息抜きに作った小説ですのでどうなるかはまだ未定です。そして同時連載の『ライバルを超えるために幻想入り』を中心的に作っていくのでそちらが優先になりますがご了承ください。(宣伝)
ではここらで終わります。お疲れ様でした。