転生チートってこういうもんじゃないでしょ!?   作:koh

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クロマティ高校の話が元ネタです。
番外編なので、ストーリーの時系列からは外れます。


焼肉みんなで食べ放題※ただし一夏を除く

ある日曜。一夏、コウタロー、箒、鈴音、セシリアの5名はとある焼肉店に来ていた。

と言うのも、鈴音が箒に聞きたい事があると押しかけ、近くにいた一夏も巻き込まれた。

積もる話になりそうだから、外で飯でも食いながら話そうと一夏が提案すると、コウタローが乱入し「焼肉いこーぜ焼肉!!」と一点張り。

そして、そんなコウタローを監視するべくセシリアが付いてきた、と言うわけである。

女連れで焼肉店、というのも変な話ではあるが反対する者もいなかったので全員で焼肉を食べにきた、というわけである。

 

「いらっしゃいませ、何名様ですか?」

「5名で」

「5名様ですね、おタバコは?」

「いや、未成年です」

「申し訳ございません、ご案内致します」

 

6人がけのテーブル席に案内される。

一夏、箒、鈴音とコウタロー、セシリアの2組が向かい合う形で座った。

 

「ご注文が決まったらそちらのブザーでお呼びください」

 

案内した店員が席から離れる。

 

「えぇと……それじゃあどうする?」

「肉だったら何でもいいよ」

「こう言った店舗は初めてですので、お任せします」

「私は一夏が食べたいもので構わんぞ」

「私もそれでいいや」

「……それじゃ、このレギュラーセットで」

 

ブザーを押して、人気商品のセット品を頼む一夏。しばらくすると、頼んだものが運ばれてきた。

 

「よし、それじゃあ焼くか」

 

トングを持ち、一夏は器用に肉を焼く。

 

「……それで、話というのは?」

「そうねぇ、一夏とどういう関係なの?」

「お、幼馴染だ!」

 

一夏が焼いた肉を口に運びながら、箒が話を切りだすと、同じように肉を食べながら鈴音が答える。

 

「すごい匂いですわね」

「慣れれば匂いだけでご飯が食えるぜ」

「……そういうものですの?」

 

焼肉屋特有の匂いに眉を顰めるセシリア、嬉しそうなコウタロー。二人とも肉を取るのは忘れない。

 

「あ、もう肉が無いな」

 

網の上の肉が少ない事に気づいた一夏が、再び肉を焼く。

 

「幼馴染、ねぇ……」

「そ、そうだ。幼馴染だ」

「タン塩食ってみろよ、美味いぞ」

「……確かに美味しいですわ」

 

一夏の焼いた肉を次々と平らげながら、皆話を続ける。

そして、三度肉を焼きながら、一夏は思った。

 

(今気づいたが、俺が焼いてコウタロー達が全部平らげるという嫌なパターンに陥っている……)

 

 

焼肉に来たからには、流石に自分も肉を食べたい。そう思った一夏は手を止めた。

 

(……こ、こいつら、俺が肉を焼かないと発言どころか身動きすらしないのか……!?)

 

一夏が肉を焼くのをやめた途端、全員口を閉じた。しかも、背筋をピンと伸ばし、膝の上に手を置きながら身動きすらしない。

無駄に姿勢が良かった。

 

「「「「……」」」」

 

(何だ! 肉がないと発言すらしないのか!?)

 

沈黙に耐え切れなかったのか、軽く溜息をついてから仕方無しとばかりに肉を焼き始める一夏。

そして、肉がいい感じに焼けた辺りで、一夏以外のメンツは発言を再開した。

 

「だからね、箒。アンタは一夏の事をどう思ってるのよ?」

「……むぐっ。わ、私は……好ましく思っているが……」

 

辛口タレに肉をつけながら鈴音が問いただすと、口の中に入れていた肉を飲み込んでから箒は答えた。

 

「そういやセシリアー、お前は俺の事どう思ってるんだ?」

「手のかかる問題児、と言ったところですわ」

 

塩を肉に振りかけながらコウタローが質問し、レモンだれにタン塩をつけながらセシリアが答える。

 

「ええー、ひどくない?」

「問題児ほど可愛い、と言いましてよ」

 

セシリアはくすり、と笑うとコウタローと同じタイミングで肉を口に運んだ。

 

「……」

 

黙々と一夏は肉を焼き続ける。

 

「その好ましく思っている、ってのはどういう意味なの? 友人としてなの? それとも異性として?」

 

ホルモンを自分の皿に乗せる鈴音。

 

「い、異性として……だが……」

 

玉ねぎなどの野菜もキッチリ食べる箒。

 

「……」

 

眉をひそめながら一夏は肉を焼き続ける。

 

「そういやセシリア、お前タン塩ばっかり食ってやがるな!」

 

カルビを取りながら、タン塩を占有するセシリアに文句をつけるコウタロー。

 

「タン塩の歯応えが気に入ったもので……申し訳ございません」

 

口では謝りながらも、食べるのは止めないセシリア。

 

「……」

 

げんなりしながら一夏は肉を焼き続ける。

 

「一夏ぁー」

「お、おう! どうした!?」

 

焼き手を変わってくれるのか、と期待に目を輝かせながらコウタローの声に答える一夏。

 

「その肉焼けてる?」

「……」




一夏「もう絶対アイツらとは焼肉に行かねぇ……!」
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