SIDEなし
玄間は鍛冶屋を発ってから一ヶ月後に元草隠れの里についた。
「原作では草隠れの里のあたりなんだよな…」
「なんの話だ?」
玄間の後ろから不意に話をかけられた。
「爺さん、いつの間に…別にさっきのはなんでもない。ただの独り言だ。(にしてもこの爺さん何者だ?今の俺ならチャクラの感知は半径200キロ以内ならできる。)」
玄間はチャクラ感知タイプにもなっており、一時それを鍛えて半径200キロまで出来るようになった。余談になるが父、天間もチャクラ感知タイプである。
そもそも忍び達にとってはチャクラ感知タイプは千里眼の役割であるため、補助に使われる方が多い。それ故に単体での強さは期待出来ないことがよくあるが集団戦となればそういう役割が重要となってくる。しかし、それは玄間や天間達のような戦闘において忍び達の中でもトップクラスの忍びとなれば純粋な戦闘力が多少劣っていても勝てる可能性がある。
まあ、それは置いといて玄間は半径200キロ以内ならチャクラ感知が出来るのに出来なかった。つまり、この老人が普通の一般人かあるいはチャクラを消しているということになる。もちろんそんなことが出来るのはごくごく稀なことなので玄間は普通の一般人だと判断した。
「そうか。」
老人はそういい玄間の言ったことを追求するのをやめた。
「なあ、爺さん。ちょっと教えてくれないか?」
「何をだ?」
「いや、ここら辺に宿かなにかないか?」
玄間が聞いたのは宿でありここ数日ろくに風呂に入っておらずにいる。もちろんやろうと思えば風呂くらいは簡単に出来るが戦闘になった補償としてあえて使わなかったのだ。
「ないな。だが俺の住んでいるところで泊まってもいいなら案内してやってもいいぞ?」
宿はないがその代わりに家で良ければ…と言うRPGのような展開が来た。
「本当か?後でむちゃくちゃな額をよこせとか言わないでくれよ?」
しかしそんな状況は中々生まれない…玄間が言ったように忍びに対して一般人は金持ちのイメージがある。その為かなりふっかけて来る可能性がないとも言えない。最もそんなことをしてばれたら死を覚悟しなければならない。忍びは一般人に比べて強いからだ。
「安心しろ、今回は何も求めん。」
この言葉は一泊くらいなら何も問題はないが二泊以上は手伝って貰う。そう玄間には感じた。
「すまない。(今回は、か…)」
玄間は何か裏がありそうな老人と一緒に歩き、その老人が住んでいる場所についた。
「ついたぞ。」
そう言って着いたのは余りにもボロボロで某破天荒警官が住んだら間違いなく身体の抗体がパワーアップするようなところだった。速い話、人が住むには最悪の環境だった。
「ここが爺さんの住んでいる家か?」
思わず玄間がそう聞いてしまう…
「そうだ。」
老人はその玄間の質問に即答する。
「(それにしても、ずいぶんと酷い家だ。蜘蛛の巣はってあるし、暗いし、本当に一般人が住んでいていい場所なのか?)」
玄間がそう思わずにはいられないほど汚い環境である…この時点で老人を見る目が変わった。その見る目とは忍びでありしかもそれも老人を超がつくほどの一流の忍びとして見ていた。
「それでここに何用だ?」
「ある人を探している。」
老人が質問をすると玄間が人探しをしていることを話した。
「人探しだと?なんのために…?」
それもそのはず。ここは元々は草隠れの里であったが第二次忍界大戦の後でほとんど人がいない状況なのだ。
「その人は、俺に戦闘は劣るが知識や経験は忍界一と言っても過言ではない。その知識を貸してもらいたいんだ。」
そう、玄間がその人に会いに来たのは天隠れの里へのスカウトだった。いくら優秀な人材が多いとはいえ、また血継限界のバーゲンセールとはいえ、まだ天隠れは新しく出来た里であり例えるなら飛竜の卵の状態と言えるだろう。
「なるほど、興味深いな…誰なんだ?」
それに興味を持った老人は玄間に誰なのかを聞いた。やはり玄間の睨んだ通りこの老人はただの老人などではなくかなりの一流の忍びだった。
「その者のn…」
名はと玄間は言おうとしたがチャクラが物凄い勢いでこっちにくることがわかった。
「どうやらお客さんのようだな。」
老人はやはりと言うべきかその気配に気づいていた。
「誰かいるか!?」
その声に玄間は返事を返そうとしたが老人に止められた。しかし、老人はまるで会った事のあるような雰囲気がした。
「いないなら、邪魔をする。」
そう言って忍びは入ってきた。そして、その忍びとは…意外な者だった。
「あいつは…ノブヨリ?」
ダンゾウを殺した張本人のノブヨリがきたのだ。
「ようやく会えたな…」
「ノブヨリ…貴様!なんの用だ!」
老人はノブヨリに対して殺気を当てているが無駄だった。
「知っているのか?爺さん?」
「ああ、一度襲われかけた。その時の屈辱といったら…不覚!」
「当たり前だろう?いくらあんたが全盛期からほど遠いとはいえ、表の世界から見れば影響力がありすぎる。俺はそれを止めにきただけだ。」
玄間にはその理由がわからない。いくら一流の忍びでも影響を与えるのは五影でもやっと少し影響する程度だ。しかし、このセリフから老人はそれだけのことをした事になる。
「確かに…だがお前は勘違いをしている。俺はうちは一族を元に戻すようにするために行動しているにしかすぎない。」
「うちは一族!?爺さん、あんたうちは一族だったのか?」
この質問に老人は玄間の予想外の答えが帰ってきた。
「そうだ。俺の名前はうちはマダラだ!」
老人の正体はあの伝説のうちはマダラだった。それなら今までのことに辻褄があう。
「(おいおい、マジか。マダラがこの爺さんなんて…ラッキーと言うべきかアンラッキーと言うべきか…)」
玄間の探していた人とはうちはマダラである。千手柱間に敗北した後、オビトを介護した事からマダラは生きていたことはわかっていた。マダラがどこに住んでいるのかは推測である。雨隠れの里に近く、しかも岩隠れ、木の葉に挟まれているところ…つまり草隠れの里が1番可能性はあるためそこに向かったと言うわけだ。
「小僧、下がっていろ…火遁・豪火球の術!」
老人…いやマダラはノブヨリに豪火球の術を仕掛けた。ノブヨリはそれに直撃し、死亡してもおかしくはない攻撃だった。
「まあまあといったところか…流石は忍びの神、千手柱間と並んだほどの男だ。しかし、相手が悪すぎた。お前の野望もここまでだ、うちはマダラ。」
しかし、まるでノブヨリにダメージはなく無傷だった。