遂に他里からの留学生が天隠れの里に来た。
玄間がそれを見て驚いたのは…およそ12歳くらいと思われる金髪の子供、それと同時に真面目な顔つき、更にこの歳にしては余りにも忍びらしく気配が消えている。そのことから、かなり優秀な子供であるのが良くわかる。しかしそんなことは玄間にとってはどうでも良かった。そう彼は、後の四代目火影波風ミナトであった。
さっそく玄間は行動に出た。
「君が留学生の方かな?」
「はい、僕の名前は波風ミナトです。貴方は?」
「これは失礼…私は光影の千手玄間と言う。以後よろしく。」
その行動とは…玄間は最初にミナトに近づき挨拶をすることだ。
玄間は影の1人…里内ではトップだ。つまりミナトの置かれた状況は玄間の前世でいう他国の大統領や国王などの人に一般人が公共の場で話すのと同じだ。
「あっ…失礼しました!」
ミナトはそういうとすぐに玄間に謝った。
「いいんだよそういうのは。君に近づいたのは協力して貰いたいことがあるんだ。」
「はあ…なんでしょうか?」
「実は最近、他里から大量の麻薬が持ち込まれることが多くて、非常に困っている。だから身体検査をしてもらう。」
「それは強制でも問題ないのではないでしょうか?光影様。」
確かにミナトの言っていることは事実であり強制でも問題はないだろう。むしろ戦争をふっかける機会がうまれ、領土を広げることが出来るだろう。
「確かに問題はないだろう。だがこれは里の問題であって留学生制度の問題ではない。だから一応子供である君には断る権利がある。」
しかし、玄間は強制と言う言葉が嫌いなのか断る権利を与えている。
「わかりました…だけど後であらぬ疑いがないように一応受けておきます。」
玄間のその言葉にミナトは無視するかのように疑われるのを理由に一応検査を受けることにした。
「そうか。そうしてくれるとありがたい。(ふう…なんとかうまくいったか。やはりガキだな。そもそも門番が犬塚一族、またはそれ以上に鼻のいい連中なのに麻薬が運び込まれるわけないだろ。)」
言い忘れていたが天隠れの門番は鼻が忍犬以上によくないとなれない職業だが給料も段違いに良い。その為門番は需要が多いせいかなれる試験も段違いに難しい。
まず暗黙の了解で特別上忍以上でないと合格は不可能。他里ならまだ簡単な方だろう…しかしこの天隠れの里のどんな下忍でも大国の戦闘派の中忍以上の実力を持っている。それが特別上忍となれば…?決まっている。その実力は原作初期のカカシ並だ。
それはともかく、麻薬がどうこうは真っ赤な嘘であり、ミナトの遺伝子検査をする為に考えた嘘だ。
「(最も、ここで断ったらアカデミーでワクチン検査と偽って血を取ってしまえばいい話だしな。)」
更に玄間はミナトが断ったことも計算にいれておいたが無駄足だった。しかしそこまで玄間がミナトの遺伝子にこだわるのはある理由がある。
「(これでミナトがシロイ…お前と俺の子供と確定すればシロイは喜ぶだろう…お前の喜ぶ顔を見る為にここまでしている。でなければ俺はこれ以上原作を壊すのを防ぐため、ミナトのことを放置していただろう。そう考えると恐ろしいな…自分の息子を捨てる真似をしているのだから。)」
そう玄間は自分を愛してくれた妻のために、留学生制度を考え、他の影達に実行させた。もしシロイがいなかったら玄間は何をしていただろうか。恐らく転生者達を殺し自己満足の生活を送っていただろう…そういう意味では玄間にとってはシロイは女神のように感じてしまう。
「さて、検査しにいくから病院に行くぞ。」
「はい!」
〜病院〜
ミナトSIDE
凄い…あの光影様は火影様よりも若いけどなにか惹かれる。だけどそれだけじゃない。チャクラが全く感じなかった…それがどういうことか感知に関しては素人の僕ですらわかる。現時点で言えることはかなりチャクラコントロールが上手いということ。実感しているのはそれだけで後は聞いた話しかわからない。戦闘に関してはあの三代目火影様を重傷に負いやったと言われている、生きる伝説の忍び、エスのライバルとか…他には忍びの神とまで言われた初代火影様やそのライバルのうちはマダラをも凌ぐとまでの評判…これらのことを纏めると光影様はめちゃくちゃに強いとわかった。
ちなみに今何をしているかと言うと…僕の病院の手続きである。なんでも他国の里の人だからかなり時間を食うらしい…
「さてと…後はここで呼ばれるまで待っていろ。」
「えっ?もう手続きが終わったんですか?」
僕は思わずそう聞いてしまう。
「おいおい何分かかると思っていたんだ。」
「軽く2時間はかかると思っていました。」
手続きは本当に長いとそのくらいかかるし…信じられないよ。
「もしかして、木の葉では書類なんかをいちいち書かなくちゃいけないのか?」
「え?普通そういうものでしょう?」
「この天隠れの里の手続きは書類とかではない。超ハイテクの機械でするものだ。」
「ええ〜!?」
思わず僕は叫んだ。何故ならまだ木の葉には人の手で書類を書いて手続きをするのにこの天隠れは機械でやっているのに驚いた…
ミナトSIDEEND
玄間が衝撃のカミングアウトをしてからしばらくして…
「驚いたか?」
「驚きますよ!こんな設備があるなんて!」
「そうか。まあ今時手書きでやるようじゃ時代遅れだしな…それよりも検査を受けて来い。」
「あ、はい!失礼します。」
ミナトがそういうと診察室に行き玄間はそれを見送った。
〜翌日〜
光影執務室で玄間はビンゴブックの管理をしていた。
「え〜と…S級ランクの奴らはと、あったあった。最初に三忍の資料でも見てみるか…『大蛇丸、彼は風遁などを得意としておりその実力は現時点では六影の平均クラスの実力を持っている。なお言葉遣いはオカマであり、男に興味があると思われる。』…間違ってはいないんだが何か間違っている感じがあるのは気のせいだろうか…?」
バタン!
玄間がそうつぶやくと医療忍者が入ってきた。
「光影様!ノックせずに入ってしまってすみません。ですが例の件についてわかりました!」
「結果は?」
「これを…」
医療忍者は玄間に結果を伝える報告書を渡すと玄間がプルプルと震えていて遂に…
「ふふふ…ふはははは!はっはーっははは!!」
笑い出した。それも大笑い。
「光影様?どうなされました?」
「ご苦労。今の私は大変機嫌がいい。これを持っていけ。」
玄間はそう言うと何か入っている袋を渡した。
「これって…?!こんなものもらっていいんですか!?」
それを渡された医療忍者は驚く。その中身とは…大量の金剛石(ダイヤモンド)だった。実を言うと玄間は錬遁の練習に金剛石を作りその余りをその袋にいれておいたのだ。
「それを質屋に売るなり家宝にするなりなんなりとしてもいいぞ。」
「あ、ありがとうございます!」
「ご苦労だった。持ち場に戻れ。」
「失礼します!光影様!」
そうして医療忍者が立ち去ると…
「やはり大当たりだったな…これでシロイも喜ぶだろうな…」
「呼びました?」
玄間がつぶやくとシロイがどこからともなく現れて玄間に話かける。
「シロイか…喜べ。やっと俺たちの息子が見つかったぞ。」
「えっ!?本当!?」
「本当だ。今の息子の名前は波風ミナト…留学生だ。」
「ええっ!!?」
その玄間の言葉にシロイは更に驚いた。