初代光影千手玄間が死に、そしてその妻、波風シロイが二代目光影となり、更にその息子の波風ミナトが四代目火影となってから6年が経った…
そんなある日のこと…千手玄間の墓にて異変が起きていた。
ボゴッ…!ボゴボゴッ!
千手玄間の墓から土の中で何か巨大な物が動くような音が聞こえた。
ボゴゴゴゴ!
そしてその音の正体がわかった。いきなり土の中から手が出て、その手は地面につき自分の身体を持ち上げるような行動をし…遂に…
「ゔがぁぁぁ!!」
突然叫び声が聞こえ、人が出てきた。
「はぁ…はぁ…ふっふっふ…はーっはっはっはっ!一応蘇生に成功したようだな。名付けるなら『時空蘇生の術』とでも名付けるか。」
ここで玄間が何をしたかというと…玄間の開発した術『時空蘇生の術』によって復活したのだ。時空蘇生の術は、時空間忍術を応用し(研究して更に研究して究極の結果の末に)、対象者が死んだ時に蘇らせる術だ。つまり、この術が上手く発動すれば不老不死でもいられる可能性がある。しかし…欠点もある。それは…
「しかし、子供の時の姿になるのは予想外だったな。」
そう、子供にもなりうるのだ。弱体化して復活する時もあるという欠点だ。
「参ったな、これではシロイのところに言っても信じてもらえないだろうな…やむを得ん。木の葉に行ってみるか。今がどの位の時期か知りたいしな。」
玄間はそう言うと早速木の葉に向かった。
「門番さん。」
「ん?どうした小僧。」
「木の葉に入りたいんだが門を通させて貰えるか?」
「ん〜…ダメだ。」
「何でだ?」
「実を言うとな。2年前に日向のお嬢様が誘拐されかけたんだよ。そのせいか木の葉はピリピリきているし、警戒しているんだよ。」
「(なるほど…てことは、ナルト達の世代は5歳か。俺も5歳位の身体だし、天隠れの里でアカデミーに入れば行けるか。)そうか…ありがとう。門番さん。」
「おう!気をつけろよ!化け狐に襲われないようにな!!」
その門番はナルトのことを侮辱しながら、玄間に返事を返し別れた。
玄間は天隠れに戻り、不愉快な気分になっていた。
「(あの門番め…〆る機会が出来たら〆る!!)」
そう、あの門番が、仮にも自分の孫を侮辱したからだ。自分の孫を侮辱されて怒らない祖父がいるだろうか?…余程の変人でない限りはいない。玄間も例外ではなかった。
「(あの門番は俺の毒で殺せばいい。半蔵ほどではないが俺も毒は持っているしな。)」
玄間は毒に耐性をつける為に毒料理を食べすぎて、自らが毒を持つようになったのだ。その種類は多用だ。麻痺、即死、睡眠、その他諸々の毒がある。
「(と…そんなことはともかく、アカデミーに登録しないとな。)」
〜天隠れのアカデミー受付〜
玄間はアカデミーの受付をしていた。
「お名前は?」
「黒馬一鉄(こくばいってつ)です。」
玄間…いや一鉄はさらりと偽名を使った。でないと大騒ぎになる上に偽者扱いされてシロイに殺されてしまう可能性もあるからだ。いくら一鉄とはいえ子供の時の姿で今のシロイに勝て、と言われると無理だ。
「なるほど…孤児ですか?」
「そうです。」
「では…血継限界は何でしょうか?」
「嵐遁です。」
一鉄はアールの遺伝子で嵐遁も使えるが全然と言っていいほど使わずにいた為にシロイも嵐遁が使えることは知らない。その為、この血継限界でも怪しまれる可能性はゼロだ。
「わかりました。では、テストがありますのでどうぞ。」
「了解しました。」
一鉄はテストを解いた。中身は一鉄から見れば至極簡単な物であっさりと解いた。それがいけなかった…
〜光影執務室〜
「光影様!」
いきなりテスト試験官の1人が二代目光影の元に来た。
「どうしたの?」
その慌てっぷりにシロイは何があったのか尋ねる。
「例のテスト…満点者が出ました!」
「例のテストって…あれ?」
「そうです!今まで、満点者はおろか900点中100点が平均点のあのテストです!」
そう…玄間の解いたテストは他の人から見れば超難問のテストでとにかく難しい。
「満点者はこれまで確か…上忍の中でも一部だよね?誰が解いたの?」
それを疑問に思ったシロイは相手がどんな人なのか試験官に尋ねる。
「それがまだ5歳の子供です!」
「…わかったわ。その子を呼び出してくれない?その子との二者面談をしたいから。」
試験官が素直に答えるとシロイはその子供を呼び出すように命令した。
「はっ!」
それを承諾して試験官は一鉄を連れてくるように行動した。
〜数分後〜
「では失礼します。」
「ええ、ありがとう。ゆっくり休んでね。」
「はっ!」
先ほどの試験官は一鉄を連れて光影執務室から立ち去っていった。
「さて…一鉄君だったけ?」
一鉄は冷や汗をかいていた。理由は正体がばれ、いつ殺されるかわからないからだ。全盛期の頃ならともかく、今の状態では一鉄はシロイには勝てない。
「はい。」
「単刀直入に言うけど…君のテストの結果、いくら何でもあり得ないわ。」
「は?どういうことですか?」
「このテストは上忍達でも一部しか満点者はいなかった。そして少し調べさせて貰ったけど貴方孤児だそうね。」
「(もしかしてやっちゃった系?)ええ。」
「ということは貴方は独学で満点を取ったことになる。貴方一体何者…?」
ここで一鉄に選択肢が上がった。
1.素直に自分が玄間だと言うこと。
却下…リスクが大きすぎる。確かにシロイが信じれば最善策だが信じなければ、玄間としての人生終了のお知らせだ。
2.孤児院に本があって読んだと言うこと。
無謀…無理がありすぎる。上忍ですら一部しか満点者がいないのにどうやって5歳児が本を読んだ程度で満点を取れるかと言う話しになる。
3.旅をしている時に一鉄が玄間(自分)の本があってそれを見つけて読んだこと。
…いける!これなら多少の無理があっても誤魔化せばいい話だし何より説明がつく。
一鉄は最善策である3の選択肢を選んだ。
「実は…ここに来るまでに初代光影様の本を見つけ「それは本当!?」え、ええ…話しますよ?その本を読んでいたら何故か頭が急に冴え渡り、どんな問題も解けるようになりました。」
ここで一鉄は、5歳児らしく国語力がないように話した。
「なるほど。言っていることはわかったよ。そういうことにしておこう。これから住む場所はどうするの?」
「(あっ!?忘れてた!!)」
「忘れてた!!…って…一鉄君、貴方ね…そういうことは忘れちゃいけないでしょ!?」
「はい…すみません。と言うか心の中読まないでください。」
「じゃあ、私の家で暮らしなさい。」
シロイはシロイの家で暮らすように提案をした
「いいんですか?」
「ええ。先代がいなくなってから6年…独り身は寂しいのよ。」
「ありがとうございます。(すまない…シロイ。お前をこんなに寂しい思いをさせて…)」
一鉄は感謝しながらシロイに詫びていた。
「そうね…私の仕事が終わるのは7時位だから、それまでの間は街でも歩いて来なさい。7時になったらまたここに来なさい。」
「はい。では失礼しました。」
パタン…
一鉄がドアを閉めるとシロイが呟いた。
「馬鹿…戻って来るのが遅すぎよ。玄間。」
そういいながらシロイは涙を流していた。