ある日、玄間はヤヨイとナルトを呼び出した。
「祖父ちゃん、今日は何のようだってばよ?」
「今日は、俺の時空間忍術のテストをする。そのテストが成功すればお前達の修行に使えると思ってな。」
「でも何で私達なんですか?」
「お前達2人は俺を信頼させてくれたからだ。」
「でもどんな術なんですか?」
「いい質問だ。俺がやる術は異空間転移の術…この術は他人を異世界などに送る技だ。元々は余りにも強すぎる敵を異世界に追放するための技だったんだが…しばらくすれば元に戻ってしまうから追放には使えないとわかって諦めた。」
「で、その術が完成したと。」
「いや、完全には使えない。俺でもコントロールが出来ない。この術を完全に扱えるのは波風一族の一部の人間のみだ。」
「なんでそれがわかるんですか?」
「ある一定の場所しか行けなかったからだ。」
「え?」
「最初は動物実験から始めて、そのうち忍犬なんかを使って試したところ、この世界に酷似しているそうだ。ただ、俺の名前をあげても誰1人わからなかったらしい。」
玄間の名前は余りにも有名である。体術を使えば大地が震え、忍術を使えば大災害、幻術を使えば誰もが気づくことができない…そんな扱いだ。
「成る程、つまりその世界の調査をしてもらいたいと?」
「そういうことだ。じゃあ、頑張ってこい!」
「え?ちょっ…!」
「ウワアアア!!」
~異世界~
「どうやら来たようだな白…」
ウワアアア!
「ええ、そうですね。上から。」
ドゴッ!!
白がそう言うと、再不斬の頭の上にトンカチが降ってきてぶつかった。再不斬が反応が出来なかったのは依頼のことに気を取られすぎたのと殺気が全くなかったからだ。
肝心のヤヨイとナルトは白の上に落ちてそのまま白をクッションにした。
~白&再不斬気絶中~
白&再不斬が気絶して三分が経ち、ナルト達は気がついた。
「うう…?ここは?」
「ひでえな、祖父ちゃんも…もしかしたら俺のいたずらの遺伝子は祖父ちゃんから来ても過言じゃない…」
「ん?誰か私達の下敷きになっていますね。」
「あ!本当だ!」
「もう1人いますね…確かこの男は…霧隠れ元上忍の桃地再不斬ですね。」
ヤヨイがそう言うとナルトとヤヨイは向き合ってアイコンタクトを取る。
「「厄介事になる前に逃げよう!」」
そう言って2人はこの場を逃げようとしたが…
ガシッ!
白が顔の上がっていない状態でヤヨイとナルトの足首を掴んで不気味に笑った。
「待ってください…まさか、このまま逃げたりは…しませんよね?」
白はそれだけ言うと顔をあげた。その顔は後にまるで死神のような顔だったとヤヨイは語る。
〜小屋〜
四人はいったん帰宅し、それぞれの事情を話し合った。
「成る程…てめえらはその千手玄間ってヤローに移動された訳だな?」
「そうですね。(まさか、ここが原作世界なんて、思いもしなかった…)」
「再不斬さん、どうします?」
「そういえば、お前達はどの位実力はあるんだ?」
「木の葉の暗部くらいかな?俺は少なくともそれくらいの実力はあると自負はあるってばよ。」
「私は、その暗部のトップですね。」
2人が事実を言うと再不斬は目を伏せて急に笑い出した。
「ク…ハハハハ!」
「再不斬さん?」
「その千手玄間って奴はふざけたヤローだぜ。俺なんかクーデターを起こそうとしたのに、そいつは何回りも上を行きやがった。」
「まさか、再不斬さん…!」
「そうだ、あの金づるの依頼は放棄だ。失敗でもいい。奴は利用価値がもうねえ…殺しに行くぞ。白。」
「は、はい!」
「(おいいい…!原作ブレイクウゥゥ!)」
心の中でヤヨイは叫び、2人を止めようとしたが…
「じゃちょっと出かけてきますから、留守番しててくださいね。」
白が笑い、ヤヨイに向けてそう言った。
「あ、はい。」
反則なまでの笑顔につい、返事をしてしまい留守番する羽目になったのだ。
しかし、これはナルトと2人きりの環境が整った訳なので…
「ヤヨイ…実は言いたいことがあるんだってばよ! 」
「何?」
ヤヨイは技の練習をしていたが途中でやめてナルトの話を聞くことにした。
「ヤヨイ、好きなタイプはいるのか?」
「私の好きなタイプね…強い人かな。」
「そ、そっか…じゃあ俺は強いのか?」
「ナルトは、手裏剣やクナイ投げることなんかは致命的なまでに弱いからそこを改善したら好きになれるかな?」
ナルトの弱点は手裏剣とクナイが致命的なまでに弱い。どの位かというと、クナイなどをまっすぐ前にどう投げても後ろや真横に飛ぶ。しかも回転もせず、ただ地面と並行に刃先が目標方向に向かっている。その上、初速が早いため改善できる余地がある分、質が悪い。
「う…わかったってばよ。」
そんなこんなでヤヨイとナルトは甘いひとときを過ごした。
その頃…
「(あり?もしかして勘外れちゃった?)」
原作とは違い再不斬が依頼を無視してカカシを襲わなかった。そのためカカシはそのことに悩ませた。
「敵が出るんじゃなかったんですか〜?カ・カ・シ・先生」
春野サクラこと名前の通り、頭が春のピンク髮の少女がカカシを煽る。
「カカシ先生も慎重になりすぎだってばよ!」
こちらの世界のナルトもカカシが警戒しすぎたことに息詰まり、煽った。
「やっぱり、エロ本読んでいる人間はダメになるんだな。」
更にサスケもそれに便乗し、カカシをいじめた。
「やっぱり、お前達は嫌いだ…」
カカシがそうぼやき落ち込んだ。
「(せっかく頼りになる所を見せようと思ったのに…)」
そうしてカカシは落ち込みながら一晩寝た。
それはそうと、再不斬達は依頼人ガトーを殺しそのまま金持って逃亡。
「再不斬さん…本当によかったんですか?」
白が再不斬に問いかける。
「何度も言わせるな。あの金づるは利用できるから利用しただけだ。今、俺にとってはそんなのはどうでもいい。」
再不斬は白の質問にガトーを殺したことに後悔は無いと答える。
「その割りには金持って逃げている訳ですが…?一体何の為に?」
「利用できるものは利用しないと話にならねえ…そう言うことだ。」
また白の質問に再不斬は律儀に答える。だが曖昧な部分もあり、その本音は再不斬にしかわからない。
「ふふ…そうですか。」
白がそう言い、笑う。
「しっかし、お前本当に男か?どっからどう見ても女だぞ?」
白が笑ったのを見て再不斬は白が女じゃないかと疑問に思い口に出す。
「雪一族はそういう一族なんです…」
白は少し落ち込みながら答える。
白の言うとおり、雪一族は男女関係なく女顔…しかもそれが美女の顔なので女にとっては嬉しいが男にとっては嬉しくはない。…例外を除けばの話だが。
そんな雑談をしている頃…
「ただいま〜!」
「シロイか…おかえり。」
「ナルトは?」
「少し、俺の実験に付き合ってもらっている。」
「実験?」
「そうだ…お前が得意とする時空間忍術の実験だ。」
「まあ…貴方の事だから、大丈夫でしょうけど変なことに巻き込まないでよ?」
「ん?わかっている。」
この時、ナルト達の死亡フラグが設立した…
〜おまけ〜
「ナルト君…どこに行ったのかな?」
日向ヒナタはそんなことをつぶやき、ラーメンを食べまくっていた。
「さあね?それよりもヒナタが僕並みに大食らいなのって始めて知ったよ。」
秋道チョウジはそれ以上にラーメンを食べる。
なぜこんなに2人が競うようにラーメンを食べるかというと…
数刻前、親バカ親父達が誰が一番大食いなのかかけていた。
「ふっ…笑わせるな。日向は木の葉にて最強。故にヒナタが勝つ。」
「いやー!ウチのチョウジが勝つ!木の葉の中でも大食いで知られている秋道一族が勝つ!」
「なら、こうしよう。負けた方にかけたら2人の代金を支払い、勝った方にかけたらオッズに合わせた換金というのはどうだ?」
「いいだろう…チョウジ!行ってこい!」
とまあ、こんな感じで勝負することになったのだ。
ちなみに、オッズはヒナタ85倍、チョウジ1.1倍だ。
「さあ、互いにラストスパートだ!あと十秒」
この勝負がヒナタにかけたほうはぼろ儲けになるかチョウジにかけたほうに少しばかりのお金を貰うか、その明暗を分けた。
「終了!この勝負は…審議します。」
「おっと審議だ。おそらく、ヒナタ選手とチョウジ選手がドンブリの数が同じなので残り何グラムかの審議でしょう…」
〜数十分後〜
「この勝負、ヒナタ選手154皿と143グラム、チョウジ選手154皿と142グラム…よってヒナタ選手の勝ちです!」
この時、チョウジにかけた三代目火影とその息子アスマ、その他大勢は石となり、逆にヒナタにかけたヒアシ達少数の人間が発狂した。
しかし、1グラムという差に納得できない大部分の人間達は…
「ふざけんな!」
「チョウジの方が上だろう!?」
などと騒いでいたが
「日向に敵対するのか?審判の言うことは絶対だ。」
ヒアシの一言で皆黙ってしまった。
「何はともあれ換金換金!」
少数の人間がぼろ儲けし、その少数の人間は手持ちの金が大幅に増えた。