GGGにやってきて最初に言われた言葉が、生きていてくれてよかった、だったり。不覚にも目から涙。
大河長官に呼ばれて俺たちがやってきてみれば歓迎されて、その後はノイ・ヴェルターの話しをされた。一番最初、ヴェルターに参入するときは渋っていたカズマだったが今回はすんなり参加することに決めた。どうやらさまよってた半年の間にいろいろと心が決まったらしい。いいこっちゃ。俺はというとこのまま変わらず整備班を…とか思ってたらなんか大河長官に呼ばれたんでホイホイついていくことにした。なんでも見せたいものがあるとか…いや、阿部さん的展開にはならんよ。なるわけねーだろ。後カズマもなに見せるのか気になるってついてきた。…だから阿部さん的展開には(ry
俺とカズマで長官の後を歩いて行ったら何やらオービットベースの奥の部屋へと案内された。厳重な管理体制の中で作られた代物らしい。俗にいう、危険立ち入り禁止ってやつだ。帰りたくなってきた。
ゆっくりと、その部屋の扉があけばその奥にはやたらでっかい機械。と、いうか機体。
「これを再現するにはかなりの時間を要してな、なにせ壊れた機体に残されていたデータをサルベージして作り上げた物だ。物が物だっただけに公にするわけにもいかず、難しい作業だったがなんとか完成までこじつけることができた」
「見たことのない機体だな…これもGGGの技術で作られたのか。機体名は何ていうんだ?」
「GGGの技術…そうだな、確かに足りない部分はGGGの技術で補ったができる限り元の機体を再現したつもりだ。そして、この機体の名は我々も知らない。おそらく知っているのはニシキ君ただ一人だ」
「何?ニシキだけが知っているということは、それはつまり…」
「…ニシキ君。キミに聞きたいことがある。この機体の名は何というのか、そしてキミはいったい何者なのか」
「大河長官!ニシキはコーディネーターかもしれないがプラントの手の者なんかじゃない!それは一緒にいた俺が誰よりも知っている!!」
「そうだ。ニシキ君はプラントの者ではない、それどころかコーディネーターでもない。」
「…いったいどういうことだ?」
「この機体に使われている技術はプラント…いや、この世界の何にも属さない技術が使われているのだ。古代太陽文明でもない、ラムダ・ドライバのようなヴィスパードによりもたらされるものでもない、この世界には存在を確認されていない超技術が。
…ニシキ君、答えてもらえるだろうか。この機体の正体と、キミの正体を」
…COOLになれ、COOLになるんだ俺。
落ち着け、…よし、落ち着いたな、それじゃいまの状況を落ち着いて整理するんだ。今俺の目の前には何がある?そう、落ち着いてそれを確認するんだ!
コックピットに残ってたデータから再現とかねーよwwwwwww
俺の目の前にW世界に来る前にテスラ研でテストしてた量産型グルンガスト弐式がある件について。
な ぜ こ う な っ た し 。
平たく言うと、俺が乗ってたコックピット詳しく調べたら確認されてないトンデモ技術だってことがバレちゃったらしい。
当初GGGで調べたときは連合の機体じゃないくらいで終わってたらしい。操縦系統はこっちと変わらんらしくて俺も大丈夫だとスルーしてたよ。
んでもだ、半年の間でプラントが戦争に参加してきて、GGGは俺をプラントのコーディネーターだと思ってたらしく、俺が乗ってきた機体を調査してプラントの技術力を図ろうとしたんだって。…俺プラントもミジンコも関係ないんだけど!!誰だよ最初に俺のことコーディネーターじゃね?とか言い出した奴、先生怒らないから早く名乗り出なさい!!!!
でさー、調べてたらさーぁー?この機体なんかすっげぇ技術使ってね?つーか超技術じゃね?こんなん見たこともなくね?ってことが判明してだ。本当にそうなのか再現してみたらこうなったと。VG合金は失われちゃってて再現できなかったらしいが、同じEOT技術のプラズマ・リアクターは再現できてる件。だから、何故そうなる。一部残ってたからって再現できねーだろ普通。半年間のGGGの技術マジ謎。どこの世界でもエンジニアのHENTAI!レベルは変わらんらしい。自重してもらって…ダメか、エンジニア自重=世界救われないレベルだ。…エンジニア最強なんじゃね?
んでだ、キミはいったい何者なのか?と聞かれて俺が言った答えは…
…遠い空、はるかかなたの星からやってきたゼ・バルマリィ帝国のテスラ・ライヒ研究所所属リョウト・ヒカワ博士助手の整備士兼パイロットのニシキです!!
っと、言っといた。
実はバルマーにはクロスゲートってのがあってねー、それつかって長距離航行するんだけどさーそれのテストの時にゲートの誤作動でこんなところまで飛ばされてきちゃったんだよね!っていう。だいたい…あってる?
と、まぁ。こんな感じに事情を話したら長官には悩まれて、カズマは目が飛び出るほど驚かれた後、向こうの世界について詳細キボンヌ!と言われた。…いや実際にはキボンヌとは言ってないけど意味合いはそんなもん。
説明するといろいろ技術漏えいの問題がねと困り顔の俺。長官はカズマに異星の技術を安易にこの世界に入れるのは危険と説明してくれた。そうそう。そのせいで俺んとこ宇宙巻き込んだ大騒動になったしなーっと、うっかり口を滑らしてαナンバーズについても喋らなきゃいけんことに。…誰か!誰かお客様の中でお口チャックのスキルを所有してる方はいらっしゃいませんか!!??口って禍の元すぐる…OTL
と、あらいざらい喋った後。びくびくしながら待つ俺に下された判決は、これからもノイ・ヴェルターとしてよろしく!出来れば量産型グルンガスト弐式に乗って戦力として協力してほしいなぁー、だった。…いやいや、無茶言うなし!!
しかし実際はこんなおちゃらけた言動じゃなくて、とっても真面目な顔で頭下げられちゃったもんだから断りようがないっていうね。確かに度重なる敵の出現で今まさに世界は阿鼻叫喚。謎の超技術にも頼りたくなるってわけだ。
こらはもう腹をくくるしかないなと覚悟を決めて、俺の身の安全(おもに情報面で)を条件に了承を返した。機体はGGGから俺へのプレゼント扱いにするってさ。…頭下げられると断りにくい日本人の急所を着いた巧妙な作戦であったと言わざるを得ない。
とりあえず、前向きに検討しないとやってられないので前向きに検討するお。とりま量産型グルンガスト弐式で戦場出るお。
自分が異世界の人間だとバレたことよりもEOT技術積んだ機体に乗って落とされたらEOT技術世界に広まるんじゃね?のほうが気分的に鬱な件について。
ほんとに早く、誰か迎えにきてぇー…
「まさかニシキが異星人だったとはな…」
「機体を見ましたが、かなり高度な技術が使われてるようです。私たちの機体と同じような技術を使った機体もあったそうですし、あの高い整備能力も頷けます」
「俺としてはニシキがパイロットだったってことのほうが驚きだぜ…いつも整備をしてたからずっと整備士だと思ってたんだがな」
「大戦に参加したときに整備もやっていたようです。機体の特徴、弱点について詳しいパイロットだったということは優秀なパイロットであったと言えます」
「己が命を預ける機体のすべてを知れ、か…くぅ~ッ!!俺のゲキ・ガン魂が熱く燃えて来たぜ!あいつこそ戦場に命を懸ける漢の中の漢!!」
「ともあれ、あの技術力は脅威とも言えます。敵にこの事実が漏れないよう扱いには最新の注意を…」
「よし!!こうなったらニシキと模擬戦だ!俺の熱いゲキ・ガン魂をみせてやるぜぇええ!!!」
「…ガイさんもまったく変わらないな」
「はぁ、ハーリー君にガイさんを止めてもらいましょう」
勘違いは収束…すると思ったらそうでもない。