リアルでちょいと気力切れで・・・
では、どうぞ御ゆるりと。
さて、
自分のために貴女のために彼のために、全てここで終わらせここから始める。
そして、もう一度・・・
今日はクラス対抗戦の当日である。それは一夏と鈴のケジメを着ける日でもあった。
この日の為に互いに干渉を最低限にして、最高の試合にするために努力してきた。
その結果が今日明らかになる。
一夏は己の出番をピットで静かに待っている。それは鈴との試合は各クラスの第一回戦目の最後の組だからだ。その間の待ち時間は、白式のセッティングと最終チェックを十千屋と轟に手伝ってもらって過ごしている。
そして、遂に出番が来た。
「十千屋さん、ありがとうございます」
「なんだ?やぶから棒に。ふっ、行ってこい」
「朴念神、ケジメをつけてきなさい」
静かな激励を受けると一夏はピットから飛び出していった。
すると、ハイパーセンサーが直ぐに相手を捉える。彼女もまたピットから試合待機場所まで飛行中であった。
そして、互いに位置に着き
「一夏、言っても無駄かもしれないけど。今謝れば手心くらいは掛けてあげるわよ」
「ああ、無駄だな。やるって決めてた時からもう分かってるんだろ?全力で来いよ」
一夏の発言に嬉しそうに獰猛な笑みを浮かべる鈴、だが彼も同じように不敵に笑うのであった。
互いに本気でヤリ合うことを確認できたら、彼女がまた口を開く。
「忠告してあげる。ISの絶対防御も完p「そいつも分かってる。肩の衝撃砲の話だな」って、
あら?一夏の事だからそのまま突っ込んでくるかと思ったわ」
「十千屋さんの指導のお陰だよ。『俺らの正々堂々は学生レベルじゃない、プロレベルで対抗し
ろ』ってな」
「…アンタには勿体無いくらいね。
「ああ、考えてみるよ」
対抗戦前に一夏は鈴の専用機『甲龍』のカタログスペックを閲覧した事があった。その為、彼女との戦いで一番注意すべき武装は衝撃砲という事を知ったのだ。
十千屋は相手が
彼の価値観で正々堂々とは自らを鍛え上げて真っ向からぶつかる事を指していたが、十千屋はその考えを修正する。
「お前の正々堂々の内容は結構。だが、それは学校の運動会とか球技大会とか学生レベルの話だ。
俺らが与えられている道はプロのISライダーである事を知っておけ」
一夏はこの言葉に反発と疑問を出すが直ぐに彼から訂正をされる。
「学生だったら、見えてしまった聞こえてしまった相手やそのチームの作戦をもとに対抗措置を
するのは卑怯かも知れない。だが、プロのサッカーや野球とかはどうだ?」
十千屋はプロのスポーツ選手を例題に出す。プロ野球やプロのサッカーなどでは、過去の試合や公開されているチームメイトの情報などを纏めて相手に対する作戦など立てることは日常茶飯事だ。
戦いは始まる前から始まっていると古来の軍師や哲学者も言っている。それに公開している情報など知られていても構わないモノばかりだ。情報を集め己の糧とする、故事で言う『敵を知り己を知れば~』というやつだ。
それを踏まえ、相手の情報を集めるのはプロのやり方であり卑怯ではないと一夏に教え込んだ。
そして一夏は自分で鈴の専用機の情報を集めて、それを踏まえて考えもまとめたのである。
「ふふっ、ますます遠慮は要らないわね!」
「あぁ!かかってこい!!」
『それでは両者、試合を開始してください』
ビーッと鳴り響くブザー、それが切れる瞬間に二人は動く。接近戦を主としている二人はまずぶつかりあった。
だが、一夏の様子が普段と違う。それに気づいた鈴は思わず声を上げる。
「アンタの武器ってブレード1本だけじゃなかったっけ!?て、言うか随分と嫌らしい攻撃をする
ようになったわね!!」
「全部、十千屋さんのお陰だよ!!」
「ほんっっっとに!名トレーナーねっ!!」
一夏の持っている武器は2本のショートアックスだ。それを両手それぞれに持って二刀流にし、鈴が攻撃しにくい彼女の武器の攻撃範囲内側で攻撃をしている。そう、彼が十千屋と初めて戦った時に使われた戦法だ。
そして、彼女が改めて一夏の全体像を見ると事前に聞いていた白式と異なる物がついてることに気づく。それにショートアックスも腰のサイドアーマーかと思ったら手を伸ばし掴んだらアックスになった。
彼の攻撃を防ぎながら彼女は後部スラスターと腰に別物があることに気づく、どちらも棒状のモノでたぶん白式に合わせて白く塗ってあるのだろう。
それが何かは分からないが、今は自分の懐で動いている彼を離すのが先決だ。
「っ!つぇい!離せば
「斧だけじゃないんだぜっ」
鈴が咄嗟に間合いを離すと一夏はハンドアックスを腰に戻し、後部スラスターの棒状の物に手を伸ばす。その正体はロングブレードであった。
彼女の得物と同じ間合いとなりまた二刀流同士の打ちつけ合いがが始まる。
「あと不明な武装は一個、でもね…あからさまに付け焼刃の二刀流であたしに勝とうなんて
十年どころか百年早いわよ!」
「んなことっ先刻承知!」
彼女は一瞬出来た隙で双天牙月を連結させ、まるでバトンを扱うかのように彼に猛攻を仕掛ける。彼女が言った通りに彼はこの武器を手に入れてから一ヶ月も経っていない。
そのため彼は何合か打ち合ったら仕切り直すために距離を離そうとする。が、それは彼女にとっての絶好のチャンスであった。
「――甘いわ!」
その瞬間、鈴の肩アーマーが動く。その動きと事前にハイパーセンサーに設定していた空気と空間の歪みを検知した一夏は咄嗟にスラスターを噴かして横に避ける。
「へぇ、本当に予習してきたのね。でも、今のはジャブだからねっ」
「(分かっていても見えないのって厄介だな!?)」
その後、一夏は衝撃砲で追撃してくる鈴に対して腰の得物、こんどはエネルギーライフルをショットガン設定にして撃ち牽制と退避を続ける。
さて一夏が使っている武装は全部で五つ、ショートアックス×2・ロングソード×2・エネルギーライフルだ。
だが、これでワンセットの武装でありその正体はH.W.U 05:メガスラッシュエッジである。そう、コトブキカンパニー製の武装だ。
その特徴はこの五つの武装を組み合わせることによって複数の形態へと変えることができる。
しかし、なぜ拡張領域が空いていない白式が新たな武装を付けられるかは、IS故の思い込みと十千屋の努力によるものだ。
普通ISは
だが、所有者が武装の
その上で十千屋は休日を返上してまで白式のコアへの説得を試みて、その結果エネルギーバイパス兼ハードポイントを白式に設置することに成功した。
全くの余談であるが彼は疲労困憊で「白式のメインはめっちゃ頑固一徹だったと」愚痴をこぼしている。
そして、FAの機体の様に各所にハードポイントが付いた白式にアタッチメントを付け各所に武装を配置した。
そう「なに、武装が容れられない?だったら逆の発想をするんだ、べつに
確かに、皆はISの武装は全部拡張領域に容れればいいと思っているが、それは手ぶらで身軽に出来るという事だけで別にちゃんと持てるのであれば一々全てを入れなくてもいいのだ。
コレは各所にハードポイントが有りそこに武装を足していくというFAが本来メインの十千屋・・・いや、コトブキカンパニーらしい発想だろう。
その頃、十千屋と轟以外のメンバーはアリーナの客席からこの試合を見ている。
戦況は鈴が一方的に攻め、一夏の防戦一方であった。
「やっぱり、にんじんの圧倒的不利だねぇ」
「くぅ、防戦一方…このままでは、一夏のジリ貧ではないか」
「しょうがないですわ。実力差は圧倒的、むしろ今までいい当たりを受けてないだけマシですわ」
「そう、衝撃砲は見えない、早い、取り回し良しと第三世代型兵器としては最も兵器らしい兵器」
「「「(・・・何故、
残りのメンバーにプラスして素子も同じ段の客席に座り観戦していた。
その視線に気付いたのか彼女はサムズアップして答える。
「Σd(`・ω・´)こっちに来れば父様と一緒に観戦できると思った」
「「(あぁ、やっぱり(ですわね))」」
「パパはエキシビション戦のためにずっとピットに居るよ?」
「な…な、んだと・・・」
そう、十千屋は特別枠でクラス対抗戦に登録されている。一応、彼は実力者であるため教員たちが生徒に良い経験をさせるために対抗戦に組み込んだのだ。
そのため、リーグ戦表には1~6組と十千屋の名がある。
その事実にショックを受けたのか規制音のオンパレードでブツブツと小言を吐き出す素子であったが、急に声を掛けられた。
ちなみに、ブツブツと言い出した瞬間から周りに居た面子は最低でも椅子一つ分離れてゆく。
「あの基木先輩…」
「ブツブツブツ…何?」
「私です、簪です。織斑君が付けているのってブキヤの?」
「あぁ、
「でも、学園に入ってきてるパンフレットにはあんなの記載されてない」
「当たり前、一般売り出しと違う。それにアレは父様が用意したカスタム品、で?」
「・・・プラモデルと同じなんですよね?だったら使いたい武器があるんですけど」
「その要件は直接父様に、父様は営業部長兼開発責任者…他にも色んなものを兼任してるけど。」
「分かりました」
実は近くに居た簪が素子に白式が付けている武装の出処を聞く。
それに対して彼女はブキヤ-コトブキカンパニーの物だと確定した。が、H.U.Wは一般売り出しはしていないため十千屋に問い合わせろと答える。
実はコトブキカンパニーは武器の販売も手がけているが、それはライフルやバズーカなど一般的に知られている武装ばかりだ。
十千屋がつかうH.U.Wは、ホビー部門で売り出しているプラモデルに装飾を施す
ただし
それゆえに複雑な機構を持ち威力が段違いであるH.W.Uは一般に存在していないのである。あと、カンパニーの看板表記は『
そんなこんなで話をしているうちに戦局が動き出していた。互いに動かなくなり、間合いを計っている様な状況である。
体感的には長く続いたようなその時間は不意に途切れた。一夏が一瞬以下の隙を付いたようで瞬時加速で一気に肉薄する。
その場面に注視すると鈴の表情がちょいと微妙、きっとまた一夏が
それは置いといて、そのことが隙となり一夏は瞬時加速で接近し鈴は距離から衝撃砲ではなく双天牙月で打ち払おうとする。
しかしロングソードで受け止め、片手に展開した零落白夜を発動させた雪片弐型が有効打になる寸前で突然大きな衝撃がアリーナ全体に響き渡った。
衝撃音の候補は鈴の衝撃砲があるがそんな物の比ではない、範囲も威力も桁違いである。
そして、その結果ステージの中央からはモクモクと煙が立っていた。これらを省みると『それ』はアリーナの遮断シールドを貫通して入ってきた衝撃波らしい。
「な、なんだ?何が起こって・・・」
『一夏!試合は中止!!直ぐにピットへ戻って!!!』
-ステージ中央に複数の熱源。IS反応らしき正体不明機。ロックされています。-
「なっ…!?」
状況が分からず混乱する一夏に鈴からのプライベートチャンネルが飛んできたと同時に、ISのハイパーセンサーが緊急通知を行ってきた。
その事実に一夏は息を飲む。アリーナの遮断シールドはISと同じもので作られている。現世界で信用されいる最強の壁である
そのことに気づいた誰もが危機を肌で感じとった。
『一夏、早く!』
「お前はどうすんだよ!?」
「あたしが時間を稼ぐから、その間に逃げなさい!」
「逃げるって・・・・んな事できるわけないだろ!」
「馬鹿!あたしより弱いんだからしょうがないでしょ!それに・・・」
チャンネルを使わず反論する一夏に容赦なく事実を叩きつける鈴だったが・・・
「別に、あたしも最後までやるつもりはないわ。こんな異常事態、すぐに学園の先生とたぶんアイ
ツも動き出し――」
「あぶねぇっ!?」
会話の途中で熱線で砲撃される。あわやという所で一夏は鈴の体を抱き抱えてかさらった。その直後に熱線は周囲を焦がす匂いを残し通り過ぎてゆく。
それをハイパーセンサーの簡易解析で熱線の熱量を知った彼は背中に冷たいものを感じる。
「ビーム兵器…。しかも、セシリアのISよりも出力が上かよ…」
「ちょ、ちょっと!?馬鹿ァ!離しなさいよ!」
「お、おい、暴れるな――っ!来るぞ!?」
バシュュッーーっ!!
「「へ?」」
てんやわんやしている二人を尻目に煙を晴らすかのようにビームの連射が放たれるが、それと同時に二人の傍を何本のもミサイルが通り過ぎていった。
だが、ミサイルのいくつかはビームとぶつかり爆発を起こす。と、同時にその影響か一夏と鈴に当たるビームはちょうどミサイルと相殺されたようである。
そして、いくらかミサイルが当たった…最低でも爆風は受けたはずの射手たる正体不明機は健全な状態でふわりと浮かび上がった。
「なっなんなんだ、こいつらは・・・」
姿からして異形だった。深い灰色をしたそれは手が異常に長く、つま先よりも下まで伸びている。しかも首というものがない。肩と頭が一体化している様な形をしている。
もしハイパーセンサーが捉えたようにIS反応がある=ISであるならば、一番の特異はISならばほぼありえない『全身装甲』だ。
何度目かになるかもしれないがISならば一部分を除き装甲は必要ない、防御のほとんどはシールドで賄われている。だから、見た目の装甲というのはあまり意味を成さない。
無論、防御特化のISで物理シールドを搭載しているものもあるが、肌を一ミリも露出していないISは現ISデザインではありえないはずである。しかも、全身装甲が売りの十千屋のIS『打鉄カスタム『雷』』でも肘周りとか膝裏などはインナーが露出している。
そしてその巨体も、普通ではないと感じさせる要因になっている。腕を入れると二メートルを越える巨体は、姿勢を維持するためなのか全身にスラスター口が見て取れる。頭部には剥き出しのセンサーレンズが不規則に並び、腕には先程のビーム砲口が左右合計四つあった。
最後に、それは・・・三体いた。
「お前ら、何者だよ・・・」
「と、答えるわけがない!下がれ二人共!俺が何とか引き付ける!!」
「十千屋さん!」「十千屋!」
謎の乱入者は答えないが、そのかわりに十千屋が乱入してきた。彼は二人に指示を出すと全ての敵を引き付ける。
先程のミサイルの正体である両肩に抱いたW.U 23:大型ミサイルランチャーを捨て去り、W.U 04:マシンガン・ミサイルランチャーを各両手に持って敵らの前に躍り出た。
『織斑くん!凰さん!今すぐアリーナから脱出してください!すぐに先生たちがISで制圧しに行き
ます!あと十千屋さんっ、無茶をしないでください!!』
「一番戦える奴が緊急時に無茶せんでどうするんですか!それにこいつらは遮断シールドを突破し
てきたっ、こいつらの照準が観客席に向いたらどうなります!?」
『し、しかし・・・』
よほど慌てていたのか管制室にいる山田先生からオープンチャンネルで十千屋たちに指示が入る。
が、彼はそれを拒否。囮にならなければ被害がより拡大し悪化することを指摘すると山田先生は言いよどんでしまう。
さらに、
「――山田先生、先生たちが来るまで十千屋さんと俺たちで食い止めます。いいよな、鈴」
「だ、誰にもの言ってんのよ。そ、それよりもいいかんげん離しなさいってば!
動けないわよ!!」
「あ、悪い」
『織斑くん!?ダメですよ!生徒さんにもしものことがあったら―――』
「っ、スマン!一体抜けた!!」
一夏が鈴と共に十千屋へ助成するのを提案しるが、即座に拒否された。だが、言葉は途中で途切れる。十千屋のブロックを抜けて敵の一体が彼らに向かって突進してくるが、二人はそれを避け切った。
「ふん、向こうはやる気満々ね」
「みたいだな」
『こうなったら仕方がない、二人のペアを崩すな!そして、無理はいいが無茶をするなよ!!』
「…だ、そうよ。一夏、あたしが衝撃砲で援護するから突っ込みなさいよ。
射撃は苦手なんでしょ?」
「やっぱり分かるか・・・その通りだな。それでいくか」
『最後に管制室・・・ツケはカンパニーによろしくお願いします』
一夏と鈴は横並びになってそれぞれ得物を構え、十千屋からの忠告を聞いて即席の作戦を立て飛び出していった。
そして、十千屋は管制室に居るであろうIS学園教員に謎の一言を残すのであった。その正体はすぐに分かることになる。
ドガァアン!!!
「父様…今行く」
IS学園生徒『最恐』の専用機持ち代表-基木素子、始動・・・・
今回は私的に遅れて投稿してしまいました。
今まで一応、コンスタントに投稿できていたので楽しみにしていた…してくれてなのかな?(-_-;)
皆様方には申し訳ないです。リアルで仕事と私生活がちょいと慌ただしかったもので・・・
さて今回は、書きかけを少し書いたらちょうど謎の機体戦手前まで書け、文字数も七千字を突破したのでこうして投稿しました。
でも、ほとんど説明回になっているので私的には微妙かなぁ?
では、今回は此処まででございます。
そして、感想や誤字脱字・ここが文的におかしい等のご報告も謹んで承ります。
では、もし宜しければ次回お会いしましょう。