IS×FA 遥かな空を俺はブキヤで目指す   作:DOM

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…一か月半!?
コラボ回も終わって気が抜けすぎだってばよ。orz
さて、今回は説明会です。文字数が多いです。
ゆっくりした時に楽しんでくれればと。

では、どうぞ御ゆるりと。


IS×FA63ss:説明に入るぞ~

語らねばならない。

新たな力を翼を…あの白き姿を!!

そして、その影に佇む複数の陰を。

 

アリーナのピットに発進許可が下りる。

その電子音と共に一夏は顔を上げ、白式 第二形態(セカンドシフト)雪月華(せつげつか)のスラスターをトップギアまで噴かした。

この勢いでピットから出ると数多のミサイルに晒されるが、三日月状のウェポンラックの月輪に

備え付けられたメガスラッシュエッジのライフルと雪羅(せつら)の荷電粒子砲で迎撃する。

攻撃によって爆散したミサイルの爆炎から彼は現れると、大きく雪片を振り上げ見栄を切り停止した。

それは大きく手足を開き、画面左側あるいはカメラ方向へ武器を向けた見得切りポーズ…

所謂、種ポーズである。

そして、『IS インフィニット・ストラトス』のタイトルコールが被さった。

 

「と、言う訳で…いつものメンバーを揃え、新しくなった白式の説明だ」

 

「「「すみません。いったい何がそういう訳なのかサッパリです」」」

 

IS学園の幾つか在る視聴覚室を貸し切り、先程のアニメオープニングバングみたいな映像を背に

十千屋がそう始めると、一部除きツッコミが入った。

そうだろう、何せ…重傷?を負い終業式まじかに復帰してきた十千屋の第一声がこうなのだから。

普段のトレーニングかと思いきや、行き成り視聴覚室に集合させられ良く分からない映像を見せられたらもうツッコムしかない。

あと、一部例外は…この映像を撮られた一夏本人は照れながらも目を輝かせてみており、

アニメ等に詳しい簪はキレがまだ悪いと映像の評価をしていた。

 

「いや、本当になんでこうなのかサッパリなんだけど」

 

「最近はシリアスが続いてたからな。こういうガス抜きもいいだろ?」

 

「おじ様…もう少し、休んでいてもよろしいのですよ」

 

すっかりツッコミキャラと化した鈴音は肩を落とて言い、負傷した様子を知るセシリアは十千屋のキャラ崩壊ぶりに多少嘆きながら休暇を勧める。

 

「しかし、Vater()。白式の性能をこうも公開していいのだろうか?」

 

「あと、いつの間に調べたんだろうね?白式を借り切って調べさせたれた覚えもないし?」

 

「カタログスペック程度なら直ぐに分かるし、問題ないだろ?

 それにこの程度、ISコアネットワークを通じれば何時でも手に入れられる。それに…」

 

「「それに?」」

 

「俺の愛妻の一人を思い出してみろ」

 

「「「あ~~…」」」

 

ラウラは此処に居るメンバーだけとは言え、白式の性能を広めていいか疑問に感じ、シャルロットは何時そこまで調べ上げたのかを疑問に感じた。

それに対し彼は、その程度など軽いもんだと言い。愛妻となった束の存在があると仄めかすと一同は納得する。

ISの産みの親である妻と、それの類似品を扱う夫、二人に掛かればカタログスペック(仕様上の能力)程度を調べるのは苦にも成らない事であった。

 

「さて、じゃあ…説明に入るぞ~」

 

――『白式・雪月華』――

 

第二形態(セカンドシフト)によって機能増設された白式。

増設部分は、

・左腕部多用途武装『雪羅(せつら)

・大型複合式三連ウィングスラスター『六華(りっか)

・三日月形ガイドレール付きウェポンラック『月輪(げつりん)

・メガスラッシュエッジ×2

・各所にエネルギーバイパス兼ハードポイントの追加

と、成っている。

 

「こう見ると、にんじんの白式も見た目も中身も結構かわってるんだねぇ」

 

「そうね。けど、雪羅以外は全部ウチ(コトブキ系列)の影響が丸分かりね」

 

「否定できない事案が発生。()式なのにコトブキ色に塗り替えられつつある」

 

「チェーロ達も色々と言うけどさ…ちゃんと強くなってるから良いじゃねぇか」

 

「まぁ、最大の欠点は据え置きなんだがな」

 

「「「は?」」」

 

コトブキカンパニー側の面子が変わった仕様にそれぞれ茶々を入れるが、それを一夏は不服そうに言い返す。

が、十千屋の冷や水によって全員がそちらに向く事になる。

 

「其処もちゃんと説明してやるから、順番にな」

 

彼はそう応対すると、各武装への説明に入った。

 

・左腕部多用途武装『雪羅(せつら)

 

格闘のビームクロウ、狙撃の荷電粒子砲、防御のビームシールドに変化する複合武装である。

特にビームクロウとビームシールドのエネルギーはシールドエネルギーを無効化する単一仕様能力(ワンオフ・アビリティ)零落白夜(れいらくびゃくや)』と同一である為‐燃費は良くない。

 

「相変わらず攻撃力特化だねぇ~」

 

「だが、そこに浪漫が在ると思う。前のめり的に」

 

「補足として、クローモードは指一本一本にビームブレードが、

 手刀状態にしてブレードモードもあるが…雪片のワンオフと同時使用すると消費が倍になる。

 当たり前だがな…」

 

・大型複合式三連ウィングスラスター『六華(りっか)

白式の高出力ウィング・スラスターが大型&変形・分離できる様に成ったもの。

各スラスターは以前の倍以上の出力を持ち、対のスラスターは各三分割・計六分割に分離できる。

分離したスラスターらは自由に配置でき、本体からもサブスラスターが出るためフレキシブルな対応が可能。

基本は対に纏めた通常(ノーマル)形態、

肩・腰・脹脛(ふくらはぎ)にアンロックのスラスターとして配置される全方位(オールレンジ)形態、

全てのスラスターを連結させた加速(ロケット)形態などがある。

他にもメガスラッシュエッジのブレードやアックスを制御翼にでき、

統計的に加速・機動性は上がったが、燃費に関しては改善されていない。

 

「…そこは改善されなかったんだね」

 

「やはり白式は玄人向け過ぎるな」

 

「ああ、増々一夏のエネルギー管理能力が問われる仕様に成ったとも言えるな」

 

・三日月形ガイドレール付きウェポンラック『月輪(げつりん)

・各所にエネルギーバイパス兼ハードポイントの追加

月輪は肩から脇に掛けて弧を描く様な形のアンロック式のウェポンラックである。

左右に配置されており、『C』の様なその形状の外周を自在に移動するハードポイントがある。

積載量はそのままガイドレール分であるが、稼働の妨げにならないように適当にするべし。

 

各所に配置されているハードポイントは以前よりも位置が洗練されており、

使わない時は自動でカバーが閉じるようになった。

 

「固有の武器以外は全部此処に集約されているといっても過言じゃないわね」

 

「そうですわね。白式の弱点である『武装の少なさ』を補うための機構ですわ」

 

「そして、ただのウェポンラックじゃない。自在に稼働する事で砲台にする事も可能なものだ」

 

そして、ここからが補足説明になるが…白式の拡張領域(パススロット)に空きが出来た事である。

 

「「「…え?」」」

 

「そうなんだよ!メガスラッシュエッジが二個も入ってる分が在るから、

 空きが同じくらいのH.W.Uが一個しか入らないんだけどさ!

 いや、でもメガスラッシュエッジが収納できるだけでも嬉しいんだけどな!!」

 

白式の拡張領域が空いた。この出来事に説明役の十千屋以外全員が信じ難い目で一夏を見る。

当の本人は今まで不可能だった事が可能になり、それが嬉しくてはしゃいでいるが他の面子はどういう事なのか十千屋に説明を求めた。

白式の拡張領域は単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)零落白夜(れいらくびゃくや)』の発現の為に全て使用されている。

この為に白式は後付装備(イコラコザ)が出来なくなっている。

これは第一形態から単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)が発現できる仕様の副作用なのだが、第二形態になっても白式である為に変わらない筈だ。

なのに拡張領域が空くといった事態は何なのか、それを皆は説明を求めたのである。

こうなる事は予想できたのか十千屋は直ぐに応対した。

 

「第二形態移行はより装着者に合わせる形で進化してゆく、ここまでは良いな?」

 

「「「(コクリ)」」」

 

「しかし、合わせるといってもそれは単体でのやり取りだ。決定的な不足分は補えない

 …と言うのが、俺と束が出した結論だ」

 

真相を知りたい皆は十千屋の言葉に頷きながら聞くが、束の名前が出て来た所で冷や汗をかき始める。

 

「ならば、形態移行(フォームシフト)した時に欠点を補える()()()()()()が在れば

 それを取り込んで進化できないか?という話題になった」

 

「「「(ゴクリ…)」」」

 

彼はそう話を続け、画面を操作する。

画面には形態移行する前の白式とクリスタルみたいな何かが映った。

クリスタルには吹き出しが添えて在り、そこに拡張領域の文字と二振りのメガスラッシュエッジのイラストがある。

 

「臨海学校前に白式は形態移行しても良い位に一夏のデータを溜め込んでるのは分かっていた。

 その為、俺と束は一計を講じる」

 

画面に映る白式とクリスタルの間に『(プラス)』が表示され(イコール)の先には第二形態となった白式が表示される

 

「白式に圧倒的に足りない拡張領域を、此方の超AIシステムと拡張領域など量子領域を司る-インテリジェンス(I)コアで補完すればどうなるかと」

 

答えが返ってきた瞬間に全員が一夏を――正確には彼が身に着けている待機状態の白式を見た。

彼も腕を持ち上げマジマジと見つめている。

 

「実は俺も事後報告だったんだがな。一夏が『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』に倒され、

 寝床に横にされた時にコッソリとIコアを白式に添える様に置いてたらしい…束が」

 

さらなる事実に全員が唖然としながらも納得する。彼女()ならやりかねないと。

 

「と、まぁ…これまでを纏めると白式は機動力・火力・拡張性を強化する事が出来たんだが、

 一方で零落白夜の欠点の据え置き、火力の強化と大型・複雑化したスラスターによって

 使用エネルギーが激増した。

 つまり、燃費が悪いと言う欠点は据え置きのまま色々と強化されたというのが実態だな」

 

「ウゾダドンドコドーン!」

 

十千屋が纏めた結論に一夏の慟哭が響き渡る。

それもそうだろう…自分の愛機がパワーアップしたと思ったら、一番の欠点は改善されず

RPGで言えばただ強い武器に置き換えただけという事なのだから。

この光景を見てた面子は、皆が生暖かい目で彼を見るしかなかった。

それ以外にどう見ろというのだろうか。

 

「はっ!でも、空いた拡張領域がある!それで武器とか何とかやり繰りすれば!?」

 

「あ~、レーザーとか白式からエネルギーを引っ張ってくるのは無理だぞ。

 武器その物にバッテリーがあっても使い切れば結局は白式から取る事になるんだしな」

 

「……(д゚)」

 

「案としてはメガスラッシュエッジを全て降ろして、空いた容量にプロペラントタンクや

 エネルギータンクを入れて消耗を誤魔化したりしながらとか」

 

「チックショウメェェェエ!!!」

 

再びの慟哭、まぁ…無理もあるまい。

 

一夏の叫びを見守って、彼が落ち着いたら今度は十千屋の専用機となってしまった打鉄の話へと移った。

映像もそれに合わせて彼の専用機へと変化したが、一同が首を傾げる。

全員が思っていた形とは違うのだ。

誰かは騎士-ドゥルガー(アイン)の姿を、誰かは武者-マガツキの姿が映ると思っていた。

他には、FAに詳しいものはその両FAの装甲を外した共通素体が映るのだろうと。

だが、どの想像からも予想が外れる姿であった。

体の各所を覆う装甲は戦闘用だとは思えない程貧弱で、特徴的な所と言えばハードポイントが異様に多いところだろうか。

一見するとフレーム(骨格)の様な印象を受けるそれは素子のFA:G(フレームアームズ:ギア)にも似ている。

この中で一番FAに詳しい簪はふと口に出す。

 

「フレームアーキテクト?」

 

「そうだ。学園から貸与されていたISをコアと俺がF()A()()()()第二形態にしたIS…

 俺の専用機『フレームアドベンド』だ」

 

前回の事件『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)暴走事件』の際、撃墜された十千屋とそのISが深層同調(ディープ・シンクロ)を引き起こした。

途中経過は省くが、彼がISのOSに侵食し量産機としてのリミッターを解除したことによって 第二形態(セカンドシフト)する。

ISは彼のFAに対する知識と情熱に反応し、FAの特徴を最大限に再現した。

そのため、FAの全()()()()としてのフレームアーキテクトを基礎形態とした姿になったのである。

最大の特徴としては第二形態をした際に()()()吸収したために膨大な拡張領域を獲得した。

その容量はなんと-超重装パッケージ(積載量超過)IS六機分を丸々と収める事が出来るほどである。

こうなった原因は、撃墜された彼を探すために来たIコア搭載した無人機型フレームアーキテクト-通称アントを何機も吸収したせいだ。

このアントにドゥルガーⅠとマガツキのパーツが搭載されていたため、形態移行後に即座に使えたのである。

 

「なるほど、確かにFAらしい」

 

「しかも、それに対応した単一仕様能力に目覚めたしな」

 

「「「ナ ナンダッテー!! Ω ΩΩ 」」」

 

フレームアドベンド-単一仕様能力(ワンオフ・アビリティ)選択接続(コネクト・セレクト)

FA-フレームアーキテクトの最大の特徴、様々な換装を最大限に活かすために発現した単一仕様能力。

その能力を簡潔に言えば高速切替(ラピッド・スイッチ)の発展型である。

()()選択しておいた換装先へ高速に切り替える能力だ。

予め選択しておくのと、武装を展開させる手順に人が介入する部分が少なくなるため高速切替よりも早く正確な展開が可能となる。

簡潔に言えばパソコン等のショートカットキーを使うようなものだ。

 

「な、なるほど…あの全身高速切替はコレが理由だったのか」

 

「この単一仕様能力のショートカットがどれくらい登録できるか分からないけど、

 便利な能力だね」

 

ただし、欠点としては…単一仕様能力使用時に少ないがシールドエネルギーが消費してしまう事、その消費がどれも()()くらいある事である。

手持ちの武装でも、全身の武装切り替えでも()()の消費分が在るという訳だ。

…まるで、どこかの通販の様な欠点である。あとは、攻撃的な単一仕様能力でないのでそこら辺は上がっていない点だろうか。

 

「…べ、便利なのか不便なのか良く分からない能力ですのね」

 

「しかも、武装を出したり入れたりするだけだからなSE量は変わらん。

 まぁ、全部切り替えた時にそれぞれ増槽(タンク)が付いていればまた別だろうが」

 

「だが、相手からすればかなり戦い辛いISだぞ。

 相手の手の内さえ分かっていれば一人アンチ部隊が作れる」

 

補足として、専用機となったので待機状態となれる。

 

「そうか…ん?だったら師匠は専用機を身に着けているんだよな」

 

「でも、十千屋さんをパッと見てもそれらしい物が無い。もしかしてメット?」

 

「あ~ちょっと、失礼するぞ」

 

ISの待機状態は大抵アクセサリーとして変化するが、十千屋を見てもそれらしい物を持っていない。

その事を一同が不思議に思っていると、行き成り彼は一言を入れて背を向き…脱ぎだした。

その様子に皆は騒ぎ出すが、彼は気にも留めない。

その背には阿頼耶識システムの接続端末装置(ピアス)が付けられている筈だが、形が違う。

以前のは半円状でもっと大きい物であったが、今は背から突き出した阿頼耶識システムの端子を

包む分だけ盛ってる様な小さいものだ。見た目は背骨に沿ったカバーの様である。

 

「あ~、誰かコレをゆっくり引っ張ってみてくれ」

 

「「「‥‥‥(ジロ)」」」

 

(えっ、俺!?)

 

「「「(コクリ)」」」

 

行き成り半裸になり背に付いた物体を引っ張れと言われ、一夏を除く全員が彼を見る。

見られた本人は困惑するが、面子の無言の圧力により仕方なく十千屋に寄り物体をゆっくりと引っ張ってみた。

物体は肌に吸着してくっ付いているのか何かを剥がす様な感触がし、全部剥がし終わったら物体と阿頼耶識システムの端子を結ぶコードが出てくる。

しかし、見た目が小さな物体の何処に収められてのか分からないぐらいに、引っ張れば引っ張るほどコードがズルズルと出てきた。

 

「うぁあっ!?」

 

「「「キモッ!?」」」

 

この様子に何とも言い難い悪寒がし、一夏は物体を離してしまい他はつい声を上げてしまう。

しかも、落ちたソレは掃除機のコードの様に引き戻ってゆき再び十千屋の背にくっついた。

 

「と、まぁ…コイツ(IS)とは切っても切れない関係と成っている訳だ」

 

「切っても切れない関係(物理)じゃねぇよ!師匠!!」

 

「いや、右半身不全になったから助かっているし、

 以前のピアスよりも小型でスマートだから邪魔じゃないし良いんだがな」

 

「俺とは違うタイプの呪いの装備じゃねぇか!?…って、右半身不全!?!」

 

着なおしている十千屋を一同はマジマジと見つめ、彼は困ったような感じで理由を話す。

ISのOSを侵食した際に阿頼耶識システムを使った訳だが、処理能力が足らなかったために阿頼耶識を過剰使用した。

その結果、阿頼耶識システムが彼の脳を侵食。右目と右腕だけだった身体不全が右半身全体に広がったのである。

その事をISコアが不憫に思ったのか、いつの間にか待機状態がピアスとなっており彼にくっ付いていたそうだ。

 

十千屋の身体障害悪化に皆が暗くなっているが、彼は切り替える様に手を叩いて注目させる。

 

「ほれ、気にしない。本人が気にしてないのにお前らが気にしてどうする」

 

「けどさ、師匠…」

 

コイツ(IS)を身に着けている限り以前と変わらない。変に気にするだけ疲れるだけだ」

 

十千屋はそう言って強引に話を切り上げると、今度は今後の課題の話をし始めた。

 

「さて、今度は今後のお前たちへの課題の話だ。まずは…一夏」

 

「あ、はい!」

 

「複数あるが、まずは両手それぞれを使った戦い方に慣れろ。

 二刀流を習えとまでは言わないが、片手で刀を振るコツくらいはまずは知らないとな」

 

「二刀流か」

 

「ああ、どう見ても雪羅になった手は刀を握り辛く見えるし、

 武器が単純に増えたからそれの扱い方を考えないとな。

 あとは、タッグトーナメントの時に使った光の刀は覚えてるな?」

 

「ラウラが黒いISになった時のか」

 

「後で調べたらそちらの方がエネルギー消費量が若干少ないみたいでな、

 形も固定化されてるし振り回しやすそうだから出来たら良いなと思った」

 

一夏へは武器への習熟と零落白夜への提案がされた。

 

「箒と簪は他の面子よりも専用機の稼働時間が短い。

 出来るだけ稼働させ、自分とISとの相互理解を深める事が大切だな。

 特に箒はアイツ()特製だから余計に必要かもしれん」

 

「「はい!」」

 

箒は臨海学校から、簪はタッグトーナメント前くらいから専用機を使い出したので今は自分と機体への理解が先だと言われた。

ISとは装着者とISコアの二人三脚であるため、稼働時間=理解しあった時間となる。

その為、他の面子よりも稼働時間が少ない二人はまずはそちらが先である。

特に箒は稼働時間が少なく、しかも束特製であるためにより深い理解が必要であろう。

 

「セシリアとラウラは第三世代特殊兵装への更なる習熟か」

 

「はい、ビット操作はかなり複雑なパターンは組めましたわ。

 偏向射撃(フレキシブル)は訓練中ならば撃てる確率は上がってますわね」

 

「こちらはハイパーセンサーによる肉体的な死角への停止結界が成功しています。

 …セシリアと同じく訓練中の話しですが」

 

「良し。訓練中に使えれば本番(戦闘)中に使えるようにするだけだ。

 それに合わせて、セシリアは偏向射撃だけではなくて拡散などの形状変化に挑戦してもいいかもしれないな。

 ラウラはハイパーセンサーを使った複数同時に停止させる、マルチロックオンみたいなものに挑戦すればいいと思う。

 が、どちらも今習熟中の技能を優先するように」

 

「「了解(しましたわ)」」

 

セシリアとラウラは自身の専用機に組み込まれている第三世代特殊兵装の更なる習熟を指摘される。

以前から取り組んできたものは形になりつつあるため、それの完成と更なる発展を言われた。

 

「シャルロット、轟、チェーロ、素子は基礎を含めた全体的な技量の向上としか言えないな。

 機体は特に特出しているモノはないからな」

 

「分かりました」「「了解(だよ~)」」「OK」

 

「ただし、夏休み中はコトブキカンパニーでの仕事が在るかもしれない。その時は頼んだぞ」

 

「「「はいっ!」」」「もち」

 

シャルロットとカンパニーメンバーは全体的な技量の向上を言い渡された。

それぞれのISのスペックは特徴があると言っても第三世代以降の物ほどではない。

それ故に個人個人の技量を向上させるくらいしか指摘できなかった。

だが、このメンバーはコトブキカンパニー所属の為(シャルロットは会社が彼らに取り込まれたため)、夏休み中はそこから何かしらの要請があるかもしれないと連絡する。

 

「…で、あたしはどうすんのよ」

 

「鈴も同じく全体的な技量の向上だな。甲龍(シェンロン)はクセが余り無いから。

 …寧ろ、そのバックというか開発元というかソレらと折り合いをつけた方が良いかな?」

 

「あ、ああぁぁぁあ‥‥orz」

 

「まぁ、お国の風土がアレだから厳しいかもしれないが…

 コチラでやってる事を色々とチョッカイをだされるとな?」

 

「ちくしょう。あたしはコレで良いって言ってんのになんで余計なパッチや装備を送ってくんのよ、あたしの母国(中国)は!?」

 

彼は鈴に前のメンバーと同じく技量の向上を指摘したが、本音は彼女の背後関係を整理して欲しいだった。

彼女の専用機『甲龍(シェンロン)』は以前彼が調整し、鈴に合わせた設定にしたのだが…

彼女の母国-中国のIS開発元が気に食わなかったらしく何度も再調整の要請を突き付けてきたのである。

本当に自分に合わせ整理整頓された設定を受けた彼女にとって、本国の物はどうしても使いづらい物にしかならなかった。

その為、再び彼に調整して貰う。けど、本国から要らないパッチが送られてくる。

また彼に、さらに本国から…と、堂々巡りに成っていたりする。

無視しようとしても本国は無理やり押し付けてきたり、ウィルス状態なパッチを送ってきたりと要らない事ばかりだ。

何かと一番厳しい指摘だったのは彼女だったかもしれない。

 

「と、全員に言い終えたか。もうすぐ夏休みだが気を抜かないように。

 むしろ、だらけた夏休みを過ごした分だけ新学期時に弱体化したと思え!」

 

「「「はい!」」」

 

「夏休みはウチの国-ゲムマ群島首長国で色々とするから、それで集まるからな。

 そうは成らないかもしれないけどな。」

 

さて、あと数日で夏休みが始まる。

彼、彼女らにとって学園生活初めての夏休みだが、ある意味でとても()い夏になるかもしれない。




前回から一か月半くらい経ってしまいました。
本当に申し訳ない。(;^ω^)

今回は説明会ですね。
白式も十千屋の機体も拡張性というか…ブンドド出来る様に成っております。
いずれちゃんと整理して設定集に載せたいですね。
…設定集も「ファミリー勢」「原作勢」「機体などの他設定」と分けなければならないかも。(;´∀`)

さて、次回からほぼ夏休み編ですね。
まぁ、入る前にたっちゃんがやらかした話を入れようと思っていますがね。(邪笑)


そして、感想や誤字脱字・ここが文的におかしい等のご報告も謹んで承ります。
では、もし宜しければ次回お会いしましょう。

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