ステラを放つその日まで   作:蓮太郎

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やや短めになってしまった……駄文だし……

あとおき太が来てくれないよぉ……


破壊と甘さ

 夕暮れ時、神父の服を着た高校生がとある地区を徘徊していた。

 

 目的は神父を狙う狂神父が持つ聖剣エクスカリバーの破壊。計画を立てたのは兵藤一誠であり友人の木場祐斗の為に一肌脱いだと言ったところだ。

 

 ちなみに計画はシンプルなもので彼ら二人に加えて塔城子猫に匙元士郎が神父服を着て夕方までず現れると予想された地区を徘徊するだけのものだった。

 

「神父の一団に神のご加護をってね!」

 

 数日間粘りようやく目的の狂神父が現れる。神父服の見た目に釣られすぎではないかと思う。だが狂神父であるフリードには関係ない。戦い斬れば楽しいのだ。

 

 フリードが持っている聖剣は避けられ誰も切ることなく空を切る。

 

「ひゃー、神父かと思ったら悪魔ちゃん達だった!俺ちゃんついてるな!オマエラはついてないけど!」

 

「うるせぇ!」

 

 予想通りだがフリードが持ってる聖剣を見るだけで鳥肌が立つ兵藤達。それでも破壊しなければならないと自らを奮い立たせる。

 

「頼むぜドライグ!」

 

 兵藤は自らの神器(セイクリッド・ギア)の上位互換である神滅具(ロンギヌス)赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を展開。

 

 それに応じて木場も匙も神器を展開する。子猫は神器を持っていないので戦う時の構えを取る。

 

 悪魔と戦闘狂の戦いが始まる、が、悪魔は自らの手で聖剣を破壊することは叶わなかった。自らの手では(・・・・・・)

 

 

 

 

〜●〜●〜●〜●〜

 

 

 

 もっと高いビルが良かったと愚痴を言う男が居た。そう、兵藤一誠達が神父服を着て街を徘徊する行為を行い始めた日からそのポジションでずっと待機していた芦屋新志である。

 

 彼はそこら辺にいるセンスある若者の服を着ていて一般人とは変わりないと言える。だが、それは全く人気がなく彼一人しかいない屋上では目立つ。

 

 無論、空から見ればの話だが見る者は誰もいない。見られたとしても最終手段として飛び降りたらいい。死ぬと思うかもしれないが意外と平気だと男は言う。

 

 これは頑健EXの恩恵だと思われるが本人はそこまで重要視をしていない。

 

 それより簡単に屋上に行けるほどセキュリティがガバガバなビルを選べた幸運に感謝すべきだと思うが。

 

 

    『是は、生きる為の戦いに非ず』

 

 

 既に戦いが始まっているのは2km離れたところから確認した。だが、彼はあそこに混じり戦いに参加する権利はない。

 

 

    『是は、己より強大な者との戦いに非ず』

 

 

 行うのはただ一つ、聖剣の破壊、ただそれだけを彼は狙っている。

 

 

   『是は一対一に非ず』

 

 

 この力の持ち主の当時の記憶が宿ってるのか分からない。だが彼はフリードの持つ聖剣に対して大きな怒りを持っている。

 

 

   『是は人道に背かぬ戦い非ず』

 

 

 狙え、ただ狙い破壊しなければならないという義務感(強迫観念)があるのは否めないと彼は心の中で自嘲する。既に弓を構えているのにこんなことを考えているのは未熟だ。

 

 

   『是は、真実の為の戦いに非ず』

 

 

 弓矢で届く範囲かと聞かれたら普通は否と答えるが、彼の射程は30km、最終手段を使えば2500kmの射程を誇る。それ、本当に弓なのかと。

 

 

   『是は、精霊との戦いに非ず』

 

 

 だが、狙うのがやや難しい。彼はあの7分割された聖剣のうちの一つの能力が速度上昇だという事は知らない。

 

 

   『是は、邪悪との戦いである』

 

 

 予想以上に動かれるため矢を放つタイミングが掴めない。下手をすると戦ってる彼らに誤射をしかねない。元々、聖剣を砕くつもりで放つ矢なので誤射だけは絶対にしてはいけない。

 

 

   『是は、私欲なき戦いに非ず』

 

 

 より早く当てるためにより強く弓を引き絞る。焦れったいがスナイパー紛いな事をするためには我慢も必要である。本気を出したらそこの地区は軽く消し飛ぶので却下。

 

 

   『是は、心善き者へ振るわれる刃である』

 

 

 匙元士郎の神器がフリードの腕に絡みつきフリードの体勢を崩した。もしかしたらこのままやれるのでは?と考えたがそう甘くはなかった。

 

 

   『ここの戦いは誉れ高きものに非ず』

 

 

 

 そこで神父の格好をした初老の男性が現れる。どうやらフリード側の人間らしい。 なにやら助言をして匙の絡みついた神器を切り払った。大幅に劣化しているとはいえ、あれくらいなことをできるようだ。

 

 

   『共に戦うものは勇者に非ず』

 

 

 そして、ようやく逃げの態勢に入った神父達を見れて安心した。ようやく放てる、と。だが、その数秒後に乱入者が現れる。そう、教会が派遣してきたシスター、ゼノヴィアがフリードに切りかかった。

 

 

   『是は、正き戦いに非ず』

 

 

 それでも撤退する事は決まっておりフリードはスタングレネード、ではないがそれに似たような丸い球体を路面に投げつけ目眩しを行い姿をくらまそうとする。

 

 

   『そして、これは世界を救う戦いに非ず』

 

 

 その時、フリードが持っていた聖剣が砕かれた。

 

 砕かれた聖剣の刃の破片が舞い地に墜ち消えていく。何故消えるのかは分からないが破壊出来たことに満足する。

 

 この時、彼は大きな過ちを犯した。ここから矢を放つと間違いなく殺してしまうことに躊躇いを持ってしまい初老の男性とフリードが少しの間騒いだが兵藤達の視力が戻る前にエクスカリバーが何者かによって破壊された事を悟られず撤収を行った。

 

 まともな戦場に立ったことがない故に、未熟であるが故に躊躇ってしまった。恥ずべき事だが殺してしまっては何かと問題があるのではと考えてしまう。

 

 悪魔を殺せても狂人とはいえ人の命を軽く奪えるほど芦屋新志という人間はまだ(・・)できていない。そもそもこの件に関して何かを殺そうと思ってすらいないほど甘く考えている。

 

 この日を境に『英雄』としての力を出せるようになるまで大きく悩む事となる。

 

 双方共に予定外の事で頭を抱えるも、堕天使側は決戦をこの日の夜にするという事は変わりなく、新志はもしかしたらという事で時が来るまで屋上で待機していた。

 

 屋上で何時間も待機する羽目になるが、予め張り込みのための食料として大量に購入していたゼリー飲料を消費することで耐え、学校に結界が張られる時まで待った。

 

 結界が張られた事によりどこで行われるかは把握したがここから狙うと内側の衝撃等を出さないための結界を破壊しかねないので全速力で学校に向かった。

 

 非常にどうでもいいがビルからの飛び降りはしなかったが階段をいちいち降りるのは面倒くさかったという。




 次回、結界が張られてるって事は中から外に出さないし外から中に入れないってことじゃね?と気づいちゃう新志くん!あとアザゼルに決戦の場所を報告する事も忘れてる新志くん!まあ、そこはなんとかなるてしょ!

 どう書いてもぐだぐだすぎるんじゃが……駄文ですまない……

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