遊城の名を持つ転生者   作:真庭猟犬

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すっごい久々の更新です。

しかし、デュエルはありません。


アカデミア到着 初日

実技試験から数日経過し、試験結果を記した紙を入れた封筒と制服を入れた箱が届いた。

結果は合格だが、十夜は女子寮の空き部屋がなかったらしく、あと一人の女子と共にレッド所属となっていた。

 

 

『ようこそ、デュエルアカデミアへ』

 

 

原作ではあった移動手段とかはカット。今は鮫島校長の長い話を聞いている。

十夜は(立場が)偉い人の話を最後まで聞かずにすぐに寝る。今回のも例に洩れず寝てしまい、俺の右肩に頭を乗せて寝息をたてているから校長の話が終わった後には右肩に涎がついてた。

 

 

 

 

 

「はあ~終わった終わった」

 

「速攻で寝てたくせに」

 

『仕方ないよ。十夜にとって偉い人の長い話は眠りの呪文みたいなものだからね』

 

「あ、アハハ」

 

 

肩についた涎を持っていたポケットティッシュで拭き取りながら会話をしていると黄色の制服を着た男子と赤色の制服を着た男子と女子が来た。

女子の後ろにはオモチャの恐竜らしき精霊がこっちをガン見している。表情が読めない分恐怖心を煽られている気分になる。

 

 

「(ねえ大牙。あのオモチャの恐竜って)」

 

「(精霊だな。なぜ俺達をガン見してるのは分からん)」

 

 

何となく雰囲気が某サ○デーコミックのヌイグルミなどが呪術で動くバトルファンタジーっぽいよな。

 

 

「やあ、遊城大牙君、遊城十夜さん」

 

「受験者の中でトップクラスの成績を出した三沢、だよな。二人の名は?」

 

「僕は丸藤翔。よろしくね」

 

「………神宮路(じんぐうじ)(いおり)

 

「俺は遊城大牙。十夜の義弟だ」

 

「えっ、そうなの!?」

 

「………大牙が兄じゃないの?」

 

「まあ、な」

 

 

大体の人は初対面じゃ俺の方が兄だと見える。例外なのはレベッカさんやパンドラとカトリーヌさんに二人の子供くらいだ。

 

 

「だが、入学試験のやり取りを考えれば納得がいく。しかし、女子が強力な右ストレートを出すとは思わなかったが……」

 

 

そう言う三沢は苦笑いを浮かべる。見ていたんだな、あれを。十夜は口笛を吹きながら顔を逸らした。何となくイラっときたが、あの時はこっちが悪かったから黙ろう。

 

 

「話しを変えるけどさ、神宮路は女子寮の空き部屋がなかったからオシリスレッドになったのか?」

 

「………うん。校長先生がビデオレターで教えてくれた」

 

「そうか」

 

「大牙は何故オシリスレッドなんだ? 筆記と実技の成績は良かった筈だが」

 

「俺達の両親が合格したらオシリスレッドに配属するように予め校長に話をしてたんだよ。両親と校長は知り合いだからな。あと、遠まわしにランクに縋って威張り散らしてるやつらの根性を叩き直してやれと言われた」

 

「それはまた……。だが、その理由は何だ?」

 

「試験で殆どがギア・ゴーレムが出た時に負けが確定した言い方をしていただろ? ある程度の戦略やカード次第で撃退できるのに初っ端から諦めムードってのが両親が嫌いでな、それで根性叩き直してやれって」

 

「だけどあのカードに対抗できるモンスターは少ないんじゃ……」

 

 

弱気な発言をする翔。こいつは原作じゃ主人公や周りの影響で化けてきたんだし、元々腕は良い。少し早いが、成長させておくか。

 

 

「そう言うならちょっとデッキを見せてくれ。工夫次第でどうにかなるかもしれないからな」

 

「わかったよ。はい」

 

「サンキュ」

 

 

翔からデッキを受け取り、素早くかつ丁寧にカードを見ていく。その中から一枚を取り出した。

 

 

「翔ならこのモンスターだな」

 

「『ドリルロイド』?」

 

「こいつは守備モンスターを攻撃した時にダメージ計算前に破壊するからな。魔法や(トラップ)とかで相手のモンスターを守備表示にしとけば大抵のモンスターは破壊できるぜ」

 

「へえ~」

 

「私ならスカイクレーパーや属性融合ヒーローの効果でドーンとやっちゃうかな」

 

「戦闘に持ち込まなくてもバウンスさせるという手もあるな」

 

「成程…。ところで三沢君、バウンスって何?」

 

「バウンスはフィールド上のカードを手札、またはデッキに戻す効果をもつカードの総称だ。例を挙げるなら【ハリケーン】だな。最も、バウンスはマイナーな用語だから分かるのは少ないだろう」

 

「へえ~」

 

「正面衝突だけが全てじゃない。こういう戦略を取り入れるのもアリだぜ。何ならカードを提供できるぞ。テーマにあったやつならな」

 

「え?」

 

「俺、いろんな種類のカードを持ってるんだ。例えばこいつ」

 

「……【A・O・J カタストル】。何これ、効果がチートに近い」

 

「ホントだ! 闇属性モンスター以外はこのモンスターの効果で破壊されるってとんでもないよ!」

 

「しかし、裏を返せばこのモンスターは闇属性モンスター及びカードの効果で対処できる。一つ気になったが、この【シンクロ】と【チューナー】は何だ?」

 

「あ、それは気になった」

 

「……私も」

 

「まあ教えてもいいが周りには俺がそれらを多く所持していることは言わないでくれ。色々とややこしくなるからな」

 

 

釘をさしてから【チューナー】・【シンクロ】・【エクシーズ】の説明をし、所持者の内数名が有名人なのに対して翔が驚愕で大声が出そうになったのを阻止した。

 

 

「気持ちは分かるが抑えてくれ。バレたらブルーのアホ共が来るからな」

 

「ご、ごめん」

 

「……大声を出すのは仕方ない」

 

「まさか伝説のデュエリスト達とカードの生みの親であるペガサス・J・クロード氏と知り合いとは思いもしなかったな」

 

「私もあの人達と知り合いになるとは思ってなかったけどね。大牙が平行世界の未来からきたって言ってた【ホセ】ってお爺ちゃんとデュエルしたときから決められたかもしれないよ」

 

「十夜が宇宙のパワーを取り入れたカードを生産するプロジェクトに当選したのも切欠の一つだろうな」

 

「……十夜のことは分かるけど、ホセって誰?」

 

「平行世界と未来の単語も言ってたね」

 

「それについても詳しく教えてくれないか?」

 

「アハハ。これってやっちゃった、かな?」

 

「間違いなく」

 

 

もういっそ洗い浚いはくことにし、俺は過去にどんな出来事があったかを話した。ただし、時間がかなり掛かるので今日はホセについての話となった。

 

 

 

 

 

話を終えた後、俺はレッド寮の食堂で今晩のおかずを作っていた。隣には実体化し、人の姿へ姿を変えた【

Aslla piscu】と【Uru】がその手伝いをしている。この二人は闇のデュエル以外ではレッド寮で働くことになっている。(他の精霊だと料理が無理なやつとか学生にしか見えないのしかいないのが理由だ)。

 

 

「さてと、あとは味噌汁かな」

 

「こっちはあと少し煮込むだけです」

 

「こちらもじゃ」

 

「いいにおいですニャ。これは歓迎会が楽しみですニャ」

 

「流石にメザシと沢庵に味噌汁の晩御飯は無理がありますよ、大徳寺先生」

 

「それは私の管轄外ですよ」

 

「にゃ~ん」

 

 

原作だと一期の敵であるセブンスターズの一員である大徳寺先生に対し、嫌味を含めた視線を飛ばすも受け流される。それに対し、強くは言えないので料理へと意識を戻す。

 

 

「ところで今日の献立は何ですかな?」

 

 

「鳥の照り焼きと酢を使ったがめ煮、豆腐とわかめの味噌汁に肉じゃがです」

 

「おお、これは楽しみですにゃ」

 

 

材料は予め買っておき【王の財宝】(転生した際に倉庫代わりとして空っぽの劣化品をもらった)に保存してたものから引っ張り出したものだ。これについては予め校長から許可をもらっている。

 

《パアンッ!!》「あーもームカつく!!」

 

 

調理を続けていると、食堂の出入り口である戸が乱暴に開かれた音と十夜の怒りを含んだ声が響いた。調理場にいた俺達は『何があった?』と意を込めた視線を暖簾越しの出入り口に向けた。

 

 

「ちょっと行ってくるからウルとアスは調理を頼む」

 

「うむ」「わかりました」

 

 

調理場から食事スペースへ戻るといかにもイライラしている十夜とあわあわしている翔と庵がいた。

 

 

「翔。なんかあったのか?」

 

「実は少し前にオベリスクブルーの生徒が僕達がオシリスレッドだからってバカにしたり十夜さんのカードを雑魚呼ばわりした上に運だけはいいやつだなって散々言ってきたんだ」

 

「……その時はジュニアチャンプの万城目が介入したから少しだけ難を免れたけど」

 

「カードと僕達をバカにされた事に対してまだ不満が抜けてないんだよ」

 

「…あー、そうか。そのオベリスクブルーが相手だったらそいつ超オーバーキルにされるな」

 

「……どれ位?」

 

「下手すりゃ五千以上かもな。十夜は激怒や極限のイライラの状態だと融合ヒーロー5体でオーバーキルするのは確実だ。過去にアンティデュエルでカードを奪ったり店の上前をはねたりしてたストア・ブレーカーを一度一万近くのオーバーキルで沈めた上に被害者の人数分のデュエルをノンストップで続けた経歴がある」

 

 

あれは偶然遊びに来ていたプロデュエリストも思いっきり引いたもんなぁ。ストアブレーカーは制裁デュエルが全て終わった頃には精魂尽き果てていたんだよな。最近は父さんいわく、インダストリアル・イリュージョン社所属のデュエリストとして真っ当な仕事をこなしているらしい。

 

 

「「(……)うわぁ」」

 

「今言えるのは十夜を怒らせたブルー生徒のプライドが粉微塵になるのは確実ってことだ」

 

「ご愁傷様としか言えないよ」

 

「………同じく」

 

「今度、十夜の大好物メニュー作ってやるか」

 

「それホント!?」

 

「ヴェ!? ビックリさせんなよ、十夜」

 

「ごめんごめん。それより私の大好きなメニューを出すってホント?」

 

「ああ。だからブルー生にやり過ぎオーバーキルはできるだけ控えろよ。心をへし折るのは流石に父さんが許さんし」

 

「わかってるよ」

 

「よろしい。んじゃ、俺は調理に戻るからな」

 

「りょうかーい」

 

「? アニキって料理得意?」

 

「まあな」

 

「何回か三ツ星レストランの助っ人を経験しているよ」

 

「スゴッ!」

 

「……これは楽しみ」

 

「あと一品だけだからすぐ終わるぞ」

 

 

暫くした後、残りのレッド寮のメンバーが集まり、新入生歓迎会が始まった。ちなみに料理は大好評で俺が三ツ星レストランの助っ人なのとウルとアスの存在でレッド寮のモチベーションが上がったのは余談だ。




深夜のデュエルはカットします。

結果は次回にて。
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