不眠転生 オールナイト   作:ビット

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会話メイン回。今までで一番自信がない。


不死透也

頑強な鉛色の壁で覆われた廊下を、看守に先導されながらゆっくりと歩く。装飾も何もなく、ただ足音だけが高く響くこの状況が、今自分が歩いている建物ーータルタロスの無機質さと不気味さを引き立てている。

 

もう何年も通っているが、未だにここには慣れない。ここは世界で一番頑丈で、世界で一番凶悪な犯罪者の集まる場所。ギリシャ神話では、奈落そのものと称される神の名を冠した監獄塔だ。

 

そんな場所に通う私は、エンデヴァー事務所に雇われたしがない心理カウンセラーだ。数年前に事務所長であるエンデヴァー本人から依頼を受け、それ以来月に一度の頻度でここに足を運んでいる。

 

仕事内容は、とある囚人のカウンセリングだ。

 

「先生、何度も仰っていますが」

 

「ああ、わかっているよ」

 

鋭い目を光らせ、いつものように面会時の注意を話し始める看守。何十回目かのそれを聞き流し、分厚い強化ガラスの向こうにいる囚人と顔を合わせる。密閉された空間で、囚人の声はスピーカーを通して聞こえてきた。

 

「お久しぶりです、先生」

 

「こちらこそお久しぶりです、不死さん」

 

焦点の定まらない虚ろな目を光らせながら、笑って出迎えてくれたのは初老の男性だった。頰はこけており、骨に皮がくっついているだけの細い腕をひらひらと振っている。

 

彼の名は不死夢人という。“ナイトメア”として個性を使い12名の人間を発狂させた後に殺害した、大量殺人犯だ。

 

本来ならば即刻死刑判決が下されてもおかしくはない程の犯罪者だが、逮捕当時の彼は精神を酷く病んでおり、正常な判断力・思考力がないと判断され死刑を免れる事になった。死刑を免れたとはいえ、彼がこの地獄から出られる事は二度とないだろう。

 

「今回もいつも通り、いくつかの質問をさせて頂きます」

 

「構いませんよ」

 

非常に落ち着いている。口調も理性的で、反応も正常だ。

 

初めて彼と対面した時は、錯乱していて会話どころではなかった事を思い出した。あんな状態からよくここまで回復する事が出来たものだ。

 

今なら、事件の全容を問い出せるかもしれない。

 

彼から殺害の方法と動機を聞き出すというのが、私がエンデヴァーから受けた以来内容だ。方法に関しては彼の個性を使用した事は確定視されているが、一体被害者にどんな悪夢を見せて殺したのかははっきりと分かっていない。

 

エンデヴァーはこの事件に何か思い入れの様なものがあるようで、この事件の全容を追い続けていた。特に不死が被害者に見せた夢に、何かこの事件の全容を解明する鍵があると考えているようだった。

 

鞄からメモ帳を取り出し、心を落ち着かせる。冷静に、何気なく、言葉を発した。

 

「あなたは何故、最初のターゲットに自分の妻を選んだのですか?」

 

この質問は、ナイトメアの完全なアンタッチャブルである。

 

世間を恐怖に陥れたナイトメア事件の最初の被害者は、彼の妻であったと考えられている。彼の妻は、彼に悪夢を見せられた被害者達と死因が似通っていた。彼女は精神を病み、発狂した後廃人となって衰弱死したのだ。

 

ナイトメア事件は、夫が妻を殺したきっかけで猟奇性に目覚め、多くの人間を殺害したと考えられてきた。だからこそナイトメアは気の狂ったサイコパスだと考えられ、見境なく人を襲った猟奇的な殺人鬼だと思われている。

 

だがもしも、それが違ったのなら。

 

沈黙が降りる。いつもと同じなら彼は我を忘れて怒り狂い、面接を続ける事は不可能になってしまう。

 

だが今回、彼はただ大きく息を吐いた。少し身体を震わせながら、唾を飲んだ様子が皮ばかりの喉から伝わった。

 

「今まで誰に何を言っても、信じてはもらえませんでした。私は妻を殺してはいません。私が殺した方々も、私は殺したくて殺した訳ではありません」

 

「はい」

 

じとり、と、身体から汗が吹き出した。ペンを握る指が強張り、思わず私も唾を嚥下する。

 

「私の妻はーー私達の息子を見て、おかしくなったんです」

 

「え」

 

「本当なんです。私もなんだ。私もあいつを見て!おかしくなってしまったんだ!!」

 

声を荒げ、自らの座っていた椅子を蹴り飛ばして立ち上がった。まずい、明らかに興奮している。落ち着かせなければ。

 

「そうだ!そうだ!そうだった!私は人を殺したかったんじゃない!彼らが死んでしまったんだ!誰が私の言葉を信じてくれた!?」

 

「落ち着いて!」

 

「誰も誰も誰も誰も私の事を信じてくれなかった!あの子は危険だと言っても!あの子は悪魔だと言っても!皆が私を罵った!親の恥だと、人間の屑だと!」

 

骨ばった腕が強化ガラスを叩く。砲弾が飛んできても微動だにしない筈のガラスが、ビリビリと振動した。あんな細腕で何故こんな力が出せるのだろう。彼は身体強化の個性を持っている訳でもないというのに。

 

「私の個性は!私が知っている風景を、眠っている人間に見せる事しか出来ない!私の思い描いた悪夢を見せて人を殺すなんて無理なんだよ!見せるだけで人を殺せる程に恐ろしいものなんて!ただの人間が知り得ている筈がない!!!」

 

ガラスに手を押し付けながら絶叫する不死。強化ガラスを震わせているのが彼の細腕ではないのだと、この時私は漸く気がついた。

 

「私が見せたのは悪夢ではない!私達の息子だ!透也!あの悪魔!あいつが危険だと世間に気付かせる為に私は夢を見せたんだ!!!」

 

ガラスを震わせていたのは彼の腕ではなく、彼の叫び声なのだと。

 

タルタロスに、一人の囚人の叫びが響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先程まで緑谷と戦っていた筈なのに、気付けばどこか懐かしい場所に居た。木材で作られた小さな小屋だ。部屋の中心にテーブルと椅子ががあり、一人の少年が椅子に腰掛けている。

 

「いらっしゃい!」

 

そういって笑う白髪の少年に、奇妙な感覚を覚える。彼のような人と出会った記憶はないのだが、なんだかとても懐かしさを感じるのだ。今居るこの部屋も同じだ。

 

「君が不思議に思う事も仕方がないけれど、まずは話をしよう。ぼくは君に伝えなくてはならない事があるんだ」

 

そういって対面に座るように促す彼は、幼稚園児程の子供に見えた。幼い外見と落ち着いた言葉遣いに、どうしてもギャップを感じてしまう。

 

とりあえず言われるままに椅子に腰掛けると、少年が口を開いた。

 

「まずはこんにちは、不死透也くん。ここは君が扱う力の深層の部分。致命傷を負って復活する時、沈んでいく感覚があるだろ?あれをあのまま沈んでいけばここに来る」

あの嫌な感覚の奥か。あの感覚がなんなのか漠然と不思議に思っていたけれど、まさかあの奥にこんな空間があるとは。

 

「そしてぼくはここに住み着いている居候みたいなものさ。君の今の身体の、元持ち主でもあるつまりはもう一人の不死透也ってわけ」

 

さらっと言葉を発する少年だが、俺は思わず息を詰まらせた。俺の身体の元人格ーーつまりは転生の際、俺が彼の身体を奪ってしまったという事になる。罪悪感を感じない筈もない。

 

どう言葉を掛ければいいか悩んでいると、少年は笑みを浮かべながら口を開いた。

 

「ぼくの身体を奪ったことは気にしないでいいよ。こっちにも事情があってね、むしろ奪われたことを感謝しているぐらいさ」

 

そう言いながら笑う彼に、俺は困惑せざるを得なかった。身体を奪われた事がむしろ都合のいいことだって?どういう事だろうか。

 

「ぼくはこの世界に、本来なら生まれなかった筈の命。即ちイレギュラーな存在なんだ。それでいてぼくは、この世界にとっての癌でもある」

 

一区切りつけて、少年は再び話を続ける。

 

「簡単に言うと、ぼくはこの世界をぶっ壊してしまうくらい強力な力をもっていて、それでいていつか超極悪凶悪な人間になってしまう、という特性をもった人間なんだ。おまけにぼくは本来なら生まれてこなかった存在。完全で最悪なイレギュラーであるぼくを、世界はどうにかして抹消したがってる」

 

笑いながらそういう少年は、とても極悪人には見えない。彼の言葉を額面通りに受け取るならば、彼は成長した後に凶悪な存在として目覚めてしまう人間、という事なのだろう。

 

「だからごめん。君は本来なら、こんな道を歩む筈ではなかった。君は気付けていないだろうけれど、ぼくというイレギュラーを内包している君に、世界は確実に牙を剥いている」

 

どうして彼が謝るのだろうか。世界にとってのイレギュラーであるというなら、それは転生者である俺だって同じだろう。例え世界から攻撃を受けていたとしても、それは彼だけのせいとは言い難い。

 

「君はこの世界でのイレギュラーではあるけど、君を転生させた上位存在によって、君の存在はこの世界にうまく溶け込めている。世界にとって君は、最初から存在していた魂と相違ないんだ……それとその、こう言っちゃなんだけど、君の魂の規格自体は普通の人間と変わりないから、例え上位存在によって隠匿されていなくても、君が世界からイレギュラーとして認識される事はないと思う」

 

なるほど、確かに俺はただの凡人だ。力こそ持っているが、オールマイトやオールフォーワンと比べたら、その魂の規格とやらが矮小なのも納得できる。

 

だが俺の中に存在しているこの少年を消し去りたいなら、どうして世界は俺が力を扱い始める前に俺を殺しそうとしなかったのだろう。

 

「そもそも君って死なないじゃん。いやそんな事は今はどうでもよくて。君が力を使い始めるまで、ぼくという存在は君によって完全に隠されてきた。けれど、君がぼくの力を行使した事によって、世界は僕の存在に気付いてしまったんだ」

 

「君はおかしいと思わなかった?なぜ不死身であるだけの力で、どうしてあんな風に白い炎を扱ったりできるのかってね」

 

「あの白いエネルギーは、実はぼくの個性なんだ。普通の個性と違って、僕の個性は肉体ではなく魂に存在している。個性の力は、“全ての実現”。代償として使用者に負荷を与えることで、使用者が思ったありとあらゆる事を実現する事ができる」

 

とんでもない力だ。確かにその力があれば、世界を破壊する事だって出来るだろう。

 

あの力も、俺は蘇生の為の余剰エネルギーだと考えていたが、それも違っていたのか。

 

「そういうこと。君は死に近付く度、魂の奥からぼくの力の一部を掬い上げていたんだ。魂の奥地に到達するには、死に限りなく近付かなくてはならないからね。だから君が力を使えたのは、死に近づいた後だけだった。それとぼくの力に関してだけど、『世界を破壊する』なんてこと、代償となる負荷が大き過ぎて、ぼくの命をいくらなげうっても実現できないんだけどね。それでもこの力を使えば、オールフォーワン以上の巨悪として君臨する事すら簡単だろうさ」

 

だがなぜ俺が君の力を使う事が出来たんだ?個性が肉体に紐付いているならともかく、君の個性は魂に存在しているというのに。

 

「そう。本来なら君は僕の力を使う事なんて絶対にできない筈だったんだけど、君の力によってイレギュラーが発生してしまった。君は死というものに近付き過ぎたんだ」

 

「最初に君が蘇生したあの日、君の魂はぼくの魂と接触した。お互いの魂は干渉し合い、君はぼくの力を魂の奥底から無理矢理引っ張り出してしまったんだ。“ヒーローになりたい”、“ヒーローになるための力が欲しい”という一心で」

 

「君は死に最も近しく、死に最も近付ける人間だ。普通なら魂の奥底なんて境地に、人間は絶対に辿り着けない。何故ならそこは死を完全超越した存在にしか到達し得ない境地なのだから」

 

「けれども、君はその力によって死を超越し、魂の極地に到達した」

 

俺は少年の話を黙って聞いている事しか出来ない。

 

「分かるかい?君は成ってしまったんだ。死を超越し、全ての事象を実現出来る存在に。それでいて、ぼくの力を行使した事で、ぼくという存在が君の魂の内側からほんの少しだけど顔を覗かせるようになってしまった。」

 

「世界は君に気付かせないようにしてきた。君は世界と完全に溶け合っていたから、世界の干渉を直接受けていたのさ。だからこそ君は君の力を正しく認識出来ず、ぼくの存在に気づく事も出来ず、周りとの相違点に気がつく事も出来なかった。そしてもう二度と魂の奥底へ至らないよう、ブロックを掛けていたんだ」

 

「けれども君は、君とぼくとの原点の力ーーすなわちエンデヴァーの炎と干渉した」

 

少年がこちらに向かって腕を突き出し手を開いた。その掌の上で白い炎が紅く染まる。

 

俺の頭の中で、ふととある情景がフラッシュバックする。テレビに映るヒーローーーオールマイトを眺めている少年と、膝を突き号哭するエンデヴァーの姿。

 

「“全てを実現する個性”が、最初にこの形をとったのは偶然じゃない。君は無意識のうちに、君が最も身近に触れた力を実現させた」

 

「君の炎はエンデヴァーの炎だ。その力こそがぼくと君の原点。あの日、世界の干渉を振り切ってぼくらを生かしたヒーローの力」

 

「本来ならエンデヴァーは、ぼくらを殺す筈だった。世界によってそう仕向けられていた。けれども彼は、彼自身の崇高な精神性とその魂をもって世界に抗ったんだ。エンデヴァーはぼくを殺すべきだったのかもしれない。だけど彼は、ぼくのことを見捨てなかった。ぼくがまだ悪ではなかったから。悪になるかもしれない子供でしかなかったから」

 

呆然と少年の話を聞く。

 

「そしてもう一つの原点。ぼくが未だ悪に染まらぬ理由。君が狂気的なまでに望む英雄性の象徴ーーオールマイトさ」

 

「ぼくは画面を通して常にオールマイトを眺めていた。彼の活躍が録画されたビデオを、繰り返し何度もね。ぼくの悪性に気が付いた母が、ぼくが悪意に染まらぬようにと願いを込めて、藁にもすがる思いで見せ続けていたんだ。その成果は確かに発揮されている。ぼくは未だに己の中の悪意に負けていない」

 

「そして君は言わずもがなだ。今世でヒーローを本気で目指した理由。まさしく君の原点だ」

 

「オールマイトに、エンデヴァーに、そして彼らの力を受け継ぐ轟焦凍に、緑谷出久。彼らと接触したからこそ、君は世界のブロックを突破し、再びこの魂の奥底に辿り着いた。今度は君の魂ごとだ。こうしてぼくと接触した君は、完全に世界の支配下から逃れられた」

 

「だけどこれで、君は世界から更に強くイレギュラーとして認識された。これから君に待ち受けているのは、世界からの更なる試練だろう。ごめん。でもこうするしかなかった。こうしなければ、君は何も知らないまま、世界に消されてしまっていたかもしれない」

「君の不死性は本物だ。だけど世界が形振り構わず本気になれば、君を君の不死性ごと消し去る事すら可能かもしれない。世界はとっくにそれが可能な力を持つ人間を探し出し、既に力を与えている」

 

力を行使してからの記憶がフラッシュバックする。オールマイトの態度、轟焦凍の瞳。緑谷出久の表情。その他の人々の感情ーー。

 

あれは完全な恐怖や困惑だ。どうしてあんなあからさまな態度や言動に、俺は気付く事が出来なかったのだろう。

 

ーー世界が、俺が認識できないように、そう仕向けたんだ。

 

10年前の記憶が存在しなかったのは、俺がこの少年の存在に気付かないようにするための世界の隠匿だったのか。

 

「本当にごめん。結果として、君に辛い現実を直視させる事になってしまった。君により苦しい道を選択させる事になってしまった」

 

「ぼくの悪性は凄まじい。未だ悪に目覚めていないぼくですら、常人が目にすれば発狂して廃人になってしまう。そしてぼくと間接的にでも接点をもち、優れた精神性を備え、世界にとって重要で、かつ力をもった魂ほどぼくという悪存在を強く認識する事ができる。オールマイトから見た君は、ぼくという最恐最悪の悪性の片鱗を垣間見せる絶対悪に他ならない。彼は本当に凄い英雄で、君が力に目覚める前から、君の内側にあるぼくの存在に気付いていたほどだ」

それなら何故俺と明確に敵対しなかった?オールマイトは、俺に危機感こそ覚えども、俺と直接敵対するような事は無かった。

 

「何でだろう。それは多分ーー彼がヒーローだったから。彼にとっては悪意を纏った人間すらも、時として救い出す対象となるのかもしれないね。緑谷出久も、轟焦凍も同じさ。ぼくという存在を微かながらにも認識し、それでいて君と明確な敵対行動をとっていない」

 

オールマイトも、緑谷達も、世界の干渉を受けている筈だ。あれほどの力を持ち、かつ世界にとって重要ーー即ち世界に近しい人間達であろう彼らを、世界が利用しない筈もない。

 

「そうだね。でも彼らは、結果的に君を救ってくれた。世界の干渉を振り切って、ぼくらを生かし、ぼくと君とを引き合わせ、世界の干渉下から救い出した」

 

「ねぇ不死透也。ぼくは君に生きていて欲しい。君は確かに、元々この世界の住人ではないのかもしれないけれど、君がこの世界で生きてはいけないという理由は存在しない。君が消されそうになっているのは、他ならぬぼくが原因だ。最悪ぼくはどうなったって構いやしないよ」

 

「いずれ悪意に染まる運命のぼくだけど、本気でヒーローに憧れていたんだ。馬鹿みたいな話だけど、本当さ。なぜ悪に染まる運命のぼくを救ってくれないのかと憎んでしまった事もあったけれど、あの日テレビで見たオールマイトの笑顔が忘れられない。あの日ぼくを世界から救ってくれたエンデヴァーに憧れている。だから不死透也、ぼくの思いを継いでくれ。必ず彼らのようなヒーローになってくれ」

 

「君にしか頼めない。君にしか出来ない。だから君を巻き添えにせず、ぼくの魂だけを消し去る方法を探してくれないか。ぼくの力は既に君の力に等しい。ぼくが消えようと、きっと残波として君の魂に宿り続ける」

 

未来の悪意は告げる。

 

 

 

「不死透也。どうかぼくという悪意を、ヒーローとして破壊してくれ」

 

 

 

 

「君とこうして話ができて本当に嬉しい。本来ならただ悪として生まれ、そして世界に消されてしまう筈だったぼくを、偶然とはいえ君は救ってくれた。君もまた、僕にとってのヒーローなんだ。ぼくが消え、君がヒーローとして生きていく事こそが、ぼくの望みであり、ぼくに唯一できるヒーローらしい行為なんだ」

 

どうしようもなくーー不死透也は悪なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




これは最終回に書こうと思っていたんですが、少しだけ厳しめなご指摘やご意見が全く気にならなかったといえば嘘になります。何度も途中で放り出しそうになりましたが、なんとか最終章まで漕ぎ着けました。連載開始前に思い描いていたものとは少しだけ違いますが、ここが私にとっての一つの到着点です。

この拙作を読んで下さった方々に最大級の感謝を。次はなんとか最終回まで漕ぎ着けられるといいなぁ。

良い作品とは決していえないという自覚もありますが、私自身の成長の為にも、一つの作品を完結させる事を目指して頑張ります。

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