Road to ポケモンマスター ~ジョウト地方編~   作:鍋奉行Lv5

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29番道路~プロローグ③~

些細な事から口論を始めてしまったゴールドと謎の少年

お互い頑なに謝罪しないまま、事態はポケモンバトルへと発展してしまい…

 

ゴールド

「(俺の記念すべきデビュー戦がこんな形になっちまうなんて腑に落ちねぇが、やるからには絶対ぇ勝つ!)

出てこい、ワニノコ!!」

 

???

「ワニノコか…、とすると新人トレーナーだな?

面白い、実は俺も先程トレーナーになったばかりでな。お前とは実質の五分な状況って訳だ!

これでどっちがポケモントレーナーに相応しいか、ハッキリする事になる!ヒノアラシ、暴れてやれ!!」

 

クリス

「(炎と水…タイプの相性からすればゴールドが有利だけど、バトルの経験を積んでなければそんなの関係ないわ。

トレーナーの裁量で闘いが決まってくることになる!)」

 

ゴールド

「【ひっかく】でヒノアラシを攻撃っ!」

 

???

「躊躇わず単調的(シンプル)な攻撃か…その程度の技じゃあ、あまりにも無謀すぎるな。

ヒノアラシ、【煙幕】で身を隠せ!」

 

ヒノアラシは背中の噴出口からモクモクと濃い煙を発生させ、周囲を黒く染める

ワニノコは視界が悪くなり、ヒノアラシの姿を捉えられない

 

ゴールド

「何だこの煙はっ!?くそぉ、何も見えねぇ…ワニノコ、無事か!?」

 

???

「この【煙幕】をまともに喰らったが最後、お前らに次はねぇんだよ!

ヒノアラシ、【体当たり】で奴を痛ぶってやりな!」

 

ワニノコの悲痛な鳴き声がゴールドの耳を突き刺す

そして、ようやく【煙幕】が晴れるとボロボロになったワニノコが姿を現す

それでも止むことないヒノアラシの猛攻

 

ゴールド

「これがポケモンバトル…だって?あいつ、本当に新人トレーナーかよ。

もう…もうやめてくれぇっっ!!」

 

???

「粋がっておいて命乞いか、情けないなぁっ!俺はなぁ、平穏な環境でぬくぬくと育ってきた奴が不愉快なんだ!

そういう世間知らずに限って傲慢な態度をとって威勢を張りたがる。

1度は"失望"を味わってみるんだなぁっ!!ヒノアラシ、止めをさしてやれえっ!!」

 

ゴールド

「やめろって言ってんのが聴こえねぇのかよぉっっ!!」

 

その言葉に呼応したワニノコがヒノアラシを一睨みする

瀕死の目とは思えぬ、鬼のような目つきに少年は危険を察知した

 

???

「止まれっ、ヒノアラシ!

(何だこいつ等から漂う殺気は…。さっきまで悠然としてたのとは、まるで別人じゃねぇか。

今、攻撃をしかけてたら間違いなく返り討ちにあっていた。)」

 

クリス

「今のは、もしかして【怒り】!?

【怒り】は受けたダメージを倍にして返し、戦況を覆す技!咄嗟に危険を察知して退いたあの子も流石と言うべきだけど…、この土壇場でゴールドに運が味方した!」

 

???

「…勝負は終わりだ。勘違いするなよ、結果は既に見えている。それともお前は、自分のポケモンが瀕死の傷を負っていると知りながら、尚戦わせるか?

だとすれば、笑止千万…お前はトレーナーとして失格だ。」

 

何も言い返せないゴールド

 

???

「おっと、約束は覚えてるよなぁ?

敗けた方が土下座だ。

跪いて一言、“ごめんなさい“と言えば済むことだ。」

 

悔しい想いが募り、強く握り締めた拳を地面につけ頭を垂れる

 

ゴールド

「ぶつかってしまい…すまなかった。」

 

???

「ハハハッ!最初からその謙虚な態度でいればこんな目にあわなかったのにな!

お前と出会ったのも何かの縁だ…、折角だから名前を教えてもらおうか?」

 

ゴールド

「…俺は、ゴールド。」

 

???

「…ゴールドか。こりゃあ何の因果だよ!!

やはり俺達は相容れないみたいだな、俺の名は…シルバーだっ!

じゃあな、軟弱トレーナー君。」

 

シルバーは草むらを踏み潰しながらヨシノシティ方面へと歩いていく

その後ろ姿は同じ新人トレーナーなのにも関わらず、ゴールドにはどこか遠く感じた

 

クリス

「ゴールド、いつまでもメソメソしてたって始まらないわよ?

それに、あのシルバーって子、口は悪いけど、ポケモンに関しては点で素人って訳でもなさそうだったし。

いつも調子に乗ってるあんたには、いい刺激になったんじゃない?」

 

ゴールド

「だぁーーっ!くっそぉっ!バトルに負けたぁーっ!!」

 

クリス

「…へ?」

 

ゴールド

「そりゃあんな手探り状態じゃ、攻撃当たらないに決まってるじゃん!

ああいう場面ではやっぱ飛行タイプとかが有効なのかなぁ。」

 

クリス

「いや、そういうんじゃなくて。

私はてっきり土下座が…」

 

ゴールド

「ん?あぁ、確かにシルバーに土下座して謝ったのは屈辱的だったさ!

だけど、それ以上に悔しかったのはポケモンバトルで負けた事!!

こんなんじゃチャンピオンまで道のりは長いな!」

 

クリス

「(やれやれ。まぁでも、引きずらないで上手く開き直れるのがこいつの長所ね。)

あ~あ、心配してやって損した!笑」

 

ゴールド

「次に会った時は必ずシルバーをぶっ倒してやるぜ!

そうと決まれば、新しいポケモンゲットに育成…やることだらけで、忙しくなりそうだ。

よっしゃ、さっさとウツギ博士に卵渡しに行くぞ!!」

 

謎の少年シルバーとの勝負に敗北を喫したゴールド

そしてこの出逢いがジョウトの…2人の運命ともいえる歯車を動かしていくこととなる

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