幻想郷は夢を見る。   作:咏夢

13 / 76
今回はフランちゃんも出てきます!

テスト期間直前なんだが(笑)


幼き悪魔と一番星

「フラン!?」

「い、妹様!」

「あはは……また派手にやりましたねぇ~」

 

美鈴が席を立ち、少女の所へ行った。

少女は、私の前まで来ると顔を近づけた。

紅い瞳。レミリアと同じはずなのに、どこか哀の色を感じさせる幼い瞳。そんな少女はポツリと言った。

 

「一番星……みーつけた♪」

「え?」

 

私たちがキョトンとしていると、少女は私の手を取り食堂にある姿見の前へと連れていった。

 

「ほら!」

「?」

 

私は自分の顔を覗きこんでみる。

確かに一番星だ。私の瞳には、星がくっきりと小さく刻まれていた。これは新発見だ。

 

「気づかなかった……ありがとう、えーと……」

「フランドール・スカーレットよ♪」

 

レミリアの真似だろうか。ご丁寧にお辞儀も見せてくれた。私も会釈して、席に戻る。

 

「あっ、そうだわ。」

「?どうなさいました?お嬢様」

「あのね……」

 

レミリアは咲夜に耳打ちすると、クスクス笑った。こういうところが、まだ幼いのだろうか。

 

結局、皆で楽しい夕食を過ごすのだった。

 

―――――――

 

「美味しかった……」

「でしょー?咲夜の作る料理スゴいもんねー!」

「そんな……ありがとうございます♪」

 

感嘆の声をもらしていると、レミリアが中庭に出るように言った。私は素直に従う。

 

「さ、パチェ。よろしくね」

「全く……」

 

パチュリーは魔導書を開くと、私とフランをそこそこ広い結界に入れた。

私たちは1度顔を見合わせて、それから気付く。

 

「へぁっ!?ど、どうしたんですか?!まさか気が変わって私をワイン煮に!?どどどうしようっ!?」

 

半ば意味の分からない慌て方をする私に反して、フランはポツリと俯く。

 

「どうして……?」

「ちっ違うのよフラン!これから説明す」

「どうしてっ!?フラン信じてたのに!ううん、やっと信じられたのに!」

「フラン……!」

 

レミリアさんの声も弾くように、わなわなと震えるフラン。私は、目線を合わせるようにしゃがむ。

 

「え、えっと……何か理由があると思うんだけど」

「お姉さんは何も知らないんだよ……だからそんなこと言えるの……!」

 

そこにあるのは、紅い瞳。けれど、くっきりと怒りの色を滲ませている。私は思わず立ち上がって後ろに下がる。

 

「ねぇお願い!話を聞いてフラン!」

「妹様、少しお話を……」

「お嬢様!お、落ち着いて下さい!」

 

レミリアや咲夜、美鈴の悲痛な叫びが中庭にこだまする中、パチュリーが落ち着き払って言った。

 

「フラン、落ち着きなさい。その結界は決して、貴女を閉じ込めるための物じゃ」

「大っ嫌い!閉じ込めようとするお姉様もパチェもみんなみんなみんな!!!」

「っ!魅空羽、後ろへ!」

 

何が起きたのか。そんなことは分からなかった。私はフランのことを何も知らないのだ。結界ギリギリまで下がった私はフランに向き直る。レミリアが結界の中へ入って、フランと対峙していた。この二人はただの姉妹ではない、そう私が覚った瞬間だった。

 

ありったけの声量で、夏の星空の一番星へ、フランは叫ぶ。

 

「そんな皆なんて……壊れちゃえばいいのよ!!!」

 

涙と涙、光の槍と炎の剣が重なった。

私にとって初めての、本気の"弾幕ごっこ"が始まる。

 

 

 

 

 




ありがとうございました!

感想等お願いいたします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。