まだ口調が安定しません。そこら辺はどうぞお手柔らかに(--;)
「ねっむ……誰だよ……」
冬休みの低堕落な寝起きを邪魔されて、私は思わずその手をはね除ける。フワフワしていて小さくて……。
「はっ?!」
「わっ!どうしたの?!」
どうしたも何も無い、家には誰も居ないはずなのだ。それなのに私に触れたのは誰だ。しかも声まで聞こえた気がするし。
隣を見ると、白兎が一匹。それもマフラーを巻いている。
「あ、そっか。人形な。あーなるほどねぇ……こんな人形持ってないわっ!」
「いたっ!?いや自分で現実逃避しといてそれはないでしょう?!」
「えぇ……マジかよ」
「マジだよ、うん」
一言ずつ交わした真意は、色々とある。
これが現実なのか、お前は本当に喋っているのか、とにかくエトセトラだ。
「えーっと……とりあえず此所どこ」
「わっかんない!」
いやそんな満面の笑みで言い切られても。困る、本当に。仕方なく別の質問をする。
「お前誰だよ」
「……ウサギちゃんだよ~♪」
「……燐乃亜だ、宜しくな」
「虚しい、虚しいよ!止めてその優しい目をっ!?」
とにかく最悪の場合はこいつを焼いて食おう。そう心に決めた時だった。遥か上空に飛ぶ鳥……ではなく人がいた。しかも二人も。
しかし人というには語弊がある。一方は猫耳、一方は九尾だ。あまりにもぶっ飛んでいる。
ウサギは助かった、と心底嬉しそうな声を上げた。
「おーい!藍さーん」
「あぁ、居たか!良かった……どうなっているかと思っていたが。」
何が何だか分からないが、此処が酷いところだというのには同感だ。
荒れ果てた地面にガラクタの山。その殆どが古い電子機器や道具だった。一面荒野の、本当に何も無い土地だ。
「わぁっ!みぃ~♪久し振りっ」
「橙!久し振り、元気だった?」
「うん!」
こっちはこっちで知り合いなのか。それは別に構わないが、お願いだからマトモなの来てくれ。
その願いが通ずるのに、大して時間はかからなかった。
「見つかった~?」
「あぁ、博麗。見つかったぞこいつのようだ」
「そ、ならさっさと帰りましょ」
人間だ。というか今までの奴等が人外過ぎたのもあるが、この人は明らかに人間だった。
私はこの期を逃すまいと話しかける。
「此所どこですか?」
「無縁塚よ、ってそうじゃないわねぇ……えっと、異世界?」
結局疑問形で返されてしまった。しかし異世界となると話が深刻化してくるはずだ。
確かに然程焦ってはいない。不思議な経験など、夏休みに腐るほど終えたのだ。もちろん腐りはしないが。
「……まぁ良いわ。とにかく1度来なさい。此所にいてどうにかなる問題でも無いし」
「あぁ……」
此所に放っておかれるのは、何としても阻止しなければいけない。そう思った私は、この女に着いていく事にした。
女は道中、博麗霊夢と名乗った。話を聞くには、此所に放り出された私とウサギを探していたのだという。
猫耳は橙、九尾は藍というらしい。ウサギの方は相変わらず名乗らなかったが、先程の会話から察するに"みぃ"というのだろう。それも本名で無いのには確信があるが。
しばらく歩くと、鬱蒼とした森の前に着いた。霊夢は立ち止まると、森に叫んだ。
「魔理沙ぁぁぁああ!!!見つかったわぁぁぁああ!!!」
「分かったぜぇぇえええ!!!」
相手方も叫んだらしく、森の中から女の子の声がはっきり聞こえた。
それから暫くしない内に、茂みから何かが飛び出してきた。仰け反って避けてから、そいつを見ると女の子だった。どうやらさっきの声の主らしく、霊夢が即話しかけていた。
「いや何で箒使って走るのよ?!まぁ速いのは分かるけど、せっかくなら乗りなさいよ……」
「面倒なんだって!それに地味に引っ掛かるんだよなぁ此所……」
「まぁ何でも良いけどねぇ……で、何だったかしら?」
「あれだろ?見つかったんだろ?」
「あーそうそう。そうだったわね」
こいつ本気で忘れてたな……。そう私たちは確信した。
女の子は、魔理沙だ、と手短に名乗って人懐っこく笑った。どちらかというと、霊夢のような人柄の方が私は関わりやすそうだなと感じる。
「んで?とりあえず連れて帰るんだろ」
「えぇ。森を抜けるわけにもいかないし、ね?お願い!」
「ま、それで断ってこいつが仔猫みたいになるのも見物だけどな。良いぜ」
おいおいおい。今さらっとS発言咬ましたぞこいつ。何なんだ、やっぱりマトモなの居ないのか。
閑話休題。
私は魔理沙の箒に跨がった。予想通り、箒は飛び上がって猛スピードで遠くに見える山腹へと向かった。
ありがとうございました!
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