の少女側storyです!
「皆、好戦的だな……じゃ、私も。"凱風快晴―フジヤマヴォルケイノ―"!」
「お嬢様のためにも、負けてられないわね……"ルナクロック"!!!」
長髪の女とメイドの叫びで、不死鳥の炎を纏ったナイフが無数に飛んで来る。これが上級者の技なのだろうが関係ない。
私が手を振ると、紅く光る星が飛び出して弾き飛ばす。最近使えるようになった術だが、中々役に立つ。
少女は必死な顔をしていた。他の者に頼る辛さか、自分の中の闘いか。そんなものは私には関係ない。
「隙ありっ!"アースライトレイ"!」
「"夢想天生"!」
「"操りドール"!」
「"不死鳥の尾"!」
えげつない弾幕(一部ナイフ)が一斉に飛んできた。流石に驚いたが、私は避けない事を選ぶ。何も問題は無い。ここでの私は……。
終わった。そう思ったのだろう。魔法使いが、口角を上げ、女性が目を逸らした。
私を弾幕が貫く――
はずがない。
私を弾幕がすり抜け、ナイフが後ろの岩壁に突き刺さる。
唖然として動けない奇襲者達を、私は心の底から嘲笑った。
「……あはははは!どうだ?私は死なない、私は燃やし続ける。あんたらは一体どうするってんだ?」
「……!」
怒り。かつては持っていたはずの感情。少し思い出した気もするが、分からない。剥ぎ捨てるように、私は顔を上げる。
先程の少女が、手にスペルを掲げて叫んだ。
「"カストル&ポルックスの絆"……!」
「!」
「魅空羽……!」
「面白い……せっかくなら命を懸けてやるよ!」
少女の仲間の士気が心なしか上がっている。少女の自覚は無さげで、それがまた腹立たしくて、私は顔を背ける。
二つの彗星は剥き出しの岩にぶつかり砕け散る。
双方共に、攻撃の当たらない中で私はつい吐き捨てるように、少女を睨み付けた。
「ムカつくんだよ……」
「っ……何が?」
気圧された様子ながらも、少女は聞き返してくる。その様子が一層ムカついて。今まで絶対しなかった、これが私の決意だった。私は声を荒げた。
「ムカつくんだよっ!あんたの何もかも!その欲望でさえ!」
「うるっさい!ふざけないでよ!貴女には分からないの?!」
お互いの全てを懸けて願う。祈る。この身がどうなろうと、この平凡な日々が終わろうと。
かつて、私が平凡に感じていたこと。
そして今、全てを投げ捨てたくなる気持ち。
己の感傷全てを懸けて、これだけが私の決意。
「捨てなさいッ!その死への渇欲をッ!!!」
「捨てろッ!その生への渇欲をッ!!!」
一つ息を吸う。笑みさえ浮かぶこの瞬間、ありったけの星が舞う。ありったけの炎を纏って。
『―今、すぐにッ!!!!』
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