この素晴らしい願い事に奇跡を!   作:赤福餅

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64話

「この先がアイリスの部屋だ。そうだよな? カンダタ」

「ああ。ただし、姫さんは神器の剣と鞘を装備しているだろう。その鞘は所有者に掛る呪いや状態異常を防いでしまうという代物だ」

「ねぇ、それって、あたしたちの『スティール』もまずいんじゃない?」

「となると、アイリスから力尽くで奪い取んのか? いくら絶好調でもそれは無理があんぞ」

「大丈夫だ、兄貴、先輩。俺にひとつ策がある。俺が合図をしたら……」

 

 警備を壊滅させて、残る難関はただ一つ。

 かと思いきや、王女の部屋に立ちはだかる……

 

「よくここまで辿り着いたな侵入者よ。民を守り、国を守り、そして王族を守るのがダスティネス一族の使命。この私がいるからには……」

 

 

 途端、引き返そうとする銀髪の親分と仮面の兄貴を右手と左手でとっ掴まえた覆面の子分。

 

 

「逃げるな! 貴様らは、一体何のためにここへ……」

 

 ……最後の最後に、この配置とは王女様は随分と本気のようだ。

 だが、こちらもここまで来たら引くわけには行かない!

 

「アイリスちゃんを襲うのなら、この紅魔族の次期族長が許さないわ! だって、と、友達だから……!」

 

 

 途端、引き返そうとする覆面の子分を銀髪の親分と仮面の兄貴が右手と左手をそれぞれとっ掴まえた。

 

 

「え、ええ……! それ、結局、お蔵入りになった『カンダタマスク』で――すん、この匂い、やっぱり……ま、まさか、侵入者って……」

 

 ダクネスの横に並び、杖を構えていたゆんゆんが動揺したような気配を見せている。

 とりあえず、三人はいったんスクラムを組み、互いに『バレてない、まだセーフだ』と自己暗示のように言い聞かせあってから、

 

「おお、お頭! 震えてないで目的を果たさないと! いくら目の前の女騎士が強そうだからって、ここで怖気づかないでください!」

「そうですぜ、お頭! 恐ろしい紅魔族の魔法使いが阻もうと、俺達にはこの国のためにやらなければならないことがあるんですから!」

「そそそ、そうだね助手君、後輩君! これはこの国のためにやってることであって、人に言えないけど正しい行いだからね!!」

「そうですよお頭! この国の奴らは、王女様がとんでもなく危険なものを身につけていることにも気づかない連中ですからね!」

「ああ、兄貴の言う通りだ! まったく、俺達が来なかったら危なかったですね!」

 

 説明臭いやり取りが終わってからチラリと様子を窺えば、ダクネスとゆんゆんは揃って顔を思い切り引き攣らせていたが、『大丈夫、まだバレてないはず!』と再び互いに言い聞かせる作業をしてから、

 

「よし、部屋の中に突入するよ! 後で一緒に謝ろう!」

「そうですね! 何、事情を話せば絶対に理解してくれるはずです!」

「ちゃんと終わったら説明するし、何でもお願い聞くから、今は邪魔しないでくれるとありがたいな!」

 

「お、おい……! おお、お前達は……」

「え、何でも……聞いてくれるの……!」

 

 交渉が済んだところで、さらに続けて第二陣が。

 

「ダクネス、どうしたのですか? 戦闘の前の口上は必須だと言いましたよね。ゆんゆんも学校で習っているんですから、いい加減に恥ずかしがるんじゃないんですよ」

 

 ダクネスとゆんゆんが立ち塞がっているせいで見えないが、室内にはめぐみんまでいるようだ。

 外の異変を察知した彼女は、第一王女の部屋から出てきて、

 

「まったく、私が手本を見せてやるしかないですね。どいてください、二人とも。賊の一人や二人、この私が捕まえてあげます! 魔法を放てるほどに魔力が回復していませんが、喧嘩には自信があります! 大魔導士の格好良い口上に震え上がったところをコテンパンにしてやり……ます……か……ら……」

 

 紅魔族随一の天才。

 そのステータスにも表れる高い知能ならば、この変装も危ういか……!

 

「か、格好良い……! この義賊はよくわかっています! こんな格好良い仮面をつけて、しかも黒装束ですよ! 名前は!? 盗賊団の名前は決まっているのですか!?」

 

 いや、案外、抜けていたりするからそうでもなかった。

 頭は良いのだが、わりと推理力が残念なところがある天才児である。仮面の兄貴を見つめ、頬を赤くしているめぐみんは問題ないだろう。

 

「わ、私は覆面の方が素敵だと思うわ!」

 

 だから、そこで張り合うようなことは言わないでほしい。

 

「はっ、何を言うんですかゆんゆんは。あなた、ぼっちなだけでなく、センスまで残念なんですか? あんな怪しい覆面なんて、仮面と比べれば全然見劣りしますよ」

 

「ミステリアスで魅力的じゃない! だいたい、めぐみん、あの仮面は魔道具店でバニルさんが自分のと同じモデルを、サービスで提供しているものよ! オリジナリティがないわ!」

 

「何おうっ! 今の発言は許せるものではありませんよゆんゆん!」

 

「こっちだって!」

 

 なんかいきなりいつものキャットファイトを始めた紅魔族の娘二人に、ダクネスもハッと我に返る。

 

「……お、おのれえ賊め……。その、ここから先には……このダスティネス一族が……」

 

 大根役者な演技ながらも、こちらの意図を察してくれて動いてくれた。

 拳をプルプルと振るわせて必死に耐えている。後の説明が怖くなる。

 とにかく協力してくれるようなので、ここは手っ取り早く拘束させた方が良いだろう。その方がダクネスも『力及ばず無力化された』と見逃す理由ができる。

 

「『バインド』ッ!」

 

 そして、部屋の中に入った三人を待ち構えていたのは……

 

「もう、ダクネスもめぐみんもゆんゆんも通してしまうなんてダメね。でも、私がここにいる限り万全よ! 一体何しに来たのか知らないけど、あなた達を捕らえれば、きっとまた高いお酒を貰えると思うの! だから、さっさと捕まりなさいな!」

 

 戦働きの報酬で頂いた酒瓶を大事に抱きかかえるアクア。

 彼女がいる限り、どんなスキルも無効化され、状態異常も一瞬で治癒されてしまう。

 そして、部屋の奥には……

 

「さあ、怪盗カンダタキッド! 代々勇者の血を取り入れ、その力を揺るぎないものにしてきた王族のひとりとして、今日こそあなたを降してみせ……ます……」

 

 王家代々受け継がれる神器を装備した万全の第一王女が待ち構えていた。

 けれども、カンダタから仮面の兄貴を捉えたら、臨戦態勢だったアイリスは驚愕に目を見開き――隙だらけ。

 

 チャンスだッ!!

 

「今だ! 『吊された男』!」

 

 作戦名を叫んだ。

 まず、覆面の怪盗が、『盗賊王カンダタマスク』を前後反対に回して目隠しをして、仮面の兄貴が『バインド』で拘束して身動きを封じて、銀髪の先輩が『毒蛾のナイフ』で刺して念入りに麻痺状態にする。

 そう、()()()()()だ。

 

「え? なにこれ? どうして、自分をイジメちゃってるの? なに、まさかなんかの儀式?」

 

 戸惑うアクア。流石の彼女もいきなり相手が自滅したのを助けようとはしないだろう。

 アイリスもこの異常行動の意図がわからず、目を白黒とさせていて、心配そうにさえしている。そんな中、カンダタは痺れる舌先に喝を入れて、叫んだ。

 

 

「『お前の物は俺の物。俺の物はお前の物。お前になーれ』!」

 

 

 神器には神器を。

 アイリスは、鞘と剣の神器を装備しているが、ネックレス……『体を入れ替える神器』も身に着けている。

 実験でその効能も確認済みだ。だから、あえて詰みの状況にまで追い込んでから、チェス盤をひっくり返すような行為に及んだ。

 ようは、そのネックレスの神器が悪用される事態を実演したのである。

 

 そうきましたか……っ!?

 

 目の前で実験を見せてもらったが、体験するとこれは混乱する。いや、混乱することもできない。だって、完全に目隠しをされ、縄で縛られ、身体が痺れているのだ。どうすることもできない。

 してやられた。

 真っ向からの実力勝負をするまでもなく、カンダタはアイリスと対面さえすればよかったのだ。

 

 けれど、ここにいるのはアイリスだけではない。

 

「『セイクリッド・スペルブレイク』ッ!」

 

 部屋に響き渡るアクアの声

 アイリスは何も見えないし、全身が麻痺しているので呪文の詠唱だけしか知覚できなかったけれど、おそらくはこの入れ替わられたアイリス自身の肉体に、それからこのカンダタの肉体の両方に魔法が放たれたのだろう。巻き付いていたロープが力を失い床に落ちて、ふっとゴムの弾性に引き戻される感覚。

 そして、視界に光が戻り、元に戻ったことを自覚する。ただし、この初めての身体交換体験から落ち着くまでに数秒の時間が必要で、それまでのアイリスはやはり無防備であった。

 

 一方で、カンダタも拘束が解けて、痺れながらもドラゴンの状態異常耐性から無理をすればどうにか動かせる状態。とても戦力にならない。そうしたのだから。

 とはいえ、まさかこの神器の効能さえも無効化してしまえるのには、驚かされた。

 だが、彼はやるべきことはやった。

 ネックレスを首から外す時間はなかったが、神器の鞘を落とすことはできた。

 

「コジロウ、破れたりってな」

 

 ガンリュウジマでの大剣豪試合を書いた小説の文句を呟き、カンダタは勝利宣言する。

 神器の守りもなくし、完全に無防備なアイリスに二つの手が伸ばされた。

 

「お頭! あのバカのせいで、これ以上ここには留まれない! こうなったら駆け抜け様に『スティール』で……!」

「神器を盗むんだね! でも、キミの『スティール』は……」

 

 懸念はあるものの、ここは少しでも成功確率をあげたい。

 このカンダタの文字通り捨て身の策に応えるためにも、クリス、そして、カズマはこのたった一度きりの好機を逃すまいと声を揃えて唱えた。

 

 

「「『スティール』ッッッッ!!」」

 

 

 カズマの手には指輪が、そして、クリスの手にはネックレス。

 神器強奪成功。後は脱出するのみ。

 

「助手君、後輩君、このままテラスに躍り出るよ! 幸いこの下にはプールがある! このままあそこに飛び込んで……!」

 

 痺れて満足に動けないカンダタに肩を貸しながら懸命に走るクリス。カズマもカンダタに反対側の肩に腕を入れて補助しながら、やっと再起動したアイリスの隣をすり抜けて――

 

「今までの流れで、それが狙いだってことはわかったわ! それが何なのかは知らないけれど、さっきみたいに悪用させられないし、あんたたちにそのまま持っていかせたりはしないわよ!」

 

 背を向けるこちらに片手を突き出したアクアが高らかに叫んだ……!

 

「封印――ッッ!!」

 

 そして、三人は肩を並べて、真っ暗なプールを目掛け、テラスから飛び込んだ。

 

 

 ♢♢♢

 

 

 翌日の朝。

 一夜明けた王都は大騒ぎになっていた。

 なんせ、噂の義賊がたった三人で城に乗り込み、王女から魔道具を強奪せしめたのだ。

 しかも、腕利きの冒険者たちが多数泊まり込んでいた日に、それでも城内の警備兵をほぼすべて行動不能に全滅させて、である。

 銀髪の義賊、覆面の怪盗、そして、仮面の怪人によるその犯行は噂となり、瞬く間に王都中に広まった。

 

 

 ――そして今。

 カンダタ改めとんぬらは、貸し与えられた使用人一人部屋で、正座をさせられていた。

 

「まず確認なんだけど、昨日の夜、とんぬらは何やってたの?」

 

「あー……この部屋で眠っていました。昨日はお酒が入っていたのでぐっすりと」

 

「何やってたの?」

 

「怪盗をしていました」

 

 誤魔化そうとしたら瞳孔が開いて危険ランプが点灯したので、すぐに訂正した。

 仁王立ちするゆんゆんはとてもお怒りである。きっと場所が違うカズマとクリスは早朝すぐに城を出て行ったダクネスに説教を受けているだろう。とんぬらにも後に説教するそうだ。

 

「もう! とんぬらの馬鹿! 大馬鹿! お城の人を皆倒しちゃうなんて、この前のアーネスの騒ぎよりもひどいじゃない! 盗賊をやるんならもっとコソコソやりなさいよ!」

 

 まさかのダメ出しである。

 ちなみにこの部屋は『ロック』されて、『サイレント』しているのでどんなに叫んでも問題ないし、途中で誰かが部屋に入ってくるということもない。

 

「いや、ゆんゆん。途中までは真剣に忍んでいたんだ。けど、兄ちゃんが罠に引っかかってそこからが大変で、もうこれは強行突破しかないと出血大サービスでな」

 

「そんなところでサービス精神を発揮しないで!」

 

 ゆんゆんに肩を掴まれて身体を大きく揺さぶられる。

 

「とんぬらがこんなバカなことをやるとは思ってなかったわ! とんぬらって、めぐみん以上の問題児よね」

 

「お、おい、それはいくら何でも失礼だぞ」

 

「めぐみんだって賞金首になるようなことはやらないわよ! 覆面してたけどバレたらどうするの!」

 

 お城で大暴れした銀髪盗賊団は、当然、賞金をかけられた。

 覆面をしていたとんぬらと仮面をしていたカズマは問題ないかもしれないが、銀髪なんて目立つ、それに代名詞な髪色をしたクリスはしばらく街中を歩けないだろう。

 

「まったく。とんぬらだから事情があるのはわかってるけど、最後はテラスから飛び降りるし、無茶ばっかり。大体私はパートナーなんだから相談くらいしなさいよね」

 

 ぶつぶつと文句を言うゆんゆん。犯罪行為をしたというよりも内緒にされていたり、無茶をしたことがお怒りのようである。

 激しく頭をシェイクさせられてから、逃がさないとばかりに肩を強く押さえられたまま、ゆんゆんは真顔で、

 

「じゃあ、何でどうしてあんなことをしたのか、ちゃんと説明してくれるのよね?」

 

 

 ――十分後。

 

 

「――というわけで、私腹を肥やすために盗みを働いたわけではない。世に蔓延る悪徳不正を正し、庶民の暮らしを良くしようとするため。そして、悪用されれば人類に危険極まりない神器を回収するため。盗みという行為は確かに褒められたものではないとわかっているし、俺達は非難されることを承知している、それでも誰かがやらなければいけないことだ。このせいで汚名を背負い、高額賞金をかけられることになったが、それも覚悟していた。たとえ理解されなくても、俺はこれが必要なことだと信じているからだ」

 

 一から盗賊稼業に協力することになった経緯からとんぬらは説明した。最後までじっと話を聞いていた、いつの間にか正座姿勢で静聴していたゆんゆんは小さく震えて、

 

「凄い……! なんて気高く健気なの……? やばい……とんぬらのこと大好きだけど、格好良過ぎてどうしよう……!」

 

 かぁ……っと真っ赤な顔を手で隠し、こちらをまともに見られなくなったようだ。真面目で常識的なゆんゆんであるも、人一倍人情味のある娘なので、こう紅魔族の琴線を刺激するような話にはとても弱い。チョロい娘なのである。

 

「じゃ、じゃあ、夜、王城に忍び入ったのは、アイリスちゃんが危険な神器を所持していたから、その身を守ろうと思っての事だったの?」

 

「ああそうだ。話したが、あの体を入れ替えるための神器はとても危険なんだ。悪用すれば永遠の命すら手に入るような代物だ。これを世の権力者に知られてしまうわけにはいかない。だから、ダクネスさんに相談するわけにもいかないし、人知れず処理するには強引な手段だが手っ取り早い盗みに及んだ。優先すべきは姫さんが魔の手にかかるのを防ぐことだからな」

 

「ふわあああああ……!」

 

 顔を覆った手の指の隙間から覗く瞳は興奮に赤々と輝いている。

 

「だから、ゆんゆん、この事は誰にも言わないでほしい。庇う必要も、弁護する必要もない」

 

「で、でも! この事、ちゃんとアイリスちゃんにも話したらわかってくれるはずよ! 賞金首も取り下げて」

 

「いいんだ。目的は達せられて危機は去った。なら、それで十分だ。名誉も何も俺達は何かを欲してこの行いをしているわけではないんだからな」

 

「ふわあ……。ふわあああああ……!」

 

 昇天しそうなくらい興奮気味なゆんゆんに少し心配になるものの、理解は得られたようだ。ただ暴走しそうなので、念入りに注意しておく。

 

「これまで、パートナーのゆんゆんに内緒にしていたのは本当に悪かったと思っている。でも、これは危険な行いだし、知られてしまえば巻き込んでしまうかもしれない。そう思ったら言えなくてな……こうして一線を越えてしまった以上は打ち明けたが、ゆんゆんを巻き込みたくない気持ちには変わりない。だから、この事は胸の裡に収めておいてほしい」

 

 とんぬらの嘆願に、ゆんゆんが感極まって紅潮していたその表情を一転、みるみるうちに蒼褪めさせた。急に影を落としただけでなく、段々泣きそうな顔に……

 

「……わ、私……。とんぬらに、なんて酷い事を……」

 

 そんなことを言って、ほろりと涙をこぼすゆんゆんを見て慌てたとんぬらはその肩を掴んで問い質す。

 

「おいどうした。ゆんゆん」

 

「……だって、私……。あの時、理由を教えてもらえないからって癇癪を起して、『実家に帰ります』なんて言っちゃって……ごめんなさい!」

 

 メソメソとしながらも吐露してくれた言葉に、ああ、と納得。

 機動要塞『デストロイヤー』が襲撃したあの日のことだろう。

 

「いや、ゆんゆん。あれは俺が悪い。ゆんゆんに心配をかけたし、それにウソをついて誤魔化そうとした。だから」

「でも! 私の為なんでしょ。言わなかったのは……」

 

「しかしだな。ゆんゆんを不安がらせてしまったんだから本末転倒というか。俺も配慮が足らなかった」

「私だって、とんぬらのことちゃんとわかってあげられたら……!」

 

 もうこの娘はどちらに転んでもめんどうである。

 なんか最初と立場が逆転しているし、人生はパルプンテだ。

 

 でも、こんなめんどうなのが良い。

 怒ったり惚れ直したり泣いたりと喜怒哀楽の忙しいこの少女を、いっそオーバーヒートさせんととんぬらは、ギュッと抱きしめた。

 

「ぁ――」

 

「最初から何もかもうまくできるわけはないし、これ以上後悔してもしょうがない。ゆんゆんは悔やんでいるだろうが、俺だって悪い。なら、俺もゆんゆんに心配かけないよう努力していく。だから、ゆんゆんも頑張ってほしい……反省して次に繋げられるよう二人で改善していくんだ。パートナーなんだからな」

 

 抱き締め、背中に回した手でトントンと。落ち着いた声音で、最後はやや照れつつも己が気持ちを伝える。

 そして……

 

「うん……私も……とんぬらの事、もっと信じられるよう頑張って知っていくわ……!」

 

 腕の中のゆんゆんは、泣き止んでくれた。

 こうして、ゆんゆんとより絆を確かめ合い、深め合ったとんぬらであったが……このめんどうくさい娘が、はりきり過ぎると空回りする性格なのを忘れていた。

 

 

 ♢♢♢

 

 

 盗まれた神器の件は、後にアクアからその真の力、危険性が説明されていた。

 家臣たちはそれを聞いて顔を蒼褪めさせ、アクアがその神器を封印したと話を聞いた時には揃って胸を撫で下ろした。

 アイリスも誰に言われずとも、『義賊がネックレスの本当の力を知り、その危険性を素直に告げれば誰かに悪用されかねない。だから、私を助けに盗みに来てくれたのでは?』と事の真相に勘付いているようで、

 それにクレアは『いくら評判の義賊とはいえ、そのような目的で、わざわざ危険を冒してまで王城に忍び込んでは来ないでしょう。……もし本当にそうだとしたらあの者たちは、大した男だと言わざるを得ませんが……』と改めつつも渋々認めざるを得ないようで、自分らを含め警備隊をこうも手玉にとった手腕には素直に感服しているようだった。

 『犯罪者でなければ絶対に当家で囲い込むものを……』とのクレアの言葉に、カズマは自信を取り戻したようだった。

 それで……

 

「いやあ、誠に申し訳ございませぬ。この一大事に、部屋で酔い潰れてしまっていたとは」

 

 とジト目の第一王女の前で白々しくそういうのは宮廷道化師。

 メイドのメアリーが証人である。時々、悪酔いした(風に見せた)とんぬらを様子見に、彼女がベッドで眠っているとんぬら´(プオーン)を見ている。

 

「別に、あなたがいなくても構いませんでしたよ。……あの仮面の方がいては、あなたに何かができたとは思えませんから」

 

 カズマパーティが城を出る挨拶をしてから、とんぬらは、王女様に一対一の対談を望まれた。

 アイリスがわざわざクレアとレインを下がらせてまでこの場を設けたのは、もちろん決まっている。賭けの確認である。

 

「それで、今回も俺の勝ちでいいな、姫さん」

 

「全然、勝負させてもらえませんでしたけど」

 

「勝負する余裕もありませんでしたので。我々にはそれ以上に優先すべきことがあった。そういうことです」

 

 とんぬらに負けて悔しい、でも、心配してお兄様が無茶をしてくれた。

 そんな感じにアイリスの表情は悔しいやら嬉しいやらで大変忙しい。

 

「なら……仕方ありませんね」

 

 本当に王女様はお兄様の事になると裁定が甘くなる。これは、側近が嫉妬してしまうのも仕方がない。

 そして、やたらこちらに厳しいのだが、それでも勝負事はきっちり守る。

 

「では、俺はここでお暇させてもらう無礼を許していただこうか」

 

 そういって、仮面の顔の横にまた同じような仮面をつけているとんぬらは頭を下げた。

 ちょうど顔の横に着けているもうひとつの仮面が下を向くように。つまりは平伏しているのだが、顔はそっぽを向いている。

 これは王族に対して頭を下げることを平然と拒絶する、もうひとつの仮面はとんぬらの意思表示を露骨に示していた。

 

「ふふっ、ええ、負けたのですから。許してあげます」

 

 彼が宮廷道化師を望んでいないことは重々承知していて、それに無理を言って王城に留まらせていた。であるからこそ、ここで怒るようなこともない。

 朗らかに笑ってさえみせるアイリスにとんぬらは大きな王の器を見るも、それでも己がいるべき場所はここではない。

 やはりあの駆け出しの街がとんぬらには性にあっているし、隣に立ちたいと思うのはやはり彼女なのだから。

 

「でも、あなたを囲おうとするクレアを説得するのは大変です」

 

「それは、姫さんからの鶴の一声があれば控えるのでは」

 

「ええ、ですから、これで借りがひとつですよ」

 

 悪戯を思いついたみたいにアイリスは年相応の少女の顔ではにかんで、

 

 

「このまま勝ち逃げなんてしてはダメですからね」

 

 

 まったく、あのとき白星を盗んだせいでこうも第一王女にライバル視される(気に入られる)とは……人生とはパルプンテである。

 売られた喧嘩は買う紅魔族の流儀から再戦の要求まで退けるわけにはいかないとんぬらは、大きく溜息を吐いてみせてから、

 

「ええ、また会うときにでも、受けて立ちますよ姫さん」

 

 と苦笑気味に再会の約定を交わすのであった。

 

 

 ♢♢♢

 

 

 最悪だ。

 所有した神器が二つとも盗まれて、封印された。

 それも唯一残った無能な下級悪魔にも取り返せないという。

 

 これまでの己が権勢を高めてくれた、そして、ララティーナを得るための神器(ちから)をなくしてしまった。

 『体を入れ替える神器』だけでなく、『モンスターを召喚し、使役する神器』までなくなってしまったので、この下級悪魔がいつまでも御し切れるのかさえもわからない。義賊のせいで、封印していた隠し部屋も埋めてしまったのだし。

 力が、必要だ。

 今度こそ、何事にも揺るがない、絶対的な力が。

 

(そうだ。これだ!)

 

 この最近、高い金を出して買い取ったとある古代魔法が記されているスクロール。魔法の才がない自身はもちろん、これを売ってきた商人にさえも何と書いてあるのかも読めない代物だったが、ならば、奴にやらせればいい。気味の悪い悪魔だが、魔法の巻き物くらい使えるだろう。今、悪魔使役の神器をなくしていることを勘づかれる前に、従順なうちにやらせる。これしかない。

 アルダープは使用人の格好をさせて外に出している下級悪魔を呼ぶ。

 

「なんだいアルダープ? 僕に仕事をくれるのかい!」

 

「ああ、命令だマクス。この古代魔法『マナスティス』で、ワシを上位悪魔すら超える最強の存在にするのだ!」

 

 

 ♢♢♢

 

 

「何でもお願いを聞いてくれるって言ったわよねとんぬら」

 

「言ったな。元より今回は迷惑をかけたからな。ゆんゆんのご希望を叶えると決めていたぞ」

 

「じゃあ、これからはこのベッドで一緒に寝ましょ」

 

 久々に帰った我が家の寝室は、ツインベッドから円形のダブルベッドにリフォームされていました。

 

「……プオーン、お前の出番だぞー」

 

「大丈夫よとんぬら。この部屋、アクアさんに頼んで悪魔除けの結界を張ってあるから」

 

 準備万端なパートナーは、リア充呪う元縁結びの魔神に付け入る隙も与えないようだ。

 

「……わかった。このベッドが今日から寝る場所だ」

 

「うん! じゃあ、先に寝てて! 準備してくるから!」

 

 まあ、一応、枕は二つあるわけだし、ベッドの端側に陣取れば問題はないはず……というとんぬらの考えは甘かった。

 

 

 ――十分後。

 

 

「やっぱり、とんぬらは大きいね」

 

「なあ、何でくっついて寝ているんだ俺達」

 

「だって、落ちたら危ないじゃない」

 

 そう、落ちたら危ないからだ。

 

「天井が近いな。手を伸ばせば触れそうなくらい」

 

「そうね」

 

「……ベッドって、浮くものなんだなー」

 

「うん、この『空飛ぶベッド』、ウィズさんがわざわざ私達のために仕入れてくれたの。『空を飛ぶムーディーな一夜を』って勧めてくれて、普通のベッドよりも倍くらいのお値段だったけど、浮くだけでなく、時々回転したりするそうよ。振り落とされたりしないように気を付けないとね」

 

「そうかー……そんなスリルは睡眠に不要だと思うけどなー」

 

 寝心地自体は普通のベッドと変わらない。ウィズ店長が仕入れたものの中では比較的マシな魔道具だが、寝ている最中に宙に浮いたり、不意に回転されても不安を煽るだけだろう。というか、場外ならとにかく室内で浮いてもあまり景色は変わらない。これ、本当に勝手に落下したりしないよな?

 これは高い買い物をしたな、ととんぬらは思う。

 そして、問題がもうひとつ。

 

「だから、落ちないようにちゃんと真ん中に寄ってないと、ね? とんぬら」

 

 いつもの寝間着姿ではない、花をいくつもあしらったピンク色のキャミソール。

 さっき準備と言っていたのはこれらしい。紅魔族随一の服屋ちぇけらの店で購入したという『夢のキャミソール』。『これから夏が来て暑くなるから』というのが衣替えの理由である。

 

(……いや、眠るときに目を閉じるんだからどんな薄着だろうと関係ない)

 

 寝相はそれほど悪くないと思うが、不幸体質を考えれば安全な中央にいるべきだろう。

 逆にこれでまだ端に寄ろうものなら変に意識し過ぎていると思われてしまう。だから、こうして抱き枕にされている(落ちたら危ないので捕まえているのがゆんゆんの弁)わけだが。

 ひたすら目を瞑り、精神統一していたとんぬらの耳元に、ぼそぼそと小声で、

 

「……ねぇ、とんぬら。私、やっぱり可愛くないの?」

 

「いきなりどうした」

 

「だ、だって、こんなに……しても、とんぬらから何もされないし……」

 

 やっぱり、この状況はゆんゆんの策謀であったのか。

 気の利かない男で悪かった、と思いつつも、ブレーキをかける。

 

「その、とんぬらの好みさえ教えてくれれば私頑張るから!」

 

「いやいや可愛いぞ。可愛いからすごく我慢しているのだが」

 

 ゆんゆんが全く嫌がる気配を見せないだけに、我慢も必死なのだ。

 

「我慢しなくても、いいよ?」

 

 ささやかな誘惑はしないでほしい。

 ……とはいえ、このままだとキツいのは確かである。城で暮らしていた時は控えていたがこうして一緒に寝るのも久しぶりで、意識していないとはとても言えない。

 

「わかったわかった」

「ふわっ」

 

 ならばいっそ、中途半端にやらず思い切りやった方が、気が楽であった。

 とんぬらからゆんゆんをガバッと両手で抱いて、腕の中に包み込む。

 その高い体温にまずは驚き、柔らかさに手の置き場に迷うほど。全身がどこも柔らかい、背中ですらふわふわである。

 それをギュッと抱きしめて…………これで、十分だ。

 そのまま、そこから先へは進まず、呼吸音だけが部屋を埋めていく。

 真っ赤な瞳を見つめ合って、でも何もしないまま、しばらくして。

 

「……わかるか」

 

「ふえっ?」

 

「俺の心臓が凄い勢いで脈打っているだろ」

 

 そのドキドキにはいつこの『空飛ぶベッド』が落ちないかという不安な分も少量は含まれているが、それも吊り橋効果で一緒くたにされている。

 

「うん。とんぬらの、すごく感じるよ」

 

「悪いな、うるさくて」

 

「ううん。……きっと、私もうるさいくらいなってると思うから」

 

「それは眠るには心休まらないんじゃないか?」

 

「そんなことないわよ。とんぬらとこうしてると、すっごく落ち着く……」

 

 そういって目を閉じる少女の髪をそっと梳いて、

 

「これは、ゆんゆんが可愛いからドキドキしてる。だから、変にアピールしなくても十分だからな」

 

「うん、わかった……でも、こうしててほしい、かな」

 

「……わかった。が、これ以上は期待するなよ」

 

「してもいいよ」

 

「しない。……今はな」

 

 それを最後に、とんぬらは抱き合ったまま目を瞑って――

 

 ………

 ………

 ………

 

「……とんぬら?」

 

 …………ん。

 

「寝てる?」

 

 んー。

 

「寝てるよね?」

 

 起きているが……

 

「とんぬら、わかっているよね?」

 

 ぐっと腕の中の身体が動く気配。

 首筋に髪が掠めるようなムズ痒さを覚え、でも反応せずに耐える。

 

「私はあまり我慢強くないんだよ」

 

 間近に吐息の甘い匂いが鼻腔に。

 

「でも、そうしたのはあなたなんだからね?」

 

 ふわっと顔の前を何かが覆い、唇に何か触れる感触が、あったような気がするも、目は開けない。真っ赤に光っているだろうから。

 

「えへへ……おやすみなさい」

 

 おやすみ、と今度こそ意識を深層に沈める。

 これからこれが毎晩となると青少年には大変だ。それでもこの腕の中の少女を手放す気はさらさらなかった。

 

 

 ♢♢♢

 

 

 次の日。

 

 

「さあ、お待ちかねの罰ゲームだ竜の小僧! 『カースド・ダークネス』!」

 

 

 ゆんゆんが、妊娠()しました。

 

 注)何もしておりません。本当に何もしていません。

 

 

 参考ネタ解説。

 

 

 マナスティス:ドラクエⅦに登場する魔法大国の国王が封印を解いた究極の魔法。その力の強大さはかつて大陸を吹き飛ばしたそうで、あまりの危険性に古の賢者によって封印された。

 効果は、己自身を“破壊神”に変えるというもので、そのオーラは魔王そのもの。体だけでなく心にも影響が及び、国を守りたかったがために何者にも屈しない力を得たはずの国王が自らの手で国を滅ぼそうと暴走する。『進化の秘法』と似ている。

 

 空飛ぶベッド:ドラクエⅥに出てくる夢の世界限定の乗り物。魔法の絨毯のように森や山を移動することはできないが、低空飛行で海や川を移動できる。馬車も載せられる。

 不治の病で寝たきりの少年が『自由にどこへでも飛んで行けたら』という空想の産物。旅芸人が病気の少年を勇気づけようと勇気のバッジを贈ろうとするのだが間に合わずに少年は死んでしまった。その後に、夢の中で死んだ少年からこの空飛ぶベッドが主人公一行にバッジのお礼にプレゼントされる。

 作中では、ウィズが仕入れた魔法のダブルベッド。

 

 夢のキャミソール:ドラクエⅦに出てくる装備。着せ替えにも対応したセクハラ装備で、魔物が見惚れて一ターン行動不能にする効果がある。裏ボスな神様を倒すとご褒美でもらえる。

 

 

 とんぬら特技一覧(6章時点)

 

 宴会芸スキル。

 花鳥風月:水芸(聖水仕様)。

 ・猫の爪:ウォーターカッターな高圧水鉄砲。

 ・猫の爪三指:三連射。

 ・猫の爪五指:フルバースト。

 ・猫の逆爪:鉄扇ロケットミサイル発射。

 ・海猫:斬撃飛ばし。

 ・海猫返し:燕返し。

 ・烏猫:猛毒。

 ・猫柳:設置型の間欠泉。

 ・猫車:扇子回転。ブーメラン。

 ・猫車二輪:分解して回転。

 ・猫車大車輪:回転斬り。

 ・猫火鉢:爆発。起爆札必須。

 ・猫飯:設置型の泥沼落とし穴。

 雪月花→風花雪月:雪精の凍結冷気。

 ・猫被り:煙幕。

 ・猫騙し:目晦まし。

 ・猫足:滑走。

 氷彫刻。

 ・抜けば玉散る氷の刃:ムラマサブレード。

 ・猫又:氷版クリエイト・アースゴーレム。

 常闇桜:春一番のくすぐりの刑。

 為虎添翼:飛行。

 ラジカルストーム:雪精+春一番の防護支援。

 神楽舞。

 ・ハッスルダンス:全体回復。

 ・ミラクルムーン:回復と攻撃。

 ・精霊の歌:全体蘇生。

 ・精霊の祭:ハッスルダンス+精霊の歌。全体完全回復。

 ・アゲアゲダンス→荒神の舞:テンションアップ。

 ・アクロバットスター:回避率アップ。

 ヴァーサタイル・エンターテイナー:芸達者の支援魔法。

 ヴァーサタイル・ジーニアス:調星者の支援魔法。

 手品奇術。

 ・縄抜け:対拘束。

 

 扇子スキル。

 三味線:ギミックワイヤーの拘束。

 ねこぱんち:ツッコミのハリセンチョップ。

 

 神主スキル。

 雷鳴豪断脚:無手の技。ギガインパクトなライダーキック。

 

 魔法使い職スキル。

 錬金術スキル。

 おかしな薬:昏倒。

 ・コンフューズ・ティンダー:おかしな薬の煙幕。

 ・眠り猫:おかしな薬のギミックナイフ。

 手合わせ調合:植物系一撃消費。

 ・風のブーメラン:+風切り羽錬成

 ・炎のブーメラン:+ヘパイトスの火種錬成。

 ・火車:炎会芸。

 ・雨露の糸:斑蜘蛛の糸+清めの水錬成。

 マホプラウス:魔法錬成版の合気術。

 

 占い:銀のタロット必須。

 

 呪文スキル。

 初級魔法。

 ・ティンダー(ヘパイトスの火種)。

 ・クリエイト・ウォーター(清めの水)。

 ・クリエイト・アース(魔力の土)。

 ・ウインドブレス(風切り羽)。

 ・フリーズ。

 ・メヒャド:ティンダー+フリーズの魔法錬成。

 奇跡魔法。

 パルプンテ。

 ・スカ。やまびこ。

 ・力を溜める。

 ・会心の一撃。

 ・倍速二回行動。

 ・HPMP全回復。

 ・凍てつく波動。

 ・隕石落し。

 召喚。

 ・冬将軍。

 ・宝島玄武。

 確変特技。

 ・グランドクロス:真空波の十字架。銀のタロット:『正義』+『審判』+『法王』。

 ・ドラゴンソウル:竜闘気の捨て身。

 変化魔法。

 ・モシャス。

 ・モシャサス:強制変化。+プオーンで巨大魔獣ブオーン。

 ・エボルシャス:究極変化。

 ・アストロン:鉄塊変化。

 ・猫地蔵:組技。

 巨竜変化。

 ・ドラゴラム:奇跡魔法+変化魔法。

 ・真ドラゴラム:銀のタロット+奇跡魔法+究極変化。

 地形知覚。

 ・フローミ。

 

 ドラゴンスキル。

 全てを吸い込む:ブレス系統や液体気体など吸い込めるものを吸収

 ドラゴンブレス:人間時でもチーズ補助で可能。

 

 結界:小さなメダル必須。

 

 自爆:メガンテの首輪必須。

 

 ゆんゆん協力。

 ギガブレイク:ドラゴン+光刃付加。

 ギガスロー:ブーメラン+光刃付加。

 アルテマソード:エボルシャス+光刃付加。

 ラブラブ・メドローア:風花雪月+インフェルノ。

 ラブラブ・タイフーン:宵闇桜+コール・オブ・サンダーストーム。

 疾風炎舞扇:ティンダー+ウインドカーテン。

 煉獄火炎:火吹き芸+エナジーイグニッション。

 オーロラブレス:ドラゴンブレス+エナジーイグニッション。

 ジゴスラッシュ:風花雪月+ジゴスパーク。

 スペルブック必須。

 ギガジャティス:破邪の秘法。

 マホカトール:フローミ+エネミーサーチ。破邪魔法の結界。

 

 ダクネス協力(ヴァーサタイル・ジーニアス)。

 パラディンガード:アストロン+デコイ。

 

 カズマ協力(ヴァーサタイル・ジーニアス)。

 ニードルショット:スティール+狙撃。

 

 めぐみん・カズマ協力。

 ミナ・エクスプロージョン:モシャス+エクスプロージョン+ドレインタッチ。

 

 めぐみん・ゆんゆん協力。

 クラス・エクスプロージョン:水のアミュレット+雷の指輪+エクスプロージョン。


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