ラブライダーゴースト サンシャイン   作:島下 遊姫

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始めまして島下遊姫と申します。
他のラブライダー作品に感化され、私もラブライダー作品を書いてみたいと思いこの作品ができました。
それではどうぞ!


カイガン!ゴ・ゴ・Go!ゴースト!

「ほら、起きなさい!玲!」

 


水平線から太陽が顔を出す頃、部屋でだらしなく寝る少年を少女がはたきで文字通り叩き起こす。

折角の安眠から起こされ、少年、結城玲は不機嫌そうにゆっくりと起き上がる。

 


「まだ6時じゃねぇか。後30分。」

 

薄眼で壁掛け時計を見ると、時計の短い針と長い針は丁度上下反対に差されていた。

確かに今日は平日で当たり前に学校がある。しかし、学校は8時30分から始業し、さらに家からバスに乗って30分で着く程の距離。

支度の時間30分と考えても起きるには早すぎる。

 

「怠けてはいけません!それに朝ごはんが冷めしまいますわ!」

 

怠けた弟を叩き起こす姉。その姿はまるで家族のようだが、実はそうではない。否、将来的なことを考えると間違いではないのだが。

 


「ったく。朝からご苦労なこと。」

 


「そうはいきません。い、一応あなたは私の……将来の……夫ですから……。」

 


すると、ダイヤは余程恥ずかしいのか。顔を真っ赤にして恥ずかしがり、その先の言葉が発せなくなる。

実は玲とダイヤはいわゆる許嫁の関係である。

そして、婚約してからというもの朝は必ずダイヤが朝に弱い玲を叩き起こすのが日課になっていた。

 

「わーった。お前の夫として、相応しく今から起きればいいんだろ。」

 


寝癖でぐちゃぐちゃに乱れた髪をかき、優しく包み込む布団から名残惜しそうに出る。

 


「それでは、朝食を準備しますわ。」

 


玲が起きるとダイヤはパッと満面の笑みを浮かべて、キッチンへと行ってしまった。ダイヤはその真面目さと頑固さは名前に恥じないくらい硬く、硬度10とも言われている。しかし、先ほどのようにダイヤのたまに見せる無邪気な笑顔。それを見れただけで、起きる価値はあったかと玲は渋々思うことにした。


♢♢♢

朝食を終え、ダイヤと談笑しながら支度し、あっという間に家を出る時間になり、2人は一緒に家を出る。

 


「そういや、ルビィは?」

 

「ルビィは最近、友達と一緒に登校してますわ。」

 

「はへぇ〜、あいつも成長したなぁ。」

 

ダイヤには2つ下のルビィという妹がいる。弱気で泣き虫なルビィはまるで小動物のようで昔から玲とダイヤの後をちょこちょことついてきていた。そんなルビィは玲はまるで実の妹のように接してきた。

そんな彼女がいつの間にか友達を作り、そして自分達とではなくその友達と登校していることを聞いて、ルビィの成長に自分のことに喜ぶ傍ら、何処か寂しくもあった。

 

「……風が……。」

 

「どうしたのです?」

 

「なんか風が……気持ち悪い。」

 

すると、玲は何時もとは違う雰囲気に違和感を感じ、立ち止まる。

春だというのに少し肌寒い風。まるで、冬の風のようだ。

 

「急に何を言い出したのかと思えば。……全く、そんなこと言うのは善子さんだけで勘弁してください。ほら、行きますわよ!」

 

ぶつぶつと呟くダイヤはそのまま歩き続ける。その時、玲は不穏な何かに気づく。玲とダイヤ以外の足音。周りには誰もいない。しかし、確実に足音は聞こえ、それはダイヤへ一刻と近づいていた。

 


「ダイヤ!」

 


そして、その何かから守ろうと玲はダイヤを咄嗟に突き放したその時、地面に鮮やかな赤い血が一滴ずつ、静かに零れ落ちる。

 


「えっ!?」

 


「カフッ!」

 


腹に刃物が突き刺ささったよう痛みと共に玲の口から大量の血を吐き出す。玲に自身も何が起こったのか訳がわからず、ただ動揺し、そして、口元と腹を抑える。

腹には直径1センチほどの大きな穴が出来ており、そこから血がジワリと白いシャツに滲んでいた。

致命傷どころか即死でもおかしくない傷を受けたことにより、玲の体は支えを失ったように力なく倒れる。

 


「玲!どうして!?玲!」

 


倒れる玲を半狂乱になったダイヤが体を大きく揺さぶる。この状況で負傷者の体を揺さぶるの大きな間違いである。博識のダイヤもそんなことは知識として身についていたが、激しく混乱し、そんなことを思い出す余裕はなかった。

 

「か……あ……!」

 

激しく揺さぶられても玲は起きる気配は無く、目から徐々に生気が失われていく。だが、玲は薄れゆく視界の中で、ある異形を見た。

白い装束を纏い、長い槍を持った黒の異形。

 

「に……げ……ろ……。」

 

玲は直感でわかった。あれが俺を殺したのだと。玲は最後の力を振り絞り、ダイヤに目に見えない恐怖が迫っていることを伝えた。

 

「玲!どういうことですの!玲!玲!目を覚ましてください!」

 

だが、ダイヤはそれどころではなく、ただただ発狂し続けるだけであった。

そんなダイヤを生気のない瞳で見つめながら玲は最後の最後にある思いが生まれた。

 

死にたくない。

 

しかし、思いとは裏腹にダイヤの発狂を聞きながら、玲の意識は糸が切れたように消えた。

♦︎♦︎♦︎

「ここは?」

 


目を開けるとそこは大きな崖に囲まれ、見上げるほど大きな滝がある不思議な場所に玲はいた。

死んだはずなのに、まだ生きているようなしっかりとした感覚に、大きな違和感と不快感を抱く。

 


「俺は……死んだんだよな。なら、ここは死後の世界か。」

 


死後の世界というのにそれなりの期待を持っていた玲にとって興ざめしてしまうほど殺風景な世界。人の気配すらなく、死者などという存在は全く居ない。

 


「待っていたぞ。」

 


すると全く気配がなかったはずだが、背後から何者かに呼びかけられ、咄嗟に後ろを振り向く。

そこには大きな白い無精髭と長い白髪、和風の衣装も木の杖を持った年寄りの男がいた。

 


「あんたは誰だ?閻魔か?」

 


「いや、そんな大層なものじゃない。そうだなわかりやすく言えば仙人かな。」

 


その男は笑いながら自らを仙人と名乗り、ゆっくりと玲に近づく。

 


「それで、ここは何なの?」

 


「現実の世界と死後の世界の狭間にある場所だ。」

 


「それって、俺は生きてるのか?死んでるのか?」

 


「いや、君は死んでる。」

 


「そっか……。」

 


もしやと少ない可能性を賭けたが、案の定の返事に期待した自分を馬鹿にする。


 

「だが、生き返る可能性はなくもない。」

 


「はぁ?俺は死んでんだぞ。このまま死ぬのが世の道理って奴だろ。」

 


「何だ、死にたいのか。それなら、望み通りにしてやるが。」

 

「いや……寧ろ生き返りたいが……。」

 

「なら、素直にそう言え。」

 

捻くれた質問に煩わしそうに返す仙人。しかし、こんな上手い話があるものか。大抵、こういう話には裏があり、玲はそれを警戒しているのだ。

だが、今のところそう言った怪しい部分は感じられず、渋々、話に乗ることにした。


 

「しかし、生き返るには英雄の眼魂を15個集めなければならない。そうすれば願いを叶えることができる。」

 


「アイコン?」

 

玲はSNSによくある画像が即座に思い浮かんだが、そんな訳がないだろうとすぐに考えを取り消す。

 


「そう、その願いで生き返ることを望めばいい。」

 


「なるほどね。それは何でも叶うのか?」

 


「そうだ。だが、期限は99日。それまでに集めなければならない。それを過ぎればお前は本当に死ぬ。」

 


「そうかい。」

 


願いを叶えたからと言って命がなければ意味がない。この時、命が1番大事な物だと皮肉にも死んでからやっと気づく。

すると、仙人が術を使って俺の腹に目を模った不気味なベルトとこれまた目を模った物を渡す。

 


「これは?」

 


「お前の仮初めの命であるオレゴーストアイコン。そして、戦士『仮面ライダーゴースト』に変身させるためのゴーストドライバーだ。」

 

「仮面ライダー?」

 


仮面ライダー。その言葉に玲は押し潰されそうな重さを感じる。聞いたこともない言葉。しかし、その言葉は確かな歴史と受け継がれてきた正義の心をしっかりと感じた。

 


「お前はゴーストに変身することによって身体能力を著しく上げることができる。」

 


「それって、何かと戦わなければいけない状況になるってことか?」

 


「眼魔と呼ばれるものもお前と同じく眼魂を狙っている。」

 


「俺を殺した奴か。」

 


「鋭いな。」

 


死ぬ間際に目に映った異形のことかと玲は直感でわかった。すると、余裕がなく沸き立つこともなかった恨みや憎しみがこの時、やった沸き立った。

 


「いいぜ、やってやる。」

 


手に持つオレゴーストアイコンに見つめ、玲は覚悟を決める。もう、後戻りはできない。命が尽きるまで戦うだけだ。

 

「……武運を祈る。」

 

仙人が指を鳴らすと、世界は光に包まれる。

 

♢♢♢

玲が死んでから、ダイヤは真意はわからないが玲の最後の言葉を信じ、遺体となった玲を置いて、一心不乱に逃げていた。

 

「もう……訳がわかりませんわ!」

 

目の前で愛する人が突然、腹に風穴を開けて死に、逃げるように言われ、ダイヤの頭の中は混乱していた。

 

「玲……!」

 

玲が死ぬ瞬間がフラッシュバックし、不意に目から涙が止めどなく流れてゆく。しかし、ダイヤに泣いてる暇などない。

 

「ひっ!」

 

突然、目の前に直結1センチ程の穴が空き、ダイヤは尻餅をついて、止まってしまう。

 

「もう……嫌……。」

 

目に見えない恐怖に迫られ、ダイヤは心は音を立て崩れ落ちていく。しかし、その落ちた心を受け止めることが出来る勇逸の存在が現れる。

 


「玲!?どうして?」

 


「地獄から這い上がって来た。それだけだ!」

 


突然、死んだはずの玲が平然と目の前に現れ、ダイヤのさらに狂った頭が狂い始める。

 


「お前!何なんだ!」

 

殺した筈の相手が自らの前に立ちはだかったことに今まで執拗にダイヤを襲っていた大きな槍を持つ槍眼魔も激しく動揺するどころか恐怖で腰が引けてしまう。

 


「よぉ、眼魔。よくも俺を殺してくれたな!」

 

まるで、水を得た魚のように生き生きと様子で槍眼魔を睨み付ける玲。そして、ゴーストドライバーを出現させ、懐からオレ眼魂を取り出す。

 

「さぁて、殺された分。殺し返さねぇとな。」

 

オレ魂の左横にあるゴーストリベレイターを押すと、オレゴースト眼魂が起動し、中央のクアッドアイリスがGと書かれた面に変わる。

そして、ゴーストドライバーのカバーを開け、オレゴースト眼魂をセットする。

 

《アーイ!》

 

すると、ゴーストの中央にあるグリントアイから黒とオレンジのパーカーのようなゴースト、パーカーゴーストがラップ調の音と共に現れ、玲の周りを浮遊する。

 

《バッチリミナー!バッチリミナー!》

 

「てめぇを纏えばいいのかい?さぁ、行くぜ!」

 

気合いを入れ、ゴーストドライバーの右横にあるデトネイトトリガーを引っ張って、さらに押す。

 

「変身!」

 

《カイガン!オレ!》

 


「玲?誰と話してるの?って消えた!?」

 

何もない空間に大声で話しかける玲を見て、やはり、玲は幻なのではと疑った途端、玲が消え、ダイヤは目を見開いて驚く。

一方、玲はインビジブルスーツを纏い、トランジェント呼ばれる形態に変身し、その上にパーカーゴーストが覆いかぶさる。

 

《レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ!ゴースト!》

 

パーカーゴーストを纏い、頭を覆う、エフェクターフードを外す。頭部、ペルソナパンテオンには大きな角、ウィスプホーンがあり、フェイスパンテオンはオレンジに光る。

そして、マッシブな黒の肉体。

 

ここに仮面ライダーゴーストが爆誕した!

 


「さぁ、地獄に叩き堕としてやる!」

 

右手を強く握りしめ、ゴーストは槍眼魔の顔面に変形する程のパンチを浴びせる。

 


「ハァ!」

 

槍眼魔を10m程、吹っ飛ばし、ゴーストは構えを取る。ゴーストもとい玲は八極拳の経験者である。そのため、初めての戦闘ではあるがそれなりに対応できる。

 


「つ、強い!」

 

八極拳の爆発的な威力に槍眼魔は苦悶の表情を浮かべる。そして、手に持つ槍を構え、ゴーストと対峙する。

 

「行くぞ!」

 

先に動いたのは槍眼魔。ゴーストにも劣らぬ脚力で一気に迫り、ゴーストに槍を突き刺す。

 

「クッ!」

 

ゴーストは難なく槍を避ける。しかし、八極拳は超近接において真価を発揮する。槍のように長いリーチを得意とするものには不利なものである。

 

「はは!手も足も出まい!」

 

ただ避けることしかゴーストに槍眼魔は高笑いをする。このまま押し通しすことで、ゴーストを倒せる。槍眼魔はそう考えていた。

しかし、その考えは安易すぎた。

 

「果たしてそうかな?」

 

仮面の奥でしてやったと腹黒い笑みを浮かべ、ゴーストは槍を受け流し、槍眼魔に接近する。

 

「悪いね。こう見えて、武道はかなり嗜んでいてね。これは空手の受け流しの動きさ。」

 

そして、地面を破るほどの力で足を踏み込み、強烈なパンチを槍眼魔の腹に叩き込む。

 

「グハッ!」

 


「死ね!」

 

さらに、今度は高く跳びあがり、槍眼魔の顔面に強烈な蹴りを浴びせる。首から何かが無理矢理折れる音を出しながら槍眼魔は地面に叩きつけられる。

 

「殺す!」

 

そして、ゴーストは槍眼魔の手からこぼれ落ちた槍を拾い、立ち上がろうとする槍眼魔の顔面突き刺す。

 


「グワァァァ!」 

 

顔面に槍を突き刺され、槍眼魔は断末魔をあげながら、槍を引っこ抜く。

 


「さぁて、蹴りをつけてやる!」

 


必殺技を決めるため、ゴーストは槍眼魔とほんの少し、距離を置く。そして、デトネイトトリガーを弾く。

 


《大開眼!オレ!オメガドライブ!》

 

音共にゴーストの背後からゴーストの紋章が現れ、その紋章のエネルギーが右脚に集まり、凝縮されていく。そして、高く跳び、岩をも砕くその右脚を槍眼魔に向ける。

 

「ディヤァァァァァァ!」

 

必殺の「ライダーキック」が槍眼魔に直撃し、槍眼魔は悲痛の叫びをあげる。

 


「こ、この!死神が!」

 


「ちげぇな。俺はゴーストだ。」

 

最後に散り間際に放った言葉をゴーストは否定し、槍眼魔は断末魔と爆炎と共に消えた。

爆炎を背景にゴーストは変身を解き、元の玲へと戻り、ゆっくりとダイヤの元に歩み寄る。

 

「ダイヤ……無事か?」

 

そして、屁古垂れるダイヤにぎこちない笑みを浮かべ、玲は手を差し出す。

 

「もう……どうなってますの……。」

 

しかし、絶え間なく押し寄せる波のように衝撃的な出来事がダイヤを襲い、正常な判断はままならない出来ない状態であった。

 

♢♢♢

2人は学校を無断で欠席し、玲の家へと戻った。そして、玲は生き返った理由と生き返る可能性をダイヤに話した。

 

「それで、その眼魂というのを15個集めれば生き返るのですか!」

 

「まぁな。でも、そんな容易いことじゃねぇのは先の戦闘でわかった。」

 

立派な日本庭園を眺めながら、玲は真面目に答える。

 

「もう死んでるから死ぬことはないけど……それでも、危険を付き纏うだろう。」

 

初めて本当の戦闘を経験し、恐怖と危険を体感し、自分が置かれている状況に、より一層覚悟を決める。

そのせいか、いつもの短期でいつも気怠そう玲がダイヤが玲の背後からゆっくりと抱きつく。

 

「ダイヤ?」

 

「本当に……良かった。あのまま……あのまま玲が居なくなったら……。」

 

今にも涙を流しそう声で愛おしそうに玲に熱く抱きつくダイヤ。女性特有の甘い匂いと長く美しい黒髪から漂うシャンプーの匂いが玲の鼻腔をくすぐる。

 

「心配かけて……悪いな。」

 

「ゔゔん!ラブロマンスのところ失礼。」

 

甘酸っぱい雰囲気の中、一つ咳払いし、仙人は自らの存在をアピールし、それに気づいた二人は顔を赤らめ、離れる。

 

「仙人、何の用だ?場合によっちゃこの力で叩き潰すぞ。」

 

オレ魂を構え、玲は今にも噛みつきそうな様子で仙人を睨み付ける。

 

「お前は恩人にすら刃を向けるのか。全く、困った狂犬だな。」

 

玲の危険な性分に仙人も呆れた様子で、お手上げの状態である。そして、二人の前に現れた目的をポツポツと話し始めた。

 

「一つ言い忘れていたことがあってな。眼魂の集め方はわかるか?」

 

「いや……。」

 

やっぱりなと仙人は今度は安心した様子を見せる。

 

「眼魂の集め方は二つある。一つは眼魂自身が引き寄せられる方法。これはこのままの意味だ。二つ目は英雄にゆかりのある遺品から召喚する方法だ。」

 

「召喚?」

 

「例えば侍の英雄なら、刀が召喚の触媒になることが多い。そして、ゴーストの力で召喚すればそれでいい。」

 

「なるほど、大体わかった。」

 

適当な玲の返事に仙人は顔を歪ませるが、すぐに次の話に移る。

 

「それならいい。後、お前のサポートをしてくれるガジェットを用意しといた。」

 

すると、仙人は杖を振るうと、机の上に黒電話に模した鳥と今は少ないガラケーと呼ばれる物にもしたコブラ。時計に模したコウモリにランタンに模したクモを呼び出した。

 

「こいつらはゴーストガジェットと呼ばれる物だ。コブラケータイとコンドルデンワーは見た目通り通信に使える。クモランタンは普通の人間にゴーストになったお前や眼魔を視認させることができ、バットクロックは超音波で攻撃してくれる。」

 

仙人がゴーストガジェットについて説明するとガジェット達は今すぐ使ってくれと言わんばかりに飛んだり跳ねたりして、存在をアピールする。

 

「そうか。わかった。」

 

「本当にわかったのか?」

 

「あぁ、わかったからさっさと帰れ。」

 

玲は邪魔な仙人に手で追い払う仕草をする。今はとにかく、ダイヤと二人きりでいたいのだ。

 

「そうか。なら、さっさと消えようか。」

 

不満げな表情を浮かべ、仙人は杖を床に軽く叩くと煙となって消えた。

 

「いいのですか?あの人は玲を救ってくれたのでしょう?」

 

「そうだけど、俺はあいつをいまいち信用できない。それに、恩を仇で返すのは俺の十八番だしな。」

 

ケラケラと笑いながら、しかし心の奥底では不信感を抱きながら玲はゴーストガジェット達を集める。そして、じっと見つめ、これらをどう扱うか考える。

 

「なぁ、ダイヤはこれ全部持ってな。」

 

「全部ですか!?」

 

「俺は俺自身の力でいつでも俺を守れる。だけど、状況によっちゃ俺はダイヤを守れない時がある。その時のためだ。」

 

そんな状況だろうと飛んで行って絶対に守ると決めている玲だが、それでも難しい状況が時にはある。その万が一の状況の為に、ボディーガード感覚で玲はダイヤにゴーストガジェットを託すのだ。

 

「わかりましたわ。玲がそう言うのなら。」

 

ダイヤはそれを承諾すると、ガジェット達は今度は嬉しそうに飛んだり跳ねたりして、ダイヤの周りに集まると、ガジェット達は形態を変え、ガジェットモードになる。

 

「さて、じゃあ俺は早速、眼魂を探しに行こうか。」

 

全ての話を終え、玲は重い腰を上げ、眼魂を探しに行こうとする。

 

「玲。」

 

「どうした?」

 

玲のいつの間にか多くなった背中をに向け、ダイヤはある言葉をかける。

 

「必ず……生き返りなさい!」

 

願いや可能性などは必要なかった。ただ、必然が欲しかった。必ず生き返るという必然が今のダイヤに必要だった。

 

「おいおい、命令かよ。」

 

あまりの横暴なものに玲は思わず笑ってしまう。だが、同時にダイヤの思いを全て知り、その思いを無下にしまいと玲も覚悟決め、背を向けながら宣言する。

 

「わかってるって。ダイヤを一人にして先に逝けねぇしな。」

 

ただ、一言だけ言い残し、玲は消えていった。

 

「玲……必ずですからね。」

 

風が吹き、庭の桜の花びらがゆっくりと風に流され、優しく地面に落ち、庭を鮮やかなピンクの絨毯へと彩らせる。

 

 

玲に残された時間は後 99日




結城 玲
誕生日 4月4日 現在18歳
身長 187cm
体重 67kg
好きなもの パフェ ケーキ ダイヤの手料理
嫌いなもの 辛いもの
得意なもの 裁縫
苦手なもの 思いを伝えること

沼津の高校に通う少年。ダイヤとルビィとは幼馴染であり、ダイヤとは婚約関係である。
性格は短期で喧嘩早く学校では問題児ではあるが、約束を守ったり、意外と真面目で成績優秀。さらにリーダーシップも思いやりもあり、友達からの信頼は厚い。
今回の話で槍眼魔に殺されたが、仙人との契約によって仮面ライダーゴーストとして再び蘇った。
戦闘スタイルは八極拳を軸にした超近接による一撃必殺。

ダイヤと婚約は互いに望んでなったわけでなく、家同士の言いつけでなった。黒澤家は古くから浦の星に構える名家であり、特に漁業関係では組合を作り、そして組合長として、勤しんでいる。
しかし、近年、浦の星に事業を広めたいという地主が現れ、特に海を開発したいということで漁業組合を潰そうとひてちる。
そこで、黒澤家はバックに大きな力を必要とし、ある任侠一家と関係を持つことにした。それは結城家であり、頭首である結城大は一人息子である玲をそして、黒澤家は長女であるダイヤを将来、夫婦として婚約させた。
初めて話を聞いた玲とダイヤは困惑していたが、実は二人とも満更でもなく、婚約に関しては問題はなかった。
実のところ、大は任侠一家から足を洗おうとしていた。しかし、その時に黒澤家から話があり、渋々続けている。その為、結城家は自分の代で終わらせようと考えており、玲を婿養子として黒澤家に差し出した。
幼い頃から裏の世界を知っている玲は実は家を継ぐ気まんまんだったが父親の思いを知り、現在はその思いを捨て、ダイヤの夫して、日々努力している。

仮面ライダーゴースト
スペックは公式サイトをチェック


いかがでしたか?一体、玲は生き返られるのか?
これからどのようにしてAqoursのメンバーと関わっていくか。
お楽しみに!


次回 ラブライダーゴースト!
眼魂探しをしているなか、玲は元気印の少女、千歌と出会う。スクールアイドルとして、輝こうする千歌を見て、玲は何を思うか?
そして、そんな千歌の夢を潰そうとする刀眼魔の手が伸びる。
さぁ、守れ玲!眼魔の身勝手な黒い欲望から輝く光を!

次回!「ズバっと参上!ズバっと両断!カイガン!ムサシ魂!」

その二刀は悪を絶つ
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