今回はコラボでogachanさんの【修羅の道を歩みしグレモリー】とのコラボをお送りします!
それではスタート!!
三日月が艶やかに煌めき、星が金平糖の様に幾つにも散らばり、闇が覆い尽くした夜。
そんな時に空が歪んで黒い穴が開き、其処から赤と金のカラーリングが施され白い骸骨があしらわれた先頭車両と大砲がある六両編成の列車が汽笛を鳴らし現れた。
『間もなく《煉獄の園》の列車が参ります。命の惜しい御方は紫の線の内側まで下がってお待ちください』
赤い列車……クライナー・ナイルカスタム(以降:クライナーN)から不気味なアナウンスが響き、元はデパートであったであろう廃墟の入り口付近に停車する。
そして、クライナーNの入り口から一人の女性が降り立つ。
深紅の様な赤のロングヘアーで、2つの瞳は海の様に広大さを感じさせる程に蒼く彩られ、服装はナチスドイツの軍服をモチーフとした黒一色の軍服を身に纏い、左腰に刀を挿して赤いマントを靡かせ、頭に炎を象った金色の装飾を着けた軍帽を被っていた。
「ここが本日のお仕事場所…………か」
女性の名は兵鬼 薫。異世界はおろか、神界にもその名を轟かせる“正義の悪を率いる転生者狩り集団”煉獄義姉弟の長女である。
彼女等『転生者狩り』の主な仕事は、神の手違いによって死に転生させられた者の魂の回収及び、神より与えられた転生特典を使い転生先で己が欲望のままに暴れる屑転生者を狩るという異世界の均衡を守る仕事である。
そんな彼女……薫の今回の仕事は前者。神の手違いで転生させられた者の魂回収である。
生前は何処にでもいた少女であったが、神の手違いで生涯を終え、この『ハイスクールD×D』の世界に転生するも貴族悪魔によって無理やり悪魔へ転生……度重なる虐待の末に主を殺害し、はぐれとなってこの町に逃げ延び人を喰らい続けた。
「それにしても……可愛い娘を無理やり転生させて眷属にしたアホ蝙蝠は殺され………手違いでこの娘の人生奪った屑転生神は零夜さん経由で《神獄界》送りで自業自得…………ザマァミロ。けど、アタシの仕事はあの娘をこれ以上はぐれのままで苦しめずに終わらせる事………はぁ……正直、心が痛むよ」
薫は哀れみの表情を露にし、そう呟くと同時に後ろへ飛び退く。するといつの間にか薫の居た場所には一匹の異形が姿を現した。異形は女性の姿で背中に燕の羽を生やし、両手足は鳥の脚の様に変貌していた。
異形はみたび薫を見ると、ギザギザの歯を見せながらイタズラをする子供の様な笑みを浮かべた。
『久しぶりのエサだ……何処から食えば美味いかな……脳味噌か?二の腕か?胸か?心臓か?あぁ!どれも美味そうで辛抱たまらん!!』
「ここまではぐれ化が進んでるなんて……これも
『決めた!先ずはその腕から食って、次は脳味噌だ!!』
燕の異形は翼をはためかせ、脅威的なスピードで一気に薫の懐へと潜り込むと腕目掛けて鳥の爪で切り裂こうとする、だが薫は腰に挿した刀を抜刀しその攻撃を防ぐ。
「(このスピード……
『ヒャッ、ヒャッ!』
薫は、異形が騎士の駒で転生したモノであると推測しある策を思索した後に刀に力を入れて弾きだした後に上段へ振るうも、異形は嘲笑うかの様にスピードで避けて距離を離す。
『キャハ!やるな、だがこれはどうだ!?』
異形はそう言うと燕の翼から幾つもの羽根を針の様に投擲する、銃弾の様なスピードで撃ち出された羽根を薫は刀で斬り伏せつつ異形へと接近する。
『無駄だ!私のスピードについてこれるわけが………』
「それはどうかな?」
『なに?』
ージャラジャラジャラ…………ジャキン!!ジャキン!!ジャキン!!
『なっ!?』
異形はまた嘲笑うかの様に薫の攻撃をスピードで回避しようとするが、突如自身の後ろから黄金の魔方陣が幾つも出現し、其処から出てきた鎖が異形を巻き付けて拘束する。
薫が持つ刀の本命は魔剣『
『宵闇』の能力は簒奪。簒奪は斬った罪人の特典(異能・武器等)を吸収して、自分のものにしてしまう能力を持ち、これによって薫は今までに殺した罪人全ての特典を扱えるのだ。
そして、異形を拘束している鎖は薫が『宵闇』によって奪い取った異能の一つ【
『う……動け「悪いね」っ!?』
身体を《天の鎖》で拘束され、身動きがとれない異形は前方を見ると薫が殺意を放ちながら、目の前で『宵闇』を上段の構えを取っていた。
『ま、待っ……』
「……ごめんね」
『え?(ザシュ!)あ……』
放たれる殺意と死の恐怖を感じた異形は命乞いをしようとした時、一瞬だけ薫の顔を見た。
2つの蒼い瞳から、涙が……哀しみを感じさせる水色の涙が流れていたのだった。
その哀しみの表情を見た異形は、肩から一気に切り裂かれ…………モノ言わぬ肉片へと変わり果てた。
薫side
一通りの仕事を終えたアタシは『宵闇』に付いた血を払って鞘に戻し、マントの懐からバグヴァイザーを取り出してさっきまではぐれ悪魔だった肉片へ向ける。
すると肉片が粒子となりバグヴァイザーへと吸収され、肉片は消える。
回収が完了したことを確認すると、アタシは肉片があった場所へ赤いバラを置き、膝を着けてかがみ瞳を閉じて合掌する。
「さようなら、はぐれ悪魔ネディだった娘……恨むのなら貴女を転生させた悪魔でも、貴女の生涯を狂わせた転生神でもない……貴女を殺したこのアタシだけを恨んで………」
そう告げた後、帽子を深々く被りアタシはその場を後にしようとした時…………
「ほぉ……まさか先客が居たとはな……」
「ッ!?」
後ろから声が聞こえ振り向くと、其処には四人組の男女が居た。アタシは『宵闇』を構えつつ殺意を迸る。
「まぁ、落ち着いてくれ。無益な争いはしない主義なんだ……」
「アンタ……何者?」
「私はリエラ・グレモリー。この町を治めている悪魔だ」
「ッ!?リエラ……グレモリー?」
これがアタシこと《煉獄女帝》兵鬼 薫と原作とは違う駒王の管理者《滅姫の妹》と呼ばれたリエラ・グレモリーとの初めての邂逅だった。
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キャスト
兵鬼 薫:小清水亜美
リエラ・グレモリー:堀江由衣
はぐれ悪魔 ネディ:赤崎千夏
クライナーのアナウンス:チョー
さて、リエラとの邂逅をした薫……果たしてどうなるのか?
次回をお楽しみに!!