煉獄の義姉弟   作:悪維持

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その6 仮面ライダーヘレナ・後編

夏煉side

 

 

コマンド達は短刀を構えて次々と私に向かって攻撃してくるけど、私はガンガンセイバーで短刀を弾きながらコマンド達を斬っていく。斬られたコマンドは直ぐに黒い霧と共に消えていった。どうやら倒したという意味なのだろう……

 

そうして次々とやり合って行くと、突然コマンドの一体がセイバーに掴まってきた。

 

 

 

「えっ!?ちょっと!離してよ!!」

 

 

 

必死にセイバーを引っ張っるけど、掴んだコマンドはなかなか離れてくれない。

 

 

 

「もう!離してって……行ってるでしょぉぉぉぉ!!」

 

 

 

そう叫びながら私は思いっきりセイバーを強く引っ張ると………突然、セイバーの外側が外れた。

 

 

 

「えぇぇっ!?と、取れたぁぁ!?」

 

 

「落ち着くんだ夏煉!その取れた部分の持ち手を出すんだ、それも剣になる!!」

 

 

「こ、こう?」

 

 

 

私はセイバーの外側が取れた事にびっくりしたけど、陽太義兄さんのアドバイスで取れた部分にある持ち手を出すと本当に一本の剣になった。

 

 

本当に剣になるんだ…………

 

 

私は変形させた剣を使って、セイバーを掴んだコマンドを斬ってセイバーを取り返す。

 

 

 

「それがガンガンセイバーの変形モードの一つ、二刀流モードだ。持ち手同士を連結させると薙刀になって広範囲の攻撃が可能になる」

 

 

「薙刀………こう?ほ、本当に出来た!」

 

 

 

本当にガンガンセイバーって万能なんだな……そう思いながら薙刀モードにしたセイバーを振り回して周りにいるコマンド達を斬り裂いていく。確かセイバーには4つのモードに変形するって言ってたよね……なら、もう1つはいったい…………そう考えながら薙刀にしたセイバーを見ると、引き金の様なボタンを見つけた。

 

 

 

「もしかして……よし!やってみよう!!」

 

 

 

私は一旦、コマンド達と距離を離してセイバーの薙刀状態を解除し、取り外した部分を逆さまにくっつけた後に持ち手を折ると銃へと変形した。

 

 

 

「ほう……考えたね…………」

 

 

「やっぱり最後のモードは銃だったんだ!……フッ!」

 

 

 

銃に変形させたセイバーで迫ってくるコマンド達を狙い撃っていく。するとコマンドの数が少なくなって来た、それでもう一息と考えた私はドライバーからガンガンハンドを取り出した。

 

 

 

「確か、これも銃になるんだよね……なら!」

 

 

 

そして、ガンガンハンドをガンモードに変形させてセイバーと一緒に残ったコマンド達に向けて銃弾の連射を浴びせた。

 

 

 

「たぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

次々と銃弾があたって行くと、その場に居たコマンド達は一匹残らず霧になって消えた。

 

私はコマンド達が消えたのを確認すると、セイバーを剣に変形させてドライバーに戻した。そしたら陽太義兄さんがこっちに歩いてきた。

 

 

 

「第一テストはクリアだ。よく頑張ったね、夏煉」

 

 

「陽太義兄さんのアドバイスのおかげだよ……それが無かったら私、ほとんど戦えなかったから……」

 

 

「でも、セイバーの4番目の変形は自分で気づけたじゃないか……それに、セイバーとハンドの連射とは……僕も流石に驚いたよ」

 

 

「そ、そうか…………ッ!?危ない!!」

 

 

 

そんな会話をしていたら、空から赤黒い光弾が陽太義兄さんに迫っていた。私はとっさに陽太義兄さんを抱えて光弾を避けた。そしたら光弾の直撃したところにボールくらいのクレーターが出来ていた。

 

 

 

「陽太義兄さん!ケガは無い!?」

 

 

「あ、あぁ……大丈夫だよ」

 

 

「ちっ!運の良い奴め!!」

 

 

 

陽太義兄さんの無事を確認すると、上から黒い龍の様な鎧が降りてきた。もしかして……さっきの光弾はこの人が!?もしかしてこの人も陽太義兄さんが出した眼魔?でも、ここに居るのは私と義兄さんと、残っている刀眼魔だけだ。ならあの人はいったい…………そしたら陽太義兄さんは立ち上がって私を庇うかの様に前に出て、降りてきた鎧に嫌悪な態度で話しかけた。

 

 

 

「可笑しいね……確か君は消し飛ばしたはずだ…………どうやって生き返ったのかな?」

 

 

「このオリ主であるこの僕がそう簡単に死ぬわけないんだよ!!さぁ!リアス達は何処だ!?そして僕達を元居た世界に戻せ!!」

 

 

「元の世界に戻って何をする気だい?復讐なんて虚しいだけだよ……それに言ったはずだよね?………君は永遠に主役にはなれないと……死んでもまだ勉強が必要かい?」

 

 

「ダマレ!!……こうなったら、テメェをぶち殺して僕だけでも元の世界に戻るだけだ!!覚悟しやがれ!このモブ野郎が!!!」

 

 

「……は?」

 

 

 

今……この人は、なんて言ったの?ぶち殺す?

 

 

 

 

 

 

 

陽太義兄さんを?

 

 

 

 

 

 

 

私の居場所を作ってくれて、家族として迎えてくれた大事な義兄さんを…………

 

 

 

 

 

 

 

私を仮面ライダーにしてくれた優しい義兄さんを…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殺すって言った?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「夏煉、下がってい……「……ふざけないで」……え?」

 

 

「ガキが!邪魔すん………ゴハッ!?」

 

 

 

 

 

 

 

私は突進してきた鎧に向かって、ガンガンハンドの銃弾を浴びせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな奴に……私の家族を傷つけさせない……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鬼崎side

 

 

 

僕は今の状況が理解できなかった。

 

 

その1つが粛清したはずの偽龍帝の復活……だけど、それ以上に夏煉が偽龍帝に向けて銃弾を放った事だった。

 

 

 

とてつもない殺気を放ちながら………

 

 

 

そして夏煉はガンガンハンドを地面に突き刺した後、ガンガンセイバーをドライバーから出して勢いよく偽龍帝に接近する。

 

 

 

「夏煉!待つんだ!!」

 

 

「沈め……!」

 

 

「こ、この……グッアアアアアアア!!?」

 

 

 

僕の静止も聞かずに、夏煉は先ほどの銃弾に怯んだ偽龍帝に向かってガンガンセイバーを力の限りに頭部へと振り落ろすと、偽龍帝は振り落ろしたセイバーの重みに耐えきれず地面に沈む。

 

 

 

「……ギッ!こ、このガキが!先ずはてめえから血祭りだ!!!」

 

 

「あっそ……それができたらね?」

 

 

「なっ!?グガガガガガガッ!?」

 

 

 

バカの1つ覚えか、起き上がった偽龍帝に対していつの間にかガンモードに変形させたセイバーを偽龍帝の腹部に当てる。そして引き金を引くと同時に銃弾が偽龍帝の腹部に当たりながら夏煉は距離を離す。

 

 

 

「まだ終わりじゃないよ?」

 

 

 

そしてセイバーをガンモードから薙刀へと変形させた後にまた接近し、強烈な斬撃を偽龍帝の身体全体に食らわせる。

 

 

 

「ギャッ!!ガハッ!!グハッ!!ゴハッ!!」

 

 

「……食らえ!!」

 

 

「グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!??」

 

 

 

薙刀による斬撃を浴びせた後に、持ち手を分割させて二刀流モードにし勢いよく偽龍帝の胸元目掛けて斬り裂く。そしたら偽龍帝は情けない声をあげながら後退ると、夏煉はセイバーを剣状態に戻し満身創痍の偽龍帝に近寄る。

 

 

 

「ヒッ!?く、来るな!…来るんじゃねぇッ!?」

 

 

「はい、そうですかと言いますか?……では、チャンスをあげます」

 

 

「チャ、チャンス?」

 

 

「陽太義兄さんに……『殺すと言ってしまいすみませんでした』…………と謝ってください」

 

 

「なっ!?何でオリ主である僕があんなモブに!……「謝れ……」……はっ?」

 

 

「陽太義兄さんに……私の大切な義兄さんに謝れ!!」

 

 

 

夏煉はセイバーを突き付けながら偽龍帝に向かって叫ぶ。……夏煉、まさか君は…………

 

 

 

「あの人は、自分の事を思い出せず……宛もない私に居場所をくれた。家族として迎えてくれて、夏煉と言う名前もくれた。そして、この力を、自分を変える為の力をくれた。その人を……私の家族に殺すと言った貴方だけは……貴方だけは絶対に許さない!!!」

 

 

「夏煉……」

 

 

 

あの娘は……僕の…………いや僕等二人の為に怒っているのか?

 

 

 

「ふ、ふざけるなよ?この僕に……オリ主である僕に謝れだと?ふざけてんじゃねぇぞぉぉぉぉ!!このガキがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

『Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!』

 

 

「ッ!?」

 

 

「夏煉!!」

 

 

突如偽龍帝が逆上し、赤龍帝の倍加能力を発動させ夏煉に向かって拳を振るう。夏煉は反応が遅くて避けられないし、僕も間に合わない!!……どうすれば!

 

 

その時、僕の後ろから何かが通り過ぎるのを感じた。

 

 

 

『させるか! / そうはさせん』

 

 

「なっ!?ボグハッ!?」

 

 

 

そして、通り過ぎた何かは偽龍帝に体当たりを食らわせ……食らった偽龍帝は何回か地面にバウンドして地に這いつくばる。

 

 

偽龍帝にぶつかった何かとは……眼魂に入っているはずだった2体のパーカーゴーストだった。

 

 

 

 

 

夏煉side

 

 

 

「……あれ?いったい、どうなって…………」

 

 

 

確か鎧の人の攻撃を避けきれなくて……当たると思って目を瞑ったら……鎧があっちに吹き飛んでいって……それで…………

 

 

 

『まったく、無茶が過ぎるぞ?羽衣狐(はごろもぎつね)

 

 

『そう言うでない(ほむら)よ、娘が無事ならそれで良いではないか』

 

 

 

聞き覚えのある声がしたら、上を見てみると羽織っているパーカーと同じ2つの何かがフワフワと浮かんでいた。

 

 

一着は赤いラインが入った黒いセーラー服でフードには白い髪止めとポニーテール状のモノがついてて、肩と背中には七本の刀を背負ったパーカーと、もう一着は真っ黒いセーラー服で裾部分には尻尾の様なのモノを九本つけたパーカーが空中に漂っていた。

 

 

そして、二着のパーカーはこっちに気づくと、私の目の前に近づいてきた。

 

 

 

『ケガは無いか?』

 

 

「は、はい!大丈夫です……それで貴女達はいったい……」

 

 

『何じゃ、妾達がわからぬのか?』

 

 

「妾……え?ま、まさか貴女達は!?」

 

 

 

そう言えば何処かで見た事がある服に、その口調……やっぱり間違い無い!

 

 

 

「も、もしかして……夢の中で会った………」

 

 

『おっ?よくわかったな』

 

 

『まぁ……このような姿ではわからなぬのも無理は無いよのぉ…………』

 

 

「ウソダドンドコドーンッ!!」

 

 

 

私は思わずオンドゥル語で叫んでしまった。

 

 

 

「え!?何で!?何で、普通の女の人が!パーカーになっちゃったんですか!!??」

 

 

『まぁ、細かい事は気にするな……おっと、自己紹介がまだだったな。私は秘立蛇女子学園五人衆が一人……焔だ、よろしくな夏煉』

 

 

『妾は羽衣狐、京妖怪を統べる長じゃ……よろしく頼むぞ』

 

 

「は、はぁ……え?焔さんはどうして私の名前を……」

 

 

『あぁ、それはな「おい!無視するな!!」ちっ、もう起きてきたか!』

 

 

 

刀を背負ったパーカー……焔さんが理由を言おうとしたら、鎧が起き上がってこちらに向かって叫んでいた。しぶといなぁ…………

 

 

 

『ちょうど良い、焔よ……妾達の力をあの小僧に見せつけてやろうではないか?』

 

 

『そうだな……夏煉!私達の力を使え!!』

 

 

 

そう言うと二人はドライバーに吸い込まれていって、そこから2つの黒い眼魂が出てきた。

 

 

 

「これが二人の眼魂……」

 

 

「使わせてたまる……「【冥十字斬(アビス・クロスラッシュ)】!!」グワァッ!?」

 

 

 

鎧が攻撃してきたけど、陽太義兄さんが何処からか巨大な鎌を取り出してバツ型の斬撃を飛ばして鎧に食らわせた。

 

 

 

「陽太義兄さん!」

 

 

「夏煉!今のうちに!!」

 

 

「うん!羽衣狐さん、早速ですが力をお借ります!」

 

 

『ほぉ?妾が一番手か……まぁ、それもよかろう』

 

 

 

漆黒の眼魂のスイッチを押すと『02』の数字が映し出され、バックルからヘレナ眼魂を取り出して漆黒の眼魂を装填する。

 

 

 

《アーイ!バッチリミトケー!バッチリミトケー!》

 

 

 

音声と共にバックルからさっきのパーカーが現れて私の周りで飛び回る。そして変身と同じやり方でレバーを引いてそのまま押し込んだ。

 

 

 

《カイガン!ハゴロモギツネ!!魅惑の妖狐!統べるは漆黒!!》

 

 

 

パーカーを羽織ると、何も無かった顔に銀色で九本の尻尾を持った狐の後ろ姿の絵が描かれた。

 

 

 

『娘よ、先陣は妾に任せてもらえぬか?』

 

 

「わ、わかりました」

 

 

『そこの小僧、主……自分が最強であると自信があるようじゃが……それで全力か?』

 

 

「な、何!?」

 

 

『悔しければかかって来るがよい……最強と言う器がお主にあればの話じゃがのぉ?』

 

 

「こいつ……上等だ!!僕の力にひれ伏しながら……死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

『Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!』

 

 

『行くぞ、娘』

 

 

「はい!貴方の命……焼き尽くす!!」

 

 

 

羽衣狐さんが鎧を挑発すると、直ぐに逆上しながら私に殴りかかって来る。だけど私は右手にセイバー、左手にハンドを構えて迎え撃つ。

 

鎧が拳を振るうと、私はセイバーでそれを防いだ後にハンドを横凪ぎに振るって吹き飛ばした後、セイバーとハンドをガンモードにして右足と左肩を撃ち抜く。

 

 

 

「ゴハッ!?」

 

 

『ほれ?どうした……もう終わりかの?』

 

 

「ダ、ダマレ!!」

 

 

 

そしてまた殴りかかろうとするけど、私はそれをハンドで軽くいなしセイバーを薙刀にして斬りつけた後に懐にハンドの連射射撃を食らわせる。

 

 

 

「ガッ!?」

 

 

『つまらぬのぉ……この程度とは…………』

 

 

 

羽衣狐さんがそう言った後、私は鎧に近づいて九つの尻尾とセイバーの二刀流を使った連続攻撃を浴びせる。

 

 

 

「うっ!?ガッ!ギッ!?グッ!!ゲッ!?ゴハッ!!ブギャ!?」

 

 

『ほれほれ、もっと踊れ、踊って妾を楽しませてみよ……』

 

 

 

は、羽衣狐さんって……もしかしてサディスティックなのかな?そう考えていたら、鎧はいつの間にか地面に這いつくばっていた。だけど、まだやる気なのかプルプルと立ち上がって来る。

 

 

 

「こ、この僕が……こんな…………こんなガキごときに…………!負けられねぇ……んだ!!アイツに……龍見 一誠や他の奴等に…………復讐するまでは…………!!!」

 

 

『ほう?妾の尾の連撃を受けてもなお、立ち上がるとはな……娘よ、そろそろこの小僧との戦いに終止符を打とうでは無いか?これ以上やっても時間の無駄じゃ』

 

 

「じ、時間の無駄……だと?ふ、ふざけるなぁあああ!!!この僕が……オリ主である僕が負けるなんて有り得ねぇんだよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

 

 

鎧は叫び声と共に黒いオーラを纏い、鎧自身には赤いラインが入っていく。すると、身を屈めて勢いよく殴りかかってきた。

 

 

 

「シネェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!クソガキガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

 

『娘、妾を纏った時と同じ事をしてみよ』

 

 

「同じ事……コ、コレですか?」

 

 

 

羽衣狐さんにそう言われながらレバーを引いてみると、九つの尻尾から黒いオーラが放出され訓練場全体を覆い尽くす。

 

すると、訓練場の面影は無く……そこは漆黒に包まれた世界へと変わった。

 

 

 

『出でよ、妾の武具よ……』

 

 

 

その言葉に応えるかの様に尻尾から黒い扇、煌びやかな刀、そして十字槍が飛び出し宙に漂う。

 

 

 

《ダイカイガン!ハゴロモギツネ!!オメガドライブ!!》

 

 

 

そして、レバーを押し込むと共に音声が流れて扇、刀、槍、4つの形態(ブレイド・ガン・薙刀・二刀流)に分裂したセイバーと同じく2つの形態(ロッド・銃)に分裂したハンドの9つを前面に集結させ、鎧の攻撃を受け止めた。

 

 

 

「バ、バカナッ!?」

 

 

「確かにその一撃は強烈だけど……」

 

 

『……興奮のしすぎで、判断を誤ったな?じゃが……良い余興であったぞ、小僧』

 

 

 

そして集結させた武器が黒いオーラを纏い始め、溜め込んだオーラを一気に放出するとゼロ距離から鎧に命中して大きく吹き飛ばし、大爆発を起こした。

 

 

 

「グギギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーー!!!!!!!」

 

 

 

大爆発の後の断末魔が響き、元の訓練場の景色に戻ったのを確認した私はバックルから眼魂を取り出して、そのまま閉じた。

 

 

 

『オヤスミー』

 

 

 

眼魂を取り出した事で、気の抜けた音声が流れたと同時に変身が解除された。そして、大爆発をした場所には鎧と思わしき男の人がピクピクと痙攣していた。

 

 

 

「夏煉!」

 

 

 

しばらく男の人を見ていたら、陽太義兄さんが走って来た。

 

 

 

「陽太義兄さん」

 

 

「ケガは無いかい?」

 

 

「うん、平気……」

 

 

「どうしたんだい?暗い顔をして……」

 

 

「陽太義兄さん……こんな事を言うのが遅くなったけど…………私を家族に迎えてくれて……ありがとう」

 

 

「夏煉……」

 

 

「私……あの人が陽太義兄さんを殺すって言ってたのを聞いてて………もしも陽太義兄さんや薫義姉さんがいなくなっちゃったら、殺されちゃったらと思って……それでついカッとなって……」

 

 

「…心配無い……僕達二人は君を置いて、何処へも行かないし、死なないよ……だから安心しておくれ…」

 

 

「義兄さん……陽太義兄さん!!」

 

 

 

私は陽太義兄さんに抱きついて、抑えていた涙を流す。温かい……義兄さんの胸…………

 

 

 

『兄妹の絆とは微笑ましいモノじゃのぉ…主もそう思わぬか?焔よ?』

 

 

『おい、ちょっと待て!私の出番はどうした!?お前だけ美味しいところを持っていって終わりか!?ふざけんな!!夏煉もいつまでも兄貴に抱きついてないで何か言ってくれ!?』

 

 

「あっ、忘れてた」

 

 

『夏煉、お前もかぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

 

そう言えば焔さんの力を使うのを忘れていた……どうしよう焔さん怒ってる…………そう思っていたら、側で待機をしていた刀眼魔が目に入った。

 

 

 

「陽太義兄さん……お願いがあるんだけど……」

 

 

「わかっているよ、せっかくD眼魂を使ったゴーストチェンジができる様になったんだ。その眼魂を使って刀眼魔と模擬戦をすれば良い……それなら君も文句は無いだろ?」

 

 

『剣を使う者同士の戦いならば受けて立つまでだ…行くぞ!夏煉!!』

 

 

「はい!」

 

 

 

私はバックルを開いて、飛び込んで来た焔さんの眼魂をキャッチしてスイッチを押すと『01』の数字が映し出された後、眼魂を装填した。

 

 

 

《アーイ!バッチリミトケー!バッチリミトケー!》

 

 

 

音声が流れた後に焔さんのパーカーが出て来て周囲を飛び回る。

 

 

 

「変身!」

 

 

 

その掛け声と共に、レバーを引いてすぐさま押し込む。

 

 

 

《カイガン!ホムラ!!目指せ最強!迸る六爪!!》

 

 

 

パーカーを羽織ると羽衣狐さんを纏った時と同じ様に、何も無い顔に赤色で六本の刀で顔を作ったかの様な絵が描かれた。

 

 

そして、パーカーの背中に背負っている七本の内の六本の刀を片手に3本ずつ持って右腕の刀を構えた刀眼魔に向かって身構える。

 

 

 

「仮面ライダーヘレナ……鬼町 夏煉!渾沌の定めに舞い殉じます!!」

 

 

『いざ!紅蓮の如く舞い散れ!!』

 

 

 

私と焔さんの言葉を皮切りに、刀眼魔は斬りかかって来た。

 

 

 

「ふっ!」

 

 

『甘い!』

 

 

「たあっ!」

 

 

 

私は右の三刀で刀眼魔の繰り出した斬撃を受け止めて、左の三刀で突きを繰り出す。刀眼魔が怯んだ隙に、私は両方の六刀でバツ型に斬り裂く。

 

 

 

「ぐっ……っはあ!!」

 

 

「やぁ!」

 

 

 

刀眼魔は後退りながらも態勢を立て直すと上段に斬りつけてくる。私は六刀で上段斬りを捌いて左手に持った三刀で突きを繰り出し、右の三刀で斬りつけた。

 

 

 

「グハッ!?まだだ!……はっ!」

 

 

「えっ!?」

 

 

 

突然、刀眼魔が空中に飛び上がったと同時に、パーカーが鳥の翼のオーラを纏って右腕の刀を突きの状態にしながら私に目掛けて滑空し始めた。

 

 

 

「【秘剣 "燕返し"】!!」

 

 

「きゃっ!?」

 

 

 

空中で繰り出される斬撃の嵐と素早い動きに、私は翻弄されダメージを受けるばかりだった。この眼魔……コマンドやあの鎧よりも強い……!

 

 

 

『夏煉!アイツはこちらに攻撃する瞬間、必ず滑空しながら斬りにかかる……だから今は避け続けろ!そうすれば勝機は必ず訪れる。隙を見逃さず、一気に勝負を決めるぞ!!』

 

 

「わかりました!」

 

 

 

焔さんからアドバイスをもらい、私は刀眼魔の攻撃をジャンプや両手の三刀で捌きながら避け続けた。すると、刀眼魔とちょうど良い間合いがとれたのを感じ左の三刀で脇腹を思いっ切り斬りつける。

 

 

 

「グハッ!?」

 

 

「今だ!」

 

 

 

刀眼魔が怯んだ隙に、私はレバーを引いて六刀に赤いオーラを纏わせて身構える。すると、刀眼魔も態勢を立て直して身構えた後に空中へと飛び上がった。

 

 

 

「【秘剣"燕返し"】!!」

 

 

「これで決める!」

 

 

《ダイカイガン!ホムラ!!オメガドライブ!!》

 

 

「『秘伝忍法【(さきがけ)】!!』」

 

 

 

レバーを押し込んだ後に飛び上がって刀眼魔の突きを空中でかわすと、四方八方に斬撃のラッシュを刀眼魔に食らわせ止めに六刀同時の抜刀術で斬り裂いた。

 

 

 

「たぁぁぁっ!!」

 

 

「グワァアアアア!!」

 

 

 

もろに浴びた刀眼魔は大爆発を起こし、断末魔を残して霧散した。

 

私はその場で着地をし、焔さんの眼魂を取り出して変身を解除した。

 

 

 

《オヤスミー》

 

 

「お、終わった……」

 

 

「おっと、お疲れ様」

 

 

「よ、陽太義兄……さん…………」

 

 

 

度重なる戦闘で疲れた私は倒れそうになるけど、大好きな義兄さんに受け止められたと同時に意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

鬼崎side

 

 

 

 

「……寝ちゃったか」

 

 

 

まぁ……コマンドに偽龍帝、そして刀眼魔と次々と相手にしていたらさすがにね……それよりも……僕は夏煉が持っている2つの眼魂に視線を向けた。

 

 

 

「少し聞きたいんだが……何故君達は眼魂から出てこれたんだい?」

 

 

『簡単な話じゃ…その娘が妾達15の者を率い、力を受け継ぐ運命(さだめ)を持つからのぉ』

 

 

「だから夏煉にヘレナ眼魂を渡したのかい?」

 

 

『まぁな、それにお前が以前に作った(ヒロイン)眼魂だったか?それを使った仮面ライダーがいると噂を聞いてな……一度戦ってみたいのもある。だが、夏煉自身も強くなりたいと願っていた。そしてお前と姉さんを守りたい…ってな?その思いが直に伝わって私と羽衣狐は夏煉の為に眼魂を飛び出して駆けつけたという訳だ。それと他の連中も協力すると意気込んでいたぞ?』

 

 

「夏煉はそんな事…いや、この娘の思想なら考えられるか」

 

 

 

僕は苦笑しながらも、すやすやと眠っている大切な義妹の頭を優しく撫でた。そして上着を脱いで枕状にたたむと、ゆっくりと夏煉の頭を枕状にした上着に置く。

 

 

 

「さてと……」

 

 

 

僕は先ほど夏煉によって倒された偽龍帝の元へと向かった。無様に気絶している愚者だが……何故よみがえったのだろうか?

 

 

 

「ま、じっくりと拷問すればわかるだろう」

 

 

 

僕は新しいコマンドを召喚して偽龍帝を地下牢獄へと幽閉する様命令し、夏煉を背負い訓練場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

キャスト

 

 

鬼崎 陽太郎:潘めぐみ

 

 

鬼町 夏煉:原田ひとみ

 

 

焔:喜多村英梨

羽衣狐:能登麻美子

 

 

刀眼魔:藤原貴弘

 

 

兵藤 宗二:宮野真守

 

 

 

 

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