この世界に機械仕掛けの悪魔を!   作:コードα

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この強敵に機械仕掛けの悪魔を

山賊騒ぎから二日が過ぎた。

 

満足な装備を携帯せず出向いたのは俺の落ち度だ。

 

今思えば、滑空砲を持っていれば魔法なんて撃たせなかったし下っ端どもも狙撃で片付けられたじゃないか。

 

アクセルの街に戻り、ウィズ魔道具店正面の通路を歩いてきて思った。

 

ああ、やっぱりか。

 

扉の前に高々とつまれた箱、無駄に長い箱、それらには見覚えがある。

 

そして、俺が知る中で最も値が張って、利用するのは俺だけだと言う事も。

 

「・・・・まさか」

 

呆然と立ちつくす俺を見つけて、ウィズが手を振って言った。

 

「お帰り、バル君。久しぶりにバル君の武器、届いたよ!って何そのリアクション!?」

 

「ウィズ・・・・何でこのタイミングで!!」

 

でも今回は、助かったかもしれない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バルさん、王都より特別報酬が届いてますよ」

 

ギルドに着くと俺を見つけたルナがそう言ってカウンターの奥に消えていく。

 

(よし、即金庫入りしてクエストに・・・そう言えば、廃城の主を見に行ってないな)

 

内心で考えながら俺はルナが出てくるまで来たカズマと駄弁っていることにした。

 

何でも、ダグネスは実家で筋トレ、駄女神(アクア)はバイトで日銭稼ぎ。

 

手の空いているめぐみんとカズマは一日一回廃城目掛けて爆裂魔法をぶち込んでいるらしい。

 

「最近じゃ、爆裂魔法の爆裂具合で良し悪しまで分かるようになっちまったよ」

 

「それは長い事付き合ってたからじゃないの?」

 

「ですよねぇ~バルバトスはこの後クエストに行くのか?」

 

「いや、まだ決めかねてる。目新しいモンスターのクエストは受け切っちゃったから

さ。でも情報を更新した新刊も出したいから少し遠出するのもアリかな?と言うかさ、

日課の爆裂魔法を放つのって何時からやってんの?」

 

「五日間前くらいだけど?」

 

あっけからんと答えるカズマ、と言うことは廃城の主は一日一回必ずトンでもない爆音を聞いていることになる。

 

カズマの話によると何故か廃城は健在、と言うことは主が必死こいて修理しているのではないか?

 

多少の同情も禁じえないな、俺なら間違いなく文句を言いに来る。

 

 

 

 

 

 

 

それから二日が経った。

 

俺は頭から煙を吹いて金庫の前に立ち尽くしている。

 

可笑しい、金庫には千五百万入っていた筈だ。。

 

このポーションは幾らか?記載が無い時点で怪しい上に何故ウィズはこの危険物が売れると思ったのか?

 

謎だ。

 

クエスト報酬で埋めるのは当たり前として、仕入れたポーションだが、ビンに「開けるな危険!」と張り紙がしてある。

 

ソレも全てに、しかも金庫はもぬけの殻になっていた。

 

「ねぇ、ウィズ。俺が言いたいこと分かるよね?」

 

「うん、きっとダンジョン攻略に困った冒険者さんが纏め買いしてくれるに違いないよね!?」

 

「ちっがう!これ明らかに危険物だよね!?しかも爆裂系の!!何で仕入れ値記載して

ないのさ!!?」

 

「う、うん。業者さんが急ぐからって・・・」

 

「明らかに粗悪品買わされたよね!?業者逃げてるよね!?気付いてよ、頼むから!ダンジョンで使ったら崩壊まっしぐらだよ!!」

 

「・・・でもダンジョン以外でも使ええるんじゃ」

 

「使いどころ思いつかないんだけど・・・・駄女神(アクア)で威力の実験するか・・・・」

 

ふっと俺は思いついた。

 

コレでアクアが自決してくれれば恨み晴れて一石二鳥。後はどうやってアクアに売り込むかだが。

 

「だ、駄目だよ!バル君。それじゃ死人が出ちゃう!」

 

「危険物って認識はあるんだね・・・・」

 

「痴話喧嘩かい?」

 

「ち、違います!」

 

ドアからひょっこり顔を出した近所のオバサンにウィズが即答。

 

仕方ない、クエストで稼ごう。

 

「それじゃ、ギルドに行って来るよ。何時帰ってくるかわからないから」

 

「バル君!武器の方は見ないの!?」

 

そんなウィズに「帰ってきたらねぇ~」と返答しつつ、俺はフル装備でギルドに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(カズマ)達は魔王軍の幹部のデュラハンと相対していた。

 

めぐみんと一緒に爆裂魔法を打ち込んでいた廃城に住んでいたらしく怒って、この街ま

で出てきた。今はめぐみんとアクアが前に出ていた。その時、デュラハンがアクアより

早くめぐみんに向かって左手の人差し指を突き出し叫んだ。

 

「汝に死の宣告を!お前は一週間後に死ぬだろう!!」

 

そうめぐみんに向かって放つがダクネスが前に出てかばった。

 

「ダクネス!?」

 

俺はダクネスのもとに急いだ。くそっ、やられた、死の宣告か!

 

「ダクネス、大丈夫か!」

 

「なんとも無いようだ」

 

「仲間同士の結束が固い貴様ら冒険者には、むしろこちらの方が応えそうだな。よいか紅魔族の娘よ。そのクルセイダーは一週間後に死ぬ。お前の仲間は、それまで死の恐怖に怯え、苦しむ事となるのだ。そう、貴様のせいでな!これより一週間、仲間の苦しむ様を見て、自らの行いを悔いるがいい。クハハハッ、素直に俺の言うことを聞いておけばよかったのだ!」

 

デュラハンの言葉にめぐみんが青ざめた。そしてデュラハンはめぐみんを指差した。

 

「そして、紅魔族の娘よそこのクルセイダーの呪いを解いて欲しくば、俺の城に来るがいい!俺のもとにたどり着けたらその呪いを解いてやろう。果たして俺の所まで辿り着ける事ができるかな?クハハハハハッ!」

 

デュラハンはそう言って、哄笑している時だった。

 

黒い塊が冒険者たちの頭上を物凄い勢いで通り過ぎ、

 

「ファッ!?」

 

素っ頓狂な声を発したデュラハンの頭部を弾き飛ばし、首の無い馬から身体を弾き落とす。

 

ズガンッ!と地面に突き刺さるソレを見た瞬間、冒険者たちを搔き分けて投げた当人が現れる。

 

「廃城に住み着いたのってデュラハンか。ま、データ取りついでに倒してもいいよ

ね?」

 

 

 

 

 

 

 

(バルバトス)は突き刺さったメイスを回収しつつ、デュラハンと対峙した。

 

ルナが緊急と言うから何かと思えば、と言うかベルディアじゃん・・・。

 

「カズマ、今どんな状態?」

 

「ダグネスが死の宣告を受けた状態だ。何とかできないか!?」

 

「おい、駄女神(アクア)。仕事しろ」

 

「なっ!?遅れてきて何を偉そうに・・・すみません!怖い!!カズマさん、助けて、カズマさん!!!」

 

俺は直ぐに打開策を提案するが、なんとまぁ察しが悪いのか。

 

アクアが文句を言ったのでイラッと来た。スラスターの瞬発力を生かした至近距離の睨み、所謂ガンつけるという奴だな。

 

必死にカズマに助けを求めるアクア。流石にこれ以上ふざける訳にも行かないので別の手段を講じることにする。

 

「じゃ、ボコボコにして無理やり解除させる。あ、アイツ死ねば呪いって解けるのかな?」

 

「出来るのか?相手は魔王軍の幹部だぞ。」

 

「魔法戦になったら厳しいけど大丈夫でしょ。皆を連れて下がってて」

 

そう言うとカズマは皆を連れて下がった。

 

他の冒険者は俺の姿を確認したら何故か騒いでいた。

 

「バルさん来たあああああ!!」

 

「この街の最強の冒険者が来たんだ。てめぇは終わりだ!首なし野郎!」

 

「バルさん!そんな奴ボコボコにしちゃえ!」

 

うん、バルさんってやっぱり訂正してもらいたいな。セミ顔の宇宙忍者みたいだし。

 

「くそっ!!一体誰だ!!?この俺が魔王軍の幹部だって知・・・・・ッ!!」

 

俺の姿を確認したデュラハンが震え始めた。そして俺を指差して・・・・・。

 

「メタルハンター!?いや、バルバトス!!」

 

おお、懐かしいな。確か魔王軍が最初に俺につけた名称だ。

 

結局、ダンジョンに潜ってた仮面悪魔とウィズがネームプレートを見つけてて、俺が“バルバトス”って名前って魔王に報告したんだっけ。

 

それでもウィズ以外はメタルハンターと暫くの間、俺を呼称した。

 

「思い出したぞ、変態」

 

「変態違うわ!紳士と言え!!どうしてお前がこんな駆け出しの街に居るんだ!?」

 

即答するデュラハン。いや、違わないだろ、女性幹部のスカートの中を覗く為に首を転がすのだから。

 

「そりゃ、拠点だし、住んでるし」

 

「ハァ!?しかし、因縁の相手に巡り合えるとはな。さっきは驚いたし不意打ちを受けたがもう遅れは取らんぞ!!」

 

「とりあえず、鎧の節々歪めて身動きを取れなくした後で語らおうか?」

 

「面白イッ!」

 

一気に加速した俺をデュラハン・ベルディアの大剣が捉えることは無く、ベルディアの振り抜いた大剣は宙を切った。

 

「間合いに入るわけ無いじゃん」

 

大剣の間合いギリギリでメイスを地面に打ち込み、そのまま宙に身を躍らせた俺は脇から滑空砲を抱えて砲口を向け、轟音を響かせた。

 

「グッ!飛び道具とは卑怯だぞ!?」

 

「いや、戦いに卑怯もクソも無いでしょ!」

 

今度は一回転した加速つきメイスをベルディアの首に見舞う。牽制の一撃を受けてよろめいていたベルディアはモロに受けてバランスを崩している。

 

「あ、頭が手の中に会って助かっ!?」

 

ベルディアの視線が、赤いエネルギーで肥大化した俺の拳を捉えた。

 

「デットリーブローッ」

 

俺は拳を振りぬく、モロに受けて吹っ飛ぶベルディア。

 

五メートルほど跳んだところで大剣を地面に突き立ててブレーキをかけ、体勢を立て直すベルディア。

 

しかし、戦闘スイッチの入った俺を自称紳士のデュラハン程度が止められるか?

 

否、断じて否!

 

「調子に乗るなぁ!!」

 

デュラハンが振り抜いた大剣が左肩装甲を掠める。

 

掠めただけと言うのに左肩の装甲にはぱっくりと切り傷が出ていた、助かったのは骨格(フレーム)に届いていない事だが、ソレはどうでも良い。

 

「それじゃ、死になよ」

 

ズガン!と言う激鉄音と供にメイスのパイルバンカー機能が働く。

 

ベルディアは自身の首を落とし、兜の下から覗く目は焦点が合っていない上に胴体は股間を押さえて蹲った。

 

「お、おの・・・れぇ・・・・!」

 

搾り出すような呻きに俺は一瞥した。

 

「へぇ、まだ生きてる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デュラハンの股間がメイスの先端に貫かれた瞬間、男性冒険者たちは股間を押さる者や「悪魔だ」と呟く者の二択となった。

 

「バルバトス、やったのか!?」

 

そんな中、カズマはそう言いつつ駆け寄ってきた。

 

まだ呪いを解除させていないけど・・・・。

 

「未だだよ、生きてるうちに解除させる」

 

そう言って俺はメイスを引き抜いた。「おふぅ!!」とか言ってる気持ち悪いな、この自称・首なし紳士。

 

「無理無理無理!俺ら以上に悪魔みたいな奴になってるぅ!!帰る、もう俺帰る!!!」

 

そう言ってベルディアが首なし馬に向かって走り出した。

 

「逃げられると思ってるの?」

 

スラスターの瞬発力を活かし、滑るようにベルディアに追いつく俺。

 

徐に振り抜いたメイスを大剣で打ち上げたベルディアは、そのまま土も一緒に巻き上げて視界を遮った。

 

「チッ、逃げ足の速い・・・」

 

今の俺に土煙の煙幕など無意味だ、直ぐにセンサーが視界を暗視モードに切り替える。

 

ホンの数秒でベルディアは消えていた。

 

「おい、どこ行く気だ?」

 

そう声の方に向くとめぐみんが一人でどこかに向かおうとしていた。

 

「ちょっと城まで行って、あのデュラハンに直接爆裂魔法ぶち込んで、ダクネスの呪いを解かせてきます」

 

「俺も行くに決まってるだろ、俺も一緒に行きながら、幹部の城だって気づかなかったマヌケだしな」

 

そう言って二人はベルディアの城に向かおうとしていた。仕方ないなぁ。

 

「俺も行くよ、あと少しで殺しきれたのに油断したわけだし」

 

「・・・・やめろ、私なんかのために」

 

「おいダクネス!呪いは絶対に何とかしてやるからな!だから、安心」

 

「『セイクリッド・ブレイクスペル』!」

 

そう言ってアクアは浄化魔法を発動して死の宣告の効果を消した。

 

「この私にかかれば、デュラハンの呪いの解除なんて楽勝よ!どう、どう?私だって、たまにはプリーストっぽいでしょう?」

 

そういうアクア。何でもっと速く仕事しないかな?この駄女神は。

 

とりあえず、やる気返せ。




・オリキャラ

・クダル

外見はまんまグシオンパイロットの男、メイン武器はロッドで職はアークウィザード。

爆裂魔法に匹敵する速射魔法を撃った後に初級魔法なら撃てるほどの魔力を生まれながらに持ち、紅魔族以上の魔力と魔法の天武の才を持っていたことから少年期は天才と言われた。

道を踏み外して山賊の頭領をしてたが、バルバトスの介入により投獄される。



「おい、作者。未だで晩あるんだろうね!?」

「そうだな、死んでいない以上何処かでかませてやるよ。敵として」

「ソレは止めてお願いします!!」
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