REBORN DIARIO   作:とうこ

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気づけば四月に入ってしまった。それでも頑張ります!



ワトソンの直感

【七月九日

 

 七月に入った。二ヶ月を切った。

 

 日直の仕事を黒川花に押し付けられたらしく、沢田綱吉が誰もいない教室でおとなしく作業しているのを通りかかった廊下で見つけ、彼に気配を気づかれないようにそっとエールを送った。以前の君とは、もう違うんだな。】

 

 

 

 

 

 

 

 その翌日には、ランボ失踪事件が起きる。

 翌朝の沢田家のリビングではいなくなったランボを心配して沢田奈々が顔を青ざめている。それを助長するようにリボーンが物騒なことを口にするものだから、これは誘拐事件ではと話は大事になっていた。

 深刻になる母親を落ち着かせるため適当にあることないこと言うと何故かランボ捜索を任される事態に陥った。

 意味わかんない! と内心否定しつつも、リボーンや心配する母親にまでおだてられると見事その気になってしまう。単純である。

 

 結局その話を受けてしまい、自分の部屋に戻ると早速作戦会議に入る。しかしワトソン役に助手の方かよ! と、自分の方はちゃっかりホームズのコスプレに身を包んだ赤ん坊に文句も言ってみたはいいが、そもそもランボ捜索にあまり関係ない。

 昨日五時頃にランボが誰かに会っていた旨を話し、犯人は沢田綱吉の共通の知人であり五時頃のアリバイがない人物。

 

 そこまで確定して、彼の友人達に当たることにした。

 

 

 

 

 

 

 朝早くから登校して彼の友人達に聞き込みをする沢田綱吉を見た。

 ランボ失踪事件に関して紫乃の方はスルーする気でいたが、教室で沢田綱吉から話しかけられた。

 

 

「あ、あの、伊波さん……ちょっといい、かな?」

 

 まさか彼の方から話しかけられたことに目を見張るが、あのホームズ気取りの男の入れ知恵だろうと見抜く。前回には子供ランボと接触したからな。

 溜息も吐きたくなるが、あの彼が積極的にあまり関わりのない女子に話しかけているんだ。内心はランボを心配しているんだろう。

 仕方ない、付き合ってやるか。

 

「何」

 

 紫乃が付き合ってやる気になったというのに、紫乃の目が合うと途端に引き下がる沢田綱吉。……ガンを飛ばされたと思ったのだろうか。紫乃はなんだか悲しくなる。

 

「え、えっと、ごめんね、き、昨日の夕方頃の予定を聞きたかったんだけど……」

 

「昨日の夕方頃か? 委員会活動中だったな。応接室にいたよ。裏を取るなら雲雀に聞け」

 

 疑われるのも御免なので淡々とアリバイを言ったが、雲雀恭弥に酷く敏感に反応している。青ざめている様子を見て、言わない方がよかったかと思い改めた。

 

「そ、そっか……その、ごめんね、時間取らせちゃって……」

 

「謝るな。君に謝られると虫の居所が悪い。さっさと行け」

 

 彼にそんな風に申し訳なくされると紫乃の立場がなくなる。気にするなと手で追い払おうとするが、沢田綱吉はまだ紫乃の席の前でオドオドとしていた。

 

 

「え!? ご、ごめ……いや、その、ありがとう、伊波さん……」

 

 ペコリとその変な頭を下げて、沢田綱吉は行ってしまった。

 

 それでいいんだ。彼に礼を言われる筋合いもないが、紫乃はそれで満足だった。

 

 

 

 

 

 

 

【七月十日

 

 沢田綱吉にはすっかり怖がられてしまった。別に構わない。君が仲間達と未来をともに歩めるなら、こんな自己犠牲心も悪くないものだ。

 

 礼を言うのも、君に謝るべきなのは、私の方なんだ。最後まで嫌われてしまっても構わない。だから君に、大空のボンゴレ十代目になってほしい。】

 

 

 

 

 

 

 ランボを連れて帰り、部屋でひとまず落ち着いたところで、沢田綱吉は不意に思い出した。

 

「あっ」

 

 それは教室で話をした伊波紫乃のことだった。

 

 昨日の放課後、日直であった沢田綱吉は仕事を終えて帰ろうとした時、日誌を忘れるという痛恨のミスをしていた。慌てて教室に戻り日誌を取りに行くと、教壇の机に置かれていた日誌を見つめる彼女の姿を見た。

 彼女がこちらを見ると、緊張してドアの前で固まっていた沢田綱吉は、近づいてくる彼女に手渡された日誌を受け取り、彼女の背中を呆然と見守ったのだ。

 

 あの時、自分に直接あの放課後のことを話していればよかったのに……。

 

 

 彼女はどうしてあんな嘘をついたんだろう?

 

 謎は深まるばかりだが、元気でうざい奴が帰ってきたためまた子供達の世話にこの時も振り回されてしまう沢田綱吉だった。

 

 

 

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