あけましておめでとうございます!
何番煎じか分からないですが今年も見て頂けると幸いです。
今回は前回の希の発言が実行されます。いったい何が起こるのか。
では第19話をお楽しみください。
英玲奈は退院し、しっかりとお礼を言うためにことりに連絡し穂乃果の家に集まってもらっていた。
「ありがとう、私を正気に戻してくれて」
「そんなそんな...」
「そうにゃそうにゃ...」
「私たちは別に特別なことなんかしてないですよ...ね、凛ちゃん?」
「そうにゃそうにゃ...」
穂乃果と凛は完全に照れていた。いつも海未や真姫に注意を受けてばかりだったのからなのかもしれない。2人の様子を見てみなは可笑しくて笑ってしまう。それから英玲奈の持ってきた紙包みに入ったお菓子を全員が受け取り、少し雑談をしたあと話はユグドラシルへと移る。
「希は何か悪いことが起こると言っていたみたいです...何か心当たりは無いですか?」
英玲奈はしばらく考えいたが分からないらしい。恐らくそんなことは元々ユグドラシルからは聞いていない。記憶では目を覚ましてからすぐにベルトを付けられたからだ。
大体絵里や希がユグドラシルに協力してたこと自体知らないらしい。見たのは戦極凌馬とシドとその他の兵士だけらしい。
そこで英玲奈は何かを思い出したのかポケットに手を入れ、ロックシードを取り出す。
「このリンゴロックシード、私はもう使えないから誰かに使って欲しいのだが...」
「あ!凛欲しいー!」
「じゃあ星空さんにあげようかな」
「全く子供なんだから...」
「ありがとにゃー!これでロックシードは1つじゃなくなったよ。あ、にこちゃんも欲しかった?」
「別にいらないわよ!」
「私だけ1つね...」
凛は喜びながら花陽に抱きつく。更に体重をかけられ少し重くなってきてしまう。
「凛ちゃーん...」
「大丈夫だよ、かよちんにも使わせてあげるにゃ」
「そういうことじゃなくてー...」
「ほら凛もふざけてないで、悪いことが分からない以上こちらは身構えてるしかありません。くれぐれも気を抜かないようにしてください」
みなは『悪いこと』に備えるため今日は解散となった。だが海未やことり、花陽に真姫は引っかかっているものがあった。希は自分たちにではなく『スクールアイドル』にと言っていた。このことをメンバーに伝えるべきか迷っていたが、いざとなればメンバー全員ロックシードを持っているので、不安にさせる必要はないと話さなかった。
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「お姉ちゃーん」
「どうしたの亜里沙?」
絵里は自宅で妹の亜里沙と絵里の自室で話していた。亜里沙は雪穂と同様中学3年生で、まだ日本には完全に慣れておらず、海未に飲み物を買ってくる際におでんを買ってきたことがある。
「今日も出かけるの?」
「ええ、家じゃ亜里沙と話をするのが楽しくて勉強出来ないから」
「そろそろセンター試験だもんね」
「そうよ」
「まただよお姉ちゃん」
「え?」
いきなり亜里沙に注意され少し戸惑う。すると亜里沙は絵里の手を掴み、
「また悲しそうな顔してる」
「うそ?そんな顔してた?」
「してたよ、ダメだよそんな顔しちゃ」
絵里は内心ドキドキしながら出かける支度を始める。いきなり嘘をついている時に注意されれば恐らくそうなるだろう。勉強は家でも本当は出来る。今行くのはユグドラシル。絵里は妹にまで嘘をついている事に、罪悪感を隠しきれていなかった。
そして亜里沙に戸締まりを確認するように言ったあと、家を出ていく。
(きっとあの子は誰よりも純粋な子なのに...ほんとに残酷ね...妹にまでこんな嘘つかなきゃいけないなんて...)
「希早いわね」
絵里はユグドラシルへ着き、いつも荷物を置いたり仮眠をとる部屋に入る。希は先についておりスマホをいじっていた。
「お、来たねエリチ」
「希は何をしてるのよ?」
「ん?ちょっとみんなの写真をね」
絵里がスマホを覗くとそこには隠し撮りされたような穂乃果たちの写真があった。
穂乃果がパンを食べていて注意をする海未や、ことりが部室でウトウトしていたり、凛が花陽と真姫に飛びついていたり、にこは自分のグッズを見てにやにやしている、そんな日常の風景が他にもたくさん映し出されていた。
「こんなに撮ってたのね」
「いいやろ、ホントはアルバムにでもしてみんなに見せようと思ってたんやから」
「まぁ...それなら...」
「ほら、こんなのもあるし...」
希が画像を表示すると半目になっている絵里が映し出される。
「ちょっ...希!」
「ああん、消さんといてよ。これも思い出なんやから」
スマホを取り上げ画像を消そうとした絵里だったが思い出と言われ、ため息をついたあとスマホを返す。希はまたみんなの写真を眺め始める。
「でも希の写真がないじゃない」
「しょうがないやろ、自分で撮ってたんだから。自撮りするのもなんか嫌やし」
「じゃあ今私が撮る?」
「いいよ、こんなユグドラシルで撮ってもいいこと1つもないし...」
2人は夜景を眺めながら色々なことを思い出す。
「もう戻れないのかしらね」
「多分な...」
その時、ユグドラシルから渡された連絡用携帯からメールが受信される。
「凌馬さんからいつもの会議の部屋に来てくれだって」
「行きたくないけど行くしかないやね...」
「ではこれから明日のことについて話そうと思う」
いつも話し合うメンバーは絵里、希、凌馬、シドの4人。この会議で話されることは極少数の上の人間にしか知りえない。
「ついにスクールアイドルを潰すの?」
「ああ、もう彼女たちに注目を浴びさせている必要はない」
「ばっさり切り捨てるんやね」
「当たり前だろ、我々は人類の未来を切り開く」
「その為にこんな所でためらっているわけにもいかないだろう」
絵里と希はやはり心が苦しかった。これからスクールアイドルを穂乃果たちを潰すのだから当たり前のことだった。
「嬢ちゃんたちはまだ子供だからな」
「心配しなくても、君たちだけには任せないから安心したまえ」
「そんなの当たり前やん」
「いざとなったらあなたも変身するんですよ、
凌馬さん」
「ああ、分かってるよ」
凌馬は軽く返事をする。やはり真姫の予想通り戦極凌馬もドライバーを持っていた。このままライダーが6人になられては穂乃果たちに勝ち目が無くなってしまう。
「で、まず明日は最初に確かあれをやるんだよな」
「ああ、ステージにインベスを放つ」
絵里と希はせめて観客を避難させてからと言おうとするが、今更だった。穂乃果たちを攻撃し連れ去ったり、ケガをさせたりした。そこに集まる数10人が怪我をしてしまったところで、これからやることに比べればそんなものはほんの小さなことに過ぎない。それに観客を避難させてしまっては今回の作戦が成り立たない。
「そしたら彼女らは仮面ライダーに変身しようとする、そこで君たちがこの戦極ドライバーを使うんだ」
「これは鎧武のドライバー...」
「まぁアームズウェポンと無双セイバーは付いてないけどね」
絵里はドライバーを眺める。そして希も龍玄のドライバーをもらう。更に穂乃果とことりの声にするためにボイスチェンジャーをもらう。
「まぁ嬢ちゃんたちが終わったら次は俺の番だな」
「じゃあ明日は期待してるよ、絢瀬くん。東條くん」
2人はドライバーを見つめたあと、明日に備えるために今日はユグドラシルに泊まることとなった。シャワーを浴びたあと高級ホテルの1室のような部屋で、それぞれベッドに入る。
「エリチー、寝た?」
「...ううん」
「明日成功させないとな」
「ええ、人類とみんなの笑顔の為にね」
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穂乃果とことりはいつも通りステージで踊っていた。今日はµ’sの曲『wonder zone』を使っていた。昨日の希の件があり、いつかまた9人で踊れるようにという気持ちを込めていた。
「相変わらずの大盛況やね」
「ええ」
平日の放課後にも関わらず観客の人数は200人を超えていた。穂乃果たちはインベスが襲いかかって来たので減るとかと思っていたが、いつもヒフミたちの誘導や仮面ライダーに変身して助けているので信頼されていたのだ。
「みんなー!まだまだ盛り上がっててねー!」
「じゃあ待ってても仕方ないし...始めよか」
「ええ」
2人は誰からも見えない場所で大量のロックシードを解除し、上空からインベス軍団を降らせた。逃げようと思った観客たちだったが四方を囲まれ逃げ場を失ってしまう。
穂乃果とことりは急いで変身しようとロックシードを掲げた瞬間、カミキリとライオンに遠くへ連れていかれる。残されたヒフミはなんとか観客を避難させようと、持っていたロックシードでインベスを出そうとしたその時、
「やぁー!」
「はぁー!」
「穂乃果!ことり!」
「やっちゃえ!」
そしてインベスと戦うと思いきや、インベスの近くに立つと、鎧武と龍玄はこう言った。
「みんなまだ安心しちゃダメだよー」
「ほら、戦ってことりたちを楽しませて」
「は...?穂乃果、ことり...?」
それを聞いた観客たちは悲鳴も上げず棒立ちになってしまった。何故なら仮面ライダー2人は助けようともせず、生身の人間達に戦えと言っている。
そしてインベスたちは観客たちを攻撃し始めた。ツメで体をひっかかれ、捕まれ上空を飛んだかと思うと、別の観客の上に落とされ、触覚で締め付けられ気絶させられ、どんなに悲鳴あげようがインベスたちは攻撃をやめない。ヒフミたちもインベスを出し対抗するがあまりの数に対処しきれない。観客たちは次々とインベスたちの猛攻に倒れ、血を流している者も少なくない。
「だらしないなぁー」
「何のためにこんなに数集めたかことり、分からないよー」
それでもヒフミたちがなんとか退路を切り開き観客たちが逃げていく。
「なにするのー」
「もぉー...」
「穂乃果とことりこそ何してるの!!?」
その頃、本物の穂乃果たちはインベスに押さえつけられていた。もちろん絵里たちが操作している。
「離してよ!」
「ダメ...変身しないと...力じゃ勝てないよ」
穂乃果たちはステージで何が起こっているのか分からない。だが大変なことになっていることは分かる。
そんなステージの様子はサガラが配信していた。
『これはどういうことだ!?スクールアイドルが観客を攻撃している!?』
ヒフミたちはなんとか耐えることが出来たが、観客たちは逃げたものもいたが大半はインベスに攻撃され倒れてしまった。そこで鎧武と龍玄は頃合と見て、インベスと一緒にどこかへ行ってしまった。
そしてインベスの拘束が解かれた穂乃果とことりは急いでステージへ戻る。
その光景を見てことりは思わず口を抑えて座り込んでしまう。穂乃果は口を開けたまま呆然としている。
「何これ...」
その頃、同時にステージをしていた海未と真姫のステージにも同じようなことが起きていた。インベスの拘束から戻ってきた海未と真姫だったが仲間からは完全に敵として見られ、どんなに弁明しても聞いては貰えず最終的に海未はビンタをされ、真姫は仕方ないととりあえず立ち去るしかなかった。
「穂乃果...あんた...」
ヒデコは穂乃果に近づきどうしてこんなことをしたのか聞き出そうとしたが、顔を見ると明らかに青ざめ、震えていた。ことりも同じだった。
ヒデコはおかしいことに気づいた。なぜ逃げた穂乃果たちがまた戻ってきてこんな顔をしているのか。演技をしているようには見えない。まず、素直な穂乃果に演技など出来るわけがない。後から来たフミコとミカもそう思った。まずこの優しい2人がこんなことをするわけがないと。
だが3人が気づいた所で手遅れだった。映像はネットにばら撒かれ、インベスを扱っていた『スクールアイドル』が世間から敵と見なされた。
「絶対...許さない...」
「待ってよ...穂乃果はこんなこと...」
「あなたたち以外に誰がいるのよ!こんなことをするなんて人間のクズよ!」
「そんな...」
「消えて...消えてよ!!」
残った観客が穂乃果たちに向けてそう言い、救急車を呼ぶため電話していた。
衝撃を受けている穂乃果とことりをヒフミたちは引っ張りその場から逃げ出した。
にこのパソコンを見ていた花陽、凛、にこはすぐに連絡し学校の屋上へと集まった。
「なんなの...あれ、穂乃果たちじゃ無いわよね!?」
「当たり前にゃ!穂乃果ちゃんたちがそんなことするわけないよ!」
「これはユグドラシルの罠だよ!」
あの光景を見た4人は少し震えていた。そして仲間や観客に敵視され、少し参っていた。
「恐らくそうです...」
「私とことりちゃんはあんなことしてない...」
「そうだよ...」
「だけど私たちがそういった所で世間は私たちを...」
「大丈夫だよ、私たちはみんなのこと信じてるから!」
なんとか元気づけようとするヒフミ。だがやはりすぐに元気というわけにはもちろんいかない。
と、そこに穂乃果たちの姿を見た生徒たちが教師を連れ登ってきたのだ。そこにはことりの母の理事長もいた。
「お前たちあんなことをするなんて何事だ!」
山田先生が怒鳴る。深山先生や山内先生、笹原先生からは疑惑の目を向けられている。配信は鎧武と龍玄が立ち去った時点で切られているためそう見えても仕方なかった。理事長は無言でただみんなを見ていた。
「私たちは何もしてません!」
「じゃあなんだあの映像は!?」
「穂乃果、逃げるんです」
「でも...」
「今は我慢です、分かってもらうチャンス必ず来ます」
「ぐっ...」
穂乃果はロックシードを胸元に掲げる。
『スイカ』
『スイカアームズ!大玉ビックバン』
『ジャイロモード』
「みんな乗って!」
海未たち9人を乗せ屋上から飛び立つ。その時、ことりは振り返って先生たちの後ろにいる理事長を見る。険しい顔だったのが微笑んだ顔になり、ことりを見つめる。ことりはその意味に気づく。
『ことり、信じてるからね』と。
「早く降りなければ...」
「この大きさじゃ町中にバレるわ!」
「ん...?あれは!?」
そこにコウモリインベスの大軍が現れた。
「またユグドラシルね!」
「にこちゃんたちは背を低くしてて!」
『バナナ』『ブドウ』『ドングリ』『マツボックリ』『ドリアン』
「「「「「変身!」」」」」
みなが変身し鎧武の上でコウモリと戦う。鎧武以外は足場が悪く、鎧武はみんなを落とさないようにバランスを取りまともに戦えない。
「一気に決めましょう!」
みなが頷きカッティングブレードを倒す。
『スイカオーレ!』
『バナナスカッシュ!』
『ブドウスカッシュ!』
『ドングリスパーキング!』
『マツボックリオーレ!』
『ドリアンオーレ!』
バロンと黒影とブラーボはそれぞれのフルーツと実を飛ばし、龍玄は銃弾で撃ち抜き、グリドンは衝撃波で爆散させる。最後に鎧武がスイカの玉を撃ち、コウモリを倒した。
そしてすぐに人のいない場所へと降り立った。
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「終わったわよ」
「ふぅ...」
「ああ、見てたぜ。大人から見ても上出来だ」
「......」
「じゃあスクールアイドルに疑惑の目が向けられたことだし第2段階に行こうか」
「俺の出番かな」
(もう戻ることは出来ないわね...)
(人のことをあんなに怪我させて...)
2人は超えてはならない壁を乗り越えてしまい、またユグドラシルに協力する決意を固めたのだった。
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みんなは変身を解き誰にも見つからない場所に身を潜めていた。
「ユグドラシル...なんて汚い手を使うんでしょう...」
「これがユグドラシルなんだよ...」
「かよちん、凛腹が立ってきよ」
「私も...」
「そうね」
「滅多にキレない花陽までキレさせるなんてよっぽどよ、ユグドラシル」
穂乃果は考えていた。絵里たちが観客の人たちをやったのではないかと。穂乃果はもちろん強制されてやったと考えていた。だが絵里たちは...。
「負けるわけにはいかない、絵里ちゃんと希ちゃんにこんなことをさせるユグドラシルになんか...!」
.......。
1発目から人によると思うとのですが暗い話になってしまいました。エリチとのんたんにとんでもないことをさせてしまったような気がします。すいませんm(_ _)m
やっとR-15のタグが発揮されたような気がします。でもここから穂乃果たちがユグドラシルを倒してくれることを信じましょう!
では第20話で。