イドゥンの武器を剣と盾で表記していますが正式呼称は「ソードブリンガー」と「アップルリフレクター」です
武器名は特に本編と関わりはないのでご安心を。
では第7話をどうぞ
「うわぁ!」
黒影はイドゥンに何十回も切りつけられもう立っているのもやっとの状態だった。イドゥンの容赦ない猛攻に耐えるのがやっと。
「もう終わりだ」
「まだにゃー...」
「バカめ」
イドゥンは黒影の首を絞め自分の元へ引き寄せ、上に持ち上げは宙吊り状態になる。黒影はイドゥンの顔や腕を殴ったりするがビクともしない。意識が朦朧とする中イドゥンが話しかけてくる。
「貴様は弱いな、よくこんな力で仮面ライダーなどやったものだ」
「いいか、弱ければ死に強ければ生き残る。貴様もアイドルならそれぐらいは分かっているだろう」
「凛は...弱くなんかない...」
「負けたくない...」
「ほう、意思の強さだけは他よりも秀でているようだな。だが終わりだ」
イドゥンは右手に拳を作る。そして後ろに腕を引き、黒影の顔めがけてパンチが飛ぶ。黒影は鎧の中で目を瞑った。
と、その時。紫の銃弾がイドゥンの背中に直撃すると思わず手を離し黒影が地面に倒れる。穂乃果と花陽と変身したことりが駆けつけたのだ。
「来たか、チーム鎧武とインヴィット」
「凛ちゃん!」
「か...かよちん...」
黒影はダメージの蓄積により変身が解除される。
「ひどい...」
「あなたは何者なの!?こんなの試合じゃないよ!穂乃果はこんなの認めないよ!」
「ふっ、私にお前らの理論を押し付けたいのなら力を証明してみせろ。それにこんな弱いやつを庇ってどうする?」
穂乃果は怒った。両手に握りこぶしをつくり、感情を抑えるため歯を食いしばる。それに気づいたことりは優しく穂乃果の背中を撫でる。
「穂乃果ちゃん大丈夫?」
「......ふぅー、大丈夫だよことりちゃん」
穂乃果はポケットからロックシードを取り出し解錠する。滅多に怒らない花陽も表情を険しくさせながら解錠する。
『オレンジ』『ドングリ』
「戦極ドライバーを元々つけていたのは私と戦うためだったか」
「凛ちゃんをボロボロにした上に弱いヤツなんて許せない」
「花陽もちょっと怒りました」
『ソイヤッ!』『カモン』
『オレンジアームズ』『ドングリアームズ』
『花道オンステージ』『ネバーギブアップ!』
鎧武は両手を肩に乗せ大橙丸を構え、グリドンは片手を肩に乗せドンカチを構える。
「行くよ2人とも」
「はい」
「ことりは後ろからサポートするね」
「さぁかかってこい」
イドゥンの合図で鎧武とグリドンが一斉にかかる。イドゥンは大橙丸を後方によけドンカチを盾で防ぎ剣を横になぎ払い両方をいっぺんに切りつける。
龍玄は2人がイドゥンから離れた隙を見て銃弾を打ち込む。それを盾で防ぐ。
鎧武は盾で銃弾を防いでる間に後ろに回り込み背中を切りつけ更に背中を蹴飛ばすが効いていない。グリドンもドンカチで叩くがやはり効いていない。
「くっ...」
「やはり弱いな」
「まだまだ!」
イドゥンは大橙丸とドンカチを上に振り上げた瞬間、鎧武とグリドンの頭を飛び越え、こちらを向く前にカッティングブレードを下に一回下げる。
『リンゴスカッシュ』
そして剣が赤く輝き2人の背中を切りつけ、鎧武とグリドンを変身解除させる。
「うわぁ...うっ...」
「強すぎます...うっ...」
2人は気絶した。残された龍玄は2人を守るため、寝そべった2人の前に立つ。
「ここまで圧倒的さを見せつけられて前に立つとは。やはり短期間であそこまで上り詰めたμ'sと言ったところか」
「メンタルが他とは桁違いだ」
「...たとえやられても3人を守る」
「ふっ、とりあえずここまでだな」
イドゥンは盾に剣をしまうとそのまま龍玄に背中を向ける。
「なっ...」
「またにしよう、今のままやってもつまらないからな」
そしてイドゥンは龍玄の見えない所へと消えていった。龍玄は変身をとき穂乃果と花陽を呼びかける。
「穂乃果ちゃん!花陽ちゃん!」
「......ううっ、ことりちゃん...」
「大丈夫!?」
「うん...穂乃果は大丈夫...」
「私もです...」
「穂乃果より早く凛ちゃんを病院に...」
「うん!」
ことりは病院に電話をし、凛に出来るだけの応急処置をしている間に救急車が到着し凛は病院へと運ばれた。
その後、穂乃果たちは病院へと向かい待っていると看護婦から検査の結果が言い渡された。皮膚が切れたり頭を打ったりもしているが命に別状はないらしい。
穂乃果たちは安堵すると疲れたのか病院のソファーで穂乃果はことりの肩に花陽は穂乃果の肩に頭を乗せ寝てしまう。ことりは起きるまで2人を見守っていた。
ーーーーー
「ちょっとシドさん」
「なんだ?」
絵里はシドを訪ねにいつものカフェに来ていた。絵里の表情を見てシドが察する。
「さっきのイドゥンのことか」
「そうよ、病院送りにするまでやるなんてやり過ぎよ!」
「しー、回りに聞こえちまぞ」
大声を出した絵里は見る客たちに絵里は頭を下げると客たちはまた話したりコーヒーを飲み始めた。
「ごめんなさい」
「まぁいい」
「でもあれは...」
「俺も予想外だった、まさかあそこまでやるとは。まぁプロフェッサーからもイドゥンに連絡が行くだろう。やり過ぎないようにと」
「そうしてもらわないと困るわ」
絵里は帰ろうとするとシドが持っているロックシードが目につきそれについて尋ねる。
「そのSってロックシード...?」
「これか?まぁいつか使うかもしれんから楽しみにしてな」
「......」
ーーーーー
何日かたち穂乃果は学校の帰りに凛の所へお見舞いに来ていた。
「凛ちゃんまだ痛むの?」
「うん、ちょっとね」
「なんだったんだろうね、あの仮面ライダー」
「分からないけど多分スクールアイドルの人じゃないのかも知れないよ」
「どうして?」
「よく分からないけどなんだかものすごい威圧感を感じたんだ」
「威圧感...」
話していると病室の扉が開き海未が袋を持って現れた。
「「海未ちゃん」」
「お見舞いに来ましたよ、お水と暇つぶしにマンガを持ってきましたよ」
「ありがと海未ちゃん」
「いえ、早く良くなってくださいね」
「うん!」
「長居もなんですから私はこれで」
病室から出て行こうとする海未の肩を掴む穂乃果。
「なんですか」
「海未ちゃん、話があるの」
穂乃果と海未は病院の外へ出て穂乃果が口を開く。凛と話していた時よりも海未の表情は険しい。
「あのね海未ちゃん」
「...」
海未は背を向けたまま穂乃果の話を聞く。
「私今もっともっとお客さんたちを楽しませたいと思ってるんだ、最高のパフォーマンスで最高の試合で」
「ええ、それは私もです」
「穂乃果はバカだからなんでそれだけじゃダメなのか分からないよ」
「...じゃあヒントをあげます」
思わぬ海未の言葉に穂乃果は少し驚いた。
海未は穂乃果を方を向きこう言った。
「あの頃を思い出してください、μ's9人で活動していたあの頃を。9人でなくても6人の時でも7人の時でも構いません」
「最初の3人の時でもいいの?」
「もちろんです」
穂乃果はμ'sで活動していた頃のことを思い出した。3人で最初に踊った時のこと、1年生が加入した時のこと、9人で合宿に言った時ときのこと、そして秋葉原で路上ライブをした時のこと。
「何か分かりました?」
「ううーん...何かわかりそうな気が」
「まだ分かってないですね」
「あぁ!待ってよー!」
行ってしまう海未を穂乃果は止めることも出来ずただ背中を見つめていた。だが海未は体を少しだけ向け穂乃果を目を見た。
「海未ちゃん...?」
「私は意地悪でこんなことをしているわけではありません、それだけはわかって欲しいです。でも穂乃果のある言葉を聞きたいんです。だから思い出してください。
早く穂乃果と楽しく話したいですから」
そう言い残し海未は帰った。穂乃果はその後いつもより冷静に考えていた。
ーーーーー
翌日、花陽たちはステージで踊っていた。いつも通り観客からは声援が上がっている。その中にことりもいた。イドゥンの出現した時1人ではあまりにも危険だと思ったからだ。
(花陽ちゃんダンスにちょっとキレがないかも、凛ちゃんのこと心配なのかな)
そしてことりの予想通り音楽を止めイドゥンが現れた。
「ふふ、少しは力をつけたのか」
「うぅ...」
「待って」
ことりは花陽を助けにステージに上がる。
「南ことりか」
「ことりちゃん...」
「私も2人でかかっきてくれた方が楽しめる」
「ここじゃ怪我人が出るかも知れないから別の所で」
「まぁそれぐらいなら従おう、人がいない方がいい」
「行こう花陽ちゃん」
「はい」
ーーーーー
「海未ちゃんどこにいるんだろう」
穂乃果は海未を探して学校を歩き回っていた。そして弓道場へ行くと海未は1人で携帯を眺めていた。
「海未ちゃん...」
「穂乃果...」
「何見てたの?」
「μ'sの動画です、時々見てしまうんです」
「あ、それ分かるなぁ。今も楽しいけどやっぱり9人の時の方が楽しかったよね」
「...!穂乃果...あなた...」
「うん、穂乃果が忘れてたのはアイドルが好きで自分も楽しむことだったんだよね」
「...はい」
海未は少しだけ険しかった表情がいつものようのな和らいだ表情になりそれを見て穂乃果が安心する。
「穂乃果μ'sをやめちゃった時にすごく反省して、人にもう迷惑かけたくないって思って」
「きっとそればかり考えちゃって、自分のことなんて忘れちゃってたんだと思う」
「でも海未ちゃんのヒントのおかげで思い出せた、ありがと海未ちゃん」
「いえ、穂乃果のその言葉が聞けただけで私は満足です」
「私が怒っていたのは穂乃果が自分に嘘をついたことですからもう怒る理由はありません」
穂乃果は海未の方に体を向け手を握り目をまっすぐ見る。
「海未ちゃんまた穂乃果と仲良くしてくれる?」
「...そんなの当たり前です。友達なんですから」
「なんか海未ちゃんのセリフくさいなー」
「なっ!からうかうのはやめてください!ホントのことなんですから...」
「えへへ」
その後ちょっとだけ見つめ合いお互い恥ずかしくなり手を握るのをやめ、目を逸らした。
「じゃあ今日は帰りましょうか」
「そうだね」
とその時。穂乃果の携帯に着信が入った。ことりからの着信だった。
「もしもしことりちゃん」
「穂乃果ちゃん!今赤い仮面ライダーと戦ってて...お願い助け...!うわぁ!」
そこで通話が切れた。穂乃果の目が変わりもう一度海未の方を向く。
「海未ちゃん助けてくれる?ことりちゃんのピンチなんだ」
「もちろんですよ」
ーーーーー
「うわぁ!」
龍玄とグリドンはイドゥンに苦戦を強いられていた。もう何回も殴られ切られ2人とも息切れが激しい。
「いくよ花陽ちゃん」
「はい」
『ブドウスカッシュ!』
『ドングリスパーキング!』
龍玄は銃弾を打ち込みグリドンはドンカチから灰色の衝撃波を出し攻撃し衝撃波は盾で防がれたが銃弾はイドゥンに直撃する。
「ぐっ...」
「やった少し効いたみたい!」
「このまま一気に...」
「調子に乗るな!」
イドゥンはまずグリドンを切りつけ次に龍玄が撃とうとした瞬間手を切りつけブドウ龍砲を落とし、そのまま胸元を切りつけ後ろに飛ばし変身解除させる。
「うぅ...どっちも変身が...」
「ことりちゃん...」
「終わりだ」
その時後ろから石が飛んできてイドゥンの頭に当たった。
「ん?」
「そこまでだよイドゥン」
「ん?高坂穂乃果と...園田海未か。園田海未とは戦ってみたかった。お前がこの中で恐らく一番強い」
「私は正式な場以外ではあまり戦いたくはないですがこの際仕方がありませんからね」
「じゃあ行くよ海未ちゃん」
「はい」
「なんか久しぶりだね、2人で何かするの」
「そうですね」
ほんの少しだけお互い目を合わせ微笑むと再度イドゥンの方を見て目が鋭くなる。そして戦極ドライバーを装着しロックシードを構える。
『オレンジ』『バナナ』
『『ロックオン!』』
「「変身!」」
『ソイヤッ!』『カモン』
『オレンジアームズ 花道オンステージ』
『バナナアームズ ナイトオブスピアー』
「ここからは私たちのステージだ!」
「ふっ、何がステージだ。それは私に勝ってからにしろ!」
イドゥンは2人を切りにかかる。鎧武を切りにかかり鎧武は剣を大橙丸で止めるが更に盾で殴りにかかる。それをバロンが受け止めバナスピアーで胸元を突き刺す。
「ぐっ...やはり他のやつより1枚上手だな。園田海未」
「自慢ではありませんが私は精神統一や走り込みを怠ったことはありません」
「そういうことか」
「それにあなたのこの威圧感、殺気ですね」
「おぉさすが海未ちゃん、私たち3人が分からなかったことを一瞬で見抜くなんて!」
「さすがだな、はあっ!」
しばらくの間バロンとイドゥンの剣術の対決になる。お互い切りつけられないように体を微妙に動かしたり、切りつけようとする剣を剣で受け止める。
鎧武はイドゥンが完全にバロンに集中していることが分かると後ろから大橙丸で5回ほど切りつけ、イドゥンがこちらを向いた時バロンも背中を切りつけ、後方に下がったイドゥンを鎧武が避け背中を向けている間に大橙丸とバナスピアーを構え、こちらを向いた瞬間に同時に切りつける。
「ぐぅ...なんだこのコンビネーションは...」
「私たち息ぴったりだね!」
「...恥ずかしいことを言わないでください」
『リンゴオーレ』
「うわぁ!」「ぐっ!」
「卑怯だよ!喋ってるのに!」
「後ろから切りつけたやつが言うな」
「うぅ...このままじゃ力尽きちゃうよ...」
「穂乃果ちゃーん!」
「ん?」
「これ使って!」
ことりは鎧武目掛けて持っていたロックシードを投げた。鎧武が受け取りさっそく解錠する。
『イチゴ』『ロックオン!』『ソイヤッ!』
『イチゴアームズ シュシュとスパーク』
「おおー!私の大好きなイチゴだー!」
鎧武は嬉しそうに両足でぴょんぴょん跳ねる。
「新たなアームズか」
「海未ちゃんこれなにかな?」
「これは...クナイですかね」
「クナイって確か投げるんだよね!それ!」
イドゥン目掛けてイチゴクナイを投げつける。それが胸元に直撃すると爆発し後ろへ吹き飛ぶ。
「なに!?」
「これなら勝てそうだね」
「あなたは見たところ飛び道具に弱そうですね」
「ぐっ」
鎧武は左手で剣を塞ぎ右手で腹を殴り、近距離でイチゴクナイを当てる。
「ぐわぁ!この!」
『リンゴスカッシュ』
「海未ちゃんいくよ」
「はい」
『イチゴスカッシュ』『バナナスカッシュ』
すると鎧武の持っていたクナイが赤く光り両手のクナイを投げる。イドゥンは盾で防ぐが爆発さっきよりも数倍大きくその衝撃でイドゥンの盾が手から離れる。
「なんだこの爆発は...はっ!」
「やあっ!」
イドゥンはバロンの攻撃が残っていることに気づくが海未はすでに構え終わり、バナスピアーを前に突き出すと大きなバナナが出現し、そのバナナがイドゥンの体全体に当たり大きく後方へと吹き飛ばし胸元を抑えもがき苦しむ。
「ぐぅぅ...この私が...今日はここまでか...」
イドゥンは胸を押さえつけながらどこかへ去っていった。
「やったー!私たちの勝ちだー!」
「さすが穂乃果ですね」
「いやー海未ちゃんいなかったら多分負けてたよ」
「そうですか?...ふふ」
鎧武とバロンはロックシードで閉じ変身解除する。
「穂乃果ちゃん、海未ちゃん!」
「ことりちゃん」
ことりは心配そうな顔をして穂乃果に近づく。
「海未ちゃんと仲直りしたの?」
「うん、バッチリだよ」
「ちゃんと仲直りしました」
「良かったー...」
口には出さなかったがまた3人でこれから仲良くできる、また一緒にスクールアイドルが出来る、そう思っていることがお互い分かり顔を見合わせ笑いあった。
今回はイドゥンを倒すまでを書きたかったので少し長めになりました。
これからも多くのライダーが出てくるので誰がどの仮面ライダーに変身するのか想像して頂けると嬉しいです。
そして次の話ではあのライダーが!?
では第8話で。