いやぁ〜久しぶり過ぎて自分も今まで書いてた小説の内容把握しきれなくなってました(汗)
目処が立ち次第なんとかしたいですね(願望)
では新作!魔法科の流動者です!
魔法…それが伝説や御伽噺の産物ではなく現実の技術となってからもうすぐ一世紀。世界中の国々が魔法師の育成に邁進していた。
「…合格おめでとう慧実」
「どーも。それで急に呼び出してどうしたんだ?」
その中でも優れた力を持ち魔法師のトップに立つ存在、十師族。
そして彼はそんな十師族でもトップクラスと謳われる七草家の直系。《
雰囲気からして二人の仲はそれほど悪くはなさそうだが決して穏やかな感じはしない。
「何。次期に七草を継ぐお前だ。言わなくてもわかっているだろうが念のためにな」
「言っとくが俺は継がなぇよ。智一兄さんにでも任せておけばいい」
父から息子への合格祝いかと思いきや本当のところは牽制や忠告といったものに近いように思える。それを裏付けるように慧実の目は幾分か険しいものに変わっていた。
「まぁいい。伝えはしたからな」
「じゃあな親父」
少しイラついたのか慧実は乱暴に扉を閉め部屋をズカズカと出て行った。
「クッソ!なんだよあのジジイ!偉そうにしやがって!」
自室に入るとともに慧実は荒れ狂ったように枕を布団に叩きつけイライラを爆発させる。
ーートタトタトタ…バンッ!
「お兄様⁉︎」「お兄⁉︎」
そんな騒ぎわ嗅ぎつけたのか二人の女性が部屋に飛び込んでくる。
一人は髪をショートボブにし肩で揃えお淑やかな雰囲気を持つ七草家の三女、《七草
「い、いや。少し取り乱してな」
妹たちに粗相を見せて後悔しているのか少し落ち込んだようにも見える様子で目をそらす。
「慧実〜。あら、香澄ちゃんに泉美ちゃんも一緒にいるのね」
「姉さんもかよ…もういいよあんた面倒くさいから」
「ちょっ!私お姉ちゃんよ⁉︎せっかく慧実の合格のお祝いを言おうと思ったのに!」
少し遅れてきた香澄と泉美に似た雰囲気を持つ女性。二人よりも少し大人びているがあどけなさがある彼女は《七草
「あーはいはい。俺は妹で十分ですのでご退場ください」
「もー!なんなのよ!慧実はお姉ちゃんをなんだと思ってるのよ⁉︎」
「小煩い妖精姫」
「小煩い⁉︎それに妖精姫って言わないで!もう知らない!」
真由美は頬を膨らませて怒りをあざとくアピールする。慧実もやってしまったという表情を浮かべて双子に関しては既に飽きれて慧実のソファに座ってくつろいでいる。
「ご、ごめん姉さん……親父と話して少しイライラしてて……ついあたっちゃった」
「……私のこと嫌い?」
「そんなわけないだろ…姉さんが面倒見てくれたおかげで合格できたし俺が一人の時はいつも一緒にいてくれた。そんな姉さんを嫌いなわけない」
「……ん。ハグしてくれたら許してあげる」
真由美は慧実に向き直り手を広げる。慧実もそれを受け入れるように真由美の腰辺りを抱き寄せた。
「ん〜大きくなったわね慧実」
「姉さんが小さくなったんだよ」
「……怒るわよ」
「……すんません」
慧実は一言多いのが玉に瑕。それ以外は容姿・知力・武力・魔法力ともに高スペックで構成されている。そんな一言はこういった場を濁したり互いに照れて口籠る展開を未然に防ぐ効果もあるようだ。
「あっそいえば!お兄って入試一位じゃなかったんだよね?それなら誰が?」
「確かにそれは気になります。お兄様……手を抜いていませんよね?」
ジロリと三人から目を向けられ慧実はたじろぐ。真由美は既に成績を知っているのだがそれでもなお理由がわからなかったのだ。
「い、いや〜、べ、別に生徒会がめんどくさいなぁとか答辞ダルいなぁとかは全く考えてないぞ!本当に!」
「お兄……嘘つくの下手だよね」
「目が泳ぎまくってますね」
「全く…本当に面倒なことが嫌いなのね慧実は」
三人の猛攻を受け慧実は少し大袈裟に肩を落とす。そのままトボトボと歩きベッドに体を投げ出した。
「でも…結果については俺もよくワカンねぇ。確かに手を抜いたけど一位を逃すほどじゃねぇはずなんだ。全く予想外だぜ」
「確かにそうね。実技も筆記も二位なんて……世間は広いものね」
「ああ……俺が両ほ…いや待て。俺は筆記が二位なんて聞いてないぞ!ほぼ満点に近いはずだ!」
慧実は驚きを隠せずに風のような速さで真由美に詰め寄る。真由美はそれを手で制するとゆっくり口を開いた。
「確かに慧実の成績も七教科平均94点。例年と比べてもこれは間違いなく一位に相当する点よ」
「ボクには凄いってことしかわかんないや」
「数値だけ聞けば素晴らしい成績ですね。ですがそんなお兄様よりも高得点の方が…」
双子は兄の偉大さを痛感しながらもそれを上回る謎の人物のことが気になっていた。
「その子はね、七教科平均96点。さらに実技で慧実より上の子と兄妹らしいのよ」
「マジかよ……ったく。…クク…ハハハ!」
「お、お兄⁉︎」「お兄様⁉︎」「慧実⁉︎」
急に額を抑えたかと思うと慧実は声をあげて笑いだす。三人の姉、妹もそんな慧実の急な行動にたじろいだ。
「おもしれぇ…おもしれぇよ!今まで俺を超えるやつなんていなかったしいるはずなかった!それがどうだ?俺よりもどの分野でも上がいる!姉さんの言う通りだ!世間は広い。十師族直系である俺より優れた奴がいるなんてな!」
慧実は拳を高らかとあげ自分の未熟さを噛みしめるように強く握り大胆不敵にも笑って見せた。
「お兄……厨二病?」
「厨二病?香澄ちゃん。なんですかそれは?」
「えっとね。こー右腕がぁぁとか?」
「チゲェよ!香澄!泉美に変なこと教えんなよ!」
七草家の中でもこの四人の絆は深い。
真由美は頼れる存在であり、慧実は接しやすい兄であり、香澄は活発で明るく、泉美は謙虚でお淑やかな妹だ。
それぞれがそれぞれのために力を使うことを厭わない。それほどの絆だ。
「はぁ……それはともかく、そいつらと関わるとなんとなくだけど……俺たちもタダじゃ済まない気がするんだ」
「……いつものやつ?」
「ああ……タダの勘さ」
ヘラッと笑って流す慧実だったが真由美、香澄、泉美の三人は慧実の勘の鋭さ、そして言葉を発する前に間をとるいつもの癖。この時のタダの勘がタダで済まないことを知っていた。
×××
「慧実ならば……この魔法界を変革することも可能かもな」
書斎で一人漏らすように弘一がため息混じりにそう言った。
弘一は一度慧実のことをこう評したことがある。ーー運命に愛されし者…と。
何もこれは弘一の親バカではない。事実慧実の助言や行動により七草家は確実にいい方向へと進んでいた。
七草 慧実には運命の流れが見えている。
運命に愛された彼はその運命すら味方につけ自在に操る。
そんな彼を知る者たちは彼を
ーー《運命の流動者》と呼んだ。
こちらに関してもまぁボチボチにといった感じですかね。
一週間に一度!目標に頑張ります!
今週は忙しいのでひょっとしたら無理かも…