Side 宗右衛門
「で、要するにそこの二人の姉ちゃんは俺が持っているこのデュエルモンスターズっていうカードに宿っている『精霊』ってやつで、この世では希に見える者や触れられる者が居る。で、俺もそうって事...ふぅ~ん。ま、そうゆうのもありだな。」
「マ、マスター信じてもらえるのですか?」
「信じるも何も俺には今まで育った環境、時間、記憶が無ぇ。一般的な基礎知識は多分あるはずだが、右も左も分かんねぇ現状ではあんたらの言っている事を一度肯定した方が良いと思っただけだ。」
「ふぅん、ではこの小娘達の言葉を鵜呑みにするというのか?」
「海馬さんそれはちょっと違うね。俺は他人が言っていることを端から否定するってことが嫌でね。一度他人の話を聞き、そしてそれを一つの意見としつつ他の人物からまた別の意見を聞きそれを自分の中で組み合わせ『俺の考え』を決めていく。まぁ、他人に影響されながら成長していく『子供』のような考えだよ。」
「アンタはそれでいいの?私達が嘘をついているかもしれないのよ?」
「それは大丈夫。」
「「(マスター)その根拠は?」」
「だって、『嘘をついている相手にわざわざ自分が嘘を付いているかもしれない』と言う奴はいないだろう。いたとしても聞くのは今じゃない。話の途中だと俺は思う。そして、綺麗な女性からの言葉は聞かないと男じゃない。」
「「///」」
「おい、相談は終わったか?お前の現状を知りたい。わかる範囲で構わん。答えろ!」
「っと、悪い悪い。え~っと、名前は北上宗右衛門。以上!!」
「「ってアンタ(マスター)名前以外忘れたのかー(んですかー)!!」」
俺の答えにジュノンとブリザード(長いので省略)が身を乗り出して驚いた。海馬さんは耳を塞いで『喧しい!!』と怒っている。
「マスター、私たちとの出会いは?」
「悪い。思い出せない。」
俺は深々と頭を下げジュノンとブリザードに謝る。
「っ、アンタ此処にいる理由は?」
「思い出せない。そういえば何故俺はこんな所に?」
「マスター、貴男はとある方に此処に赴きある人物に接触するように言われたのです。接触した後は自由に生きていけとも言われました。」
「その人物の名は?」
「それは私達には答えられません。ご自分の記憶が戻れば直ぐこの理由も思い出すでしょう。」
「で、接触対象者は?」
「アンタの目の前にいるよ。海馬コーポレーション社長『海馬瀬人』。アンタは接触に成功した。この後は好きにすればいい。」
「...俺の存在を無視し、ここまで俺を侮辱するとは!!いいだろう、デュエルで身の程を教えてやる!!」
「ちょ、まって俺自分のデッキわか「問答無用!!」...あ~分かったよ!!」
「コイツはデュエルディスク持ってないから貸してくれよ。」
「フン、せめてもの情けだ。いいだろう!!」
海馬さんから俺はデュエルディスクと呼ばれる機械を渡された。腕にはめて使用するようだ。
「ふむふむ、ここにこのデッキを入れて...へ~、モンスターをセットする場所は一つずつスペースがあるな。で魔法トラップはその下側に挿入してボタンを押せば発動。あれ?一ヶ所別にある端っこのギミックは?」
「~!!」
「マ、マスターそこはフィールド魔法をセットするところです。」
「あっ、成程!!って、俺何か田舎者って感じだな。」
「そ、それと海馬さん怒ってますよ。」
「え゛。あっ、ごめ...「いい加減にしろ!!さっさとデュエルを始めるぞ!!」...はい。」
「「デュエル!!」」
Side out
「_で『青眼の白龍』を攻撃!!」
「俺のブルーアイズが!!」
??? 攻4500
『青眼の白龍』 星8・光属性・ドラゴン族・攻3000・守2500
高い攻撃力を誇る伝説のドラゴン。どんな相手でも粉砕する、その破壊力は計り知れない。
北上宗右衛門 LP:1000
海馬瀬人 LP:1500→LP:0
「お前はそのデッキあまり多用するな。」
「えっ、何で?」
「お前のデッキにはあのカードや、俺とペガサスが極秘に開発していた白枠、黒枠のカードまでも入っている。もう少し時が経ち俺たちが発表するまで使用を禁ずる。」
「へいへい、分かりましたよ。で、車の賠償金は出さなくていいのか?」
「それはもういい。それより今はお前のデッキと今後を考えねばならん!」
「どうして?」
「そんな強力なカードや、未だ出てないカードをお前が持っている事を他人が知れば殺してでも奪おうとする。そんなお前を野放しにしてどこかでカードを盗まれて野垂れ死んなれたら俺の面子にも響く。」
「やっぱ、このカード達にはあんたらが知らない物があったんだな。まぁ、俺が使ってアンタ露骨に驚いていたから察しは付いていたけど。」
「あと、ジュノンとやらこいつのデッキ以外にも他のカードを持っているか?」
「ええ、マスターの収集していた物ですから、大切に私の魔道書庫に仕舞ってあります。」
「それも当分は使用禁止だ!」
「...海馬さん、まぁそれも凡そ予想は付いていました。しかし、マスターは今身寄りもなく職も無い状態。ご自分のデッキが使えない場合、デュエルが根幹のこの世界で生きていくには『無謀』だと思いますが?」
「えっ、俺身寄りも職も無かったの!?」
「はい。申し上げにくいのですが、マスターの身内の者はおりません。孤児院に預けられたマスターは物心着いた時から私達がマスターの親代わりであり、姉弟であり、唯一の身内です。あと、マスターの歳は25歳で妻はわた...「ちょっと、捏造すんな!!」っち、で全財産は2500円になります。」
「う、嘘~!!俺明日からどうすんの!!」
「でだ、俺はお前を俺が運営している学校の『教師』として雇ってやろう。」
「ほ、本当か!!どうなるか分からねぇが、精一杯頑張ります!!」
「って、マスター!!即KOしてどうするんです!!確かに海馬さん貴男は監視も出来てデッキも調整出来るからいいかもしれませんが!!」
「では他に就職口があり、尚且つ必要最低限の衣・食・住が揃えられるか?北上よ、お前を雇う場合、学生寮の寮長もやってもらう。これで、食と住が揃った。これ以上いい物件はないと思うが?」
「即OKです!!いや~これで俺の未来は安泰だ。神はここにいたのか!!」
「はぁ~、こりゃもう選択肢はないね。」
「うぅ~、マスター。」
「あと、ジュノンを連れて月1で本社に来い。お前の持っている他のカードを見せてもらうぞ。それを研究し問題がなければ今後そのカードも複製し発売する。」
「分かりました社長!!」
「「(マスター)調子が良い(ですね)な!!」」
この日デュエルアカデミアに一人の新任教師が就任した。