魔法少女靖子~暁の水平線に平和と友情の絆を~ 作:ラフィーネ
島雪は、晩御飯を食べずに1時間30分の遠征に出向いていた。この遠征には、文月、三日月、村雨、時雨を連れていた。島雪は夜空を見上げて村雨に話しかけた。
「村雨ちゃん、きょうもお空が晴れててお星さまがきれいだね」
「そうね。明日もはれるかな?」
「きっと晴れるよ。ラジオの天気予報でそういってた。」
この艦これの世界にもラジオはあるのだ。当然のことながら・・・。もちろん、icレコーダーやポータブルラジオだってあるのだ。島雪の艤装にだってそのラジオを聞く機能はある。艤装なしでもサイボーグ形態になればきけるが。島雪は遠征のときにときどきfmで音楽を聞いたりしているのだ。
「あなたもラジオをきくんだね時雨ちゃん。」
「そりゃ、もちろんだよ。fmだけど」
5人は晩御飯をたべてなかったので、早く鎮守府に付きたかった。
「まだ?村雨おなかすいたよ。」
「見えてきたよ。もうすぐだよ」
文月が鎮守府を見つけた。もう目と鼻の間だった。みんなは晩御飯を楽しみにしていた。ところが、もうすぐ到着するころ、食堂ではとんでもないことが起こっていた。それは、赤城が島雪たちのぶんまで食べてしまったのだ。それを見て間宮は怒った。
「ちょっと赤城さん!それは島雪たちのぶんよ!!いい加減にしなさい!!あーあ、全部たべちゃった。」
「ほかの人の晩御飯を勝手に食べちゃって、この榛名が許しません!」
「ごめんなさい。まだ食べ足りなかったもの。」
間宮さんは呆れていた。人の分まで食べるなんてとんでもないことです!気を付けてください赤城さん!さて、鎮守府に戻り、食堂へ一直線の島雪たち。
「さあ、晩御飯晩御飯!」
「きょうは時雨ちゃんのすきな肉じゃがだったね。村雨もすきだけど。」
「早くごはんたべたいよ。」
「肉じゃが肉じゃが!」
「おなかすいちゃったわ」
しかし・・・、島雪たちのぶんはなかった。間宮さんは5人に謝罪した。
「ごめんなさい・・・。赤城さんが全部食べちゃったわ。」
それを聞いた島雪たちはしょんぼりした。文月は突然ショックで泣き出した。
「うわぁーん!食べたかったのにぃ!」
春日は文月になんて言ったらいいのかわからなかった。そこへ鳳翔さんがきた。
「どうしたんですか間宮さん?いま文月ちゃんの泣き声が聞こえたんですが」
間宮さんは、どうしてこんなことになったかを鳳翔さんに説明した。すると鳳翔は代わりに晩御飯をごちそうすることになった。
「かわいそうに、わかりました。簡単な晩御飯くらいは出せるとおもいます。」
「すみませんね、お願いします。」
それを聞いて、島雪たちはちょっと安心した。鳳翔さんは5人を酒場に案内した。そこは、島雪が吹雪に案内された酒場であった。しかし、そのときは鳳翔さんはいてなかった。初めて鳳翔さんに会ったのだ。
「あの、失礼ですが、お名前は?あたしは天龍型3番艦、島雪と申します」
「あら、島雪さん、私は軽空母の鳳翔ともうします。よろしくお願いします。」
ちょうど酒場で、日向と足柄、那智が酒を飲んでいた。日向は飛行機のことを2人に話していた。しかし、飛行機のこと、足柄と那智にはわかるのだろうか!?ましてや島雪がジェット戦闘機とか戦闘ヘリのこと話してもわかるのだろうか?少々疑問に思った。
「待っててね、いま作るからね。」
「はーい!楽しみだな」
島雪たちは肉じゃがを食べそこなったが、特別に鳳翔さんの手料理が食べられるとあって、楽しみにしていた。島雪はメニューを見まわした。
「サイダー割り、鹿児島産芋焼酎、京都のかぶの漬物、ウイスキー、熱燗、テキーラ、いろいろあるね。けっこうメニューあるなぁ」
それを聞いて、那智が島雪に話しかけた。
「なんだ、貴様らもきていたのか。」
「ええ、晩御飯に誘われてね。」
「さては赤城に晩飯を取られたか、まあ仕方ないか。」
「ええ、私が晩御飯にさそったんです。」
鳳翔はてきぱきと料理を作っていた。そして、お味噌汁をつくっていた。本来なら作らないはずなのだが、5人のために特別につくっていたのだ。続いては塩分控えめの鮭のホイル焼き、5人分をつくっていた。島雪は、この鳳翔さんをみて、まるでこの鎮守府のお母さん的な存在を感じていた。そこへ、村雨がふざけて島雪の耳に息を吹きかけた。
「ひぃっ・・・!こぉーら!人の耳に息を吹きかけるな!」
「だって島雪がぼぉーっとしてたから!」
そしてご飯が出来上がった。ご飯、かぶの漬物、お豆腐入りの味噌汁、しゃけのホイル焼き、みょうがである。5人はいただきまーすとさっそく食べだした。
「あ、うまい!」
「この塩じゃけ、塩分控えめだけどおいしい」
「お味噌汁もいける!」
「みょうがもいける!」
「肉じゃがもいいけど、こっちもいい!」
島雪は、これがお金じゃかえないものなんだなと思った。世の中はお金じゃ買えない大切なものもあるんだってことを再認識した。島雪はふと思った。どこか懐かしい風景がこの鎮守府にもあるんだなと感じた日であった。
「鳳翔さん、このすてきなお料理、ほかのみんなにふるまったらいかがですか?」
「ええ、いいわよ!」
「おいしかったよ、鳳翔さん、文月、また食べたい」
「もちろんよ、いつでもごちそうしてあげる。」
「うわーい!」
この日は、島雪たちにとって忘れられない晩御飯となった。そして、晩御飯を終え、5人はお風呂に入っていた。そのとき、島雪は、あることを思いついた!4人を集めて相談した。翌日、間宮さんの食堂で、赤城は今日も大盛りのご飯を食べていた。そこへ島雪、時雨、村雨、文月、三日月の5人が来た。
「赤城さん!よくもあたしたちの肉じゃが食べたわね!」
「黙って人の晩御飯まで食べるなんて最低!」
「文月、肉じゃが食べたかったんだから!」
「何かおごってもらうよ!」
「何かおごってよね!」
5人の様子を見て驚いた赤城は、けっきょく根負けし、放課後に甘味処で5人にデザートをおごることになった。
「さあ、どれでもいいわよ。」
それを聞いた島雪は
「んじゃ、あたしは特製間宮もなかとチョコレートパフェ大盛りね!」
「な、何ですってぇ!」
驚いた赤城であったが、約束を守るしかなかった。
「ぼくは白玉あんみつ大盛り!」
「文月も白玉あんみつ大盛り!」
「あたしは大盛りアイス!」
「んじゃ、あたしは間宮特製抹茶アイス大盛り!」
全員大盛りで注文した。赤城は、島雪も自分に負けないくらい大食いだなと、痛感した。そして、デザートを平らげた島雪たちは満足げに甘味処を後にした。
「あーあ、痛い出費だわ。とほほ・・・。」
「当たり前です!ほかの人の晩御飯を取ったからばちがあたったんです!ゆっくり反省しなさい!赤城さん。」
5人にデザートをおごるはめになったうえ、間宮さんに叱られる赤城さんでありました。
今回は、ほのぼのしたお話に挑戦してみました。加賀さんゲットしました。