戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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お久しぶりです。オーストラリアから帰国したので、投稿を続けます。
現地に行ってる間開催されてたのXDの怪盗イベントって完全ルパンレンジャーVSパトレンジャー効果じゃねえかとツッコミました。そしてマリアの黒歴史を知らないとはいえ抉って行くセレナにニヤリとしました。正義のために悪を貫くのがカッコいいと言う妹に対しての姉の反応は腹筋に悪いですね。
そして今のファンタジーイベントのクリスちゃんがエグザモンに似てると思ったのは私だけでないはず。あと調ちゃんの衣装のラスボス感がすごい…


追記>制限時間を30から10に変更


第168話 決戦は東京 本戦開始!

予選から一夜明け、本戦会場である東京ドームには朝8時から続々と参加したテイマーやその関係者たちが集まっていた。どうやら今回は大会終了後にスペシャルイベントもあるらしい。その控え室には響達テイマーが集まっていた。

 

「まっ、こんなかのメンバーは全員揃ったわけだが結構暴れてたんだなみんな。」

 

「ああ、けどテイマーに関しては強敵が多かったぜ。」

 

クリスが思い浮かべていたのは予選の時に戦ったテイマー達だった。

 

「クリス先輩の言う通り、私たちは今まで人の手で操られたっていうタイプのデジモンと戦うのはごく稀だった。大抵は暴走したのばかりだし力押しでもどうにかなる。」

 

「そうデス、でもあたし達が戦った岳山っていうテイマーのハヌモンはめちゃんこ強かったデス…」

 

「あいつの鍛え方はある程度の世代差を埋めそうな勢いだったんだ。それにあの時はキャンドモンが不意打ちで狙われてて、下手に暴れたらしらちゃんにも被害が出ちゃうってのをあいつは計算していたんだ…」

 

切歌とワームモンも岳山に負けたのが少しショックでリベンジするチャンスもなく本戦に上がっており少し悔しげだった。

 

「落ち込むのもわかるよ。でも、本当に気をつけないといけないのは本戦でこの中でいきなり調ちゃんと対戦する場合があるってことじゃない?」

 

落ち込む切歌を未来がそっと励ました。

 

「その通りだ、人の意思が込められたものの方が意思のないものよりも強い。ここからはただの暴走デジモン退治じゃねえ。人とのぶつかり合いだ。きっと苦しい戦いになるぜ。」

 

拓実の一言で全員うなづいてトーナメント表を眺めた。トーナメントではシード枠が二つあり、一回戦は全部で10試合という形を取っていた。

 

「ああ…でも、ここでハメを外して遠慮なくやれるのはむしろアリだ。」

 

「そうだね!みんなの特訓の成果を見せるのは今だよ!!」

 

クリスに発言に同調した響の発言で全員が笑みを浮かべた。

 

「私はまあ、爽谷に勝ってお姉ちゃんすごいって言ってくれれば…「お互い悔いなく、しかも特に物騒なものもなく戦える機会はまたとないからね。」」

 

アケミがしれっと呟いたことを爽谷があっさり打ち消すと全員控え室を出た。そして全員選手入場口から入ってきた。

 

「待っていたわ、君たちが予選を勝ち抜いてきた勇士たちだ。」

 

マリアがテイマーたちを見つめていたがただ1人、会場運営枠のテイマーがこの場にはいなかった。

 

「おい、結局誰なんだよ運営のテイマーって?」

 

「ガセなんじゃねえの?」

 

観客達がざわついていた。

 

「会場のオーディエンスに諸君!心配しなくても、そのテイマーは向かっているわ。スペシャルなサプライズを期待してちょうだい!!」

 

マリアの一声でざわつきが消えた。

 

「それでは本戦の説明を始めるわ。本戦はトーナメント形式で行い、制限時間は10分ね。

その中で相手を戦闘不能にさせて勝敗を決する。時間切れは運営が審査を行うわ!戦闘中の進化および退化は戦況に応じて自分で判断しなさい。以上が大雑把なルールよ!」

 

モニターにルールが表示された。

 

「さて、それでは今からトーナメントの選手の振り分けを行うわ!一人一人くじを引いて頂戴!!」

 

目の前に運営スタッフである藤尭がくじの入った箱を渡してきた。そして一人一人くじを引いて番号を宣告した。なおこの時、アケミはちゃっかり藤尭にウインクして本人を惑わせたらしい。

 

____________________

「決まったわね、まず第1回戦の組み合わせは…!

 

第1試合

花谷咲&パルモン VS 蟹江和美&ガニモン

 

第2試合

砂山キンジ&ゴブリモン VS 真帆露舞リン&トイアグモン

 

第3試合

冷泉爽谷&クネモン VS 安藤創世&マッシュモン

 

第4試合

柚子カレン&モノドラモン VS 月読調&キャンドモン

 

第5試合

冷泉アケミ&ピコデビモン VS 雪音クリス&ハグルモン

 

第6試合

???&??? VS 水琴拓実&ベタモン

 

第7試合

乙レイ&バケモン VS 暁切歌&ワームモン

 

第8試合

羽馬貴之&ホークモン VS 小日向未来&ピヨモン

 

第9試合

室蘭悠&ララモン VS 宮間莉嘉&パタモン

 

第10試合

立花響&アグモン VS 深月フウ&テリアモン

 

以上の組み合わせとなったわ!!」

 

「一回戦目はみんな程よくバラバラになったな。」

 

「けどまあ、僕だけ誰かわからないっていうのが不気味だ。」

 

「クリスちゃん、手加減なしで行くわよ。」

 

「そっくりそのまま返してやるよ!」

 

アケミとクリスが見つめあう中、拓実も響を見つめた。

 

「俺らもそれで頼むぜ。お互いベストを尽くして戦うんだ。」

 

「はい!拓実さんたちやみくにだって私は負けませんよ!!」

 

____________________

「それではすぐに1回戦第1試合を始めるわ!試合の実況および解説はこの私マリア・カデンツァヴナ・イヴが同時に担当するわ!

それでは選手入場!まずは第5会場と第3会場を勝ち残ってきた花谷 咲と蟹江 和美の2人には健闘を祈るわ!」

 

入ってきたのは花の髪留めを身につけたピンク色の髪をした長身な女性と髪がモジャモジャして猫背な少女だった。

 

「…私は頑張るからね。」

 

「ガニニニニ!あたしが1発盛り上げてやるガニ!!」

 

「それでは両者、試合開始!試合は全て電脳空間で場所はランダムに決まるわ!!」

 

そういうと2人は暗い洞窟に現れた。

 

「パルモン。」

 

「オッケー!ポイズンアイビー!!」

 

「おっと!?パルモンが腕から植物を伸ばしてガニモンを捉えたがガニモンもハサミでそれを切断して体当たりを仕掛けたわ。パルモンはガニモンを間接攻撃で攻めてくみたいだがガニモンには自慢の爪がある。だから下手には立ち回れないわ。さあ、どうするかしら!?」

 

マリアはこの状況を冷静に実況していた。

 

「ガニモン!進化だガニ!!」

 

「ガニモン進化!シーラモン!!」

 

カニからシーラカンスを思わせる水棲型デジモンに変化を遂げると、パルモンを吹っ飛ばした。

 

「パルモン、私たちも行くよ。」

 

「パルモン進化!トゲモン!!」

 

「ここで成熟期同士の戦いだわ!シーラモンには機動力がある分トゲモンをどう動かすかがポイントになるわね。」

 

「ヴァリアブルダーツ!!」

 

「チクチクバンバン!!」

 

シーラモンが自分の手から矢を飛ばしてきたが、それをトゲモンは自らの体のトゲを連続で飛ばすことでダメージを抑え逆にシーラモンを追い込んだ。

 

「ガニ〜!?シーラモン!一旦離脱して体制を…!「遅い…!」」

 

想定外の出来事にうろたえた和美に対して容赦無く咲が追撃するよう指示し、デジヴァイスを構えた。

 

「トゲモン超進化!!リリモン!!!」

 

リリモンは進化した途端シーラモンの目の前へ飛んで行った。

 

「早い!!リリモンがあっという間にシーラモンの前に着いてしまった!!」

 

「これはもはや勝負ありね。」

 

咲が目を瞑るとリリモンの腕のエネルギーがシーラモンに命中した。

 

「フラウカノン!!」

 

両手を合わせて放った自然エネルギーがシーラモンに命中してシーラモンは倒れ、ガニモンに戻った。

 

「ガニニニニーーーーー!!!!!」

 

「終わりましたね…ありがとうございました。いい戦いでした。」

 

そういうと咲はいそいそとその場を去った。

 

「決まった 、第1試合は花谷咲&パルモンの勝利に終わったわ!!」

 

「あの蟹江さんが手も足も出ないなんて!」

 

「爽谷、あの子のこと知ってるの?」

 

「ええ、彼女とは本戦で戦う約束をしていたんです。第3会場でもかなりの実力者だったのに…」

 

「ここに来て第5会場が頭角を表してきたデース…」

 

その時、シャッター音が近くから聞こえてきた。その音の方向を振り返るとテンガロンハットを被った男が会場を撮影していた。

 

「おっと失礼、自分はこういう取材とかが好きでね。あとで彼女にインタビューをしようと思ったんだ。ヒーローインタビューならぬヒロインインタビュー…かな?」

 

男はカメラを下ろして一礼した。

 

「誰だ?」

 

「もしかして、本戦出場の人ですか?」

 

未来が尋ねると男は頷いた。

 

「まあね、俺は砂山キンジ。フリーのジャーナリストで今回は取材を兼ねてこういう大会に出場してたわけ。それにしてもあの人は本戦でもあのままな戦いをするんだな。」

 

「あのまま?どういうことだよ?」

 

「ああ、君らは知らないか。俺や彼女は同じ第5会場のテイマーだったんだ。それで戦ったんだけど実際、彼女は何か焦っているような戦いをしているんだ。」

 

「え?焦ってる?」

 

調がカメラで会場を移しているキンジに尋ねた。

 

「ああ、まるでなにかを早く手に入れたいって感じにね。おっと!もうこんな時間か!!それじゃ、また後で。」

 

キンジはその場を去った。

 

(この一世一代の大スクープは俺がいただく!!君らに関してのインタビューはまた後さ。)

 

キンジが入場口に入った。

 

____________________

一方、戦いを終えた咲は別の控え室に入った。そこにいたのは同じく本戦出場を決めた室蘭 悠だった。

 

「咲さん…大丈夫ですか?」

 

「悠くん、私が心配なの?私は大丈夫ってあれほど言ったじゃない。」

 

「でも…」

 

「大丈夫と言ったら大丈夫。悠くんも無理をしない程度に頑張りなさい。」

 

何かを言おうとした悠の発言は咲に止められてしまった。

 

「はい…」

 

悠と咲に不穏な空気が漂い始めていた。




では今回は、オリキャラ2名の紹介を最後に入れます。

花谷 咲

性別:女
年齢:26
好きなもの:甘い香り
嫌いなもの:悪臭
性格:サバサバした性格で感情をあまり表に出さない。
血液型:A型
誕生日:2月17日

室蘭 悠の彼女だが彼女だけにしか悠が心を開かない事に関して不安に思っている。しかし自分も相手が心配になりすぎると焦ってしまうことに気づいていない。

____________________

砂山 キンジ

性別:男
年齢:34
好きなもの:スクープ探し
嫌いなもの:睡眠不足
性格:ポジティブシンキング
血液型:A型
誕生日:8月29日

仕事好きとよく言われるが本人は取材能力が高く、無茶をしたりプライバシーを傷つけない程度には熱心に取材を行なっている。この大会ではテイマー達の戦いを記事にして多くの人たちにテイマー達について知ってもらおうと考え出場している。


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