戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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最終回 新たなる時代!夢へと向かって…

事件から数ヶ月、国際社会に新たな動きが見られた。

 

今回の事件を引き起こしたアヌンナキは消滅という形で大量の解消されたが未だに錬金術師達の暗躍、ならびに復活したバビロニアの宝物庫によるノイズにアルカノイズ、デジモンと言った人同士の事件は絶えなかった。

 

そして人類滅亡を遂行しようと企てた首領のリコリスは生死不明と公開され、ヒンリヒは解体。またもや野良の錬金術師として暗躍を余儀なくされた。

 

暴走デジモンに関しては七大魔王の撃破により、完全に消滅したが大魔王たちによって引き起こされたデジメモリが今も裏社会で流通して兵器として利用されているのが現状である。

 

そんな中国連で出されたのはSONGの再編成ならびに各国支部の擁立であった。

もともと彼ら少数で動いていた部隊であったが今回の事件を皮切りにして世界中で起こる災厄に迅速な対応が必要だということを各国は痛いほど理解していた。

 

特にアメリカ政府はリコリスの手で街を蹂躙され今も復興に勤しんでいた。彼らは反応兵器での一件で信頼を一気に失ってはいたものの、事件後から大統領も変わり、人員も一新させ信頼回復に努めていた。

 

さらにオセアニアの小国フルメーン国の姫もアメリカ政府同様、各国にSONGの意義ならびに支部の建設を説得していたため小国ながらもSONGの一支援国家へと発展する。

 

その後、国連がある条件を元にそれらの承諾を行った。それは、「現司令ならびに現内閣情報官の隠居」である。

 

今回、事件の前触れとしてリコリス側についた風鳴訃堂の手でレイラインを起動し各国の都市機関に大打撃を与えた一件で各国は風鳴家の力を弱くしようと試みていた。

 

さらには弦十郎は国連の命令を無視して独断専行したため、制裁を与えてSONGを自らの所有物としておきたいという国の思惑もそこにあった。

 

「叔父様…」

 

「いいんだ翼!どっちみちこうなることはわかっていた。」

 

SONG本部も今や大破し使い物にならなくなった今、残されたオペレーターたちは仮設本部を設計していた。

 

「でもよ、おっさんがいなくなったら誰が司令なんだ?」

 

クリスが首を傾げ尋ねた。

 

「安心しろ!お前達と一緒に動いてきた仲間を推薦してきた。さてと、そろそろだな。」

 

倉庫のドアが開けられるとそこに立っていたのはマリアだった。胸にはバッチのようなものをつけてドヤ顔を浮かべていた。

 

「マリア!?」

 

「そう!驚いた?翼、今日から私が司令よ。」

 

「マリアさんがですか!!」

 

「すごい!」

 

「さすがマリアデース!」

 

「マリア君は国連組織のエージェントだったというキャリアを利用しようという意見やシンフォギア装者としてのアガートラームの性質を考慮して満場一致で選ばれたんだ。」

 

「私が未来を築く。みんな、手を貸して!」

 

「ああ、勿論だ!!」

 

「さてと、あとやり残したことがあるとしたら…」

 

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都内の病院にて拓実と爽谷は入院していた。健康ではあるものの、スサノオモンへのイレギュラーな進化を遂げたため検査入院が必要となっていた。

 

「あーあ、入院ってあんまりしたいモンじゃねえな。」

 

「そうだね、でも生きてるだけでも万々歳でしょ?」

 

「そうだけどよ〜あんま検査入院でみんなに心配かけさせたくないっていうか…」

 

「自分の攻撃で仲間をあわや殺しかけたのは誰だったのやら…」

 

ベタモンため息をついてるとノックの音が聞こえた。

 

「拓実さーん!爽谷さーん!」

 

響たちが入ってきた。

 

「どうだ水琴?調子は良いか?」

 

「ええそりゃもう、バッチグーですよ翼さん。」

 

「元気そうだな。」

 

「僕らも明日には退院できるそうです。それより、2人はちゃんと入院してる間に栄養取ってる?」

 

「爽谷は心配しないで欲しいデース!」

 

「うん、マリアがいるから。」

 

「それはどういうことかしら?」

 

調がちらっとマリアを見つめていたがすぐに爽谷を見つめ直した。

 

「あれ?そういやエルのやつはどうした?」

 

「なんでも、奴らの施設に気になるものがあったんだとよ。それより大事なお知らせだ。」

 

その後2人はマリアが新司令官に任命された事を知り、各国支部ができる事を告げられた。

 

「って事はマリアさんはアーティストに関してどうするんつもりなんですか?」

 

「引退するわ、でも大丈夫。私の歌はきっと誰かの胸に残れるから。」

 

全員は窓の外を見ていた。そこには虹が広がっていた。

 

____________________________

 

事件から1年、SONGの再編成ならびに組織の拡大化が行われ聖遺物研究ならびにデジモンの研究が進んでいった。

 

「さて、まさかロイヤルナイツがこうしてまた全員集結できたとはな。」

 

「魔王の最悪も去った。だが、その爪痕が残ってしまったな。」

 

ロイヤルナイツが緊急定例会議を行っていた。しかし相変わらずアルファモンは欠席だった。

 

「魔王の爪痕は人間と共に収束させればよかろう。」

 

「ああ、特にあの者たちとなら我々も背を預けられる。」

 

「スレイプモン、ロードナイトモン、お前たちのお陰かもしれないな。」

 

「二つの世界もいずれは一つになれるかもしれないな。」

 

「ああ、僕…いや私もそう思う。」

 

「では、今後どう動くかを検討しようじゃないか!」

 

それからロイヤルナイツたちは人間世界から去りデジタルワールドの復興に勤しんでいた。

 

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現実世界でも今回の事件ではアースクライシスと名付けられ各国でもその傷は僅かながらに残っていた。

 

「おーい!クリス〜!!」

 

桜舞う春、クリスは自宅で電話に出て忙しなく準備していた。

 

「おっ、ステファンどうしたんだ?」

 

「実はさ。姉ちゃんが南米支部に入隊したんだよ!!」

 

「本当か!?そいつはめでたいな。今度遊びに行くぜ!!」

 

電話を切ったクリスは仏壇に手を合わせた。

 

「じゃあな、行ってくるよ。パパ、ママ。」

 

クリスは大学生として母の歌唱で自分の夢へと歩き出していた。最近ではソーニャもSONG南米支部に入隊し、多くの身寄りのない子供たちを笑顔にさせるべく動くだろう。

 

「クリス〜コレコレ!」

 

「ああ、悪い!行くぞハグルモン !!」

 

「ウン、キョウハアタラシイコウハイガデキルンダヨネ?」

 

「ああ!行こう行こう!」

 

かつてステファンが言った未来へと進む言葉は2人を前に押していた。

 

____________________________

 

マリアは新司令官として各国へ赴きながら孤児の福祉など国連の議題解決に奔走していた。

 

「マリアさん、こちらを。」

 

「ありがとう友里さん。引き続き調査をお願いします。」

 

「はい。」

 

「随分、椅子が様になってるんじゃないのか?」

 

「ちょっと!それじゃ私がおっさんになってるって言いたいの!?」

 

「ったく、誰もそんなこと言っちゃいないだろ…そんな歳じゃあるまいし。」

 

しかしマリア自体も過労になりやすいため、アグモンや響たちへの愚痴なども増えて来ていた。

 

「まーだやってるよ、でもまあこれはこれで気楽になるかもね。」

 

「ボヤかないの。」

 

メンバーも変わらず、心機一転SONGは聖遺物研究ならびに各国での悪質な錬金術師やテイマーを取り締まっていた。

 

____________________________

 

「良かったのか?弦、マリアくんに荷が重いと思うぞ?」

 

都内風鳴屋敷では八紘と弦十郎が隠居生活を送っていた。

 

「いいんだよ、こうして趣味に没頭できるんだからな!響きくんがたまに遊びにきているから寂しくも無いさ!」

 

弦十郎が笑う中、八紘もふふと笑みをこぼして手元に持っていた小説を閉じた。

 

「さて、重荷を失った今私はどうしようかな?何か弦のように始めて見るのもいいかもしれないな。」

 

様々な運命に翻弄され決断をしいられてきた男は今、新たな人生へと歩もうとしていた。

 

____________________________

 

「では来月の研究内容はこちらの内容でお願いします。」

 

「はい、エルフナイン局長」

 

エルフナインはアルゴの残骸からオートスコアラーの残骸を発見し記憶からキャロルを辿り会話する方法を見つける決意を固め、様々な聖遺物技術ならびに錬金術の研究を重ねていた。そして彼女は今やSONGの研究員の局長を務めるほどになっていた。

 

「ったく、なんであたしらがこんなことになっちゃうかね〜」

 

「一応エルフナインの精神で肉体はマスターですから当然ではなくて?」

 

「そーだけど…なんであんなはずれ装者が司令官な訳?そこが気に入らないのよ。」

 

「ファラ、ガリィ、研究室に戻りますよ。」

 

部屋からエルフナインが出てきて2人も後についていった。

 

「へいへーい!」「はーい」

 

エルフナインもすっかり勇ましくなったような表情で胸を張って研究を続けていた。

 

「だーれだ?」

 

すると後ろからエルフナインの目を誰かの両手が覆った。

 

「アケミさん?」

 

「やっほー、エルくーん。」

 

アケミはエルフナインの助手を務め、その中でよくデジタルワールドの生態系や気候などの調査を行なっていた。

 

「どうだった昨日の成果は?」

 

「はい、櫻井理論の開示に関してまた一つ明らかになりそうな流れに入りました。」

 

「そっか、それはいいねえ…それじゃ、隣のホテルで朝までじっくりそのことについて話し合おうじゃない。」

 

肩に手をポンとおいて耳元で囁くとエルフナインの顔が真っ赤になった。

 

「え、えええええ!?」

 

アケミがニヤケながらエルフナインを抱っこしようとしたが後ろから肩をポンと叩かれた。

 

「ちょっ、あんたどこに!?」

 

「隣のホテルでじっくりと朝まで語り明かすんだよぉ〜!あばよ!」

 

困惑する2名を他所にその場からダッシュしようとしたが頬をコインが掠った。

 

「あまり、ふざけた行動はとらないでいただこう。」

 

遠くからレイアが構えていた。そして懐からもう一発コインを構え撃ち出そうとしていた。

 

「い、嫌だなぁレイアさーん。私がそんな危ないこと言うわけないじゃないの〜!」

 

エルフナインを下ろしてアケミは大人しく椅子についた。

 

「そうか、気をつけろよ。」

 

「バッカじゃないの、あんた。ほんと懲りないわね…」

 

「だって、エルくんはみんなのアイドルなのよ?愛でたいのよ、この尊さの擬人化を。知らないという罪と知りすぎる罠…」

 

アケミがぽかんとしていたエルフナインを見つけると立ち上がって仰々しく立ち振る舞っていた。

 

「エル君、君は最高のアイドルよ!君の、この…可愛さは、私の欲望を刺激し…ちょっとぉ〜!最後まで言わせて〜」

 

興奮するアケミをスルーしてエルフナインたちは歩き出していた。

 

「置いてっちゃっていいのかゾ?」

 

レイアの横であくびをしていたミカが指さした。

 

「もう…恥ずかしいのに。」

 

「おやおや、これはこれで…」

 

赤面するエルフナインを追いかけつつオートスコアラーたちがニヤニヤと笑う顔が見えたがそれは別のお話。

 

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リディアン____

 

「センパーイ、センパーイ!」

 

「おお、どうしたんデス?」

 

「じゃーん!これ、近所にオープンした喫茶店なんですけどここのハートサンド食べに行きませんか?」

 

「調、どう思うデスか?ハートサンド!」

 

「いいと思う、でも今日って…」

 

「あああ!?そういえば…今日は用事があったのデス!ごめんなのデス、美咲、百合、奈古…」

 

「いえいえ、またの機会ってことで!」

 

「やっぱり先輩たちってかっこいいよね…」

 

切歌と調はクリス同様の初めての後輩を持ち気持ちが舞い上がっていた。

 

「分かる、その気持ち!私たちよりもメチャクチャかっこいいよね!!」

 

2人は毎日3人の後輩たちと放課後に出かけたり、家でパーティーしたりと楽しい先輩ライフを送っていた。

 

余談だが切歌は嬉しさ余ってこんな文章を用意していた。

 

「せんぱーいでハッピー☆ いざいざレッツラエンジョイン!」

 

これをうっかり爽谷たちの元へ送ってしまったため、赤面していたのは別の話。

 

____________________________

 

SONG欧州支部___

 

「いつもすみません翼さん、せっかくのオフだってのにわざわざ探索に協力していただいて…」

 

「そう言うな水琴、お前も随分立派になったわけだしな。」

 

「そう言われると、ちょっと照れるな。」

 

「隊長!スピリットの反応が出ました!!」

 

「そうか、それじゃ翼さん、また後で。」

 

拓実が手を振って現場に向かった。

 

拓実は今マリアに変わって翼と一緒にロンドンにいた。その傍、SONG 欧州支部の聖遺物探索班隊長を若くして任命されるほどの功績を残していた。

 

「いいの翼、言わなくて?」

 

「こらファルコモン、あんまり恥ずかしいことをだな…」

 

「あーあ、これはまだまだ先だね〜」

 

「ああ、そこそこ!よっし、後は手で行け!」

 

「はいっ!」

 

翼は現場に指示を送る拓実を静かに見守っていた。

 

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SONG隊員養成所___

 

欧州ならびに極東、米国、豪州に設立されたSONG隊員養成所では年々募集してくる訓練生達の要請を行なっていた。そんな中極東支部の支部長室のオフィスでは1人の卒業生のプロフィールが置かれていた。

 

「冷泉支部長、本日卒業した彼女の資料置いておきますね。」

 

「うん、ありがとう。」

 

爽谷はSONG本部直轄戦闘部隊における訓練教官に就任、実戦部隊の教官として穏やかな一面で接する一方で厳しさを忘れない教え方で何名もの隊員を選出していた。

 

「支部長、少し休まれては?」

 

最近秘書を雇ったようだが、彼女は普段から冷静沈着な性格だが眼鏡っ娘で可愛いお姉ちゃんのオーラがするとしてアケミにやたらと嫉妬されているため、大体2人が同じ場にいると痴話喧嘩など専らプライベートの話題で普段のクールな雰囲気が崩れるそうだがそれが好きという人もいるそうだ。

 

「そうしたいのは山々だけど、明日からまた何名かが訓練に来るんだろ?だったら、少しだけ彼らの資料を見ておきたいからさ。悪いんだけど、その資料をすぐに持ってきてくれるかな?」

 

「はい、かしこまりました。」

 

秘書がふふと微笑んで資料室へ向かっていった。

 

「さて、あの子が来たらみんなはどう反応するかな?」

 

____________________________

 

SONG本部___

 

マリアを新司令官に任命したSONGは潜水艦を本部にしたままで主に東南アジアやロシアを中心に活動していた。

 

「すみません、遅れました!」

 

未来も響とともに多くを眺めていたため、自分の目指したピアノで世界の人々を癒したいと考え、数ヶ月前にSONGへの入隊を果たしていた。

 

「もう、遅いよ?響先輩」

 

「ごめんごめん、道端で女の子助けてたら遅れちゃった!」

 

「まあ立花さんは平常運転で安心したよ。」

 

するとテレビ電話で拓実と翼がいるイギリスが、爽谷の支部長室が接続された。

 

「拓実さん!またスピリットを見つけたんですね?」

 

「ああ、これで光と闇は揃ったよ。それで司令、今日は何用で?」

 

「今日みんなに新しい隊員を紹介するわ。入ってらっしゃい!」

 

すると司令室に白い長髪で青い目をした少女が入ってきた。

 

「可愛い子が来たね。」

 

「もう響!失礼だよ?」

 

耳打ちする2人を無表情で一瞥すると少女は当たるを見回して敬礼した。

 

「本日付より本部に在籍するリーリエといいます。諸先輩方にはずっとお会いしたいと願っておりました。」

 

「彼女は欧州の生まれで爽谷の推薦で装者としての活動が期待されてるわ。」

 

「にしても、やけに堅いなお前。」

 

クリスがリーリエの発言に対して眉を寄せていた。

 

「いえ、私なりの敬意を払っているだけにすぎません雪音 クリスさん。」

 

「初対面だってのに、あたしを知ってんのか?」

 

「ドコカデアッタケ?」

 

「いやないな、お前は?」

 

クリスが響たちに話を降ったが本人たちも首を横に振った。

 

「話すんだね?リーリエ…」

 

「はい、教官さんには今まで秘密にするようお願いしてましたが私について話そうと思います。貴方方が聞けば驚くでしょうが私の父と母は関わりがあったんです。」

 

「お父さんとお母さん?」

 

「誰デスか?」

 

一瞬口ごもり、手が震えた彼女を見て爽谷がため息をついた表情を浮かべた。

 

「彼女の父と母は錬金術師だったんだよ。」

 

リーリエにウィンクをした爽谷をみてリーリエに震えが見られなくなった。

 

「錬金術師?」

 

「はい、リコリスとサンジェルマン。この2人を聞けば少しはお分かりいただけるでしょうか?」

 

その名前を聞いて全員言葉を失った。拓実もコーヒーを吹き出しかけていた。

 

「!?げほっ、げほっ!」

 

「水琴大丈夫か!?」

 

「マジかよ…!ああ、ありがとうございます、翼さん。」

 

「ええっ!サンジェルマンさんって子持ちだったの!?」

 

「いえ、正確には、ホムンクルスみたいなものです。父さんが母さんの遺伝子を持っててそれらの遺伝子を掛け合わせて誕生したのが私なんです。」

 

「なにそれ、怖い…」

 

「あの男、とんでもないものを残したのね…それで?あなたはどうしてSONGに入ろうと思ったの?」

 

マリアも目を丸くしていたがすぐに落ち着いてリーリエを見つめていた。

 

「ええっと…父と母を知りたいんです。そして2人の目指した夢を私なりのやり方で追いかけたい!」

 

戸惑いの声こそ上がったがすぐに響がリーリエの握った手を包んだ。

 

「そっか…じゃあ行こう!」

 

「え?」

 

「リーリエちゃんの夢を私たちが守るからリーリエちゃんは頑張って!」

 

「…はい?」

 

リーリエは状況が読み込めず困惑していた。

 

「私たち装者の役目はね?なんでもない日常を守って、未来への扉を開けるために戦うんだ。」

 

「立花さん…」

 

「夢も喜びも、たった一つで表せる。たった一つの___歌、それは誰の胸にもあるんだよ。じゃあ行こっか!私と一緒に頑張ろう!!」

 

「響、勝手に帰らないの!」

 

リーリエの手を引いた響が司令室を去ろうとしていた。

 

「大丈夫、大丈夫〜!未来も一緒にリーリエちゃんとお出かけしよう!」

 

「もう…司令、構わないですか?」

 

「いいわよ、でもあんまり羽目を外さないこと。」

 

マリアがため息ひとつで了承未来とリーリエの手を引いた響が街へと歩いて行った。

 

優しい微笑みを浮かべた響の手から始まった歌はこれからも続いていく、歌がある限り。

 

月は見守っていた。二つの世界の歌を…




これにて戦姫絶唱シンフォギアDigitalizeは完結です。2年間の連載となりましたが応援ありがとうございました。

展開をどうしようか悩んだりとか主人公負けっぱなしじゃないかという旨の感想をいただき悪戦苦闘することもありましたが書いてて楽しかったです。

また別の作品でも応援していただければ幸いです。

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