体育祭   作:春の雪舞い散る

5 / 5
第5話

 何だかんだで彩加と隼人独り占め状態のアタシはアンチ勢力も手強く気が付いたらと言うか城廻先輩がアタシの居る奉仕部に来て

 

 「 比企谷さんが生徒会の会長に立候補してくれるなんて… 」

 

 そう言って興奮ぎみにアタシの手を握る城廻先輩と

 

 まさに青天の霹靂だろうアタシが

 

 「 へ? 」

 

 と、答えると

 

 「 その反応はやっぱり先輩もハメられましたね? 」

 

 そう言って城廻先輩の後ろから現れたのは

 

 「 一色じゃん… 先輩もってことはお前もか? 」

 

 そう聞いたら

 

 「 はい、気が付いたら会計に推薦されてました 」

 

 「 ふーん、上等じゃん… 無事に当選した暁には推薦人達は精々濃き使ってやるよ、アタシに喧嘩売ったこと悔やんでも手遅れってこと一年間かけてたっぷり身に染み込ませてやんよ

 

 一色はどうする? このままおめおめと尻尾巻くのか? 」

 

 そう聞いたら

 

 「 勿論そんなの性に合いませんから、しっかり報復しますよ? 悪意から推薦人になった人達にはですね

 

 それにですね… 八重先輩と一緒にやるのなら生徒会の仕事も面白そうじゃないですかぁ?

 

 仕事をきっちりこなして見返してやりますよ 」

 

 そう答えてアタシの手を握ってきたから

 

 「 雪乃、奉仕部に依頼をしたい… アタシと一色の選挙協力を頼みたいんだけど良いかな? 」

 

 そう雪乃に聞いたら

 

 「 じ、じゃあ奉仕部はどうなるの?生徒会長になったら辞めなきゃいけないんでしょ? 」

 

 結衣がそう聞いてきたから

 

 「 形式上はな…でもアタシは辞めるつもりはない、確かに部室にはあまりこれないかもしれないけどここはアタシにとっても大切な場所

 

 だから雪乃と一緒にこの場を守って欲しい…そしたら生徒会の仕事に疲れた時にはまた顔を出せるからな 」

 

 そう言って苦笑いを浮かべると

 

 「 お土産代わりの仕事も持ってきそうですけどね? 」

 

 そう言って雪乃に笑われた

 

 選挙に関してははっきり言って楽勝だ

 

 対立候補が無く葉山と雪乃に応援演説に立ってもらい各種イベントを通し教師からの覚えもよく…

 

 ナニより、自分達の落ち度を批難する事なく

 

  「 これもひとつの切っ掛けだから 」

 

 そう言って騒ぐ事なく当選を目指して選挙活動に取り組んだ事により安心した教師陣もアタシ達を悪くは言わない

 

 何よりいろんな行事でアタシは目立ってたしな、いろんな意味で… それに隼人とならんで同率二位は伊達じゃない

 

 体育祭、文化祭で培われてきた人脈も伊達じゃなく現行生徒会も後任と言って支援してくれている

 

 だからまぁ後は会長になったらその期待を裏切らない努力をするだけだろうし奉仕部も外部有志を名乗り

 

 「 必要なときは応援に駆け付けましょう 」

 

 そう言ってくれたからアタシも

 

 「 奉仕部のみならずアタシの推薦人の皆様もこのような際の人手の要るときはきっと手伝ってくれることと思います

 

 こんなアタシですけどこれ迄関わってきた各種イベントを通して交流を深めてきた仲間達

 

 先代の生徒会長である城廻先輩に憧れる、アタシも皆さんと共に楽しい学校生活が過ごせるよう努力を惜しまないつもりです… どうかよろしくお願いいたします 」

 

 そう言って頭を下げて就任演説を終えた

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。