これまでと同じくこれからも、平凡でありきたりな毎日を過ごしていくと思っていた。
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インフィニット・ストラトス、通称『IS』。女性しか動かせないパワードスーツのようなモノで、ISが表舞台に上がるまでに存在していたあらゆる兵器を上回る性能を発揮し世界を震撼させた。そして女尊男卑を世界に浸透させた立役者でもある。
そんな男性に少しばかし厳しい世界情勢に一石を投じたのが織斑一夏なる男である。今までは女性しか動かせないはずのISをうっかり動かしたのだそうだ。なんともまあ凄い事だ。
うん、スゴいスゴい。だけどそれを発端とした男性に対する一斉適性検査には文句が尽きないんだが・・・。
今のところ他に動かせた男性はいないらしいので、ごく少数だけか織斑一夏だけが特別という感じなんだろう。
これがもし前者だった場合、一部の優秀な者以外は使い潰されるように検査やら実験をされるんじゃなかろうか。
なんせその結果で全ての男性が使えるようになるかもというメリット、それに適性はあるけど操縦能力がないからで貴重な存在を遊ばせておくなど出来ないだろう。
その点では織斑一夏というのは運がいい。実の姉がISを使っての世界最強という圧倒的な後ろ盾があるのだから。
とにもかくにも高校受験が無事に終わり、後はゲームをして怠惰に過ごすという自分の素晴らしい日程をぶち壊した織斑一夏は許すまじ。
「次の方、どうぞー」
やっと自分の番が来たよ、コレで帰ってゲーム出来る。
「佐藤守さんですね、ではこの板の部分に手を翳して下さい。」
はい、と答えて手を翳す。ま、適性反応なんて無いでしょ。むしろ有ってもらっちゃ困る。
「ご協力ありがとうございました。では次のk、すみません佐藤さん、もう一度、手を翳して貰っていいですか?」
疑問に思いつつも、もう一度手を翳す。
「やっぱり、コレって・・・」
と言いながら考え込む検査の人。この状況、もしかしてヤバい奴なのではなかろうか。とりあえず逃げ道の確保の為に周りを見渡し結論を出す。振り返って全力ダッシュ、それしかない。
「佐藤さん、すみませんが私と一緒に別室まで来て貰えますか?」
検査の人が言い切る前に自分は振り返り駆け抜け、る前にいつ間にか居た検査の人と同じ服を着た女性に捕縛された。
「こちら──、男性IS適性者が逃亡を図った為捕縛しました。」
上から聞こえる言葉を聞き流しながら自分は内心で呟く。
織斑一夏、逆恨みだろうがこの事に関しては俺は一生、お前を許さない。
自分より目に見えて不幸な奴を書きたかった。