聖痕のクェイサー×真剣で私に恋しなさい! 作:みおん/あるあじふ
大和達が病室を後にし、クリスが病室で眠っていた時間帯。見舞いの為に病室を訪れたとある人物がいた。
それは、ジータである。風の噂でクリスの事を聞き付け、様子を伺う為に足を運んでいた。
病院の屋上で剣を交えて以来、クリスは道場に顔を出さなくなった。当然と言えば当然である。ほぼ決別した形で別れてしまったのだ、無理もない。
憎しみに狩られて剣を振るったジータだったが、クリスに対する負の感情は次第に薄れ、やがて後悔だけがジータの中で残留していた。
ジータの憎しみの対象は、フランクだ。考えてみれば、フランクの娘だという理由でクリスに刃を向けるなど、筋違いもいい所である。
それでも……自分の感情を抑える事ができなかった。そんな未熟な自分が、クリスに会う資格などない事は分かっている。しかしクリスは眠っていた。顔を合わせていたら、互いに気まずくなるだけだろう。幸いと言えば幸いだった。
「………」
クリスは寝息を立てて眠っている。表情は晴れない。むしろ苦しんでいるようにも見えた。自分が怪我を負わせたわけではないが、まるで自分がクリスを傷付けてしまったのではないかという錯覚さえ、覚える。
「………今更かもしれないが、すまない事をした」
クリスにした事を謝罪するジータ。卑怯である事は分かっている。だが実の父親であるフランクを侮辱したのだ、クリスは憎んでいるに違いない。そんな人間に、謝られても迷惑でしかないのだから。
クリスの病室を後にし、病院の入り口まで辿り着いた時。軍服を身に纏い、左眼に眼帯をつけた赤髪の女性とすれ違った。あれも軍の人間なのか……すれ違い様にその女性の姿を目で追う。
―――やはり、軍人は好きにはなれない。軽蔑の視線を送ると、ジータは病院から立ち去るのだった。
しばらく歩いていると、辺りはすっかり夜になっていた。
派手なネオンライトが煌びやかに彩る場所―――通称・親不孝通り。文字通り、治安が悪いと有名な場所である。宛もなく歩いていた為、何故ここへ来たのかは自分でもよく分かっていない。
すると、スーツを着たサラリーマン風の男が柄の悪い数人の男達によって強引に路地裏へ連れられていく姿が目に入った。誰がどう見ても悪事にしか思えない。
しかし、周囲の人間は見て見ぬふりである。仕方がない、関われば巻き込まれるのは自分だ。わざわざ火の中へ飛び込もうとする人間はいない。
暴力や権力で強者が弱者を喰う理不尽な世の中……嫌気が刺す、とジータは路地裏の奥へと向かっていく。
その奥では、案の定リンチが始まっていた。スーツの男性は地面に這い蹲り、男達によって暴行を加えられている。
「ぶつかっておいて謝るだけて済むと思ってんのかぁ!?」
ほら腕が折れちまった、と折れてもいない腕で殴りつけながらゲラゲラ笑う男。
「おい、さっさと慰謝料だせやコラァ!」
男の腹を蹴り上げ、慰謝料の催促をする男。スーツの男性は泣いて侘びながら許して下さい、許して下さいと懇願している。
見るに堪えない、醜悪な弱肉強食の地獄絵図。やれやれとジータは溜め息を尽きながら、男達の輪へと入り込んだ。
「そこまでにしておけ、下衆共」
ジータの声によって男達の手が止まり、振り返る。そして侮辱された事により機嫌を悪くした男達はジータを包囲し、睨みつけながら威嚇を始めた。
なんて単純な奴らだ、とジータは男達を鼻で嘲笑う。そのジータの態度にさらに機嫌を悪くしたのか、男の一人がジータの胸倉に掴みかかる。
「おいクソガキ。テメェ今なんつったよ?」
殺すぞ、と脅しをかける男。しかしジータは動じる様子もなく、冷めた視線を送っているだけだ。すると今度は別の男がニヤニヤと笑いながらジータの耳元で囁く。
「確か"下衆共"って言ったよなぁ?こりゃあ立派な侮辱罪だぜ?慰謝料払ってもらわねぇと………そこんとこ分かる?」
ジータの肩を叩き、慰謝料を請求する男。その言葉にどっと笑い出す男達。なんて耳触りな笑い声。これだから男は、と溜め息をつくジータ。もう少し挑発をするつもりだったが、付き合っていられない。ジータは肩を叩いた男の手を掴み取り、
「ぶつかって腕が折れた……確かに貴様はそう言ったな?」
握った男の腕をギリギリと締め上げながらニヤリと笑う。その仕草に男達は言葉を失い、表情を引きつらせていた。
そして、次の行動によって男達の表情が恐怖へと成り代わる。
「――――なら、
瞬間、ジータに掴まれていた男の腕がおかしな方向へと折れ曲がった。腕を圧し折られた男は痛みと恐怖で悲鳴を上げ、地面をのた打ち回る。
あまりに滑稽過ぎて、笑いさえもおきないとジータは男を一蹴した。ジータの行動に、周囲にいた男達の表情が一気に青ざめていく。
こいつは危険だ……とジータから後退りするが、男達にもプライドがある。男達はポケットに隠し持っていたナイフを取り出すと、勝ちを確信したように笑みを零した。
凶器さえあれば勝機があるとでもいうのだろうか。だとするならば、あまりに浅はかだ。ジータは身構える事なく、ただ男達の反撃を静かに待つ。
男達は舐められていると悟ったのか頭に血が上り、ジータに向かってナイフを振りかざし襲いかかった。
しかし、次の瞬間。
「ぐはっ!?」
「ぷぎっ!」
突然、ジータと男達の間に一人の影が割り込み、ナイフを叩き落とし男達を一網打尽にして見せた。男達は泡を吹いて地面に倒れ伏している。本当ならば体術で応戦するジータであったが、割り込まれたのは予想外であった。
そして何よりも予想外だったのは、割り込んできた人物に見覚えがあったからだ。
そう、その人物は病院の入り口ですれ違った軍人の女性―――マルギッテである。マルギッテはトンファーを構え、倒れている男達をさもつまらなそうに見下ろしていた。
「か弱い女性に手をかけるなど、下衆の極みです。恥を知りなさい」
か弱い女性……ジータの事だろう。外見からして男性と見間違われる事が多いが、女性―――しかも、か弱い呼ばわりされてしまうと複雑な気分になる。
マルギッテはリンチされていたスーツの男性に手を貸すと、怪我はないかと話しかける。スーツの男性はありがとうございますと涙ながらに挨拶をした後、路地裏から走り去っていった。
「……ここは危険です、貴方も早く離れた方がいい」
言って、路地裏から退散するようジータに促すマルギッテ。いつの間にか守られる側になり、調子が狂うジータだったが、もうここにいる理由もない。礼を言うと言ってジータは踵を返し、マルギッテも路地裏から立ち去ろうとする。
「……はっ、軍人様が酷い事しやがるぜ」
背後から倒れている男の掠れた声。その言葉にマルギッテとジータの足が止まる。
「往生際の悪い奴だ。もう一度制裁して――――」
「軍人ってのはひでぇよなぁ。あんたもこうやって暴力振るって、人殺してんのかよ!?」
人殺しが、と男は笑いながらマルギッテを侮辱する。軍人は人殺し……クリスに言い放った言葉が、ジータに突き刺さった。ジータの表情が僅かに歪む。
そして何よりも態度を一変させたのはマルギッテだった。マルギッテは静かに、男の所へと歩み寄る。倒れている男の胸倉を掴み、怒りで染まった眼光で睨み付けると、力任せに男の顔を殴りつけた。
「ぶほぁっ!?」
男の顔面が血で染まっていく。鼻は折れ曲がり、歯はボロボロにかけてしまっている。男は衝撃で気絶していた。それでもマルギッテは殴るのを止めず、まるでサンドバッグにでもするように殴り続ける。
男にはもう戦意はない。にも関わらず暴行を繰り返すマルギッテ。もはや暴力を通り越して暴虐である。さすがにこのままでは、とジータが駆け寄り止めに入った。
「止せ!それ以上続けたら、その男が死ぬぞ!?」
やり過ぎだ、とマルギッテの右腕を掴み、制止するジータ。しばらくして、マルギッテは冷静さを取り戻したのか、胸倉を掴んでいた男から手を放す。男はぐったりとした表情で崩れ落ちた。まだ死んではいない。
マルギッテの拳には痛々しい程に血のりがべったりとついている。マルギッテはその拳を眺め何を思ったのか、突然壁を殴りつけた。壁はクレーターのような跡が残り、いかに力任せであったかを物語っている。
「……何が、軍人だ」
誰に問いかけるわけでもなく。ただ自分に問い始める。何かを悔やむように。その表情は後悔と悲しみの色に染まっていた。
「何が……軍事機密だ……私は……私は……!」
泣き崩れてしまいそうな程に、マルギッテは拳を震わせていた。このまま放っておけば、壁どころか建物が崩壊してしまうだろう。それにいつまた男に殴りかかるか分かったものではない。
「……とにかく、ここを離れよう。人目に付く」
事情はさておき、このままでは誤解を招く、とジータ。マルギッテもはい、と小さく返事をすると、ジータと共に路地裏を後にした。
ジータとマルギッテは親不孝通りを抜けて、近くの公園のベンチに腰掛けていた。マルギッテはようやく落ち着きを取り戻すも、表情は暗いままである。
そして、どういうわけか引率をしているジータ。落ち着いたら帰ってもよかったのだが……何故だろう、今のマルギッテを放っておくわけにはいかなかった。
我ながら物好きだとジータは心の中で苦笑いする。事情は分からないが、余程の事があったようだ。
しばらく沈黙が続く中、先に口を開いたのはマルギッテだった。
「……先程は、見苦しい所を見せてしまいました」
感情的になり、過剰なまでの暴行を加えてしまった事を後悔するマルギッテ。戦意を失った相手に攻撃を加えるなど、軍人としてはあるまじき行為。それこそ、下衆の極みですねと自嘲した。
軍人は好きになれないと、そう思っていたジータ。だが感情的になったあの行動を見る限り、マルギッテには年相応の未熟さが残っているようである。年齢は自分と同じくらいだろうか……自分に近い何かを感じ取っていた。
路地裏でのあの言葉を聞く限り、所属する軍で何かがあったらしい。彼女も、自分の中で苦しんでいるのだろう。
「いくら軍人とはいえ、それ以前に人間だからな………私が言えた立場ではないが、そう気に病むな」
人間は感情的な生物。どうにもならない事態や、理不尽な出来事に直面した時、冷静さを失い感情を爆発させてしまう。こういう時にこそ冷静であれと言うが、自分を殺す事はそう簡単に割り切れるものではない。
「軍人……ですか。私は今日という程、軍人が嫌だと思った日はありません」
視線を地面に落としながら、マルギッテは表情に暗い影を落とす。
軍人になり、今まで抱く事のなかった感情。軍人という立場は自分が思っている程甘くはないと、改めて実感した。軍人になった時から割り切っていたが、心の中ではその覚悟がまだできていなかった。
そう。それが確信できたのは、クリスとの一件である。
「……大切な人を、傷つけてしまったんです」
まるで遠い記憶を呼び起こすかのように、マルギッテは語り始める。気が付けば、ジータに胸の内を曝け出していた。大事な人間を、軍人という立場で傷つけてしまった事を。そして後悔の念に苛まれている事を。
姉妹のように、家族以上に親しみを持っていた二人。それが今、軍人と学生、ただそれだけで二人の間に深い溝ができてしまった。あの時のクリスの表情が今にも蘇る。
拒絶の色。失望感。クリスとの間に大きな距離が生まれる。もう元に戻る事はない、と。そう思えてしまうくらいに。
「………」
彼女の話を聞く内、ジータはクリスの事を思い出していた。大切な人を傷付けた―――それは、今のジータにも言える事である。
感情に身を任せ一方的に悪だと決めつけ、憎しみに囚われ我を失い、クリスに刃を向けた。軍人という憎むべき相手の娘だという理由で。真実はどうあれ、クリスは無関係な人間。刃を向ける道理はない。
マルギッテは軍人であるが故に、大切な人を傷付けた。ジータはクリスが軍人の娘であるが故に、クリスを傷付けた。マルギッテの悲しみが、クリスと重なる。クリスも、こんな思いをしていたのかもしれない。
「………軍人はやはり、人殺しなのでしょうか」
小さく、今にも消えてしまいそうなマルギッテの声。それはジータになのか、それとも自分に問いかけているのかは分からない。
何かを守るという事は、何かを犠牲にしなければならない。誰かを救う度に、誰かが犠牲になっていく。マルギッテの瞳の奥は暗く、虚ろであった。
「それは……」
違う。と、そう彼女に言葉をかけようとしたジータ。
しかし、ジータは答える事ができなかった。何故なら自分も軍人は人殺しだと、そう思っていたから。
それに違うと答えた所で、マルギッテの気持ちが晴れるわけではない。寧ろ、自身を追い込むだけだろう。その場凌ぎの安らぎは、返って人を傷付ける。
――――前にも、こんな事があったような気がする。いつだっただろうか。"彼女"と、こうして話したのは。
「貴方が軍人で、何をしたか私には分からないが………全てをなかった事にはできない。しかし、人を傷付ける事ばかりではなかった筈だ。守るべきものがある。国も、人々も。それは軍人の―――いや、貴方の誇りなのだとしたら、胸を張ってもいいと、私はそう思う」
それは、以前クリスから諭された言葉。自らの力を罪とするジータを救い、前へ向かせてくれた。ジータは気付いた。今、自分自身を見ているのだと。ならば彼女を救ってやれるのは、自分なのかもしれない。自分を救ってくれたクリスと同じように、マルギッテに手を差し伸べる事ができるのは、自分しかいないのだから。
軍人としての誇り。闇に蝕まれかけていたマルギッテの心から、闇が消えていく。確かに多くの人間を傷付けてきた。しかし守るべきもの……それは今も変わらない。
クリスを傷付け、拒絶され、自分を追い込む事でクリスから逃げようとしていたのかもしれない。軍人だからと理由づけて、いつの間にかクリスと向き合う事が怖くなっていた自分がいた。
もう一度、クリスと会って彼女と向き合いたい。その気持ちに嘘はつけない。もしも分かり合えないのなら、わかり合うまでぶつかればいい。ジータの言葉がマルギッテの心を震わせ、突き動かした。
「……柄にもなく、弱気になっていました。これでは軍人失格ですね」
俯いていた顔を上げるマルギッテ。その瞳に虚無は感じられない。彼女の表情は、少しばかり晴れ渡っていた。
もしもジータに出会わなければ、軍人の誇りどころか、もっと大切なものを失っていたかもしれない。偶然の出会いに感謝を―――マルギッテはジータと向き合い、改めて一礼をする。
「いつの間にか、私は臆病になっていたようです。貴方には礼を言わなければなりません」
大切な人だからこそ、傷つけたくないが故の思い。裏を返せば傷つきたくないという恐怖心。背を向ければそれまでだが、必ず後悔が残る。それも一生の傷となって。
生粋の軍人であるマルギッテ。しかし、それ以前に一人の人間。マルギッテはマルギッテ自身として、彼女と再び向き合う事を選んだ。もとより、マルギッテの答えは最初から決まっていたのかもしれない。
「……いや、礼を言うのはむしろ私の方だ」
マルギッテを諭した事で、ジータも自分自身の答えを見つけ出していた。今自分が何をすべきなのかを。
復讐の念に駆られ、クリスに刃を向けたジータ。このままでは終われない。このままで良いはずがない。互いに晴れない気持ちを抱えたまま、しかも一方的に別れを告げてしまったのだ……それこそ、ジータにとって一生の後悔となるだろう。
一度はクリスに背を向け、逃げるようにして病院を去ったジータ。次こそクリスと会って話がしたい。友として、クリスと分かり合いたいと、そう心に決めて。
二人は別れの挨拶を交わすと、それぞれの帰路へと進む。大切な人と、もう一度向き合う為に。
マルギッテが病院を後にした同時刻。サーシャは由香里に呼び出され、由香里のいる病室を訪れていた。ノックし病室の扉を静かに開ける。中では由香里が上半身を起こし、ベッドの上で本を読みながら過ごしていた。
来たか、と読んでいた本を閉じてサーシャに視線を向ける由香里。由香里はサーシャを上から下まで眺め見ると、ふむと顎に手を当てる。
「サーシャ。次の見舞いの時は女装して来る事が望ましい。バストは85前後。そして病室に入り一言、"お見舞いのメロンを持ってきました。大きいのが二つもあるんですけど、私ので良ければ……食べて下さい"。それも視線を逸らしつつ、恥ずかしそうに言えばなお良し」
「お前はもう少し入院した方がいいな」
呼び出して早々、何を言い出すのかと思えば……呆れを通り越して溜息さえもつかないとサーシャ。由香里は冗談だと笑うが、目は真剣そのものであった。間違いなく心の底からの願望である。
「……話を戻すが、お前が聞きたいのはクリスの事だろう?」
由香里の聞きたい事は察しがついている……クリスに起きている異変について事である。しかし、それは今に始まった事ではない。異変を感じたのは、ある日雨に濡れて寮へ帰ってきた時の話を聞いてからだ。
「クリスは何かを抱えている。それが何なのかは分からない。ただ……一つ気になる事があってな」
深夜の校内でアマザキと交戦していた時。クリスがアマザキを前にし、確かに怯えていた。普段のクリスなら、如何なる相手でも臆するような素振りは見せない。
だが相手は未知の化け物……無理もないと思ったが、その時のクリスは敵ではなく、別の何かに怯えているように見えてならなかった。
由香里の病室を訪れた時も、何かを伝えたかったようだが……結局は自分の問題だと言って立ち去っていった。その時は何も追求はしなかったが、きっと何かある。それもクリスだけでは解決できないような、大きな事情が。
「……クリスの事は俺も気になっていた。ここ最近、様子がおかしかったからな」
様子が変わっていくクリスに、サーシャは違和感を覚えていた。無論、サーシャだけではない。大和達もクリスの事を気にかけている。サーシャ達の見えない所で、クリスに一体何が起きているのだろうか。
「サーシャ」
小さな声で、由香里がサーシャに語りかける。
「クリスは変な所で頑固な性格だ。問い詰めても、本当の事を話してはくれないだろう。けど、うまくは言えないんだが………サーシャならきっと、打ち明けてくれる気がする。だから――――」
クリスを助けてくれ、と。由香里はそうサーシャに救いを求めた。サーシャなら、彼女を救えるかもしれない、と。
「無論だ………お前の願い、確かに受け取ったぞ」
ただ一言、サーシャは静かにそう答えて、由香里の病室を後にする。クリスの心の内を、真実を知る為に。
由香里の思いは今、サーシャに託された。