聖痕のクェイサー×真剣で私に恋しなさい! 作:みおん/あるあじふ
2時限目終了後の休み時間。
(ん、風を感じる……)
風が吹く予兆を感じ取った福本はカメラを身構えた。
ターゲットはもちろん、千花。千花はまふゆとすぐに打ち解けていた。今はまふゆと話に夢中になっていて、こちらには気づかない。
(まふゆちゃんまでセットなんて……今日の俺はツイてるぜ!ぐへへ、こいつはいいアングルが取れそうだ)
涎を垂らしながら、まふゆと千花のスカートが捲れる瞬間を、今か今かと待ち続けている。
ズーム機能を使い、まふゆと千花の後ろ姿を捉え、スタンバイOK。退路確保。
(3・2・1……)
「きゃっ」
「わっ」
風が吹き、まふゆと千花のスカートが捲れ上がる。今こそシャッターチャンス。
「よっしゃいくぜ!ファイ―――――」
「何やってんだ、お前」
カメラのシャッターを切る直前、通りすがった華がカメラを取り上げた。
「アーーーーッ!!!俺の今日のオカズがーーー!!」
シャッターチャンスを逃してしまい、悲痛な叫びを上げるヨンパチ。
「あ、わりぃわりぃ。邪魔したか?」
どうやら華は悪気があったわけではなく、ただ純粋に興味本位でカメラに触れただけだった。
パンチラを撮ろうとした事は悟られてはいないと、福本はホッと息を漏らす。
「で、何やってたんだよ?」
「そりゃあ……そう、あれだ。俺は女性の美を追求してたんだよ!」
と、うっかり核心に迫るような発言をしてしまい、思わず福本は口元を押さえた。
「は……?女性の美?追求?」
華はカメラで写そうとした方角を確認する。
そこには、スカートを押さえているまふゆと千花の姿があった。
「って、盗撮じゃねぇかよ」
まふゆと千花のパンチラを盗撮しようとしたのだと、華は一目でわかった。
「俺は盗撮なんてこそこそするような真似は絶対にしねぇ!……ああ、でもたまにするかも」
「堂々と撮りゃいいってもんじゃねぇだろ……」
開き直る福本の態度に、華は呆れてものも言えなかった。
「華、どうかしたの?」
話している間に、まふゆと千花がやってきた。華は持っていた福本のカメラを2人に見せて、
「こいつ、織部とチカリンのパンチラを盗撮しようとしてたんだよ」
盗撮していた事を暴露する。福本は絶望した。
それを聞いたまふゆと千花は顔を真っ赤にし、福本を睨み付けた。
「また盗撮!?ホント凝りないよね、このエロザル!!」
「ちょっと福本君、どういうつもりなの!?」
まふゆと千花に責め立てられ、逃げ場をなくす福本。華はそれを面白がって見ていた。
「まあ、その辺にしとけよ。ほら、カメラ返すぜ」
言って、華はカメラを福本に投げ返す。
「好きにしてもいいけどよ、アタシの目の黒い内は絶対撮れねぇと思ったほうがいいぜ?」
くっくっくと笑い、華は警告する。華がいる以上、女子の撮影は困難になるだろう。
「さっすが華。頼りになるぅ♪」
千花もすっかり華と仲が良くなっていた。
「く、くそぉ……見てろよ、お前の目を掻い潜って、絶対撮りまくってやるからな!」
福本は懲りることなく宣戦布告をするのだった。華はやれるもんならやってみろと鼻で笑う。
こうして2-Fに、番長的な存在が誕生した。