聖痕のクェイサー×真剣で私に恋しなさい!   作:みおん/あるあじふ

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サブエピソード2「まふゆの実力」

3時限目の休み時間の事。

 

まふゆはすぐクラスに馴染み、生徒達と打ち解けていた。教科書を机の中にしまっていると、クリスに声をかけられる。

 

「聞きたいんだが、まふゆは剣道をやっているのか?」

 

クリスはまふゆの荷物にあった竹刀袋が、ずっと気になっていたようだ。

 

「うん。昔剣道部に入ってたんだけど……色々あって、今は辞めちゃったの。でも稽古はちゃんと自分で続けてる」

 

「そうか……もし差し支えなければ、自分と手合わせ願いたい」

 

是非まふゆと一戦交えてみたい、とクリス。

 

「それって……まさか、決闘?」

 

「いや、単なる腕試しだ。自分は、まふゆの強さが知りたい」

 

決闘ではなく、純粋な勝負の申し出だった。サーシャに続いて決闘を起こせば、もう任務どころではなくなるだろう。

 

それなら……と、まふゆは承諾した。

 

「いいけど……私、あんまり強くないよ?」

 

「そうか?自分は、まふゆにただならぬ“何か”を感じるんだが」

 

まふゆに興味を抱くクリス。確かに、まふゆは剣の生神女(マリア)である……少なくとも普通の人間とは違う。任務とはいえ、やはり隠し事をするのは気が退けた。

 

「なになに?何の話?」

 

すると、一子が話の輪に入ってくる。

 

「今度、まふゆと手合わせをすることになった」

 

「え、そうなの!?それならアタシとも勝負してほしいわ!」

 

目を輝かせながら、まふゆに懇願する一子。先程の心といい、この学園は好戦的な生徒達が多いなとまふゆは思った。

 

「何か、2人とも強そうだよね」

 

思わず感想を漏らすまふゆ。

 

「まあね。ま、クリはアタシの次ってところかしら」

 

強いと言われ、すっかり機嫌を良くした一子はえっへんと胸を張る。

 

「む、それは聞き捨てならないな。どちらかというと2番目はお前だろう、犬」

 

「違うわよ、2番目はあんたでしょ!?」

 

「いいや、お前だ!」

 

互いに火花を散らすワン子とクリス。まあまあ二人とも……と2人を宥めようと声をかけるまふゆ。しかし、今の2人の耳には届かない。

 

「クリよ!」

 

「お前だ!」

 

「ちょ、ちょっと……」

 

暴走する2人を前に、どうしていいかあたふたするまふゆ。

 

「何よ、じゃあ勝負する!?」

 

「望むところだ!」

 

「だから……」

 

このままだと、決闘になりかねない。まふゆは言う事を聞かない2人に痺れを切らし、

 

「だから……やめなさいって言ってるでしょうがぁ!!」

 

竹刀袋から竹刀を取り出し、聞く耳持たない一子とクリスの頭に面を食らわせた。

 

「あうわっ!?」

 

「ぐっ!?」

 

まふゆの一撃をもらい、一子とクリスはようやく落ち着きを取り戻した。

 

「………」

 

「………」

 

キョトンとした表情でまふゆを見る一子とクリス。クラス中の視線がまふゆに集まった。

 

やばっ……と、まふゆは我に返る。

 

「ごご、ごめん!つい……」

 

サーシャと接する時の感覚で、つい手が出てしまったとまふゆは謝罪した。

 

「……見切れなかったわ」

 

「自分もだ」

 

しかし、2人とも怒っている様子はなかった。むしろ逆に感心しているようである。

 

「驚いたわ、まふゆも結構やるじゃない!」

 

早く戦ってみたいわ、と一子はさらに闘争心を燃やす。

 

「只者ではないと思っていたが……自分はますます興味が湧いたぞ、まふゆ!」

 

手合わせをするのが楽しみだ、とクリスは笑う。

 

何はともあれ、喧嘩に発展しなくてよかったとまふゆは安堵した。

 

「口より先に手が出るのは相変わらずだな」

 

一部始終を見ていたサーシャに、痛いコメントを貰うまふゆ。

 

「う、うっさいわねこのツンドラ坊主!」

 

図星を突かれ、まふゆは顔を赤くしながらサーシャに食ってかかる。

 

本当に仲がいいなぁ、とFクラスの生徒達はサーシャとまふゆを暖かく見守るのだった。

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