暁のスイーパー 〜もっこり提督と艦娘たち〜   作:さんめん軍曹

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おはようございます、さんめん軍曹です。
朝のラッシュに揉まれながらお届けします。
昨日中に投稿できると思っていたら、まさかの寝落ちをかましてしまいました…

今回は獠が提督になったらどんな事をするんだろう?と考えながら書いております。
また、題名には特に明記しませんが、前後編で1日を書いてお届けします。



では、本編行きましょう!






提督も楽じゃない?!一難去ってまた一難

 

 

 

「ゔえぇ…ぎもぢわりい…」

 

次の日の朝。意識を取り戻した獠は、急激に襲って来た2日酔いに対してどうする事もできなかった。

しかし、なんとか起き上がろうとその手に力を入れると、なにやら柔らかい感触がした。

 

「ん…?なんだこれ」

 

気になったので問題のそれを確かめると、なんと金剛の胸であった。

 

「oh…」

「ヘーイ獠ー。ワタシの身体を触ってもイイけどサー、時間と場所をわきまえなヨー」

「金剛?!おまっ、起きてたのか!」

「あれだけ胸を揉まれれば起きるネ。そんなに夜戦に突入したいなら、仕事を終えてからにしてほしいデス」

「仕事?」

「テートクとしての執務もそうだけど、まずは目の前の惨状をどうにかするデース」

 

獠が辺りを見回せば、かつて見た野戦病院並みの荒れようだった。

テーブルや椅子は位置がずれたり倒れたりしていて、折り重なっている艦娘や力尽きたようなものもおり、その中でも特徴的なのは隼鷹であり彼女は酒瓶を抱いて寝ている。

 

「この後始末が俺の初仕事ねえ…。掃除屋(スイーパー)だけに、ってか?ははは…」

 

彼は引きつった笑いを浮かべると、金剛と共に近くの艦娘から起こしにかかるのであった。

 

 

「で、だ。獠、お前にはまずやってもらうことがある」

「いでで…なんだ?」

 

提督室にて、獠と提督はお互いに水をガブガブ飲みながら話をしていた。

 

「まずお前には秘書艦を決めてもらう。提督たるもの、側に秘書艦はいなければならんからな」

「なるほど。どうやって決めればいいんだ?」

「そこはお前の自由にしていい。少なからずこの鎮守府にはお前に好意を持っている艦娘が多いからな、さっさと決めないと争いが起こるぞ。ただ決めたら決めたで、あいつらも文句は言わんだろうがな」

「ふうむ。当番制はダメなのか?」

「いいところに目をつけたな。当番制もアリ、だ。しかし、どんな風にする?」

「1週間交代。その週を誰にするかは俺の気分で決める」

「なるほど、わかった。しかし条件がある」

「なんだよ?」

「決める時は香を必ず隣にいさせろ。お前だと美人で巨乳の奴らしか選ばんだろうからな」

 

それを聞いた獠はギクリとした。

 

「だいたいお前の考える事はわかってんだ。そうでもしないと差別されてると思う艦娘も出て来るしな」

「わーったわーった。そうしますよ!」

「ほんとかどうか疑わしいから最初は俺が決める。あいつなんてどうだ?」

 

 

「おーっす、冴羽っちー。よろしくねー」

「おうよろしく。…って、最近お前の登場回数多くないか?」

「さーねー。どこぞの作者があたしを出したがるんだよー。部屋でゆっくり漫画でも読みたいのにさー」

「そもそも提督(アイツ)が北上を選ぶって、狙ってるようにしか思えんが…」

「あたしと冴羽っちが混浴したこともなぜか知ってたしね。それに、出会いが出会いだからねぇ」

「どうせまた青葉か香だろう…」

 

『ほぎゃああああああああああああ!!!!』

 

「海坊主か」

「だね」

「いい酔い覚ましじゃねえか」

「うちの姉かむっつーでしょ。海っちってば、猫に好かれるからねぇ」

 

ここで、獠はある事に気付く。

 

「なあ北上」

「あい」

 

彼がシリアス顔で聞いて来るので、思わずごくりと唾を飲む。

 

「提督の仕事って…なに?」

 

北上は派手にコケた。

 

 

「ほい、書類持ってきたよー」

「助かるぜ。お前のことだからてっきり知らんて答えるのかと思った」

「あたしだってそのくらいは知ってるよー。まっ、殆ど鈴っちに聞いたことだけどね」

「へー。どうせ愚痴かなんかだろ」

「あたり。さっ、やっちゃいましょ」

 

というわけで執務を開始するが、ものの数分で根をあげる獠。

 

「ああああ無理ぃ!」

「なんでさ」

「こういう仕事は俺の柄じゃない!」

「変なところでカッコつけるよねー、冴羽っち」

 

彼が文句を垂れていると、ドアをノックして誰かが入ってきた。

 

「りょーぅ、コーヒー持ってきたわよ」

「お、香っち」

「あら北上ちゃん。今日から秘書艦なの?」

「そーだよー。今日から1週間はこのスーパー北上さまが秘書艦やるよー」

「あらあら頼もしいわね」

「ふふーん」

 

北上ピースを彼女がしたと同時に獠が渡されたコーヒーをズズズと飲むと、ある事を閃いた。

 

「なあ、香」

「ん、なに?」

 

「はぁ、どーしてアタシがこんな事をやらなきゃいけないんだよ」

「お前、誰のアシスタントだ?」

「ぐっ…」

「それにだ、ここ数日はいろんなドタバタがあった。その影響で溜まった書類なんだし、どう考えてもこの量は俺と北上2人じゃ終わらない」

 

獠が指をさすと、そこには厚さ5cmほどの紙の束が置いてあったのだ。

 

「はいはい、やりゃあいいんでしょやりゃあ」

「よっ、お代官さま!」

「お主もなかなか悪よのう」

「どっちが悪なんだか…。だめだこりゃ」

 

そして彼らは書類を片っ端から処理していく。しばらく経って、ガチャリとドアが開き球磨が入ってきた。

 

「おーう北上ー。仕事は順調かクマ?」

「球磨姉じゃん。まー、見ての通りよ」

 

2人が獠たちを見ると、精魂尽き果てた2人の姿が目に入る。

 

「酷い有様だクマ…」

「まー慣れてないからねー。しょうがないっしょ。他のみんなは?」

「多摩は海坊主の叫び声を隣で聞いたから入渠してるクマ。大井と木曽は先に食堂で待ってるクマ」

 

食堂、という単語に気がついた北上は時計を見みると針は正午を過ぎていた。

 

「あちゃー。もう昼か」

「そんなに集中してたかクマ?!恐ろしいクマ…」

「2人とも頑張ってたから休憩にするか」

「その方がいいクマ。球磨は先に行ってるクマ」

 

「提督って大変だな…」

「アタシもアンタのアシスタントをずっとやってるけど、こんなに大変なことって無いわよ…」

 

復旧が完了した食堂に着くなり、香とともに昼食を注文する。獠はカツ丼の特盛、香はそばの定食を頼んだ。

獠が注文した時、間宮の顔が引きつっていたのでこいつはこんなもんだと香がフォローを入れていた。

 

「しかしまあ、よくこんな短時間で元どおりに直せたな」

「冴子さんたちが手伝ってくれたのよ。今も裏でご飯を作ってるみたいよ」

「ほう、大変だなあいつらも」

 

獠がガツガツと飯を頬張っていると、後ろから声をかけられた。

 

「冴羽さん!隣いいかしら?」

「雷ちゃんか。座んなよ」

「ありがとう!」

 

彼女は獠の隣にちょこんと座ると、一緒にうどんをすすり始めた。獠はなぜここに来たのか聞いてみる。

 

「さっき声をかけようと思って提督室に行ったんだけど、書類の山が残ってたから大変そうだと思って手伝いをしようと頼みに来たの!」

「本当にか?そりゃありがたいな」

「確かに3人だけじゃ手が足りないわ。北上ちゃんも喜ぶだろうし、お願いしていい?」

「もっちろん!2人とも、もーーっと頼っていいのよ!」

 

彼女の笑顔を見て、まるで天使のようだと思った2人。この後、提督室に戻り4人で仕事を再開するのであった。

 

「かみなりっち。助かるよー」

「北上さん、かみなりじゃないわ雷よ!」

「どーでもいいじゃん。それより、ぱっぱと終わらせちゃいましょー」

 

時計が15時を回る頃、今度は金剛姉妹が部屋に入ってくる。

 

「ヘーイ獠!仕事は一旦置いてティータイムにするネー!」

「そろそろ甘いもんが欲しいと思ってたところだ。お前らはどうする?」

「そうねぇ。アタシはいいわよ」

「あたしもー」

「じゃ、おやつにしましょ!」

 

仕事を一旦置いた4人は金剛たちに近づくと、もう1人部屋を訪ねて来た。

 

「冴羽さんお疲れ様。紅茶でもいかがかしら?」

「ミッキー!Good timingネ!」

「あら、ティータイムかしら?ちょうどいいわね」

「美樹ちゃん!海坊主はどうした?」

「ファルコンなら今、裏で皿洗いしてるわ」

「そうか、良かったら今夜…」

「はいストーップ」

 

ナンパしようとする獠に、香はリード付きの首輪をはめた。

 

「んげっ?!何すんだ香ぃ!」

「何回同じパターンをくり返しゃ気がすむんだ!少しは懲りろ!」

「そうよ冴羽さん!甘えるならこの雷にしてよね!」

「うっ…それはちょっと…」

「遠慮しないでいいのよ!さっ、ほらっ!」

 

そうして雷に強制的に膝枕をされ、頭を撫でられる獠であった。

 

「んー、やっぱりいつ飲んでもミッキーのダージリンはおいしいネー!」

「ありがと。紅茶が好きな金剛さんならいつでも淹れたげる」

「Thank you!」

 

こうして、彼らは久々に平和な時間(とき)を過ごすのであった。

 

 

 

 

 







さて、いかがでしたか?
北上様にズビシと言われてしまいましたね…w
だって、獠と彼女のやりとりって書きやすいし楽しいんだもの()

さてさて、獠たちの平凡な1日は続きます。夜は一体どんな展開になるんでしょうかね…?

では、また次回にお会いしましょう!


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