暁のスイーパー 〜もっこり提督と艦娘たち〜 作:さんめん軍曹
予告から半日くらいの投稿です。
家から出ないと捗りますね…!
今回は7駆と言えばあの子にスポットを当てております。
獠たちの手によって心を開いて行く…
そんなお話です。
もちろん、1話だけで終わらせられる量ではないです…w
ではでは、本編行きましょう!!!!
「「それじゃ、行ってきまーす!」」
大井と北上は、任務をこなしに海に出る。
獠たちはそれを見送り、執務室へと戻った。
「さあて、7駆の奴らをどうやって紹介するかな…」
「そうね…噂によるとあの子らのうちの1人が自分の部屋から出たがらないそうよ」
そう言うのは叢雲。今週の秘書艦は彼女だった。香が推薦したのである。
「そろそろ来る頃かしら」
「え?」
その言葉と同時に扉が叩かれる。
「あいよー」
「ご主人様ー」
「?!」
今まで言われたことの無い呼び方に、流石の獠も椅子からずるりと滑り落ちた。
「ほうら、来たわね」
「な、なんだあ…?」
改めて扉を見ると、曙と二つ結びのピンク髪、そしてショートカットの健康的な少女達が入って来た。
「やっと漣達の出えnいでっ!」
「そろそろメタ発言やめないとぶっ飛ばすわよ」
「お、おぉ…アタマから煙が…」
「冴羽さんですよね?あたし、綾波型駆逐艦の朧っていいます」
「よろしく…ってあれ?確かもう1人居なかったか?」
獠のその言葉に、7駆の全員がピクリと反応する。
「どうかしたか?」
「い、いやー、どうしたもんでしょうかねえ…」
「ばか、誤魔化したって仕方がないでしょ。それに、こいつは女ったらしだけどあのクソ提督よりはちゃんとしてるわ」
「なんか納得いかないぞ…」
「そりゃアンタの日頃の行いのせいね。普段の時と戦闘の時のギャップが激しすぎるのよ」
曙からの辛辣な評価と叢雲の冷たい視線を浴びた獠は、うなだれてしまった。
「うーん…朧達を救ってくれたのは確かなんだけどね…」
「話しにくいのはわかるけど、あの子をなんとかするにはこいつに話すのが1番手っ取り早いわ」
そして獠を見ると、彼に向けてこう言った。
「鈴谷から聞いたけど、アンタは依頼者のアフターケアも欠かさないんだってね」
「まあな」
「だったら、潮をなんとかしてちょうだい。うちの末っ子なんだけど、元々が臆病な上にあそこで1番酷い目に遭った子なのよね。トラウマも半端じゃない」
「なーるほど。その話、引き受けたぜ。お前も中々しっかりしてるじゃんか」
「なっ!バッ、そんなんじゃないわよ!」
「おっ、ボーノのツンデレ発動ktkr!」
「うっ、うるさい!とにかく頼んだわよクソスイーパー!」
そう言うなり、赤面した曙はバタンと扉を思いっきり閉めて執務室を出て行った。
「あーあ、ありゃ相当おかんむりだね〜」
「まるで叢雲が2人いるみたいだな」
「あ〜ら、そんな事を言う提督さんにはこの書類の山をなんとかしてもらおうかしらねぇ?」
「げっ?!そら堪忍やでお代官様!」
「まったく…こんなんじゃ香が大変なのも頷けるわね」
「あら、呼んだ?」
叢雲が噂をすれば、扉からひょこっと顔を出した香が話しかけて来る。
「獠、曙ちゃんが物凄い勢いでここから出て行ったけど…」
「香!ちょうどいいところに来た!叢雲と一緒にこの書類を片付けてくれ!」
「へっ?」
「後は頼んだ!」
「えっあっちょっ…りょおおおおおお!!!!」
怒る香を後にして、執務室を脱出した獠だった。
「さーて、どうすっかな」
逃げて来たはいいものの、行くあてがなかったので仕方なく鎮守府内をふらふらしていた。歩いているうちにとあるドアの前で立ち止まる。
「…そういえば確か、ここがあいつらの部屋だっけ」
そう呟いた彼は、そっと扉に耳を当てた。
「ん?」
天龍は退屈だったので外に出ようと歩いていると、扉の前にピッタリと張り付いている獠の姿が目に入った。
「冴羽ぁー、アンタ何をして…」
「シッ!」
静かにするようにと言われたが、彼女も気になったので獠と同じ事をする。
『潮、ご飯食べに行きましょ』
『いい、です…曙ちゃん達で行ってきて…』
『潮。気持ちはわかるけど、ここの皆は大丈夫だから…』
『今は構わないで…』
こりゃあ深刻だな。
そう思った獠は天龍に合図を送ると、その場を離れた。
建物を出た獠は、天龍を自身のミニクーパーに乗せると新宿へ向かう。
「潮のやつ、相当こたえてるみたいだな」
「ああ。曙から頼まれちまったんだが、どうしようかと考えててな」
そこで沈黙する2人。外を見ていた天龍はふとある事を思いついた。
「なあ冴羽。ここはオレと姉御に任せちゃくれないか?」
「ん?香か?そりゃまたなんで」
「ほら、アンタは頼りになるかもしれねぇけどさ、男だって事実がある。だけどさ、オレだってわだかまりを無くしてぇし姉御はそう言うのに長けてるだろ?だったら少しでも潮に近づく事が出来るんじゃないか?」
流石は天龍だ。鋭いな。
そう思った獠は彼女に任せる事にした。
「よーぅ、かすみちゃーん」
久々に訪れた喫茶キャッツアイ。海坊主たちは鎮守府内に店を構えるのに忙しく、今はアルバイト兼怪盗の麻生かすみが切り盛りをしていた。
「あら、冴羽さん。どうしたの?」
「なーに、香から逃げてきたんだ。コーヒーちょうだい」
「はいはい。そっちのお嬢さんは?」
「あ、あぁ…同じので」
そして2人の目の前にコーヒーがコトリと置かれると、揃って飲み始めた。
「んお…うまい」
「海坊主直伝だからな」
「やーだ冴羽さん、褒めたって何も出ないわよ」
「流石は空飛ぶお尻ちゃん」
「ぶっ!!」
いきなりの変態発言に、天龍は思わずコーヒーを噴き出してしまう。
「あー気にしないで。以前冴羽さんとはちょっと、ね」
「かすみちゃんは怪盗なんだよ。腕は確かだし手先も器用だからな」
「へ、へぇ…」
そこで獠は改めてかすみを見ると、今度は真面目に話す。
「実は今日は頼み事があって来たんだ」
「あら、珍しいわね」
「うちの鎮守府に来て、夜になったらこっそりある部屋の様子を見て欲しい」
「冴羽さんって、そんな趣味があったの?」
「いや、違う。いろいろゴタゴタがあってうちに来た艦娘がいるんだが、トラウマを抱えてるらしくてな」
「ふうん。それで夢にうなされてないかを見て欲しいわけね」
「そっ。できれば動画も撮って欲しい。俺が行くと誤解を招きかねん」
「そんなの、多摩に任せりゃいいんじゃないのか?」
「あいつはそれで酷い目にあったんだ。今は休ませてやりたい」
なるほどと天龍は思った。普段は頼りなさそうだが、見ているところはきっちりと見ている獠に対して尊敬の念が深まった。
「で、引き受けてくれるか?」
「わかったわ。今夜行けばいい?」
「うむ。お前が来る事は予め言っておこう」
そう言うなり、彼は席を立つ。
「ご馳走さん。うまいコーヒーありがとよ」
2人が帰った後、空になったなったカップを見ながらかすみは呟いた。
「ちゃんと提督やってるじゃん」
獠が鎮守府に戻ると、怒りの表情で香と叢雲が立っていた。
「あぁら…どこに行ってたのかしら?」
「アンタがいないせいでこっちは大変だったんだぞ…覚悟は出来てるな?」
香特製の100tハンマーを構えた2人を前に、たじろぐ獠。
「まっ、待てっ!これには訳が」
「「問答無用!天誅ーーーッ!!!!」」
久々にハンマーを喰らった獠は、そのままの勢いで壁にめり込んだ。
「これ、使いやすいわね」
「改良を重ねた結果よ」
「流石は香ね。1ついただいてもいいかしら?」
「どんどん持ってってちょうだい」
壁にめり込んだ姿勢のまま床に落ちる獠。彼も慣れているのか、リアクションはしっかりと取っていたのだ。
「ぐすっ…俺の話を聞いてよ…」
確かに獠は用があって外出したが、理不尽なお仕置きを喰らうのもまた彼の日頃の行いのせいである。
それを傍から見ていた天龍は、もしかしたらシティーハンターより強いのはこの2人かもしれないと思ったのだった。
さて、いかがでしたか??
そうです、今回は潮ちゃんがヒロインです。
トラウマを植え付けられてしまった彼女に、獠たちはどうケアして行くのか…
そして、獠サイドからは空飛ぶお尻ちゃんが登場。いやあ、懐かしいですね。
多摩と川内の3人で1本書けるかもしれない…
そのうち川内姉妹も登場させたいですねぇ…
あ、今回登場してませんがマリーさんもちゃんと鎮守府にいますよ!w
では、また次回お会いしましょう!!
おやすみなさい!!!