暁のスイーパー 〜もっこり提督と艦娘たち〜   作:さんめん軍曹

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本日2度目のさんめん軍曹です。こんばんわ。
意外と指が進みまして、投稿できるレベルまで来てしまったので連続で投稿させていただきます。

では、本編どぞ!


悲しみの艦娘 獠の心が震える時

「さて、詳しい話を聞かせてくれないか?」

 

ここは獠の自宅。新宿の区役所通りにあるこの煉瓦造りの建物は、周りの建物と比べると実に浮いていた。だが、その見た目に反して一階部分にはガレージ、地下には射撃場に武器庫など、そこには裏の世界の人間が住むにはふさわしい設備が構築されている。

3人はリビングの中央にある木組みのテーブルに腰掛けており、それぞれコーヒーや紅茶を飲んでいた。

 

「いいよ。まず、鈴谷がいる鎮守府は知ってるよね?」

「ああ」

「実はね、2年くらい前に元々いた私たちの提督が殺されたんだ」

「なんだって?」

「獠ちんが知らないのも無理はないよ。表向きは深海棲艦の戦闘に巻き込まれて死んだ事になってて、外部のマスコミには漏れないようにもみ消されたみたいだし」

「しかし、何であいつが殺されなくちゃならないんだ?誰にも恨まれるようなやつじゃ…」

「うん。…でもね、殺される直前に提督は秘書艦だったアタシだけにこっそり言ったの」

 

『鈴谷、聞いて欲しいことがある』

『なーに?どしたの』

『この間、出張で大本営に行ったろ?』

『うん』

『その時にな、偶然通りかかった部屋の前で大隈中将の話を聞いてしまったんだ。全国の鎮守府を乗っ取り、艦娘どもを奴隷にする、と』

『は?』

『今、彼らの息がかかっている鎮守府は全て前任の提督を暗殺してのことらしい。俺もいつ殺されるかわからん。鈴谷、もしそうなってしまったら…ここにいるみんなを守って欲しい』

『何言ってんのさ。弱気になるなんて提督らしくないじゃん?それに…』

『いや、いくら俺が元傭兵だからと言っても、相手は一筋縄ではいかない奴らなんだ。俺も気をつけるが、いつまで持つかわからん』

『そんな…そんなのって…!』

『鈴谷、よく聞いてくれ。俺はあんな奴らに殺されるつもりなど毛頭ない。だがな、今回ばかりは本当にわからないんだ。だから、俺がいなくなっても彼女達を、俺の娘達を守って欲しい。責任を押し付けるようですまないが、俺が唯一愛したお前ならやり遂げてくれるだろう』

『提督…』

 

 

「最後に提督が言った言葉はね、『困った事になったら冴羽を頼るといい、奴ならきっと力になってくれる』って。それで、その次の日に…提督は、乗っていた車ごと爆破されて…!」

 

そこまで言うと、鈴谷はぽろぽろと涙を零した。

 

「だから獠ちん、お願い。鈴谷を、鎮守府のみんなを助けて…!」

 

そこで何かが切れたのか、獠に抱きついて彼の胸の中でわーーっと泣き出す鈴谷。

いつの間にか隣に座っていた香までもが、

 

「酷い…酷すぎる!こんなのってあんまりだわ!」

 

と、憤慨していたのである。

 

そこまで黙って聞いていた獠。しかし、いつもの様子とは違っていた。

彼はかなり怒っている。ここまで露骨に怒りを見せたのは、相棒であった槇村を殺された時以来だ。最も、その時獠は単身赤いペガサスのアジトへ乗り込み、壊滅させたが。

 

「そうか、そうだったのか…。鈴谷、今まで辛い思いをして来ただろう。安心しろ。俺の戦友に手をかけた奴らを、お前たちを苦しめてる奴らを、俺がこの手で潰してやる…!」

 

彼は立ち上がると、わんわん泣く鈴谷をそっと抱きしめた。

 

「獠。取り込み中に悪いけれど、そんなあなたにちょうどいい話を持って来たわ。」

 

玄関から突然飛び込んで来た声。香でも、鈴谷でもない女性のその声は、全員の注目を集めるには充分であった。

 

「その子のお話に出ていた大本営からお客さんが来てるのよ」

「こ、こんにちは…。冴羽さん…ですよね?」

 

玄関には警視庁きっての敏腕女刑事、野上冴子の姿と彼女に連れられた“あの“大和がいた。




結構急展開になってしまいましたが、冴羽ファミリー1人目、冴子さんが登場しましたw
大本営とか、そう言う場所からの依頼だと彼女が横にいてもおかしくないなあと、そんな次第ですw
ちなみに、やや辻褄が合わない部分があるかと思いますが、そこはおいおい回収していきますので、ご了承ください。

腐敗組織壊滅に向けて獠が動き出す!悲しみに暮れながらも、無理して明るく振る舞う鈴谷を、そして、絶体絶命の艦娘達を救えるのか!相手があまりに強大すぎると判断した獠は、ある夫婦へと声をかける…
次回、題名はお楽しみ!

チャンネルは決まったぜ?
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