暁のスイーパー 〜もっこり提督と艦娘たち〜   作:さんめん軍曹

41 / 59


こんにちは、さんめん軍曹です。
今回の話は、終わりということもあり少々ボリュームが少なめでございます。
そう思いおまけを執筆していたので、時間がかかってしまいました。
が、しかし逆におまけの方が長引いてしまったので、次回の話として独立させます。
近いうち、もしかしたら本日中に更新するかもなので、どうぞお楽しみに。

では、本編どぞどぞ!






摩耶よ永遠に 復讐の横須賀鎮守府【その3】

「おう、邪魔するぜ獠!」

「ん?おー摩耶か。もう良いのか?」

 

シティーハンター兼提督こと、冴羽獠は読んでいた新聞を閉じた。その一面には、

関東数箇所で廃墟爆破さる!麻薬組織の抗争か?!

と大きく載っていた。

 

「当ったり前だ!摩耶様の回復力を舐めてもらっちゃあ困るぜ!」

 

あの時、摩耶が生き返った瞬間を見た雪風はすぐにみんなに知らせた。途中で歩いてきた五月雨とぶつかって2人とも小破で入渠してしまい、獠もパニックのあまりほぼ全裸の摩耶をドックに放り込んだため、本人からの鉄拳制裁の直後に叢雲や鈴谷、北上に高雄を始めとした艦娘たちにハンマーを喰らってしまった。とにかく、それほど嬉しかったのだ。

 

「そりゃよかった。早速だけど、秘書艦を頼めるか?」

「おうよ!任せときな!」

 

しばらく書類を処理する2人。たまに彼女がちらちらと獠を見てくるので、彼はどうしたと思い切って聞いてみた。

 

「い、いや…その、な」

「ん?」

「こないだは思いっ切りブッ飛ばしてごめんな…」

「こないだ?…あー!」

「言うんじゃねえ!恥ずかしかったんだからな!」

「別にいいさ。ただ…」

「ただ?」

「摩耶ちゃんもいい武器をお持ちで…」

「そこまでよ!」

「?!」

 

窓から高雄がダイナミックエントリーをかます。彼女のヒールで一撃を喰らった獠は、そのまま派手に壁に激突した。

 

「私の可愛い妹に手は出させません!馬鹿め、といって差し上げますわ!」

「高雄姉…ちっとやり過ぎじゃ…」

「なりません!節操の無い提督にはお仕置きが必要なのよ!」

「そ、そうか…」

「それより冴羽さん?」

「な、なんでひょうか…」

 

瓦礫の中から顔を出す獠。高雄は彼の顔をじっと見据えてこう言った。

 

「あなた、本当のところは誰を想ってますの?」

 

獠の動きが止まり、コケて彼の机ごと転がる摩耶。スカートがめくれ上がる。

 

「あっ縞パン」

「ご・ま・か・す・ん・じゃ・あ・り・ま・せ・ん」

 

獠の胸ぐらを掴んで起こす高雄は、まさに鬼のようであった。

 

「節操のないあなたの事ですから想い人なんていないでしょうけど、念のため聞いておきますわ」

「んなわけねえだろ!俺にもおるわ!」

「ほう、誰でしょうね?」

 

ハッとするシティーハンター。ついムキになってしまい口を滑らせてしまったが、スイーパーたるもの恋心を抱いては裏の世界トップの名折れだ。固唾を飲んで見守る摩耶を尻目に、逃げ道を考えた。

 

「さあ、黙ってないで答えてちょうだい」

「獠…お前…」

「…あーっ!あそこに槇村のメガネが!」

 

なんとも幼稚な誤魔化し方である。しかしながら、効果はてきめんだった。

 

「そんなのないじゃな…あっ!!」

 

2人が獠のいた方向を向くが、そこには忽然と姿を消した獠と開け放たれたドアが見えたのであった。

 

 

「あっぶねー!ムキになんてなるもんじゃ…いてえっ!!」

 

前を見ずに走っていた獠は、廊下の角で何かとぶつかってしまった。

 

「いたた…ちゃんと前見て走れ馬鹿!」

 

後ろに転んでしまった香を起こした時、彼は彼女が持っていた箱に気がついた。

 

「あ?お前、それ…」

「うん。摩耶ちゃんに渡そうと思って」

「いいのか?」

「私より摩耶ちゃんが持ってた方がいいでしょ。彼女、戦うわけだし」

 

その時、噂の艦娘がひょこっと顔を出した。

 

「呼んだか?」

「あ!摩耶ちゃん。ちょうどいいとこに来てくれたわね。これあげる」

「?…おう、ありがとよ。開けてもいいか?」

 

摩耶は箱を受け取り香に尋ねると、もちろん承諾された。

 

「おい、これは…」

 

彼女の手に握られていたのは、香が槇村の形見として持っていたコルト・ローマンだった。

 

「うん。あたしのお守り。あたしは戦ったりすることなんて滅多にないから、いつもみんなの為に戦場に出てる摩耶ちゃんの方がいいかなって」

「こんなの…もらえねえぜ」

「いいのよ。その代わり、今度はちゃんと死なないって約束できる?」

「…おう、当たり前だ」

「よし、じゃあ今日はお姉さんがご馳走してあげる」

「あっ!いましたわ!」

「げっ高雄!」

 

後から追いかけて来た高雄を目にした獠は、さーっと青ざめる。

 

「獠…まさかお前、また何かしでかしたんじゃないだろうな」

「アタシにもっこりした」

 

途端に逃げ出す獠。だが、香は目にも留まらぬ速さで彼の襟首を掴んだ。

 

「お前はなぜそう節操も無くもっこりするんだ!今日という今日は懲らしめてやる!」

「待てーっ香ィ!許してちょうだい!」

「誰が許すか!こっちに来い!」

 

ずるずると引き摺られていく獠を尻目に、摩耶はぺろっと舌を出した。

 

「あぁーあ。あいつらも大変だな」

「全くね。あんな男が提督だなんて情けないわ」

「そんなこともないだろ高雄姉?」

「ん、ま、まあね…」

「それにあいつにとっての想い人は、案外近くにいるかもしれないんだぜ?」

「えっ?それってどういう…」

「さーて飯だ飯!高雄姉も間宮に付き合ってくれよ!」

「いいわね。愛宕や鳥海も呼ぼうかしら?」

「賛成だ!久々に高雄型水入らずで過ごすかっ!」

 

そして、彼女ら高雄型は未来に向かって歩き出すのだった。

 

 

 




いかがでしたか?
私自身、プレビューで読み返してみましたが、EDテーマに似合いそうなのはGet WildかSuper Girlかなと思います。
摩耶様はやっぱりかわいい。

ではでは、また次回です!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。